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   室伏謙一  (公式ブログ)


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8月15日、終戦の日(正式に戦争が終わったのは9月2日であるが)、靖國神社を参拝、遊就館を見学した。

 終戦の日とあって境内は多くの人でごった返していた。旧軍人や旧軍属の遺族やその友人・知人と思われる方々から、そうしたこととは無関係に参拝に訪れた方々、観光で訪れたと思われる人(これには外国人も含まれる。)、旧帝国陸海軍の軍装に身を包んだ人々まで様々。ただ、漏れ聞こえてくる話の内容からは、靖國神社の何たるかはもとより、太平洋戦争、もとい大東亜戦争の何たるかをよく知らないであろう、軍事オタク、いわゆるミリオタやエセ右翼(自分を旧軍や旧軍人達と一体化することで自己浄化をしたり自己満足したりしている輩)と思しき者も多いように思われた。大抵、軍装とまではいかないが、旧軍の制帽だけをかぶっていたり、迷彩色のシャツを着ていたり、なんとなく軍隊と関係ありそうに見えるものを身につけていたり、まあ端的に言えば中途半端な格好ということなのだが、そうした、ある意味でファッションで参拝に来ているであろうという雰囲気を、分かりやすいぐらいに醸し出していた。

 参道の中央付近では、「青年の主張」のような行事が催されており、巷で名の知られた外国人タレントが、安全保障や国際政治などまともに学んだことも研究したこともないだろうに、自分の発言が正しいと信じて疑わないかのような居丈高な態度で、100名ぐらいの聴衆を前に語っていた。

 極めて異様な風景を、英霊達はどのようにご覧になっていたであろうか。

 そして本殿へ。横一列、15人ぐらいが同時に参拝する。先ほど見た様々な人々が同じ列に並んでいる。なんとも不思議な気分である。無論、初詣ともなれば人数はこれよりはるかに多いが、初詣の場合は参拝する際のお願い事は基本的に同じ方向。(健康でも、商売繁盛でも、恋愛成就でも、学業でも、基本的には大くくりでの「幸せ」を願うという点では同じということ。)しかし、ここでは必ずしも同じとは限らない。私が何を祈ったのかは置いておくとして、(勿論、基本的には国家安寧であるが、安全保障観や国家観、国際政治観が異なる方々が多いように思われたので。)本殿を後に遊就館へ向かう。

 遊就館は靖國神社の資料館、博物館といった存在である。靖國神社が元々は東京招魂社として設立されたということもあり、展示は上代から。明治以降、特に大東亜戦争関係が多いが、総じて貴重なものばかりが展示されている。ただ、明治以降の戦争の歴史について総括するとか、その意味について分析したり考えたりするものではないというのは、片手落ちといったところか。そうした点はあるものの、また当時の美談をそのまま展示しているといった課題はあるものの、決して戦争を賛美したりすることはなく、戦争の記憶を後世に伝えようという姿勢は大いに評価されるべきものであると思う。(「90分コース」、「120分コース」といった見学モデルコースが設定されていたが、賛否両論も考えながらじっくり見学すれば120分ではとても足りないだろう。)

 さて、靖國神社というと、先の大戦と結び付けられ、「戦犯」が祀られているとか、参拝すること自体がまるで戦争を賛美している、先の大戦を正当化しているように言われたり、参拝者が軍国主義者や「侵略」戦争肯定論者扱いされたりと、とかく否定的に考えられる傾向があるように思う。

 特に諸外国との関係においては、靖國神社は軍国主義のシンボルとして、印象操作や非難・攻撃の大義名分として「利用」されてきた。外国政府によるそうした「利用」は、我が国国民にも大きな影響を与え、そうした外国政府の言動や行動を鵜呑みにする国民まで出てくるようになってしまった。

 戊辰戦争等の幕末の動乱で命を落とされた方々の御霊を、敵・味方に関係なくお祀りし、鎮めるという創設の本来の趣旨や、明治以降の国内外の戦いで命を落とされた方々が祀られているという事実はどこにもなかったかのように。(もちろん、外国政府にしてみれば、靖國の本来の趣旨や意義などどうでもよくて、ただ悪いイメージを擦りつけて攻撃の材料の一つにできればいいだけ、ということなのだろうが。)

 戦後ももう71年である。そろそろ靖國神社というものの本来の意義や意味を、日本人自らが見つめ直すべき時に来ているのではないか、そう率直に思う。靖國神社に首相や閣僚が参拝したことで外国政府が挙げ足を取るといことはあっても、日本国民が、場合によっては違憲訴訟まで提起して問題視するというのはいかがなものか。先の大戦について総括することと靖國神社参拝が問題であると考えることは全く別次元の話であるし、純粋に神社に参拝することを違憲だと主張すること自体、その方々が大好きな憲法が規定する信教の自由を犯すことと同じである。

 靖國を、日本についての印象操作に「利用」しようとする外国勢力がいまだに存在することには留意しつつも、日本人については、靖國をめぐる思考停止状態から、もういい加減脱却しようではないか。
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