「あまちゃん」第30回~試験勉強と夏ばっぱに好きな人疑惑? | 日々のダダ漏れ

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「あまちゃん」 第30回(完全版)
第5週 「おら、先輩が好きだ!」
試験勉強と夏ばっぱに好きな人疑惑?

<天野家>
(仏壇に白米と水を供えるアキ)

南部もぐりを始めてから、
アキは毎朝、仏壇に手を
合わせるようになりました。

(鈴の音)
アキ) おじいちゃん、
 今日も一日、アキを守ってね。


そうしないと安心できないほど、
潜水土木科の実習は、ハードでした。


**********
 
(潜っているアキ)
(ヘルメットの顔の部分を
 手で掻いている)
磯野) ん? どうした? おいおいおい!
 どうした! 何だ? おいおい!
 天野! 天野! 落ち着け!
 
**********

磯野) おい天野大丈夫か?
アキ) ごめんなさい! 
 鼻の頭がかゆくて。
磯野) この野郎!
アキ) あ…。
磯野) 鼻の頭かゆくて…何だ!
 もう1回いけ! やれ、かぶせろ!


**********
 
<夜・天野家>
(仏壇の前に座るアキ)
(鈴の音)
アキ) ねえ、じいちゃんも、
 海で死んだの?
夏) う~ん。
アキ) 何年前?
夏) 何年めえ? 何年…1年めえか。
アキ) じぇじぇ! そんな最近の話なんだ。
 ごめんばっぱ。
 辛かったら、別にいいけど。
夏) 辛くねえよ別に。毎回漁さ出る時
 は、もう死んでしまうかもしれねえ。
 それぐれえの覚悟で送り出してんだ。
 それが、漁師の嫁の、宿命さ。
アキ) ふ~ん。


**********
 
<高校>
種市) 「ヘリウムは、無色、無味、
 無臭の極めて軽い気体で…」。

無謀にもアキは、潜水士の
資格試験を受けようとしています。

種市) 「不活性ガスと呼ばれている」。
 わかるか、天野。

(いびきをかいて寝ているアキ)
種市) おい天野! おい天野!
アキ) あっ、先輩!
種市) ちょっと、休憩すっか?
アキ) いえ大丈夫です。
種市) そうか。じゃあ立て、
 よし屈伸しよう。

潜水土木科では、ほとんどの生徒が、
2年生で潜水士の資格を取ります。


アキ・種市) 1、2、3、4、
 5、6、7、8!
種市) よし深呼吸。
 吸って、吐いて。はい吸って!
(ドアが開く音)
(ユイが来る)
種市) あ…こんちは!
ユイ) アキちゃんまだ帰んない?
アキ) ごめん、先帰ってて。
ユイ) わかった。今度の土曜日
 どうする? 北鉄乗る?
アキ) わがんねえ。
ユイ) 頑張って。
種市) じゃ、勉強始めるか?
アキ) はい!


**********
 
(駅舎で、アキが潜水士試験の
 参考書を読んでいる)
ヒロシ) 熱心だね。
アキ) うわっ
ヒロシ) 潜水土木科に編入したん
 だってね。ユイから聞いたよ。
アキ) はい。
(参考書を読むアキ)
(横からのぞき込むヒロシ)
アキ) あのストーブさん。
 おら、勉強に集中したいんで。
ヒロシ) その後、どうかな?
アキ) どうって?
ヒロシ) えっ、忘れたの?


(回想)
ヒロシ) 好きなんだ!
 アキちゃんの事が好きなんだ!


アキ) 覚えてますけど、断片的に。
ヒロシ) で…そろそろ、答えが聞きたい
 なと思って。あの、これ、ユイに、
 「直接渡せ」って言われちゃってさ。
 読んでもらえないかな。
アキ) 今ですか?
ヒロシ) うん。この間は、何かほら、
 アキちゃんテンパってて。


(回想)
アキ) 脳みそ使っちゃ駄目なんです!
 考えちゃ駄目なんです!
 酸素使っちゃ駄目なんです!
ヒロシ) アキちゃん!
アキ) じぇ~! じぇ~! じぇじぇ!


アキ) だって、本気獲りの前の日
 だったから。潜る時は、脳みそ
 使っちゃ駄目なんです。
ヒロシ) ねえ、ちょっとアキちゃん!
アキ) …っていうかストーブさんって、
 間が悪いですよね、何か!
ヒロシ) ごめん。
アキ) すいません。
ヒロシ) え…ねっ! 
 ねえねえ! どうかな?
アキ) 今は、勉強に集中したいので。
 すいません。

**********

そう答えるのが精一杯でした。
「ほかに好きな人がいる」なんて
言ったら、ストーブさんはまた、
ストーブのそばから離れられなく
なってしまう。案の定、その夜は、
眠れませんでした。

アキ) ウニ1匹、ウニ2匹、ウニ3匹…。
 ん~…。ああ! ああもうストーブ!

**********
 
(居間へ行き、麦茶を飲むアキ)
アキ) うん、あ~…。
 ママはまだか。うん?
(仏壇を見る)
アキ) ばっぱ! ねえばっぱ!
 ばっぱ、ばっぱばっぱ!
夏) うるせえなあ。
アキ) おじいちゃんの写真がないよ。
 おじいちゃんの写真、仏壇に
 あったよね? ないよ。
夏) 片づけた。
アキ) 片づけた? 何で?
夏) もう何だよ、こんな夜中に。
 さっさと寝ろ、わらす。あ~。


「怪しい」。
直感的にアキは感じました。
 
**********

そして数日後。

<喫茶リアス>
春子) ちょっと、
 うちで話せない事ってそれ?
アキ) だってほら、ばっぱ、
 海女のシーズンが終わってから、
 元気なかったじゃない?
弥生) 毎年のごった。9月になると、
 1回燃え尽きるんだ。
アキ) それがここ最近
 妙にソワソワしてんだ。
 
(回想)
夏) ♪雨よりやさしく~
 ♪淋しい胸に~涙に~」

今野) そりゃあれだべ、アキちゃん
 ユイちゃん効果でさ、もうウニ丼
 が売れて売れて、笑いが止まん
 ねえっつうパターンだべ。
春子) いや、それだけじゃ
 ないかもしれない。
大吉) 春ちゃん。
春子) 言われてみたら、私にも
 思い当たる節があるんだよね。
 
(回想)
(部屋で、洋服を選んだり、
 化粧をする夏)
 
春子) 化粧なんかさ、若い頃から
 一切した事ない人だよ。
アキ) ひょっとしてばっぱ、
 好きな人できたんじゃない?
一同) いやいやいやいやいや…。
春子) いや~ない事ないよ。
 だって、お父さん死んだのいつよ?
今野) えっ、死んだ?

(今野の腰をギュッとする弥生)
アキ) 去年って言ってた。
春子) 去年? 去年! え? そうなの?
大吉・弥生) …んだんだんだんだんだ。
春子) まだ1年しかたってないのにやだ
 やだ考えたくない。何それ何それ。
大吉) ちょっと春ちゃん、落ち着いて
 考えよう。いやだって夏さんいくつ? 
 64でしょ? いやいくら忠兵衛さんが、
 亡くなったからって…。
今野) え? 亡くなった?
(今野の腰をギュッとする弥生)
今野)あ~イテッ!
春子) 問題は、相手が、誰かって事よ。
大吉) 春ちゃんってば!
勉) ちょっといいべか。
大吉) 勉さん?
勉) 近頃私内職で、漁協に
 お邪魔してるんですけども…。
大吉) べ…勉さん大丈夫か? 爆弾
 発言飛び出すんじゃねえべな?
勉) ほぼ毎日、
 夏さんがお見えになって…。
 
(回想)
(長内と顔を寄せ合っている夏)

一同) 組合長と!?
勉) いや、そうと決まった訳じゃねえ
 けど…。やけに、親しげだなあ。…
 と思ってました。しかも、帰りがけ。

(回想)
夏) ハハ、ハハ! じゃあね勉さん。
 ハブ・ア・ナイス・デー! ヘヘヘ!


今野) 怪しい! 「ハブ・ア・ナイス・
 デー!」は怪しい!
大吉) いやいや! だって、組合長の
 奥さん、かつ枝さんだべ!
弥生) あの2人、今は別れてるはずだ。
大吉) や~めで弥生さん流されないで!
弥生) 組合長が、八戸だ、北海道だって
 走り回って、ウニば調達してたのも、
 そうだったのか! 2人が、不適切な
 関係だと考えれば、合点がいくという
 訳だね!
大吉) や~めで! 
 アキちゃんが聞いてるがら!
(アキの耳を手でふさぐ春子)
春子) 駄目駄目! 
 聞いちゃ駄目、聞いちゃ駄目!
今野) 職権乱用だべや。
弥生) 泥沼交際だべや!

(ドアベル)
(笑い声)
かつ枝) 弥生ちゃん、聞いで聞いで。
 やっと血圧下がったの。
夏) 何だおめえら? おっかねえ顔して。

(夏とかつ枝の笑い声)

**********

<夜・天野家>
(夏が寝ているのを確かめ、
 居間へ行くアキ)
(襖をしめる)
アキ) 寝てる寝てる。
春子) あんたさ、
 明日、ウニ丼売りに行きな。
 その間にママが問い詰めるから。
アキ) わがった。

(夏のバッグの中身をチェックする春子)
春子) あ~何もないな。

**********

言われたとおりアキは、
ウニ丼を売りに行きました。

その頃、春子は…。


(作業小屋の夏をこっそり
 見ている春子)

**********
 
<駅のホーム>
アキ) 北鉄名物、
 ウニ丼はいかがですか~!
ユイ) ご好評につき、
 10月以降まで販売しま~す!
アキ) ありがとうございます!
ユイ) ウニ丼はいかがですか!

(アキとユイに群がる男たちを
 遠巻きに見ている、初老の男)
男性) アキちゃ~ん!
男性) ユイちゃ~ん!

**********
 
<天野家>
夏) あ~あ、くたびれたくたびれた!
 ♪いつでも夢を~いつでも夢…
春子) お母さんちょっと座って!
夏) あ…何だよちょっと! 
 寝かせてくれよ。
春子) 大事な話があるの。
夏) いいがら!
春子) いいから坐って!
夏) 何だよ?


**********
 
<北鉄・車内>
アキ) ウニ丼です、
 ありがとうございました。
忠兵衛) おいねえちゃん、
 1個けれや!
アキ) あっ、はい、1,200円です。
(初老の男にウニ丼を売るアキ)
アキ) ありがとうございます。
ユイ) アキちゃん。
アキ) お疲れ様です。
男性客) お疲れ様!
(ユイの隣に座るアキ)
アキ) あ~やっと完売だ!
ユイ) お疲れ様。
(ウニ丼を食べようとしている
 初老の男の顔を見る)


 
(見覚えのある男の顔を見つめ、考える)


 
(アキの脳裏に、仏壇に飾ってあった
 祖父・忠兵衛の写真が浮かぶ)




アキ) じぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇ!
ユイ) 何? どうしたの?
(アキを見る男)
忠兵衛) 何だよ?





アキ) いえ…。
 じぇじぇじぇじぇ…。じぇじぇじぇじぇ…。

**********

(こちらの記事は、
 全放送終了後の感想となります)

いやいやいや。リアルタイムで観ていた時
以上に、あらためて、ヒロシうざいと思って
しまった。しつこいし、間は悪いし、めんど
くさい匂いがプンプンしてるし~。振られた
ら落ち込んでストーブの前に逆戻りしてし
まうだろうヒロシのメンタリティを感じてア
キは気をつかっていたんだなぁ。一応、親
友の兄だし。アキなりに配慮してたのね。

そして、夏の様子がおかしいというアキの
たれこみから、夏と組合長の不適切な関
係疑惑に笑った。ハブ・ア・ナイス・デーは
怪しいよね。ここはどうせなら、ババ・ア・
ナイス・デーと笑わせてほしかった(嘘)。

そして…亡くなったはずの祖父にそっくり
の男性に遭遇したアキは、じぇじぇじぇ!
を連発。そりゃ驚くよねw

忠兵衛さん、蟹江敬三さんの姿に、思わ
ず涙。ああ、もう忠兵衛さんは帰ってこな
いんだと。いえ、ずっと、世界の海を回っ
てると思っていたい。忠兵衛さんは、あま
ちゃんの世界の中でずっと生きていると。
 
2023年の再放送時の感想はこちら↓
第30回~第5週「おら、先輩が好きだ!」

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