「花子とアン」第73回~忘れて下さい!夕べの事はなかった事に | 日々のダダ漏れ

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「花子とアン」 第73回
第13週 「その恋、忘れられますか?
忘れて下さい!夕べの事はなかった事に


東京の出版社で働き始めたはなは、
蓮子と10年ぶりに再会しました。


蓮子) (手紙) この辞書の贈り主は、ず~っと
    前から、
はなちゃんの心の中にいたのね。

蓮子の言葉で、
自分が恋に落ちている事に
気が付いてしまったのです。


**********

かよ) おはよう。お姉やん? お姉やん、夕べは村
    岡さんのお兄さんの方に送ってもらったの?
はな) てっ!
かよ) お姉やん、村岡さんと何かあっただけ?
はな) てっ、な…何もないよ!
かよ) ゆうべっから何か変じゃん。ぼ~っとしたり、
    そわそわしたり。村岡さんと何かあっただね。
はな) てっ! ど…どうして…。
かよ) だって、村岡さんって言うたんびに、
    てっ、てっ、てっ、って。
はな) てっ!
かよ) どこ行くでえ?
はな) 井戸で水くんでくる!
かよ) お姉やんは分かりやすいじゃん。

**********

はな) おはようございます。
梶原) おはよう。
はな) 醍醐さん?
梶原) ゆうべ、村岡君とどうだった?
はな) な…な…何がですか?
梶原) いや、大雨だったし、
    ちゃんと原稿渡せたのかなと思って。
はな) ああ! え…ええ! 確かにお渡ししました。
梶原) ならいいんだけど。
須藤) 梶原さん。午後からの編集会議、
    村岡印刷も呼んでおきましたから。
梶原) 分かった。
醍醐) はなさん…ちょっと、後でお話があるの。

**********

田中) この間お前が絡んだ嘉納伝助夫人、筑豊の
    屋敷でサロンだの音楽会だの開いて贅沢三昧
    だと。
龍一) 全部、炭鉱の労働者から搾取した金じゃない
    か。最低の女だな。
紳士) 嘆かわしい。帝大生ともあろう者が三面記事
    で人を判断するとは。
龍一) 何だよあんた。
紳士) 詩人のボアローはこう言ってる。
    批評はたやすく芸術は難しい。

(白蓮の本を龍一に渡す紳士)
紳士) ごちそうさま。
かよ) ただいまお釣りを。
紳士) いや、結構。
かよ) ありがとうございます!
田中) 装丁は竹下夢二か。金だけはかかってるな。


**********

はな) あっ、ごきげんよう。またお会いしましたね。
紳士) 君はまだ田舎に帰ってなかったのかね。


**********

かよ) いらっしゃいませ。醍醐さん。
醍醐) ライスカレーをお願い。
かよ) …はい。お姉やんは?
はな) 私も。

**********

かよ) お待たせしました。
はな) あの…醍醐さん、お話しって…。
醍醐) 私、ゆうべ見たの。
はな) えっ?
醍醐) 見たくないけど見てしまったの。雨の中で、は
    なさんと、英治さんが…。一体いつから、英治
    さんとは、そういうご関係だったの?
はな) あ…ち…違うの!
    あれは…何というか…事故のようなもので!
醍醐) あれが事故? 随分素敵な事故だこと!
    私はまだ、男の方と、手をつないだ事しかない
    のに! 私とした事がうかつだったわ。英治さん
    が、好きなんでしょう? 私、はなさんには負け
    ませんからね! 頂きます。


**********

英治) こんにちは。村岡印刷です。
醍醐) お待ちしていたんですのよ。
    お帽子、お預かりします。
英治) すいません、醍醐さん。
醍醐) いえ。
郁弥) こんにちは。先日はどうも。
はな) あっ、いえ、こちらこそ。
英治) 今日は、弟も連れてきました。
    イギリスで最新の印刷術を学んできたので、
    お役に立つかと思って。
梶原) 大歓迎だよ。
郁弥) よろしくお願いします。
梶原) よし! 編集会議始めよう。
一同) はい!

**********

醍醐) どうぞ。
須藤) あれっ? 2人だけ紅茶?
醍醐) お2人はお客様ですから。
英治) 客扱いはやめて下さい。皆さんと一緒に、新
    しい雑誌の立ち上げに参加させてもらえるだ
    けでうれしいですから。
梶原) 2人とも自由に意見を出してくれ。
英治・郁弥) はい。
須藤) 私、紅茶の方が好きなんですが…。
英治) ああ、どうぞどうぞ。
須藤) じゃあ、これ。
梶原) じゃあ、表紙から決めよう。
英治) 幾つか、案を持ってきました。

男性) これはちょっと地味だな。
男性) これも少し奇抜すぎるだろう。
男性) これぐらい目立った方が…。

須藤) 一つに絞れませんね。
梶原) そうだなあ。
    よし! じゃあ多数決で決めようか。
    自分の好きなものを、1、2の3で指をさそう。
    いいな? 1、2の3!
醍醐) 私も、これがいいと思ったんです!
梶原) そうか…。女性は2人ともそれか。
三田) しかし、多数決は多数決ですよ。
梶原) う~ん…。
    よし。じゃあ、表紙はこれに決めよう。
一同) はい。
醍醐) でも、その表紙に、
    「白い鳩」という名前は、合いませんね。
梶原) うん。雑誌名は大事だから、もう一考しようと
    思ってたんだ。みんな、いい案があったらどん
    どん出してくれ。
須藤) 動物にこだわらなくてもいいと思います。
はな) あ…あの! 
    「にじいろ」、というのはどうでしょうか?
三田) 虹? 何だかすぐ消えそうじゃないか。
醍醐) 何色なのか、曖昧で、はっきりしないわね。
英治) でも、その分、想像の余地はあるんじゃない
    ですか? 書店に並んでいたら、どんな雑誌
    なのか、僕は開いてみたくなります。
梶原) う~ん…「にじいろ」か。悪くないな。
郁弥) う~ん。ファンタスティックですね!

(笑い声)
男性) そうか。ファンタスティックかも。
英治) すいません。


**********

はな) 村岡さん、さっきはありがとうございました。ま
    さか、自分の思いついた名前が採用されるな
    んて…。村岡さんのおかげです!
英治) いい案だと思ったから、賛成しただけです。
    失礼します。
醍醐) 村岡さん、明日もお待ちしております。
英治) はい。
醍醐) はなさん。明日も負けないわよ。


**********

梶原) 安東。雑誌の名前も決まった事だし、
    一杯やるけど来ないか?
はな) あ…今日は、翻訳の原稿に手を入れたいの
    で、ご遠慮致します。
梶原) そうか。熱心だな。じゃあお先に。
はな) ごきげんよう。


あの人が帽子を取りに戻ってくるかもしれない。
そう思い、
はなはわざと仕事を作って会社に残ったのです。
でも、これでは仕事になりませんね。


(英治の帽子をかぶってみるはな)

はな) てっ! どうしよう…。すいません! やだ…。
    あっ! あの…これ、取りにいらしたんですよね。
英治) はい。
はな) あ…どうぞ。
英治) どうも。
はな・英治) あの…。
はな) あ…何でしょう?
英治) いえ、どうぞ先に言って下さい。
はな) いえ、どうぞ、村岡さんから。
英治) ゆうべの事なんですが…。
はな) はい。
英治) すいませんでした! 忘れて下さい。
はな) は…?
英治) とにかく、忘れて下さい…。
    本当にすいませんでした!

つまり、
はなは振られてしまったのでしょうか。


はな) 忘れて下さい…。

ごきげんよう。さようなら。

**********

ドラマのセオリー通りに、見られちゃいけない場面を
見られちゃいけない人に見られていたはな。家政婦
は…じゃなくって醍醐は見た! 雨の中の抱擁を~。
そして、ちゃんと正しく、その事について問い詰めて
くる醍醐ちゃん。うんうん。まっすぐでよろしい。正々
堂々宣戦布告する醍醐ちゃんはホントいい子です。
とはいえ、勝ち負けにこだわりすぎるセリフを言わせ
るのはちょっとやり過ぎの感が。一体何が勝ちなの
か負けなのか。何と闘ってるんだ~醍醐ちゃん!!
(本当は、脚本家のイケズと闘っていたりする~w)
抱擁を事故のようなものと言ったはなへの醍醐ちゃ
んの返しが素晴らしい。「随分素敵な事故だこと!」
うんうん。そんな素敵な事故ならあってみたいよ~。
これから、突然の抱擁は、素敵な事故と呼びませう。

私、村岡さんと何かありました~と大きく顔に書いて
あるかのように、村岡という名前に反応しすぎるはな。
英治の帽子をかぶってみるはなの姿は、いかにも恋
する乙女らしくて。好きな人の物を、身につけてみた
くなるんだよね~なんて、遠い初恋の日を思い出して
みたりして。身につけている姿を見られてしまうという
のもお約束。うれし恥かし恋する気持ち丸見え状態。
本当ならこのまま盛り上がるはずなのに…。英治か
らのありえない一言「忘れて下さい」。えええ~っ!?
夕べの事はなかった事に? 忘れて下さいですとぉ?
一気に舞い上がって、一気に落とされる。上げて落と
す。これも恋のテクニック? …んなわけあるか~!
とツッコミを入れるには経験がなさすぎるはななので、
素直に落ち込んでしまいそうな気配。もったいぶった
お話でこんがらかるのも恋の王道。恋のライバルとし
てはいい子すぎる醍醐ちゃんに、ここはこぴっと頑張
って盛り上げてほしいかな~と。醍醐ちゃんの恋もち
ゃんと描いてほしいな~と、切に願うのでありました。


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