「ひよっこ」第54回~一人、また一人、寮を出て行く乙女たち | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひよっこ」 第54回
第9週 「小さな星の、小さな光」
一人、また一人、寮を出て行く乙女たち

 

 

1965(昭和40)年12月22日

 

向島電機の工場は、閉鎖されました。

ほとんどの乙女たちは、新しい職場、

新しい寮へと移っていきました。

みね子たちも、もうすぐ

バラバラになってしまうんですね。

 

**********

 

<喫茶店>

 

時子) だから、私たち、

    正月はこっちいることにした。

三男) そうかぁ。

    2人とも帰んねえのがぁ、正月。

    はぁ、つまんねえなぁ。

時子) ごめん。

みね子) その「つまんねえなぁ」は、主に私じ

      ゃなくて、時子のことなんだろうけど、

      一応謝っとぐわ。ごめんね。

三男) 何だそれ。

(笑い声)

(離れた席から三男たちを見ている、

 サングラスとスカーフで変装したさおり)

三男) あぁ、俺もやめようかなぁ、帰んの。

みね子) 何でよ?

三男) いや、だってよ…。

時子) いれんの? 

    年末年始、お米屋さんに。

三男) あぁ…帰るわ、やっぱし。

(店員とぶつかるさおり)

さおり) わっ! 何よもう!

店員) すいません!

客) 大丈夫ですか?

さおり) 早くタオル!

店員) すぐ持ってきます!

三男) どっかで聞いた特徴ある声…。

(近くの男に抱きつくさおり)

さおり) 私を置いていかないで!

    真知子はあなたなしでは

    生きていけないの!

みね子) ドラマみたい。

三男) 何だ、違うか…ハハハ…。

時子) どうした? 三男。

三男) あっ、いや、何でもね。

(男を突き飛ばすさおり)

さおり) 邪魔。

みね子) 何? どうしたの?

三男) いや、何だか疲れちまって…。

    何つうが、人間関係っつうが、

    親子関係っつうが。

時子) 何だ?

三男) いや、実はな…。

時子) うん。

 

**********

 

みね子) へぇ、そんなに仲悪いの?

三男) あぁ、悪いなんてもんじゃね。

時子) でもあれなんでないの?

三男) 何?

時子) その娘、さおりさん。

    三男に惚れてんでないの?

三男) は?

みね子) あぁ、それで、ほら、あれ

     なんでないの、その旦那さん。

 

(回想)

善三) こんないい若者が

    働いてくれてるぞってな。

 

みね子) 後継ぎにしたいんでねえの?

     婿養子として。

三男) はぁ? 冗談じゃねえよ、おめえ。

    そのために東京来たわげじゃねえしよ。

    大体、農家の三男坊から、婿養子って

    おめえ、どんな人生だ、俺は。

    日陰すぎだろ、いぐら何でも。もっと

    日の当だる人生を歩みてえよ。

(席を立つさおり)

さおり) どいて!

(お金を置く音)

みね子) 何? 誰かいんの? さっきから。

三男) あっ、いや…。でも、大変だったな。

みね子) んだな。

時子) んだねえ。

三男) でも、いがったな。次決まってな。

みね子) んだね。

時子) んだねえ。

三男) うぢにあ?

時子) あ~言ってない。まだ。

三男) みね子もが?

みね子) 心配かげたくねえがらさ…。

     仕事始まって、落ち着いたら言おうと

     思ってさ。私仕事決まってよ、帰ろう

     がなとも思ったんだけど。決まったに

     は決まったけど、実際お給料もちょっ

     と下がるしよ。厳しいんだ。

三男) そっか。

みね子) だから…悪いね。

三男) おう、わがった。

    「忙しくて会えねえ」つっとぐわ。

みね子) よろしくお願いします。

時子) お願いします。

三男) おう。

 

**********

 

さて、他の乙女たちは

どうしているんでしょうか?

 

幸子) 豊子、これ、着ない?

    もう私にはちょっと幼いし。

豊子) もう人妻だはんで。

幸子) 何それ。

    何かやらしい感じがするんだけど。

    やな子だね! いらない?

豊子) 何も! いります、いります。

幸子) じゃ、これは澄子に!

(大きく揺れながら居眠りをしている澄子)

 

器用ですねぇ。

でもいますね、こういう人。

 

幸子) もう、イライラする! 澄子!

澄子) あっ、はい。食べます!

幸子) はぁ?

 

**********

 

(部屋で帳簿をつけながら

 居眠りしている愛子)

(前に倒れて頭をぶつける愛子)

愛子) うぅ…。痛い、もう…。もう!

(机を叩いた手も痛い)

愛子) 知らない!

 

誰に怒っているんでしょうね。

コントみたいですね。

愛子さん、かわいい。

何だか結構のどかですね、今日は。

 

そうそう、和夫さんは、何でも、

俺は別れが苦手なんだとか、

歌謡曲みたいな理由で、

一人でそっと去っていきました。

何か、小林旭の映画気取りですね。

 

**********

 

(みね子たちに見送られ、雄大

 と一緒に乙女寮を出る幸子)

幸子) じゃ、まだ会おうね。

    しょっちゅう会おうね。

    連絡するね。連絡取り合おうね。

みね子) はい。

     今日までありがとう、幸子さん。

時子) ありがとう…また会おうね。

豊子) 必ず、また…。

澄子) 元気でね。

幸子) うん。

愛子) 幸せになるのよ、幸子さん。

幸子) はい!

雄大) お世話になりました。

(お辞儀をする雄大と幸子)

(お辞儀をするみね子たち)

(雄大と去って行く幸子)

(手を振って見送るみね子たち)

 

一人、また一人と

寮を離れていってしまいます…。

でも、みんな必ずまた会える。

一生の仲間です。

 

**********

 

(支度をして、寮から出てくる豊子)

豊子) んでは…。

みね子) ありがとう…。

     頑張ろうね、豊子。

豊子) (頷く)

時子) 頑張ろう…。

    ずっと仲間だよ、私たちは。

豊子) はい。

(澄子を見る豊子)

(背を向ける澄子)

澄子) (豊子のまねで)やだ! 

    おらはやだってしゃべりたい!

豊子) 最後に首絞めていいですか?

愛子) 許す。

(荷物を愛子に預け、

 澄子に向かっていく豊子)

豊子) 何まねしてんだよ!

澄子) バカ!

(抱き合う2人)

豊子) またな。

澄子) 達者でな。

(背中をたたき合う音)

(笑い声)

豊子) ありがどう。

澄子) ありがとう。

 

**********

 

(機械がなくなった工場に

 一人座っている時子)

 

みね子) 大丈夫?

時子) みね子…。

みね子) あんたはもう…。

     決めっとぎは無鉄砲にどんどん

     決めっちゃうくせに、いざとなっ

     とそうなんだから。

時子) だって…。みね子いないんだって、

    今急に思ったらさ…。

みね子) バガだね! 私だってそうだよ。

時子) うん…。

みね子) うん。

(みね子に抱きつく時子)

(時子の背中をやさしくなでるみね子)

時子) みね子…。ちっちゃいね。

みね子) は? 私普通だよ。

     あんたがでかいんでしょ。

時子) でかいって言うな。

    スラッとしてるって言え。

みね子) そうでした。

時子) (すすり泣き)みね子ぉ…。

みね子) 時子ぉ…。キリがないねえ。

 

**********

 

(色紙にサインを書く時子)

時子) はい!

澄子) ありがとうございます。

時子) 記念すべき最初のサインだよ。

澄子) へへ。大事にするよぉ。

時子) うん。

澄子) ほれ。

(笑い声)

みね子) お店、遊びに行ぐがらね。

時子) うん。待ってる。

みね子) あさって、行ぐからね。

時子) うん。

愛子) えっ?

澄子) な~んだ。あさって会うのがよ。

みね子・時子) フフフ!

(抱き合う時子とみね子)

時子) じゃあね!

みね子) うん。

(手を振り、笑顔で出て行く時子)

 

**********

 

そして、乙女寮には…。

 

(食堂の一つのテーブルで食事を

 している愛子とみね子と澄子)

みね子) 何か、変な感じですね。

愛子) 本当ね。

澄子) とんかつうめえ。

みね子) お代わりはないからね。

澄子) え~!

(一切れ澄子に分けるみね子)

澄子) やった。

(ドアをたたく音)

 

**********

 

(玄関の外に男の影)

 

一体誰なんでしょう、この人は。

**********

サングラスにスカーフを真知子巻き、見るからに

怪しすぎる女…おめの名は? さおり…だっぺ?

怖いよ、さおりん。もしかして、三男が外出するた

びに、ストーカーしてたのか? 三男がべらべらし

ゃべるせいなの? 視聴者が懸念している、三男

婿養子に狙われてんじゃね?疑惑を、みね子が

鋭く指摘。まったく自覚していなかった三男が、こ

の指摘で変わるのか? ちょっと楽しみであるね。

 

昨日の15分は、泣かされまくり、心を揺さぶられ

まくりだったので、例えれば二日酔いの朝にちょ

うどいいというか、胃に優しいというか、ほっこり

しみじみジワジワバージョンの別れが心地いい。

そうはいっても…結局、豊子&澄子、みね子&

時子の友情に、まんまと泣かされるんだけどね。


最後に首絞めていいですか?

 

最高だ、豊子! 最高だ、澄子! バカと言い合

う2人の心の声が「大好きだ」に聞こえてくるよ。

 

時子) だって…。みね子いないんだって、
    今急に思ったらさ…。
みね子) バガだね! 私だってそうだよ。

 

相変わらず相思相愛、ラブラブなみね子と時子。

子供の頃からずっと一緒だった2人。一度は離

れ離れかと覚悟したのが、一緒の職場になって、

楽しい時間を過ごしてからの、離れ離れ再び…。

不安だね。寂しいよね。でも、2人とも強くなった。

向島電機で過ごしてきた日々が、自信になった。

今や東京は、大好きな友、仲間がいる街だから。

 

さ~て来週のさざえ…みね子ちゃんは…。波乱

が待ち受けているようだけど、新しい展開が楽

しみだ。乙女たちに会えなくなるのは、寂しいけ

れど、愛おしく思える人たちが、さらに増えてい

くのだと思えばね。きっとまた会える。乙女たち、

豊子にも澄子にもまた会える。そう信じてるよ!


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