「ひよっこ」第63回~初ホール・・・既に頭の中が、真っ白です | 日々のダダ漏れ

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「ひよっこ」 第63回
第11週 「あかね荘にようこそ!」
初ホール・・・既に頭の中が、真っ白です

 

 

みね子) おはようございます!

     よろしくお願いします!

高子) じゃ、教えるよ!
みね子) はい!
高子) ホールの仕事というのは、料理を運ぶ
    だけで簡単そうに見えるかもしれない。
    でも、簡単な仕事なんて世の中にはない!
みね子) はい。
高子) 大事なのは、ここ。

(頭を指さす高子)

 

**********

 

高子) おおまかにホールの仕事を説明するね。

    まずは開店準備。そして開店したら接客。

    注文を聞いて、調理場に伝えて、料理を

    運んで、食べ終わったら下げる。あっ、飲

    み物を作るのも私達の仕事。あそこでね。

みね子) はい。

高子) で、最後のお客様が帰ったら、

    後片づけ、掃除。…で、終わり。

    あっ、まずは覚えてね。テーブル番号。

    1、2、3、4、5、6、7、8、9、10。

    カウンター、1、2、3。

みね子) 1、2、3…。

高子) 大事なのは、ここから。

    一度の動きでいかに効率よくやるか。

    例えば、こちらのお客様が注文しようと

    している。あっ、こちらのお客様はお水

    がなくなっている。こちらのお客様は、

    食べ終わっている。これを一つ一つや

    っていたら、行ったり来たり、行ったり来

    たり、バタバタするし、時間はかかるし、

    そして疲れる。でも、全部いっぺんには

    できない。どれが急ぐ仕事なのか、どれ

    とどれを先にやって、何を後に回すのか。

    自分の頭の中で組み立てる。分かる?

みね子) はい…。

高子) まぁ、組み立てるって言っても考えてる

    時間はない。その瞬時に判断しなくちゃ

    いけない。でも、状況は常に変わる。計

    画が崩れる。その瞬間に考え直す。

みね子) はい…。

高子) あっ、頭に入れといて。今度外でご飯

    食べに行ったら、ホールで働いてる人

    の動きをよ~く見てごらん。忙しい時に、

    ホールが走り回っていたりしたら、頑張

    ってるように見えるかもしれないけど、

    それは段取りが悪いだけ。ゆった~り

    落ち着いてる人は段取りが出来てるっ

    ていうこと。まぁ、私みたいにね。

みね子) はい!

高子) まっ、早く動けないって

    こともあるんだけど。

みね子) はい。

高子) 冗談よ。動けるわよこれでも。

みね子) すみません。

 

**********

 

高子) じゃ、いくわよ!

    布巾をわきに挟んで…。

    トレーをなるべく手のひらにこうやって。

    で、なるべく自分に近づける。

    そうすると…。

    ぶつかりにくい、動きやすい。

みね子) あっ!

高子) そしてお客様が来たら、メニュー、お水、

    おしぼりを渡す。余裕があったらね、 

    「はい、どうぞ」って渡して。

みね子) はい、どうぞ。

高子) お水を侮らないで。なるべく下の方を

    持って、小指を添える。そうすると…。

    はい、音がしない。はいどうぞ。

(コップをテーブルの上に置くみね子)

(置く音)

高子) 音がした! 気を付けて! 次!

 

**********

 

高子) お料理を出す時は、お客様の左から。

    上からじゃなく、なるべく横から出す。

    メイン料理の場合は、置く時までしっかり

    見て、「どうぞ~おいしいですよ~」という

    気持ちをのせる。はいどうぞ。

(気持ちをこめてお皿を置くみね子)

高子) 目が怖いよ! 次!

 

**********

 

高子) お皿を下げる時は、大きいお皿から。

    こう持って、手首の所に1枚。その上に

    1枚。フォーク、ナイフを置いて、ほら、

    そしたら持てた。

    え~!? 危ない! 

    腕じゃなくて、手首の方!

みね子) えっ?

高子) 次! あ~!

 

**********

 

高子) 伝票に、テーブル番号、メニュー、

    金額を書いて~ここに、置く。

    ハヤシライスはハッシュ。

    オムライスはオム。

    では、ハンバーグは?

みね子) ハンバー!

高子) 違う。バーグ!

みね子) バーグ…。

高子) 「3番さん、ハッシュワン、バーグワン!」

    って、大きな声で伝えてね。

みね子) はい。

高子) ハッシュ、オム、バーグ、オム。

みね子) バーグ…。

鈴子) 高ちゃん、大体いい?

高子) まぁ、とりあえずは。

鈴子) うん。そろそろお願いします!

省吾) はいよ。いつでもどうぞ!

みね子) はい。

鈴子) お店はまだよ。まずは、腹ごしらえ。

みね子) はぁ…。

省吾) はい、お待たせ!

みね子) 持ちます!

秀俊) ありがとう。

(まかないの朝食がテーブルに並ぶ)

みね子) あっ、あっ、あっ、私、私やります!

鈴子) あっ、いいのいいの。ここは各自自分

    でする。人の世話焼いてたら、食べる

    時間なくなっちゃうよ。

    ほら、ここへ来て座んなさい。

省吾) はい、いただきます。

みね子) はい。いだだきます!

 

ここで、すずふり亭のタイムスケジュールを

紹介しておきますね。一番早く店に入るの

が、ヒデ君とみね子になります。

 

朝は7時30分から。

一仕事して、10時からは食事。

開店は、11時です。

そして休憩時間を挟んで、

夜の部は5時から9時まで。

 

片づけが全部終わるのが、10時過ぎ。

これを週に6日間。なかなか大変ですね。

 

鈴子) みね子。

みね子) はい。

鈴子) 他は知らないんだけど。うちのやり

    方はね、ここに来て、仕事をする間は、

    上下関係とか、ましてや、男だから、

    女だからっていうのはなし。お互いに、

    言いたい事を言いあう。対等に仕事

    をする仲間。分かる?

みね子) はい!

鈴子) 私はね、とにかくね、偉そうにする

    やつが一番嫌いなのよ。フフフ! 

    これ、赤坂っ子の特色だね。

みね子) そうなんですか。

鈴子) うん。

 

お父さん…

鈴子さんは、面白いなって思います。

今まで出会ったことのない人です。

東京の人って感じがします。

サバサバしてて、気持ちがいいです。

 

鈴子) もちろん、先輩とか後輩とか、年が上

    だとか下だとか、あるけれども。仕事

    中は、関係ない。例えば私が、何か、

    間違ったとする。お客さんの順番とか

    ね。そしたら遠慮なく、「鈴子さん、そ

    れ間違ってますよ」って言っていいん

    だからね。分かる?

みね子) はい。

鈴子) アハハ! 

    でも、まっ、私は、間違わないけどね。

みね子) えっ?

鈴子) オーダーの順番だけはね。

高子) 本当間違わないのよ。

    いつか言ってやりたいんだけどね。

    「鈴子さん、違います!」

(笑い声)

鈴子) 言いたいんならいつでもどうぞ。

高子) 悔しい!

秀俊) ごちそうさまです。

(席をたつ秀俊)

鈴子) みんなそれぞれ仕事があるから、今

    のヒデみたいに、まだやっておきたい

    ことがあるなら、さっさと食べて戻る。

    ない人は、お代わりする。

元治) おい、ヒデ! 

    ガロニとライスの量確認しといて!

秀俊) はい!

(二杯目を食べる元治)

省吾) 元治、肉のカット多めにな。

元治) はい。

みね子) おいしいですね。

鈴子) よかった。

 

仕事には、

ちゃんと考えられた仕組みや、

やり方や、決まりがあって、

そこには全部意味があって、

それが、仕事の数だけきっとあって。

何だか、とっても社会って、

面白いなぁって思います。

 

高子) ごちそうさまでした。

鈴子) はい。

(席をたつ高子。あせるみね子)

みね子) (せきこみ)

鈴子) あらら、ほらほら、大丈夫? 

みね子) (せきこみ)

鈴子) アハハハ!

みね子) すみません…。

 

何だか本当に面白いし、

楽しいです。

このまま、開店しなければ、

ずっと楽しいんだけどなぁ。

 

**********

 

10:50 開店10分前

 

鈴子) さあ、いいわね!

    今日は世の中、仕事始め。忙しいよ。

    うちの料理を待ってて下さるお客様が、

    もういらっしゃってる。

    よし! じゃ、店開けるよ。

一同) はい。よろしくお願いします!

みね子) お願いします。

 

**********

 

みね子) よし!

 

お父さん。

いよいよ開店です。

緊張します!

 

**********

 

11:00 昼の部開店

 

鈴子) おめでとうございます。

    今年もよろしくお願い致します。

    はい、どうぞ、どうぞ。

高子) いらっしゃいませ!

省吾・秀俊) いらっしゃいませ!

元治) いらっしゃいませ!

みね子) いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。

 

**********

 

(表に「OPENの札をかける鈴子)

鈴子) やっちゃん!

安江) 炒飯3人前!

鈴子) やっちゃん!

(手を振り合う鈴子と安江)

 

**********

 

みね子は忙しくなってきましたが、

ここで、すずふり亭にくるお客さん

のことをお話しておきましょう。

 

ここ赤坂には、いろんなお客さんが

いらっしゃいます。

最近どんどん建ってきたオフィス

ビルのサラリーマンたち。

 

すぐ近くには放送局があって、

その関係者なんかも。

俳優さんが来たりすることもあるんです。

 

国会のある永田町も目と鼻の先。

永田町関係の人なども。

 

お座敷も多く、

芸者さんもいらっしゃいます。

 

長かったですね。失礼しました。

 

**********

 

鈴子) みね子違う! 

みね子) はい。

鈴子) 4番。

みね子) はい。

(料理を運ぶみね子)

みね子) お待たせ致しました。え~っと…。

     あっ…。失礼致します。

 

**********

 

省吾) 元治、ハンバーグもうちょっと

    練っといてくれ!

元治) はい。おいヒデ! エビ揚がるぞ!

秀俊) はい! お願いします!

元治) はい。

秀俊) 5番さんエビあがりました!

高子) は~い。

省吾) ヒデ、随分うれしそうな顔してんな。

秀俊) はい。ずっとこっちいられるんで。

    ホール増やして頂いて、

    鈴子さんに感謝してます。

元治) じゃ、みね子様様だな。

秀俊) えっ? あっ、はい。

元治) 様様は苦戦中みたいだな。

    よし、カツあがったぞ!

    おい、早く持ってって!

みね子) は~い。あの…。

秀俊) これはポークカツレツ。2番へ。

みね子) はい。ありがとうございます…。

元治) 大丈夫か? おい。顔が泣いてんぞ。

 

**********

 

みね子ちゃん、大丈夫でしょうか?

 

みね子) お待たせ致しました。

(テーブルを間違えるみね子)

みね子) 失礼致しました。すいません。

     失礼致しました。

 

あらあら…しっかり!

 

客) お冷や頂戴!

みね子) ごゆっくりどうぞ。

秀俊) 4番さんハッシュあがりました!

みね子) ありがとうございました。

(客とぶつかるみね子)

みね子) すみません。失礼致しました。

客) お冷や頂戴。

みね子) はい、ただいま!

     すみません。お待たせしました。

     ごゆっくり。

秀俊) オムワン、カツワン!

省吾) オムワン、カツワン!

元治) オムワン、カツワン!

 

えっと…

あれ? あの…えっ? あれ~?

 

(動きが止まってしまうみね子)

 

客) すいません。

  パンのお代わり下さい!

 

え~っと…あの…

 

秀俊) ソテーあがりました!

 

(店内の景色が歪んで見えるみね子)

 

元治) ソテーあがったよ!

    持ってって、早く!

秀俊) ムニエルワン、コキールワン、

    ハッシュワン!

高子) 3番さん、ハッシュワン、バーグワン!

 

(動かなくなったみね子)

 

お父さん…。

既に頭の中が、真っ白です。


**********

初仕事あるある…ではあるけれど、工場の仕事と

違うのは、相手が人間であり、常に状況が変化す

ること。高子さんが言うとおり、大事なのは、状況

に合わせた段取りを瞬時に考えて動くこと! どん

くさいみね子にはハードルが高すぎるお仕事かも。

 

てか…向き不向きはあるよね~工場以上に。神

ワザとしか思えない働きぶりの人もいれば、見る

からに使えない動きしかできない人もいるのがリ

アルな世界。大変なのは分かるけど、客の立場

では…「ちゃんとして!」と思ってしまうのも事実。

つまり、ホールの仕事は無理だと思ってしまう私。

 

みね子の頭が真っ白になっていく様子が、リアル

に想像できた。分かるよ、みね子。いきなりあの

状態をこなすのは無理だよね。年齢も性別も関

係ないお仕事は、時に、より厳しい環境かも…。

初めは皿洗い、掃除的な、下働きだったらよかっ

たのにね。まかないを食べていた時の幸福感は

遥か彼方へと消え去り、真っ白になったみね子。

ガンバレみね子! 諦めたらそこで試合終了よ!

 

それにしても、さすが赤坂。客層がとても華やか。

放送局関係、俳優さん、芸者さん、政治関係と、

事件はいくらでも起こせそうだ。仕掛けは十分!

役者もそろいすぎるほどそろってる。出て来た人

みんなそれぞれに、見せ場があるのだろうし…。

もうしばらく、みね子が仕事に慣れるまで物語の

下準備は続きそう。つまり…ガンバレ、みね子~。



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