「コウノドリ」第2話~私の命より大切なもの | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「コウノドリ」



第2話

私の命より大切なもの


鴻鳥) 永井さん。奥さんは頭にひどいケガを負った
    のに、おなかの赤ちゃんも、胎盤も無傷でした。
    おそらく、とっさにおなかとかばったんだと思い
    ます。普通人は本能的に頭をかばいますよね。
    でも奥さんはこうして、おなかをかばった。だか
    ら赤ちゃんは無事だったんです。
浩之) でも、あんな体で子供が産めるんですか?
鴻鳥) 命がけの、難しい出産になります。
浩之) おかしいじゃないですか。どうして晴美だけが、
    子供産むのに命かけなきゃいけないんですか。
鴻鳥) どんなお産も100パーセント安全ではありませ
    ん。赤ちゃんを産むということは、誰にとっても
    命がけなんです。奥さんは今も、赤ちゃんを守
    るために、必死に戦っています。僕には、奥さ
    んが全身で訴えているように思えるんです。
    赤ちゃんを、産みたいと。


**********

(回想)
晴美) ねえヒロくん。やっぱりあるんだね。
浩之) 何が?
晴美) 自分の命よりも大切なものって、
    やっぱりあるんだよ。
    この愛しさは、愛だね。


浩之) 助けてください。
鴻鳥) 加瀬先生!
加瀬) 来たか、アレストだ。
浩之) 鴻鳥先生、助けてください、赤ちゃんを。
    ハルの望みを叶えてください。お願いします!

**********

鴻鳥) 赤ちゃん生まれま~す。
下屋) はい。
鴻鳥) ああ、おめでとう。
下屋) おめでとう。

**********

小松) おめでとうございます。女の子です。
浩之) 生まれた…。
小松) お母さん。赤ちゃんも頑張りましたよ。
    おめでとうございます。

**********

加瀬) 救命に入った頃、患者が死ぬたびに悔しくて
    わんわん泣いたな。毎日のように救えない患者
    が運ばれてきて、そのうち涙のほうが追いつか
    なくなったけど。悔しいって気持ちは少しも変わ
    らねえな。
鴻鳥) でも、赤ちゃんを救えたのは、加瀬先生が
    心臓を動かし続けてくれたおかげです。
四宮) 心停止から5分が、ボーダーラインでした。
加瀬) よかったよ。赤ん坊が助かって。
鴻鳥) はい。
加瀬) ありがとうな、ギネの先生達。

**********

浩之) ハル。赤ちゃん元気だよ。
    どこも問題ないってさ。
    あんなひどい事故に遭ったのに。
    強い子だよな。ハルにそっくりだ。
    俺は、生きていてほしかった。
    一生寝たきりだってよかったんだ。
    ただ…生きててほしかった。
    俺一人でどうすりゃいいんだよ。
    無理だよ。ハルがいてくれなきゃ、俺…。

ヒロ君。しっかりしなよ。
私、一生懸命頑張ったんだよ。、
赤ちゃんが生まれるまでは、
絶対に生きなきゃって。
だから、今度はヒロ君が頑張る番だよ。
ほら、ホントにあったでしょ。
自分の命より、もっと大切なもの。


浩之) ハル。(泣)
    ハル! ハル~!(涙)


**********

浩之) あの時、晴美の心臓はもう止まってた。
    救命の先生が、必死で心臓を動かし続け
    てくれたから、この子は、生まれることが
    できたんですよね。
鴻鳥) はい。
浩之) 晴美が決めたんです。俺がグズグズ迷って
    たから、晴美が、自分でこの子の方を助ける
    と、決めてくれたんだと思います。
    救命の先生にも、よろしくお伝えください。
鴻鳥) はい。
浩之) ああ、そうだ。2つ用意してもらったへその緒、
    一つは、ちゃんと晴美のお棺に入れました。
鴻鳥 あれは、助産師の小松さんがやってくれたん
   です。へその緒は、お母さんの勲章だって。
浩之) 勲章か。
鴻鳥) はい。
浩之) ホントにそうですね。先生。
鴻鳥) はい。
浩之) 俺、この子が生まれてきてよかったと
    思えるように、育てます。
鴻鳥) 頑張ってください。
浩之) はい。


**********

こういうのは、ずるいというか…どうしたって泣くよね。
もう、いろいろと予感する段階で泣けてきてしまって。
いや、それが悪いって事ではなくて、心の琴線に触
れずにはいられないテーマだなあと。命に優先順位
をつけるのは、知らない人でも難しいし、まして大切
にしたい人間の、命の順位を決めろと言われるのは
辛すぎる。最後まで両方助けてくれと言いたいはず
だし、無理だと分かっていても、割り切るのは難しい。

今回はまだ、明らかに奥さんが生きる可能性が低か
ったのもあって、おのずと赤ちゃんが優先されたけれ
ど…。妻が生きられる可能性が高かったら…どっち
を選んだだろうか? 自分が夫だったら妻を選ぶだろ
うし、奥さんの親だったら、やはりまだ見ぬ孫よりも、
子供である娘の命を優先してほしいと思うだろうと…。

自分の命よりも大切なものって、
やっぱりあるんだよ。
この愛しさは、愛だね。

その対象となる人は、人によって違うだろうけれど…
本人がそう思って守ろうとする気持ちには共感できる。
本人が自分の命よりも大切なものを優先する気持ち。
でも、その本人をまた、自分の命よりも大切に思う人
の気持ちも存在するし。命より大切な愛って…難しい。
●「コウノドリ」HP


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