「あさが来た」第16回~五代才助との再会・・・世の中が変わるって何? | 日々のダダ漏れ

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「あさが来た」 第16回
第3週 「新選組参上!」
五代才助との再会・・・世の中が変わるって何?


才助) やっとこさ会えたな。
あさ) へ?
    あなたは、誰だしたっけ?
才助) へ?
あさ) どっかで会うた事があるような…。
才助) なんち! 忘れてしもたとか。
    せっかく苦労して、身元を捜して、
    イギリスから文まで書いたちゅとに!
あさ) イギリス? 文…? あっ! あの薩摩の!
才助) じゃっど、薩摩の五代才助じゃ。
    たまがったが! あんおてんば娘が、
    こげんビューティフルになっちょるとは。
あさ) びゅ…びゅ~てふ?

**********

才助) そうか。今はこん大坂に住んでおるとか。
あさ) へぇ。来たばっかりで分からん事だらけで。

(拍子木の音)
あさ) あっ!
才助) じゃっどん、米会所にそげな恰好で来るとは。
あさ) あなた様の恰好もおかしおす。
    へぇ、これが米会所どすか。なんぞ大声で
    けんかでもしてはるのかと思たわ。
    あれは何ですやろ? あの旗は。
才助) あれか。あれは相場を知らせちょっとじゃ。



あさ) 相場?
才助) 江戸も京都も、大津も、赤間関も、みんなこ
    の大坂のコメ相場を基に動いとる。値段をち
    っとでも早よ知らせるために、飛脚を飛ばす
    ほかに、天気がよか日は、あげんして高い
    場所で旗を振って、次々に伝えていっとじゃ。
あさ) へえ~そらえらい事どすなぁ!
    びっくりぽんや。
才助) じゃっど。びっくりな町、これが大坂じゃ。
    西洋にいた間は、やけにこん日本が小さかち
    思えたどん。この町を見ていると、まだまだ勢
    いがある。
あさ) へえ~。見ているだけでワクワクしますなぁ。
    うちの頭の中まで、江戸や大津や赤間関まで
    飛んでいきそうや。あ~うちもあんなふうに威
    勢よく働いてみたいなぁ。
才助) ほ~う。ビューティフルレディーになったち
    思たどん、中身はまんまんごたい。
あさ) それ、うちが子どもやいう意味ですか?
才助) うんにゃ、「実によかった」という意味じゃ。
    それでこそ、おいが見初めたおなご。





才助) 達者で生きったもんせ。
    世ん中はこいから、大きく変わっで。
あさ) へ? 世の中が変わる?
うめ) おあさ様! そろそろ戻りませんと。
才助) おっと。 
    おはんがワイフとは、実にもったいない。
あさ) はい?
才助) それでは、またどこかで会いましょう。
    グッバイ。
あさ) ぐっばい。え? えっ…いえ、お待ち下さい。
    もっと聞きたい事が…。
    そう、もう一度お名前も!
才助) 名なら、五代才助じゃ。今度こそ覚えとけ。
うめ) おあさ様!
    もしかしてあの方が例の文の…?
あさ) そや、何で?
    何で五代様はうちに文をくれたん?
    何をしているお方なんやろか?
    ああ…訳が分からへん。
    世の中が変わるって何?


あさは、その時まだ知りませんでした。
時代の渦が、それから1年の間に、
どんどん大きくなって、
日本中を嵐のように巻き込んでいく事を…。


**********

半年後 1867年(慶応3年)

梨江) ごめんやす。
一同) おいでやす。
惣兵衛) 今井のお母さん。
菊) えっ? まあ!
梨江) 突然すんまへん。近くに、用がありまして…。
はつ) お母はん?
梨江) はつ!
はつ) ああ、やぁ、うれし!
    突然どないしはったんどす?
    お疲れになったでしょ。
    早う上がっておくれやす。


**********

梨江) 少し、肥えたようどすなぁ。
はつ) へぇ。毎日、ええもんばっかり
    食べさしてもろてます。
    そやけどまだ、子宝に、恵まれへんよって。
梨江) まだ嫁いで1年もたってないやないの。
    ちぃとも気にする事ないわ。
はつ) おおきに。お母はんにそう言うてもろたら、
    少しだけ、気ぃが楽になりました。
    お父はんは、お元気だすか?
    おじいちゃんも、久太郎も。
梨江) みんな息災です。せやけど…。
    山王寺屋はんのお商売は、今どないですか?
    お父さんは今、四苦八苦や。天下の大坂かて、
    大変なはず。万が一、あんたらのお家に何か
    起こってしもたらと思たら心配で…。
菊) そないな事聞きに来はったんでおますか?
はつ) お母さま。
菊) そないな事のためにわざわざ京都からなぁ。
   まあ、それはそれは。
   ご苦労はんな事でございました。
梨江) 今のは、ただの世間話でございます。
菊) ほう、そうだすか。ほんならおはつさん、
   どうぞ気兼ねのう、お答えしなはれ。どうぞ。
   ほれ、この山王寺屋が今どないな様子か、
   正直に答えてさしあげたらよろしがな。うん?
惣兵衛) お母ちゃん、もうええがな。
はつ) うちは、難しい事は、よう分かりまへん。
    難しい事は、旦那様と番頭はんに、
    お任せしてありますさかい。
菊) せやなぁ。ややこさえできたら、もっとやる事も、
   ありますやろになぁ。うちは、商いは男任せだす。
   そんな世間話分かりますかいな。それにこの山
   王寺屋、今井さんとこの商い高には追いつかれ
   へんかっても、決して外から心配して頂くような、
   情けないお店ではございません!
梨江) へぇ…。えらい、失礼を致しました。
はつ) お母様。うちは母から、「おなごは商いに口を
    出すもんやあらへん」と固う教えられてきたん
    だす。母は決して、そないな気持ちでここに来
    たのではございません。
梨江) はつ。
菊) へぇ、そうだすか。それやったら、もっとほかに
   何か、話したい事ございませんのか?
   ああ…あらへんのやったら、ぼちぼちお帰りを。


**********

ふゆ) おあさ様には、
    もうお会いになりはりましたんだすか?
梨江) いいえ。あさにあれだけ、おなごは
    余計なことしたらあかん言うてたのに、
    うちは一体、何をしてんねやろ…。


**********

そのころ、あさは…。
新次郎との仲は相変わらずでしたが、
店の者たちとすっかり仲よくなり、
普通の商家のお嫁さんのように
日々を過ごしておりました。


あさ) 痛っ! はい、やっと全部出来ました。
弥七) すんまへん!
    わてらのお繕いもんなんぞしてもろて。
あさ) 何言うてますのや、弥七さん。
    若奥さんはみぃんなのお母ちゃん
    なんやさかい、当然の事だす。
クマ) 言葉はすっかり大阪の若奥さんでおます。
あさ) おおきに。そやけど、心配でなぁ。
    何や、こないして家の奥にずっといてたら、
    前に町で聞いた、世の中の変わり目みたい
    な事が、ちょっとも感じられへんよって。
雁助) いやいや…。やぁ、若奥さん、おおきに。
    わてのお気に入りの襦袢にこないに
    かいらしい猫ちゃんの継ぎはってもろて…。
    ああ、かいらしい。



あさ) 雁助さ~ん、
    そのお礼いうたら、何なんやけどな…。
雁助) はい?
あさ) (小声で) お父様にはないしょで、
    お店の事、ちょっとでええさかい、
    教えてもらわれへんやろか?
雁助) え?


そうです。このあさが、
普通のお嫁さんになれるはずがありません。


**********

雁助) 両替屋ちゅうのんは、 
    金や銀を交換するのが仕事だす。
あさ) うんうん…。
雁助) あとは、お大名や商家や何かにお金を貸し
    付けてます。我が加野屋は、長州藩、薩摩藩
    など百数十の藩に貸してまして、額はざっと、
    百万両はありますやろかな。
あさ) 百万両!
    そないに貸してて、大丈夫なんだすか?
雁助) そやから信用のおけるところにしか
    貸したらあかんのだすよ。
    両替屋は、信用をお金に換えますのや。
あさ) ふんふん…。
    やっぱり、大事なんは信用なんだすなぁ。
    百万両いうたら、ええと…。
雁助) おおっ!
    そろばんはじきはりまんのかいな!?
    えらい若奥さんだすなぁ。
新次郎) お化粧してる時より、
     今の方が目ぇキラキラしてるがな。





亀助) 若奥さん。さっきお店に京都の
    お母さんのお使いが来はりまして。
    お土産だけ、お預かり申しました。
あさ) へぇ、お母はんが。
亀助) へぇ。
あさ) わぁ! うちの好きなアユのお菓子や。



あさ) はれ?



あさ) 「風代わり 父はあらたな 風にのり」。
    これは…。


(回想)
才助) 世ん中はこいから、大きく変わっで。


あさ) もしかしたら…。
    あっ、旦那様。またお出かけだすか?
    お話があるんだす。
新次郎) そうか。ほんなら、明日、ゆっくり聞こか。

(出かけていく新次郎)
あさ) 頭にきた!

**********





あさ) 
なんて事や…。

**********

あさ) 頼もう!



**********

やっと会えたね…と、標準語で言えば、まさに運命と
しか思えない出会い。「ビューティフルレディー、おい
が見初めたおなご」とまで言われても、イマイチピン
とこないあさ。苦労して(ここ重要!)、身元を捜して、
イギリスから文まで出したのに、すっかり名前を忘れ
られてしまった才助が不憫というか…あさが、あまり
にあさらしくて…。ヒロインは、どんなにモテモテでも、
自分が大好きな人にまっしぐら~が王道でよろしい。

梨江) あさにあれだけ、おなごは余計なこと
    したらあかん言うてたのに、
うちは一体、
    何をしてんねやろ…。

確かにね、山王寺屋のお姑さんのキャラを考えれば、
かなり余計なことをしてしまった感は否めないけれど、
はつが心配で仕方がない、母の想いにジンとして…。
はつのセリフから、子供のことでいろいろ姑に何か言
われていそうな、ジワジワと真綿で首を締められつつ
あるような気配も感じられ、梨江さんの来訪が、更な
る嫁いびりのきっかけとなりそうな予感がして怖い~。
それでも、白蛇さんがはつを気遣う姿もあって、いず
れ、白蛇&はつVSキングコブラ(私には菊がこう見え
るw)となりそうな夫婦の姿が垣間見えたようでもあり。

それより何より、今日の一番の萌えは、猫ちゃんの継
ぎはぎに大喜びする新田くん(by 民王)…ではなくて、
雁助さん。猫もかいらしいけど、猫を猫ちゃんと言うと
ころも、「ああ、かいらしい」とテンション高めの雁助さ
んの姿に萌え~♪ 大番頭の「かいらしい」ツボを押し
まくるあさ。凄いよあさ。あさも結構人たらしなのかも。

猫ちゃんで釣った雁助に、まんまと商いのことを教わ
るあさが生き生きとしている姿、自分が贈ったそろば
んを使っている姿をニッコリ見守る新次郎。それでも
出かけてしまう新次郎にさすがに頭に来たあさは…。
じっと待っていられる女じゃないのよ、あさちゃんは~
というわけで、新次郎の後を追いかけ、何てこったな
場面を見てしまい…。さあどうする?と思っていたら、
道場破りでもするつもりか~の勢いで、「頼もう!」と
家の乗り込むあさちゃんの行動力に…びっくりぽん!

あさとはつの、それぞれの違いが際立つ演出がいい。
性格も、嫁いだ夫も、嫁ぎ先のお店の事情も、舅・姑
もそれぞれ違う。実家ともまた違う、いろんな家、人が
いるという、当たり前のことだけれど、その時代にあっ
た様々な価値観、いろんな「お家」のありようが見えて
くるのも興味深い。はつの今後も気になるけれど…あ
さもどんどん変わっていきそうで、目が離せません♪


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