~Baby good night~第5話


「顔が熱い...」
火照った顔をボトルで冷やし、そのままベッドにゴロンと転がる。
瞼を閉じると、さっきのふたりからのキスが鮮明に浮かび上がり心臓が大きくドキドキと震えて止まらない。

「ジヨン...スンヒョン...」
はあぁ...と溜め息を吐き出し、寝返りを打つ。
枕から漂う花の香りが、さらに私の心をときめかせていく。

「これは夢?そうだ、きっと夢だし!」
まさか自分があんな素敵な男性...しかも初対面の人達に好意を持たれるなんて絶対に有り得ない。
そう思いながら、静かにまた瞳を閉じる。

「でも...夢なら覚めたくないな」
本音をポロリと溢し、疲れと緊張の為か私はそのまま眠りについた。



コンコン...
「...ん」
コンコン...
ドアをノックする音に目が覚めた。
カーテンの隙間から零れ落ちる明かりで、朝が来た事が分かる。
だけどまだ少し眠い。
何よりも頭がぼーっとする。

コンコン...
またノックする音に「はい...」と返事をするが、声が出しづらく、喉に痛みと違和感を感じた。
「アルム?起きてる?」
ジヨンが扉の向こうで声を掛けてきて、慌ててベッドから立ち上がると、頭がクラっとしてベッドから転がり落ちてしまった。

バタン!
という身体が床に落ちた大きな音と「ひゃあ!」という私の声に驚いたのか、ジヨンは
「アルム!?どうしたの!?開けるよ!?」
そう叫んで慌てて扉を開けて部屋に飛び込んできた。
そして私の無様にも転がり落ちた姿を見て、一瞬目を丸くして立ち止まり、その後すぐに視線を逸らす。

「ど、どうしたんだよ!?転んだの!?っていうか、アルム...!見えてる!」
少し気まずそうにそう言うと、こっちを見ないようにする為か掌で顔を隠している。

「え?」
クラクラとする頭で、上半身を起こし足元を見るとスカートが捲り上がり、私の下半身が露わになっていた。
「きゃあ!」
思わず声を上げて急いでスカートを整えると、ジヨンは暫くしてこちらを見て頭をポリポリと掻きながら「...大丈夫?」と声を掛けてきた。

「...だ、大丈夫...です」
ジヨンは恥ずかしくてシドロモドロに答えた私に不思議そうな表情を浮かべる。
「アルム...声...?」
「あ...何か喉が痛くて」
「え!?もしかして風邪引いた!?」
こちらに駆け寄り、しゃがみ込んだジヨンは私のオデコに手を触れた。
その瞬間、昨日のキスを思い出しドキッと心臓が高鳴る。

「あっつ...!熱あるじゃん!」
「うそ...本当ですか?」
「うん、めちゃくちゃ熱い」
「そんな...」
ジヨンとの距離に気まずくなり立ち上がろうとした私は、目の前の景色がグルリと回ったように見えて、そのまま倒れてしまった。

「アルム!?」
遠くでジヨンが叫ぶ声が聞こえた。
だけどそのまま私は真っ暗闇に引きずり込まれるように深い場所へと落ちていく。

やっぱり夢じゃなかった…?
それともまだ...これは夢の続き?
ジヨンはやっぱり素敵だな…

そんな事を考えていたが、次第に何も考えられなくなっていった。

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※画像お借りしました




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