Slate Digitalの FG-Xを導入した。

最近はFlux::のElixerもそうだが、
新しい技術を用いたダイナミクス系プラグインが色々出ているので、
私も嬉しい。


Slate Digital FG-X

http://www.miyaji.co.jp/MID/product/slatedigital/fgx.php 


結構重いプラグインなのでマスタリング専用で使っているが、
ダンス系・テクノ系・ハウス系・トランス系などのデジタル系のサウンドで使うことが多い。


なかなか重みと迫力のあるサウンドにしてくれるのだが、
ジャズやポップス系でもかなり綺麗に音圧を稼いでくれる。


Flux::のElixer のように多段リダクションというわけではないが、
相当緻密な作りになっているので
プロみたいなマスタリングにならないと悩んでいる方は
壁を打ち破る足掛かりになるかもしれない。


興味深いのがDYNAMIC PERCEPTIONというパラメーターで
曲中のダイナミクスを復活させてくれる機能がある。

DYNAMIC PERCEPTION 


ダンス系やロック系の楽曲の場合はミキシングの段階で全トラックにコンプやリミッターを
強めに掛けておかないとマスタリングで音圧を得られないので、
当然そのようにするのだが、
やり過ぎると平坦すぎるミックスになってしまう。


別にそれが絶対に悪いとは言えないが、
マスタリング時にダイナミクスをある程度復活させたいと思ったときに
使えるパラメーターなのでなかなか重宝すると思う。


TRANSIENT SECTION

マスタリング時にトランジェントを使うテクニックはSPLのトランジェントなどでやったりするが、
FG-X内にトランジェントが付いているので、
ミックスにパンチが足りない時や余韻を微調整したいときに使える。



DYNAMIC PERCEPTION にしろ、TRANSIENT SECTIONにしろ、
あるいはFG-X以外のプラグインにある色々な機能にしろ、
「一応2MIXの段階で一応望む音になっているのだから、
マスタリングでそこまで弄りたくない」
と思っていたが、
最近はマスタリングはマスタリングならでの創作の範疇として、
色々とやってみるのも良いと思うようになった。


自分で作曲→ミキシング→マスタリングするのであれば
マスタリングでトランジェントを弄ったり、ダイナミクスを弄ったりするくらいなら
ミキシングの時点でそうしなくて良い様にすることも出来るが、
マスタリングでやるからこそ出せる味もある。


2MIXとして書き出されてしまった以上、
個別の編集は出来なくなるのだが、
そのまとまった状態で行うからこそ出せる味というものに
最近は少しずつ関心を持つようになった。


他人の曲をマスタリングするなら
DYNAMIC PERCEPTION や
TRANSIENT SECTION などの
マスタリングにおいてやや特殊に分類される機能は
絶対にあった方が良いだろう。


技術が進歩すれば製作のやり方も変わってくる。

昔ながらの使い慣れたものも素晴らしいが、
新しい技術もまた素晴らしいので、
現在勉強をなさっている若い方には
積極的に最新の技術を取り入れるように頑張って欲しい。
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最近は忙しく、作曲のお仕事もたくさん頂いていたので、
なかなか更新できなかった。


やっと落ち着いたので、
また新規で導入したプラグインを紹介したい。



Flux::  Elixir

http://www.minet.jp/flux/elixir 


IRCAM TOOLSで実力を大いに発揮してくれたFlux::だが
Elixer(エリクサー)という新作リミッターが出ている。



マスタリング専用のリミッターとして私は使っているけれど、
久々に科学技術の進歩の凄さを感じさせられた。


何がすごいって かなり強めにリミッティングしても
全然潰した感じがしないところ。

初めて使ったときに思わず「おぉ~!」と声に出してしまった。


普段は仕事でマスタリングするときにほとんどの場合WAVESのL3LLを使っているが、
このElixerは強めに音圧を出そうとスレッショルドを下げても、
潰れてしまった感じがせずに、
綺麗なまま音量を上げることが出来る。


これには驚いた。

その仕組みは「Stages」と呼ばれる段階的なリミッティング機能で、
最大で5段階に分けてソースを圧縮する技術にあるそうだ。


要するにマルチバンドリミッターのように、
周波数の最低音から最高音までの周波数を横に分割して圧縮するのではなく、
シングルバンドではあるが、
音量の最低音から最大音までを縦に分割して圧縮している。



通常のリミッター(一段階で圧縮する

通常のリミッターは音量の大小を問わず上の図の赤線のように
スレッショルドを決めてそれを超えた音に対して圧縮を掛ける。

この方法は音量の大きい部分と小さい部分に対して全く同じ処理を行う。



Flux::  Elixir のリミッター(最大五段階で圧縮する)

これに対してElixir は上の図にように音量別にリミッターを掛けるので、
音が大きい部分には大きい部分にとって最適な圧縮を、
音が小さい部分には小さい部分にとって最適な圧縮をという風に
それぞれ最適な圧縮をしてくれるので、
従来のような潰した感じをあまり出さずにリミッティングすることが出来るようだ。



実際に使っている感想としては
かなり深めに突っ込んでもあまり潰した感じが出ないので、
今までの感覚で使っているとついついやり過ぎてしまう。


リミッターを使って潰した感じも私は個性だと思っているので、
あまりにも自然すぎて慣れるまでは大変そうだ。


クラシックやジャズなど繊細な楽器の表現が求められるマスタリングには最適だと思う。


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リミッターは積極的な音作りに使われることはなく、
どちらかというとクリップを起こさないための保護や
純粋な音圧稼ぎとして使われることが多い。



例えばより迫力のあるトラックを得たいときに
リミッターを使うことはミキシング中によくあるけれど、
意外とリミッターの機種によって全然キャラクターが違うことは
あまり知られていないような気がする。



ミキシングで音圧を出したいトラックやマスターバスに挿したり、
マスタリングで積極的な音圧稼ぎにリミッターを使う方は多いと思うが、
もしまだやったことがなければリミッターごとに全然音が違うから試してみて欲しい。



素材は何でも構わないが、
手持ちのリミッターを色々掛けて
その振る舞いの違いを感じ取る実験をしてみると良い。



私の場合はやってみるまでどのリミッターでもそれほど違いはないような気がしていたが、
やってみてビックリ!
「全然音が違うじゃん!」と思ったことがある。



例えばダンス系やロック系などのように大きな音圧がトレードマークになっているジャンルで
キックやベースの音圧、あるいは曲全体の音圧を思うように稼げずに悩んでいる方は
片っ端から同じ素材に手持ちのリミッターを掛けてその違いを研究してみると良い。



新しい発見があるかもしれない。


スレッショルドを下げていくと機種ごとにキャラクターが変わるので、
なかなか市販品みたいな感じの音にならないと思うなら、
この研究は大いに役に立つかもしれない。


同じ素材に同じ値でプラグインを掛けても、
低音から先に歪んでいくものや
全体的に綺麗にまとまるものなど色々なタイプがある。



そもそも自分が使っているプラグインの動作や質感の研究は
行って当然の作業でもある。

WAVES L1
結構すぐに割れる。掛かり方が荒っぽいが、
その歪んだサウンドが逆にカッコ良いのでロック系では重宝するかも?




WAVES  L2
L1よりもナチュラルで綺麗に潰れる感じ。
個人的にはデジタル過ぎず、アナログ過ぎずというイメージ。




WAVES  L3
全然割れないし、非常に綺麗に潰れる感じ。
良くも悪くも非常に透明感がある。
透明感がありすぎてデジタルな冷たい感じがする。


Mc DSP ML4000
決して性能は低くないし、良いリミッターなのだが、
アウトシーリングで設定した値を超えてしまい
簡単にクリッピングしてしまう。


音的にはかなり綺麗に潰せるが
個人的には微妙な感じ。


PSP MasterComp(リミッターモード)

リミッターモードで使ってみた場合、
透明感もあるし、低音が強い素材に掛けてもほとんど崩れない。




CLA-2A(リミッターモード)
思い切り、CLA-2Aのサウンドになる。
原音を残したい時には向かず、積極的に音を作っていくときに使える。



Brain Works bx XL
MS処理専用のリミッター。
M成分とS成分を個別にリミッティングできる。
さらにM成分をローとハイに分けて(周波数可変)合計3つのリミッター機能が付いている。



WAVES L3-LL
現在の私のマスタリング時の相棒。
L3がさらに進化したものだが、
L3のレイテンシー問題が解決しているだけかと思ったら、
全然潰し方も違って、非常に気に入っている。


長い間L3を愛用してきたけれどL3よりも
スッキリしてスマートで、マスタリングには非常に向いていると感じている。


L3よりもさらに割れないので、
常識的なリミッターの使い方で音割れすることはなく、
潰し方、信頼度ともに合わせてマスタリングで愛用している。


いつも最後の調整で使っている。


コンプレッサーやリミッターの特性として
「音色形成(倍音増幅)」「潰れ方」の2つのポイントがある。


コンプレッサーは通すことによって派生する倍音増幅が重要になるが、
(もちろん潰し方も大切だけれど)
リミッターはコンプレッサーのように激しい倍音増幅はないので、
(というか基本的にリミッターにほとんど倍音増幅はない)
その「潰し方」こそがリミッターの味になる。




そもそもどのリミッターも同じなら、
こんなにたくさんのリミッターが色々なメーカーからリリースされるはずはないし、
それぞれに味があって面白い。


是非色々と研究してみて欲しい。


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音楽のブログ


WAVESのL1に比べると透明感があると言われているが、

音圧を稼ぐという目的で使用するならLシリーズの方が優れていると感じる。



むしろML4000は音色形成に使用することが多い。

ピークリミッティングという点もやはりLシリーズに劣る。


LE版では制限つきのシングルリミッターのみだが、

通常版は制限が消え、ML4000のマルチバンドリミッター版も使用できるようになる。



音楽のブログ

マルチバンドリミッターはほかのプラグインに比べるとやや数が少なめなので

貴重なプラグインだが、個人的にはML4000のマルチバンド版は非常に気に入っている。


Lシリーズとの比較しても面白い。





音楽のブログ


ピークリミットを先読みするWAVES L1リミッター。

L2やL3、そしてL3LLなどの登場によりその存在は霞んでしまうものの、

まだまだ現役で全然使えるリミッター。


WAVESの堅実さが現れているリミッターだと感じる。

掛かり方は個性があるので一概に良し悪しを付けることは出来ないが、

非常に高性能であらゆる場面で多用できるリミッターである。


「絶対にアウトシーリングを超えない」というのが魅力のひとつでもある。