「花子とアン」第94回~歩(あゆむ)の誕生、ブラックバーン校長との再会 | 日々のダダ漏れ

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「花子とアン」 第94回
第16週 「あなたがいる限り
歩(あゆむ)の誕生、ブラックバーン校長との再会


花子) 「たらちねの 母と呼ばれてこの家に
    わが幸いは 満ちあふれけり 花子」。


花子と英治に、
元気な男の子が誕生致しました。
名前は、歩(あゆむ)です。


ふじ) あれまあ、可愛いボコじゃんねえ。
    よく見してくりょう。
花子) 歩、おばぁやんだよ。
ふじ) 歩。よ~く生まれてきたじゃんね~。

花子とアン(94)

**********

吉平) 歩。グッド・モーニング。グッド・アフタヌーン。
    グッド・イブニングじゃ。今のが、英語っちゅう
    言葉じゃん。わかるけ? 歩。
吉太郎) お父さん。その子は男の子だから、
     はなと同じ女学校には行けませんよ。
吉平) ん? 吉太郎!
ふじ) 吉太郎! てっ! 元気でやってただけ!
吉太郎) はい。随分とご無沙汰しちまって、
     申し訳ありません。
吉平) ああ…。
ふじ) まあまあ、立派んなって!
吉太郎) おかあ、元気そうじゃんけ。7年ぶりかな。
英治) あ…そんなに久しぶりだったんですか。

**********

吉平) ハハハハ。ほうかほうか。雑用ばっかしか。
    どんな事、させられてるだ?
吉太郎) そりゃ、軍の機密ですから、言えません。
吉平) ほうだな。軍隊は規律が厳しいからな。最初
    のうちゃあ、こき使われるのは仕方ねえさ。
吉太郎) そう思って耐えてます。
吉平) 親子じゃんけ。ほんなかしこまった言葉、使う
    な。まあ、おまんとこうやって、酒ぇ飲めるよう
    んなって、よかった。ハハハハ。

花子とアン(94)

吉太郎) はい。
吉平) 偉くなれるよう、こぴっと、頑張れし。吉太郎。

花子とアン(94)

英治) お義父さんとお義兄さん、
    打ち解けられたみたいで、よかったね。

吉太郎の父への礼儀正しさが、
気になる花子でした。


**********

吉太郎) はな。へえるぞ。
花子) うん。
吉太郎) 仕事か。
花子) うん。歩が大人しくしてる間に少しでも翻訳
    進めとこうと思って。
吉太郎) 子育てしながら仕事もして、
     はなもてえへんだな。
花子) ううん! ちっともてえへんじゃないさ。子育
    ても仕事もふんとに楽しくやってる事だもん。
吉太郎) これ、「王子と乞食」の元の本け。
花子) ほうだよ。英治さんの弟さんから頂いたの。
吉太郎) おらには、さっぱりわからん…。ふんだけ
     んど、毎回楽しみにしてるだよ。頑張れし。
花子) てっ…。兄やん、読んでくれたのけ?
吉太郎) まあな。
花子) へえ~! 憲兵さんも童話読むだね。
吉太郎) ほれじゃあ、
     明日も仕事ではええから、けえる。
花子) うん。


**********

吉太郎) 村岡さん。しばらく両親がお世話に
     なります。よろしくお願いします。
英治) こちらこそ。
ふじ) 吉太郎。体に気ぃ付けるだよ。
吉太郎) でえじょうぶだって、おかあ。
花子) 兄やん。またいつでも遊びに来てくりょう。
かよ) お店にも来てくりょう。
吉太郎) ああ。ほれじゃあ。

花子とアン(94)

吉平) 見違えるほど、立派になったじゃんな…。


**********

数日後、村岡家に、
またもや珍しいお客様がいらっしゃいました。


花子) 醍醐さん、いらっしゃい。
醍醐) はなさん。ごきげんよう。
花子) ごきげんよう。どうぞ。
醍醐) どうぞ。
ブラックバーン) (英語) こんにちは。

花子とアン(94)

花子) てっ…。
    ブラックバーン校長…。スコット先生…。
ブラックバーン) (英語) ごきげんよう、はな。
スコット) (英語) お久しぶりです。
      赤ちゃんに贈り物です。
花子) (英語) ありがとうございます。
ブラックバーン) (英語) はな。あなたが夢を叶えた
          事は私たちの喜びです。
醍醐) 修和女学校の小さい人たちは、みんなはな
    さんが翻訳した童話を読んでるんですって。
    はなさんの赤ちゃんにも会いたいっておっし
    ゃるから、お連れしたの。
花子) (英語) どうぞ。中へ。


**********

ブラックバーン) Peekaboo!

花子とアン(94)

醍醐) あんなにお茶目なブラックバーン校長、初め
    て見たわ。ブラックバーン校長も赤ちゃんには
    甘いのね。
花子) そうみたいね。
醍醐) あ~あ。私もあんなに可愛い赤ちゃんが
    欲しくなったわ。
花子) はい、これ。次号の原稿です。
醍醐) ありがとうございます。きっちり締め切りを守
    って下さるから大助かりです。これからもよろ
    しくお願いしますね。村岡花子先生。
花子) もう。英治さんが締切厳守ってうるさいから…。
醍醐) はいはい。ごちそうさま。

(歩がぐずる声)
醍醐) 歩ちゃん、急にどうしたのかしら?
(ぐずる声)
花子) おっぱいはさっきあげたし…。
    おしめでもなさそうだし…。歩…歩…。
ブラックバーン) Go to bed!

花子とアン(94)

花子とアン(94)


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花子とアン(94)

花子とアン(94)

醍醐) そういう事だったのね。
    赤ちゃんの気持ちまで見抜くなんて。
    さすがね、ブラックバーン校長。
花子) 本当。
    (英語) ありがとうございます。
ブラックバーン) (英語) 何でもお見通しですよ。

花子とアン(94)

**********

醍醐) それじゃあ、ごきげんよう。
花子) ええ。
スコット) (英語) 可愛い坊やに会えて良かったです。
花子) Me too.

(飛行機のエンジン音)
花子) てっ…。
醍醐) 飛行機だわ…。

花子とアン(94)

ブラックバーン) Hana. (英語) 
醍醐) 何て、おっしゃってるの?
花子) 「これからの飛行機の進歩は、世界を平和に
    導くか、戦争をもっと悲惨なものにするかのど
    ちらかです」と。
ブラックバーン) (英語)
花子) 「我々人類は、この飛行機をどのように使おう
    としているのか。平和か、戦争か…」。
ブラックバーン) (英語)
花子) 「それは、我々の上に懸かっている課題だと
    いう事を、よく考えておきなさい」。
ブラックバーン) (英語) はな。
          神から授かった命を大切になさい。
花子) (英語) はい。ブラックバーン校長。
スコット) (英語) さようなら、はな。
     またお会いしましょう。
醍醐) ごきげんよう。
花子) ええ…ごきげんよう。

花子とアン(94)

花子) (英語) 神から授かった命を大切にします。


**********

その頃、吉平とふじは、
かよの働くカフェーに来ていました。

花子とアン(94)

ふじ) (小声で) おとう…こ…ここはおらたちみてえ
    な百姓が来てもいい店ずらか?
吉平) (小声で) いいに決まってるじゃん。

(ドアベル)
かよ) いらっしゃいませ。
郁弥) やあ、かよさん。
    あっ…これはこれは。
    お義父さん、お義母さん、お揃いで。
吉平) あ…郁弥君。
ふじ) どうも。娘がいっつもお世話になりまして。
郁弥) 失礼してもよろしいですか?
吉平) ほう。なかなか立派な時計じゃん。
郁弥) さすがですね、お義父さん。わかりますか?
    これ、ロンドンで買った時計なんですよ。
吉平) ほう! ロンドン。
郁弥) あっ、ところで、兄と花子さんの結婚式は、
    感動的でしたね。実は、僕も、甲府で結婚式
    を挙げたいと思っているんです。
吉平) ああ…ほりゃあいい。
    相手は、どんなお嬢さんでえ?

花子とアン(94)

(郁弥の視線の先には、かよの姿が…)

吉平・ふじ) てっ! かよ!


**********

田中) やるんだろ?
龍一) ああ。やる。計画は既に練ってある。あとは
    彼女が東京へ来る時、実行に移すだけだ。
荒井) 持たない者が、持つ者から奪う…。
田中) いつだ?
龍一) 3日後の夜だ。
荒井) だが、石炭王から訴えられたら…。
龍一) そんな事が怖くて、あの人を愛せるか。


**********

嘉納) はなちゃんとこの子に、祝いを買うたとか。
蓮子) ええ。
嘉納) 嬉しそうやな。
蓮子) だって、3日後の今頃は、
    はなちゃんと、赤ちゃんに会えるんですもの。

花子とアン(94)

花子の全く知らないところで、
ついに、蓮子と龍一の駆け落ちが
実行されようとしているのでした。

ごきげんよう。さようなら。


**********

安産間違いなしとの評判通り、伝ちゃんの安産祈願
のおかげか、あっというまに生まれちゃってました!
伝ちゃん凄し!男の甲斐性は安産にも効くのね~。

赤ちゃんの名前は歩。なかなか素敵なお名前です。
おとうが名前を考えていたエピソードを出しておきな
がら、誰が名付けたのかはさくっとスルーする模様。

そして、歩君の誕生をきっかけに、吉平、ふじ、吉太
郎の再会。他人行儀に礼儀正しい吉太郎の態度が
気になりつつも、7年ぶりの親子の対面は無事終了。

醍醐さんは、ブラックバーン校長とスコット先生をひ
きつれて登場。やっぱり、ブラックバーン校長が出て
くると、画面が引き締まります。かなり無理やり感が
あるものの、久しぶりの、「Go to bed」が聞けたのも
嬉しい。修和女学校の頃が一番面白かったようなw
飛行機の影から、これから始まる時代への警告が
ブラックバーン校長より語られます。平和か戦争か。
道具は人間次第で便利な物にも凶器にもなるから。

それにしても…いきなりの郁弥の告白(?)。あれは、
とりあえず郁弥の願望だよね? それとも本当に2人
はそんな仲に? そこはもちっとはっきりしてくりょう。

「持たない者が、持つ者から奪う…」なんて言いつつ、
全然持たない者には見えない帝大生たちの悪巧み。
博多では、花子のお祝いを口実に、駆け落ちする気
満々で、嬉しそうに扉を開ける蓮様の姿が…。う~ん、
腹心の友というより、腹に一物の友、腹黒の友になり
つつある蓮子。そんな色ボケ作戦に利用される歩君
が可哀想ずら。もっとちゃんと祝ってあげてくりょう!

歩君を見守る花子と醍醐さんの姿こそが、腹心の友、
アンにとってのダイアナの姿に重なりました。花子の
気持ちはどうあれ、醍醐さんが一番の友達だと思う。
少なくとも、花子を心から大切に思っている友達だと。


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●「花子とアン」HP


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