「ひよっこ」第107回~私のいるうぢに帰ってみたいと思ってもらいたい | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひよっこ」 第107
第18週 「大丈夫、きっと」
私のいるうぢに帰ってみたいと

思ってもらいたい

 

 

美代子) おなかすいたね。

   うん。何か、食べよう。

   ねっ、そうしよう。

(ポツンと立っている実)

みね子) んだね。

 

**********

 

<町の蕎麦屋>

 

美代子) 何にする? 何にする?

みね子) う~ん。

美代子) お母ちゃんはね、

   きつねそばにしようかな。

みね子) ふ~ん、きつねそばか。

美代子) うん。お母ちゃんね、若い頃、

   きつねに似てるって、からかわれ

   たこどあんの。

みね子) そうなの? 誰に?

美代子) フフフ! みね子はたぬき?

みね子) えっ? 何でよ?

美代子) だって、

   昔っから言われてたじゃない。

   三男君とがに、

   大子山のタヌキみてえだって。

みね子) もう! だからって何でたぬき

   そばにしなきゃいけねえの?

美代子) え~?

みね子) やだよ。

美代子) そう?

みね子) 「そう?」って…。

実) あの…。おかめそばって

 いうのもありますけど。

みね子) え…?

美代子) え…?

実) あっ! あ…。すみません。

 

おかめそばとは、

湯葉、マツタケ、かまぼこなどがのった

おそばのこと。具の並べ方が、おかめ

の顔のように見えることから、おかめそ

ば、と呼ばれるようになったんですね。

 

実) すみません。

美代子) みね子、どうする?

   おかめ、たぬき、どっち?

みね子) もう! 何でどっちかなのよ!

   もう、たぬき!

美代子) えっ?

みね子) あっ、じゃなかった!

   きつね! もう!

美代子) そう? いいの? きつねで。

みね子) いいって言ってんでしょうよ。

(笑い声)

美代子) 実さんは?

実) えっ? あ…ああ、あの…。

 同じ、きつねそばで。

みね子) えっ? 

   何かお父ちゃんに似でんのない?

美代子・実) えっ?

みね子) 何だろ? ラクダ?

実) え…?

美代子) えっ? ラクダ?

   らくだそばなんてないよ。あっても

   何かあんまし食べたぐないよ。

みね子) フフフフ! んだね。

   え~じゃ、何だろ?

美代子) う~ん…。

みね子) 馬?

実) 馬? 馬?

美代子) 馬そば? ハハハ。馬そば!

   あ~馬…。

店員) あの…。何にいだしますか?

美代子) あっ、そうだそうだ。! 

   えっと…。

実) あっ! 

 じゃあ、うまい、きつねそばを3つ。

店員) はぁ、わがりました。

みね子) うまい!

(笑い声)

店員) うまいきつねそば3丁! 

  お願えします。

大将) は? ねえよ、そんなもん。

  うちの店には。

店員) すんません。

美代子) ねえ、お兄さん。

店員) はい?

美代子) もしかして、茨城?

店員) あっ、大宮です。

美代子) あ~やっぱり!

   あの、私たち、奥茨城。

店員) えっ!? 

美代子) うん!

店員) 奥茨城ですか! 

  あ~そうですか。

美代子) 頑張っぺ!

店員) ありがとうございます。

 

**********

 

<谷田部家>

 

ちよ子) 進。じいちゃん。

茂) ん?

ちよ子) カレーライスだよ、晩ごはん。

茂) おう、そうが、楽しみだ。うん!

 「インド人も、びっくりが」が?

進) じいちゃん古いよ。

茂) ん?

進) 今は…。♪遊んでようよ~

ちよ子) ♪カレーが出来るまで~

茂) ヘヘヘ! そうが。

 

**********

 

<蕎麦屋>

 

実) あの…。本当にその…。

 心配をかげて…あっ、それから…。

 こんなふうになってしまって…。

 その…すみません。

美代子) あなたは悪ぐないです。

   なんも。

みね子) (頷く)

実) あの…。

美代子) あの人が、悪いわげで

   ないこども、分がってます。

実) ありがとう。

美代子) 私、怖かったですか?

   おっかない女に見えましたが?

   嫌な女でしたが?

実) いや、そんな。

美代子) いづも、あんな顔してるわげ

   じゃねえですから。違いますから。

実) はい。

美代子) 田舎もんだし、私…。あんな

   人と比べられんの、やだな…。

   やだな…。それに、奥茨城のうぢは、

   あんな立派な、すてきなうぢじゃね

   えし…。あんな、あんな…あの…

   ふかふかしたスリッパ?

   あんなのねえし…。

実) いや、そんな…。

美代子) いがったんですか?

   私、当たり前のように、連れで

   帰ってきてしまいましたけど。

   本当に、いがったんですか?

実) 家族に見つけてもらったんですから。

 あそこにはもう…。それは、もう。

 ただ…。その…。すみません。

 まだちょっと混乱してて…。あの…

 何て言ったらいいのか…。あの…。

 まだ、どうしたらいいのか、私にも…。

美代子) はい。

実) すみません。

美代子) いいえ。うん…。そうですよね。

   「今日から、あなたの家族はこの

   人たちだ。うぢはここだ。女房は

   この女だ」って言われでも、困って

   しまいますよね。みね子。

みね子) ん?

美代子) しばらく、

   お父ちゃんと一緒にいられっけ?

みね子) えっ? あ…東京に?

美代子) うん。

みね子) うん。

   私はもちろん大丈夫だよ。

美代子) じゃ、そうしてくれる?

みね子) うん。いいけど…。

美代子) 気持ぢが、ちゃんと落ち着い

   で…そしたら、そんとぎに、どうし

   たいか考えて、決めて下さい。私

   は、奥茨城で、待ってます。自分

   のうぢに帰ってみたい。そう思っ

   たら、帰ってきて下さい。その方

   がいいと思います。いや、それが

   いいです。私のいるうぢに、帰っ

   てみたいと、思ってもらいたい。

   今だと、そうしなくてはいけない

   から、帰るみだいになってしまう

   がら。それだと、なんだか、幸せ

   じゃねえ気がすっから…。私が。

   どうすっか、実さんが考えて、

   したいように、して下さい。

実) はい…。

美代子) でも…。黙っていなぐなんの

   はやです。それだけは、やです。

実) はい。わがりました。

美代子) ちょっと今、

   なまってなかった?

実) えっ?

美代子・みね子) フフフ!

(笑い声)

実) 消えないもんなんですかね。

美代子) だといいな…フフフ。

   みね子。

みね子) ん?

美代子) お母ちゃん、

   おそば食べたら、茨城帰っから。

みね子) えっ?

美代子) 今から駅行けば、

   今日中に帰れっから。

   あとのこどよろしくね。ごめんね。

みね子) うん。わがった。

実) よろしくお願えします。

みね子) うん。

(笑い声) 

店員) お待だせいだしました。

美代子) あぁ、おいしそうだ。うわ~!

店員) はい。

美代子) ありがとう。

店員) 大将が、いづもよりうまいきつね

  そばにしたど、言えっつってます。

美代子) あら~!

店員) でも、いつもど一緒です。

(笑い声)

美代子) ありがとう!

(美代子とみね子にお箸を渡す実)

美代子) ありがとう。

みね子) ありがとう。

一同) いただきます。

美代子) うん。おいしい!

実) うん!

 

お母ちゃんは、

茨城に帰っていきました。

 

みね子) うんめぇぇぇ!

実) それじゃヤギだね。

美代子) アハハハ! 本当だね。

みね子) そうだね。

(笑い声)

 

そして、

お父ちゃんと私の暮らしが、

始まります。

 

美代子) 「うんめぇ」か。

**********

どんなに辛くても、悲しくても、記憶喪失で

も…お腹が減るのが人間。人間だもの~。

そうだもの~。まずは一緒にご飯を食べる。

かつて食卓を一緒に囲んだように、一緒に

ご飯を食べるところから始まる新しい時間。

 

食事と言えば、すずふり亭に行くのかと思

いきや、おそばやさんに入ったのはちょっ

と意外だった。でも、プライバシーを守るに

は、すずふり亭以外の場所じゃないとねw

何もかも知られ過ぎてるあの場所で、今の

自分を、今の夫婦関係を見られたくないよ

ね。親子3人だけで過ごせる場所がいい。

 

若い頃、実に似ているとからかわれたから

ときつねそばを選ぶ美代子母さんの女心。

…からの~みね子に似ているたぬきそば

を勧める美代子とみね子のやり取りにつら

れるように、会話に参戦する実。おかめは

ないよね~。何気にひどいぞ、お父ちゃん。

 

実に似てるものを考えるみね子。ラクダと

馬…って、つまり顔が長くて、パッチリお目

目だから? でもラクダそばも馬そばもない。

母娘のやり取りに段々緊張がほぐれてき

たらしい実が「うまいきつねそば」を注文。

 

うまい、きつねそばを3つ…うまい!

 

寒い…なんて言わねえよw 世津子の家か

ら出てきた時の寒々しい空気感を思えば、

出来過ぎなぐらい、空気を読むお父ちゃん。

みね子はお父ちゃんに似ているのかもね。

 

さらに出来過ぎだったのは茨城弁の店員。

どこかで見たような…と思ったら、「ゆとり

ですが何か」に出て来たまりぶの舎弟君

じゃないか~。そろそろおっぱいの時間じ

ゃないですか? おっぱいいかがですか?

と言いだすんじゃないかとヒヤヒヤ(嘘w

ドラマを見てた人だけ分かればいいよ)。

別のドラマの残像で、個人的にまさかの

「おっぱい」で頭がいっぱいになってた私。

(ドラマの影響って、ホント怖いわ~フッ)

 

似ているそばコントから、奥茨城の3人の

映像で一息ついて…いよいよ本題に…。

 

心配をかけたことを謝る実。実も、世津子

が悪いわけではないことも、分かってると

いう美代子。自分が世津子の前で、怖い

女の部分を見せてしまった自覚もあった。

 

私、怖かったですか?
おっかない女に見えましたが?
嫌な女でしたが?

 

美代子の女心が切なくて…比べられたら

勝てないと思ってしまう気持ちが辛くて…。

 

自分のうぢに帰ってみたい。

そう思ったら、帰ってきて下さい。

その方がいいと思います。

いや、それがいいです。

私のいるうぢに、帰ってみたいと、

思ってもらいたい。

 

美代子が段々と冷静になって、実の状態

を思いやれるようになって、しばらく冷却

期間を置くこと、東京のみね子に実を託す

ことを決意するまでを、丁寧に描いたなと。

 

今の状態の実を連れ帰っても、子供たち

も無駄に混乱するだけだし、何だかね…。

まぁ、みね子に丸投げかい!と思わなくも

ないけれど(苦笑)…それがドラマだから。

 

実の標準語問題は…今日のためだった。

世津子に拾われた当時は、茨城弁をしゃ

べっていたのだと思う。だから、世津子は

みね子の言葉に反応した。でも、標準語

しか話さない人と2年半暮らしているうち

に、耳が標準語に慣れ、世津子に合わせ

るようになったのだと思う。でも…同郷の

言葉を聞くと、方言がうつるというか、出

ちゃうんだよね、ポロっと。体が覚えてい

るものは忘れないらしいので、生まれた

時から聞いて来た言葉を聞くと、自然と

反応してしまうのだと思う。わがりました

となまった実のひと言が、希望の光…!

大丈夫だぁ、きっと。頑張っぺ! みね子。



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