「あさが来た」第87回~ままごというんは、ほんまに怖い遊びや・・・ | 日々のダダ漏れ

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「あさが来た」 第87回
第15週 「大阪の大恩人
ままごというんは、ほんまに怖い遊びや・・・


あさ) 来た来た来た来た~!

店に、あさの待っていた手紙が届きました。

あさ) これや。

**********

雁助) はぁ? まさかあの五代様が…。
うめ) いいえ、ほんまだす。
    あの五代様が確かに言うてはりました。銀行
    に関しては、大番頭さんの意見が正しいて。
    これでおあさ様の商い病が、ちょっとは治まっ
    てくれたらよろしいんだすけどなぁ。
雁助) ハハハ。そうやとええのやけどなぁ。
    まあ、あの奥さんの事だす。きっとすぐまた
    何か考えはりますやろ。何せ止まっとく事の
    でけへんお方やさかい。
うめ) 番頭さん。おあさ様の事、ほんまは気ぃ悪さ
    れてるのと違いますか? いくら、お家のため
    とはいえ、番頭さんたちが守ってきた両替屋
    の商いを、どんどんどんどん変えてしまいは
    ったさかい…。
雁助) ほんまの事言うたら、わて、炭坑であんた
    から、大旦さんが亡くならはったいう文もろ
    た時に、いっぺんはお店辞めさしてもらお
    思たんだす。
うめ) え?
雁助) いや、お慕いしてたのも、恩義があるのも、大
    旦さんや。その大旦さんのいてはれへんように
    なった加野屋で、果たしてわて、働く甲斐があ
    んのやろかてなぁ。そやけど、仕事途中で放り
    出すのも気ぃ悪いし。それに、若旦さんは、ま
    だわてを頼りにしてくれてはります。小さい頃か
    らお店の事考えてはる真面目なお方や。しっか
    りした八代目になって頂きたい、思いましてなぁ。
うめ) そうだすか。若旦さんも安心だすなぁ。あんさん
    みたいな、頼りになるお方がそばにいてはんの
    やさかい。そやけど、番頭さんはうちとは違て、
    いずれ、のれん分けして、一国一城の主になら
    はります。その時は…。すんまへん。堪忍だす!
    うちには関わりのない話だす。
雁助) え? ちょ…え?
    ぶわ~っ!
あさ) あ~っ!
雁助) お…奥さん!
あさ) 雁助さん。あの…明日、お話がありますのや。
雁助) へ?
あさ) へぇ。ハハハ…。ほな…。
雁助) いつからいたはりました? え? いや、あの…。
    聞いたはりました? 聞いてたんかな~?


**********

新次郎) はぁ。何や、あさが、何か話あるて?
榮三郎) へぇ。そうだす。何の話だっしゃろ?
新次郎) はぁ…。銀行はしばらくは諦めた
     言うてましたしなぁ。
榮三郎) へぇ。
よの) それにしてもあの、五代さんいうお人は、
    おなごの扱いお上手だすわ。
新次郎・榮三郎) ん?
よの) 千代はな、五代様の事が好きみたいだっせ。
新次郎) そらあかんがな!
     千代にまで気に入られるやて、
     ほんまにもう、ともちゃんめ!
よの) え? ともちゃん?
千代) お父ちゃん!
新次郎) おう、千代! ハハッ。
     何や? ん? どないした?
千代) お父ちゃんも、
    普通のお父ちゃんと違てるの?
新次郎) え…?


**********

みよ) もう、お父ちゃんいうたら…。
    あんたはもっと稼いできてくれな、
    こんなおかずしか出されしまへんのやで!
たつ吉) はぁ…。やいのやいの言いないな、もう!
     ちょっと働いてくるさかい。
かよ) お父ちゃん、お気張りやす。
よの) あらまあ。
榮三郎) せやな。
     普通のお父ちゃんいうたら、ああだすわなぁ。
新次郎) やっぱり来ましたな…。
     ままごというんは、ほんまに怖い遊びや。


**********

新次郎) あ~あ~。
あさ) 忙しいとこ集まってもろてすんまへん。
    実は、炭坑を買い足したいて思てんのだす。
榮三郎) 本気で言うてはりますのか?
あさ) へぇ。前々から、九州にいる亀助さんに、近く
    で買い足しできそうな山の話があったら教えて
    ほしいて言うてたんだす。そしたら、ようよう売
    りが出てきたそうで。この山だす。この山やった
    ら、今の山とそない離れてまへんさかい、無理
    のうやっていけます。ただ、近頃の炭坑人気で、
    どんどん値ぇは高なってるみたいで…。
榮三郎) ふ~ん。なるほど…。それで? 
     そのお金はどうしはりますのや?
あさ) 今の資金で、足らん事は分かってます。
    借金してでも買い広げたいて、そない思てます。
榮三郎) また借金だすか…。
雁助) はぁ~。ほんまに止まれへんお人やなぁ。
    その山から、今の山ほど、石が出なんだら、
    どないしはるおつもりだす?
あさ) 加野炭坑から離れてへんいう事考えたら、
    きっと大丈夫や思います。
雁助) きっとではあかんのだす。当てが外れたら、
    また借金まみれに、逆戻りだすわなぁ。よう
    よう爆発事故から苦労してここまで来たいう
    のに。そないな危ない賭けに出て、ほんまに
    よろしおますのか?
あさ) 銀行については、雁助さんの言わはった通り、
    うちの焦り過ぎだした。すんまへなんだ。そや
    けど今度は決して、一か八かの賭けやあれへ
    んのだす。今の石炭景気で考えたら、決して
    そろばんの合わへん賭けやないて思てます。
雁助) 分かりました。それやったら、どうぞ、
    お好きなようにしとくれやす。
あさ) え?
雁助) まあ、両替の商いやったら、わてが大番頭
    として今まで引き継いできた責任もおます。
    そやけど、炭坑の商いは、
    奥さんが始めはった事だす。
榮三郎) 雁助、そやけど…。
雁助) 買い足そうが、爆発させようがかましまへん。
    ただ、次何かあっても、
    わては尻拭いには行かしまへんさかいな。

**********

よの) さちさん。心配せんかてよろし。
    うちもなぁ、このごろは、うちの男衆はみ~んな
    しっかりしてるさかい、任せといたらええって。
    やっぱり、そない思いますのや。なぁ、千代。
    ん? お~(折り紙が)上手にでけてる。
かの) お~っ!

(笑い声)

**********

あさ) すんまへん。
新次郎) また九州に行きますのやな?
あさ) へぇ。
    迷てたら、ほかのとこに買われてしまいます。
    明日早速行って、自分の目ぇで見て、間違い
    あれへん思たら、はんこ押してこう思てます。
千代) お母ちゃん。
あさ) ん?
千代) これ見て! さちさんと作ってんねん。
あさ) まあ。
さち) 七夕様に飾る天の川だす。
あさ) まあ、上手やこと。
    きれいに作りましたなぁ!
千代) うん! うち、上手やねん!
あさ) 千代。堪忍な…。
    お母ちゃんな、明日からまた、
    炭坑行かなあきまへんのや。
千代) うん…。
あさ) うん。ええ子やなぁ。


**********

翌日、炭坑に出かける前のあさに、
待っていたもう一通の手紙が届きました。

それは、和歌山に暮らす、
姉・はつからのものでした。

あさ) わぁ、お姉ちゃんの字や!

手紙・はつ) 「あさ。元気に暮らしていますか? もう
       藍之助は10歳。養之助は6歳になり、藍
       之助は、村の学校に通うようになりました。
       ほんまはお月謝を払うのは、我が家にと
       って、なかなかしんどい事なんやけど、今
       は、お母様までもが、藍之助のためにと
       懸命に働いてくれはって。どうにか、月に
       米一升を払う事ができています」。

あさ) へえ~あのお母さんがなぁ。

手紙・はつ) 「暮らしぶりは楽やあれへんのやけど、
       楽しゅう暮らしております。いつか2人を
       連れて、千代ちゃんやあさに会いに行き
       たいと思てます。加野屋の皆様も、どう
       ぞお元気にお過ごし下さいますように。
       はつより」。


あさ) 藍之助、お勉強好きみたいだすなぁ。
新次郎) そらええこっちゃ。そないゆうたら、有田は、
     教育熱心なとこやて聞いた事ありますな。
あさ) へぇ。一家みんなで、子供の教育のためにて
    力合わせてはって…はぁ、よろしなぁ。お姉ち
    ゃんも相変わらず、ええお母ちゃんみたいやし。
うめ) おあさ様。ぼちぼちお支度を。
あさ) せやなぁ。

**********

あさ) ほな、行ってきます。
千代) 行っといでやす。
さち) お早うお帰りやす。
あさ) お土産、買うてきますよって。
千代) うん。
あさ) ええ子にしてるんやで。

**********

三坂) 加野屋の奥さん、近頃見かけへん思たら、
    また九州行ってはるみたいですわ。
友厚) 九州に?
三坂) はい。また商いの手ぇ広げるつもりやろか?
    ほんまにムチャなおなごやで。
    手に負えまへんわ!
友厚) 手に負えそうにないものほど、   
    つい追い求めとうなる。
    それが男いうもの。そうは思わへんか?
    北海道かてそう。
    簡単には、手に負えそうにない。新しい商い
    ばかりやからこそ、余計にやってみとうなる。
    これは、私の昔からの習い性かもしれんなぁ。
    一つの事に満足せず…難儀な方、難儀な方
    へと行ってしまう。
三坂) 近頃、お酒の量が増え過ぎやありませんか?
    難儀な方、難儀な方へ行くのは構いませんが、
    いたずらに、命を縮めることはやめて下さい。
友厚) はいはい。

(ドアの開閉音)
(ペンギンの絵に手を触れる五代)
(ドアが開く音)
三坂) えらい事です!
友厚) どないした?
三坂) 今、下に東京の新聞記者がいて。
    近いうちに、これを記事にするって。
友厚) はぁ? 何やこれは!?

**********

1881年(明治14年) 7月

明治14年7月、いくつかの新聞社から、
薩摩出身の五代が、同じく薩摩出身の
政府高官と癒着しており、
北海道の官有物を格安で払い下げられる、
という報道が大きく世に出ました。


新次郎) 五代さんが!?
千代) お父ちゃん、五代様、どないかしたん?
新次郎) ん? ああ…。


**********

(早足のあさを追いかけるうめ)
うめ) おあさ様!
あさ) 五代様…。

**********

「普通のお母ちゃんとは?」という疑問から、とうとう、
「普通のお父ちゃんとは?」という疑問に辿りついた
千代ちゃん。どうやら、お母ちゃんだけじゃなく、お父
ちゃんも普通じゃない事に気づいてしまったようです。
大人になれば、そんな両親を「かっけえ」と思えるよう
になるけれど、子供の世界は意外と保守的だから…。
働くお母ちゃんより、働かないお父ちゃんの方が問題
視されるよね~今も昔も。新次郎、最大のピ~ンチ!

ままごというんは、ほんまに怖い遊びや。

ほんと、怖い怖い。下手したら、家の事情がダダ漏れ。
子供の観察力、記憶力を侮ってはいけませんよ~!
本当は怖いおままごと…攻撃に、一瞬で魂を抜かれ
たような新次郎の表情が秀逸で、かなりツボりますw
千代が五代を好きだと聞かされて、「ともちゃんめ!」
と、すっかりしんちゃんともちゃんになってるのもツボ。

新次郎と五代、2人のイケメンに愛されて、甘やかさ
れて育ったら、2人が男性の基準になってしまったら、
大人になってから苦労しそう…なんて千代の将来が
心配になってしまう。男は顔だけじゃないけど、何せ、
ハートもとびきり上等な2人だからねえ…(ハート♪)

そして、自分の思いをうめに語る雁助。今や、彼を店
につなぎとめているのは榮三郎を心配する思いだけ。
独立も考え始めていそうな雁助さん。その時はどうぞ、
うめを連れていってあげて~!幸せにしてあげて~!
(1月19日(火)のスタジオパークに雁助さんの中の人
が登場するらしいので、雁助も退場が近いのかなぁと
思うと、今から寂しくてたまりません。もっと、雁助さん
のノリツッコミが見たい。見せてほしいと願います~)

商売にまい進していくあさの元には、はつからの手紙。
あちらは、教育ママ&ババとなって頑張っている様子。
久しぶりに、はつの笑顔が見られたのが嬉しかったよ。

難儀な方、難儀な方へ行ってしまう五代には、波乱の
予感。あさとしんちゃんの活躍が楽しみです~(*^。^*)


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●「あさが来た」HP


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