最近コンプレッサーの広告などを見ているとglueグルーという言葉をよく見かけます。

 

文字通りglue=糊、接着剤という意味ですが、マスターバスやミックスバスで全体をまとめ上げる特性を形容して「glue」と呼んでいるようで、 glue効果を前面に押し出してものとしてAbleton LiveにはGlue Compressorという名前のコンプレッサーがありますし、CytomicにもThe Glueというコンプレッサーがあります。

 

 

 Ableton Live Glue Compressor

 

 

Cytomic The Glue

 

 

ほかにも広告でglue効果を謳っているコンプレッサーはいくつもあり、Native InstrumentのSOLID BUS COMPは「audio glue’ コンプレッション」を宣伝文句していますし、IK MultimediaのBus Compressorも「ミックスを糊のようにまとめてくれるバス・コンプ」と公式サイトに書いてあったりします。

 

 

純粋なコンプレッサーではなくEQやコンソールの歪みを加える複合機ですが、WAVESから最近出たCLA MixDownにもglueというパラメーターが付いています。

 

 

 

Native Instrument SOLID BUS COMP

 

 

IK Multimedia Bus Compressor

 

 

CLA MixDown

 

 

ほかにもプリセットで「Glue」という言葉を昔よりもずっと多く見かけるようになりました。

 

 

IK Multimedia Lurssen Mastering Consolのプリセットの一部

 

 

 

UAD-2のAPI2500のプリセット

 

上の画像はIK MultimediaのLurssen Mastering ConsoleとUAD-2のAPI2500のプリセットとですが、EDMやClassical、Hard Rockなどのスタイルに「More Glue」や「Less Glue」と記載されていて、実際に聞いてもそのような効果があります。

 

 

デモ音源に関しては文字にリンクがありますので各サイトで聞いて頂くか、体験版を使ってみると効果を実感できますが、トータルミックスやドラムなどのミックスバスが文字通り「糊」のようにグニュっとまとまります。

 

 

効果を強めに行えばまとまりは強固なりますが、やり過ぎるとミックスがダンゴのようになってしまいますので、さじ加減を上手く調整しながら使います。

 

 

Glue効果を前面に押し出している AbletonのGlue CompressorやCytomicのThe Glue、あるいはWAVESのCLA MixDownは別としても、Native InstrumentのSOLID BUS COMPやIK MultimediaのBus Compressorは普通にSSLのバスコンプじゃないか、と思いますし、昔からこういった効果は求められてきたので別段新しい考えではありません。

 

少し前の世代のコンプにも「Glue」という名前が入っているプリセットはいくらかは存在しますので、最近メーカー側が新しい販売コンセプトとして注目している?効果のようにも思えます。

 

 

おそらく多くの方がバスコンプに求めているものは「全体に上手くまとまりを出す効果」がポイントの一つだと思うのですが、こういった機能を私はどちらかというとハードウェアに求めてきました。

 

 

コンプレッサーに関しては現状どう考えてもソフトよりもハードの方が音が良いわけで、マスタリングで求められるような全体のまとまり感を出す効果に関しても、ソフトウェアプラグインよりも実機のコンプの方が優秀であるように思えます。

 

 

この「全体のまとまり感」という用語は昨今のプラグインで得られるglue効果よりももっと大きな枠で包括的に私は用いていますが、プラグインでもこういった効果が注目されてきたのは嬉しいことです。

 

ミックスをなさる方は誰でもバスコンプをどれにするかで迷うこともあると思うのですが、昨今はプラグインコンプの性能も高まって久しく、どれが良いのか求める音に合わせて使い分けている方も多いかと思います。

 

 

個人的にはUAD-2のSSLAPI2500NEVE33609が好きですが、Plugin AllianceのVertigo VSC-2Millennia TCL-2なども使います。

 

 

 

UAD-2 SSL Bus Compressor

 

 

UAD-2 API2500

 

 

UAD-2 33609

 

 

Vertigo VSC-2

 

 

Millennia TCL-2

 

 

強めにコンプレッションする場合やうっすらと掛けてまとまりを求める場合などケースバイケースで、当然コンプレッションの色合いも違いますので、求めている音に応じて使い分けています。

 

 

またやや乱暴ですが、「バスコンプを持っていないよ!」という方はステレオで最初から設計されているものは全部バスコンプとして使って良いのではと思っています。

 

 

SSL Bus Compressorはコンソールに埋め込まれている最初からステレオバス設計されたコンプレッサーなので針のメーターは1つしかありませんが、上のそれ以外のコンプレッサーはすべて針のメーターが2つあります。

 

 

上の画像のコンプにはすべて実機が存在しますが、最初からステレオで設計されているコンプレッサーはステレオリンク機能などを有していて、元々ミックスバスやマスタリングで使うことを想定しているものが多く、ステレオ想定で作られているなら(実機のモデリングでもそうでなくても)なんでも良いじゃないかと思ったりします。

 

 

大抵ステレオのコンプは商品名や広告に「BUS」という名称が入っていることが多いですが、DTMなら別に入っていなくても使っていいのではとも思いますし、「バスコンプ」などと聞いてしまうと「それ専用のものが必要なんじゃないか」と思うかもしれませんが、実際そういった専用機器はあるもののDTMなら別にトラッキングで使うモノラルコンプレッサーをバスで使っても別に良いような気もします。

 

 

 

UAD-2の1176

 

実機の1176

サウンドハウス UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / 1176LN

 

 

現実の世界にモノラルの1176を2つ用意してステレオバスコンプレッサーとして使う人がいるのかどうかはわかりませんが、実機で考えるとちょっとシュールな光景ではあります(いないと思いますが…)。

 

 

こういったモノラルコンプは最初からレコーディング時にトラッキングするものでバスコンプとは全く異なる用途を意図して開発されているわけですが、プラグインで使うなら実機がモノラルかステレオかは関係なくステレオで使えるわけですから、気に入ったものはどれを使っても構わないように思えます。

 

 

もちろん純粋なモノラルの動作とマルチモノ(モノラル2つ)では動作が異なるので、この辺りはプラグインが内部でどういった処理をしているのかによりますし、バスコンプと銘打っていてステレオリンク装置などが付いているものは左右のコンプレッション量を調整する機能が付いているのでやはりバスコンプと銘打っているもの方が安心感はあります。

 

 

API2500のステレオリンクのパラメーター

 

 

通常1176のようなモノラルトラッキングコンプレッサーにステレオリンクが付いているはずもありませんが(モノラル機種でもステレオリンク機能を備えている機種は最近ではあります。SSLのALPHA CHANNELなど)、そういった機種をプラグインでステレオで使う場合はバスコンプのステレオリンクを100%した場合と理論的に同じなのかどうかなど、この辺がよくわかりません。

 

 

ステレオリンク機能の調整はバスコンプ特有のものですが、すべてのバスコンプに付いているわけではなく、おそらく初期設定でステレオバスとして適切である数値にメーカー側で設定されているものの、ユーザーでは変更出来ないことの方が多く、もしバスコンプと銘打っているものを所有しているならそちらを使ったほうが賢いように思えます。

 

 

WAVES  CLA MixDownの「Glue」パラメーター

 

ひとつ気になるのが、この「Glue」という効果は物理的にどういう影響を与えて得られているのか?です。

 

 

既に述べたように強烈に掛けるとミックスはダンゴっぽくなってしまいますが、何をどうやってそういう状態を作り出しているのか?が気になるのですが、専門的なことはわからないものの、やっぱり特定の周波数に倍音を加えて歪みを得ているのではないか?と推測しています。

 

 

特に中低域に相当する部分に歪み成分を多めに付加することでいわゆる「Glue効果」を得ているように思えますが、実際のところは専門家ではないのでわかりません。そこまで単純な話ではないような気もしますし、ミックスバスに最適化されたもっと複雑なことをしているのだと思いますが、要は単なるエフェクターの一種ですので、そのうちGlueという名称がもっと人口に膾炙するようになれば具体的な秘密も明らかになってくるのではないかと思います。

 

 

現在2017の7月ですが、そのうちUAD-2やPluguin AllianceやSlate DigitailなどからもGlue効果を謳ったコンプが出ないかなと期待しています。

 

 



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コンプレッサーは向き不向きや音の好みを度外視して、単純なコンプレッサーとしての性能のみを考えるならハードウェアが有利だと感じていますが、現実のDTMの作業ではプラグインなしというのは考えられない状況であり、UAD-2のコンプレッサーはかなり気に入っていますので手持ちのものを自分のために整理して把握する目的でいつもの倍音の画像制作と検証を行ってみました。  

 

Universal Audio 1176

まず1176ですが、最近実機の1176の現行品が欲しくなってきました。

 

実機と言ってもUreiではなくて、ちゃんと新品でメンテナンスも容易そうな現行品で購入できるUniversal Audioの1176ですが、どうも製造年代による違いのほかにも色々なバージョンがあるらしく、エンジニアさんたちの間では○○は△△で~のように拘りがあるらしいのですが、私は1176の微妙な違いを語れるほど詳しくはないので、とりあえず無難に新品で買える現行品が良いかなと思っています。 

 

 

プラグインではRev A, Rev E, AEがあり(レガシーは除外)、RevはRevision(リビジョン)の略で改訂とか修正みたいな意味合いで、よくソフトウェアのVer.2.1とかVer.2.2みたいな小数点の違いのようなものです。 

 

AEのような例外を除けば1176は基本的にレシオが4、8、12、20であることやINPUTをスレッショルド代わりにするなど基本構造は同じで、微妙に中身の部品が違うそうです。

 

 

ちなみにサウンドハウスさんで現行で売っているのは1176LNと末尾にLNが付いています(多分LNはLow Noise?REVはわかりませんでした)。  

 

 

・ 1176 Rev A(ブルーストライプ) 

 

公式に【高めに設定されたディストーションレベル、および独特のFETゲインアンプの特性を有する~】と書いてありますが、これが一番好きです。

 

適度に良い感じに汚れて、アタックやリリースの効きもハッキリ分かりますし、いつもレシオは4:1で使っていますが、時々必殺の全押しやレシオボタン組み合わせを使うこともあります。

 

 レシオボタンを組み合わせ使うと(足し算か?)どんどん高いレシオになって全押しはリミッターモードなので、リミッターとして使うことも可能です。 

 

またレシオボタンを解除して(アタックもOFFにして)単にプリアンプ的な使い方も出来ますが、コンプレッションが掛かっていなくても音にはちゃんと色が付くので面白いです。 

 

万能ではないかもしれませんが、キャラが立っていて個人的にはかなり気に入っています。

 

 説明書にはアタックは50μsec~800μsecとアタックが速く、一番遅い設定でもミリに直すと0.8msecなのでもう少しアタックを遅くしたい、あるいはレシオを低くしたい時はAEの出番となります。 (日本語訳されたマニュアルだとミリとマイクロが混同されてますが、UA本家の英語説明書ではマイクロ表記ですし、速いアタックは1176の売りでもありますのでマイクロだと思います。670の説明書も同じく)   

 

1176は代表的なFETコンプですが、速いアタックと幅の広いリリースでトラッキングして音を作っていけるコンプとして個性的で、且つ優秀なコンプレッサーです。

 

 

・1176 Rev E(ブラックフェイス) 

 

公式には【ローノイズ時代を代表するモデル、リニア・コンプレッション・レスポンス、トランジスタ・ゲイン・アンプ、さらにプログラムベースの調整に移行した時期でもあります】とあり、ややrev Aと比べると倍音スペクトラムも大人しく、rev Aと全く同じ設定にしてもリダクション値は少し違い微妙に大人しい印象です。 

 

同じ1176なのでそこまで違いはありませんが、個人的にはrev Aが荒々しい感じでrev Eはちょっと優等生的な印象です。

 

 Rev A(AEも)と全く同じ設定にしてもリダクション値が変わる理由はおそらくRev Eはプログラムベースのリリース設定が異なるせいで、説明書にはRev AとAEはRev Eよりも遅いアタックタイムを持っていると書いてあるのは、ノブの位置だけじゃなくコンプによくあるオートリリースのプログラムがRev Eではより短く最適化されているという意味だと思います。 

 

一応リリースは20msec~1100msecまでノブの位置で決められますが、1176のリリースはプログラム依存にリリースメカニズムを使用しているそうなので、実際はセミオートなのかもしれません。 

 

 

・1176 AE 

 

AEの最大の特徴はレシオに2:1と遅いアタックが付いていることです。

 

ほかにも色々あるらしいのですが調べきれません。1176のキャラクターで2:1の低いレシオで使いたいソースに対して出番がある感じです。 

 

アタックタイムのノブもほかの機種にはない「SLO」の位置にすると10msの遅いアタック(1176の中では最も遅い)を得られますので、遅いアタック+低いレシオというナチュラルな感じを得られるのが最大の特徴です。 

 

Rev AやRev Eでは最も低いレシオが4:1、最も遅いアタックが0.8msecなのでレシオ2:1、アタック10msはいわゆる一般的なイメージ1176らしからぬ印象です。弦楽器や管楽器で自然な感じを残したいときは試しています。   

 

 

プラグインの1176はUreiのモデリング多いですが、(UreiもUniversal Audioも創業者は同じです)、本当にあらゆるメーカーから1176のモデリングプラグインが出ています。DTM初心者の方でも「なんか見たことある」という感じだと思うのですが、プラグインのみならずハードウェアでもパチもんと言っては可哀想ですが、この1176を低価格で再現している機種もあり、それだけ人気があり、音も素晴らしいものがあります。 どんな音が欲しいかはその人によって千差万別ですが、ネイティブで動くものと比べるとアナログらしい雰囲気を多いに持っているので、とても気に入っています。 

 

 

Fairchild 670

超有名な真空コンプレッサーですが、デフォルトの設定のままだと音の印象はちょっと大人しい感じです。

 

WAVESのPuigchild670は相当倍音が出ていますが、UADの670はそのままではあまり音が立ちません。 これはヘッドルームの設定次第で歪むようになっており、突っ込んでやると歪みが増えていきます。

 

  670のヘッドルームを最大まで歪むように調整 

 

ヘッドルームを調整すると如何にもコンプ掛けてます的な挙動になり、味のある音になるのはほかのメーカーと同じです。 

 

個体差なのかわかりませんがWAVES製のものとは倍音増幅がまた違った感じですが(UADの方が大人しい)、MS処理が可能なこと、HPFのサイドチェインが付いていること、パラレルコンプであること、KNEEが可変であること、歪みの特性をコントロール出来ること、etc…、使い勝手はなかなか良いです。 

 

 

細かい設定が出来ないのはヴィンテージの常ですが(UADの670はかなり弄れますが)、最初から美味しい設定になっているのもまたヴィンテージの常ですので、パラメーターを上手く弄ればかなりカッコ良い音を作ることが可能です。  

 

 

Teletronix LA-2A

1176、670と並んで超知名度が高いオプトコンプのLA-2Aですが、こちらも数え切れないくらいたくさんのモデリングプラグインが出ています。 

 

UA社からはオリジナルとグレイとシルバーの3つがリリースされていて(レガシーは除外)、現行品でも新品を購入出来ますが、1176の2倍近い価格で1chのコンプとしては値段も音も最高クラスです。 光学式のヌルんと遅い感じのコンプレッションが人気で、歪ませることなく独特のゲインリダクションが得られます。

 

 

ほとんど歪まないところや掛かり方が好き、という方は多いのではないかと思いますが、個人的にはLA-2Aのモデリングプラグインはもうお腹いっぱいで、UAD-2の製品が一番音が良いように思えますので、これでLA-2Aは決まりにしたい感じです。  

 

 

 

 ・LA-2 オリジナル

 

 

 

3つのLA-2Aの中で最も遅いレスポンスを持つこのオリジナルは左下のEMPHANSISがHPFのツマミになっていて、サイドチェイン機能が付いています。 

 

ほかにもコンプレッサー(レシオ3:1)とリミッター(レシオ∞:1)の両方の機能を揃えていますが、実際のレシオは周波数や波形に依存するので可変になっており、クリアで自然なコンプレッションを得られます。 

 

オリジナルは3つの中では最も反応が遅いそうですが、ボーカルやストリングスやブラスなどクリアなコンプレッションが欲しいトラックに使っています。サイドチェインがあること、リミッターモードがあること、振る舞いもほかとは多少異なることなどがポイントです。   

 

 

・LA-2A Gray 

 

 

Grayは3つの中では中くらいのレスポンスを持っていてHPF機能がなくなっています。 

 

 

・LA-2A Silver 

 

 

Silverは最も速いレスポンスを持っており、ドラムなどアタックがハッキリしているトラックによく使います。HPFも付いています。 スペクトラムで確認しても倍音は僅かしか出ていません。

 

 

特にオリジナルとシルバーが好きですが、その理由はHPFが付いていることと、3つの中で最も遅いものと速いものの違いを使い分けたいからです。 

 

ほとんどパラメーターがないように見える反面、色々なトラックに使えるかなりお気に入りのコンプレッサーです。  

 

 

Neve  33609

Neve 2254 コンプレッサーから派生した33609ですが、2254の方はWAVESやPlugin Allianceなどを始めとしてたくさんのメーカーからモデリングプラグインがリリースされています。 

 

基本的には操作も音も2254と似ていてその音色は割りと地味な感じです。 元々はコンソールから抜き出したステレオのバスコンプがモデルなので、バスコンプらしく過剰な色付けはありません。素直で綺麗にまとめてくれてくれる感じです。 

 

 

・33609 コンプモード 

 

 

1176も670も派手なので、キャラが全く異なるという意味において33609のようなタイプも重宝しています。

 

トラッキングすることもよくあります。 2254と同じでコンプモードは地味ですが、リミッターモードになると多少音が立つようになります。説明書にはコンプモード時のアタックタイムが書いてないのですが、昔書いた記事のこちらと似たような感じだと思います。   

 

 

・33609 リミッターモード 

 

 

リミッターモードのアタックはやや遅めでFASTが2msec、SLOWが4msecで、ルックアヘッドのマキマイザーという意味でのリミッターのような使い方ではなく、レシオの高いコンプみたいな感じです。 

 

 

アナログ的なリミッターなので、デジタルプラグインと比べると自由度が低いと感じてしまいますし、元々バスコンプなので1176みたいな音色を作れるコンプではなく、どちらかというと全体を綺麗にまとめるための用途です。    

 

 

SSL 4000 G Bus Compressor

WAVESのSSLバスコンプを使っていましたが、UADの方が全然音は良いように感じます。これも実機がいくつか出ていて、将来的には欲しいと思っています。   

 

 

バスコンプなので過剰な色付けがあっては困るのですが、綺麗にまとまってくれるので好きです。バスコンプはマスターの録音時に使えるのでやはり実機が欲しいです。 

 

ほかのコンプに比べてアタックは遅く設定が可能で最短0.1msec、最長30msecとなり、よくマスターやドラムバスなどに挿しています。  

 

 

API 2500

 

APIの2500はWAVESのモデリングが有名ですが、これも実機が欲しいです。こちらもバスコンプなので倍音増幅はありませんが、SSLとは正反対に振る舞いは多種多様で本当にバスコンプか?というくらい設定が色々あります。 音作りに多種多様な可能性があり、UAD製品はパラレルコンプにもなっています。

 

最近出たばかりですが、体験版を使う限りかなり良いので(これは持っていません)そのうち導入しようと思っています。   

 

 

 

ここからはおまけで手持ちのテープとチャンネルストリップを見てみます。  

 

 

Oxide Tape Recorder

OxideはUAD-2の購入特典でもらった製品群中では最も低価格なテープシミュレーターですが、これはこれで味があって気に入っています。

 

テープ特有の奇数系の歪みもそうですが、ネイティブで動くちょっとレトロな Kramer Master Tapeやマスタリングで使えるVTMともまた違うキャラなのでお手軽に歪ませたい時はトラッキングしています。動作が軽いのもメリットになっています。  

 

 

NEVE 88RS

 

 

API Vision Channel Strip

 

88RSとVisionに内蔵されているコンプです。これはやらなくても聴けば分かるくらいハッキリしていますが、音はあまり立ちません。 

 

Unison対応のプラグインはやはりUnisonだからこそ活きてくるのであって、普通に使うだけならUnisonの恩恵は得られません。 

 

チャンネルストリップは好きなのですが、UADはキャラが立っているので個別のものでやった方が楽しかったりします。 

 

 

これからもUADはかなり強力なツールなのでこれからも増やしていきたいですし、コンスタントに新作プラグインを出しているメーカーなので今後も楽しみです。 またそのうちに記事を書かせて頂ければと思います。

 

 

最後までお読み下さって有り難う御座いました。  

 


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Lindell Audio 254Eを導入しました。

 

 

NEVE2254のモデリングはたくさんありますが、セールで安かったので買ってみました。コンプ部の音の傾向は地味ではありますが、典型的なロック向きのヴィンテージエミュレートで、WAVESのV-Compのような古いものと比べるとやはり新しいものの方が出来が良いように感じます見た目も実機にこっちの方が似ています。

 

 

UADを除けばPlugin AllianceとSlate Digitalが個人的にお気に入りですが、この2つのメーカーの製品は本当に良く出来ているというか、とりあえず買っておこうかなと思える安定したクオリティーなので、気に入るか?常用するかどうか?はともかく持っておいて損はしない感じです。

 

 

コンプレッサーに限らずなんでもそうですが、音の好みは人それぞれで、よくネットや雑誌のレビューなどで個人的主観から出てくる「良い音」「素晴らしい出来」などの批評はあくまで「その人にとって」であって全員に当てはまるものではなく、自分で使ってみてどう感じるか?あるいは自分が作る音楽の方向性や欲しい音などにマッチしているかは別問題です。

 

 

結局は好みという部分が大きいですが、なるべく私の個人的な印象は避けて客観的・学術的なアプローチで見て行きたいと思います。

 

 

コンプはハードとソフトの差がかなり大きいと感じており本当に良い音が欲しいならハードですが、プラグインはお手軽ですし、リコールも容易で製作におけるリテイクを食らった時にも手早く作業が出来るので、現実問題として出番は多いです。

 

同じく2254のエミュレートプラグインはたくさんありますが、信頼出来るメーカーの最新のものの方が(多分、きっと、おそらく)音は良いと思うので、ついついたくさんコンプレッサーを持っていても新しいのが出ると目移りしてしまいます。

 

 

254 ps

Lindell Audio 254Eとプリセット

 

 

2254はバスコンプとして使われることが多く、API2500やSSL G Series Bus Compressorのようにあくまでまとめ役という用途が多く、個別にトラッキングしていくものと違って良い意味で大人しい印象です。

 

 

まずいつもの倍音チェックですが、聴いてわかる通りコンプ回路はかなり深めに掛けても倍音付加は地味な感じです。

 

この辺りはバス用なのでむしろこうでないとバスに挿しにくいです。

特性としては低次倍音が少なめに加わる感じでFairchild670のように通しただけで一気に音が立つタイプではなく、この2254バス用途らしい印象です。個別トラックに挿すと地味でつまんないと思うかもしれません。

 

 

254h

倍音付加チェック

 

 

有名なコンプレッサーなので詳しく知ってるよ、という方も多いと思うのですが、プラグインの利点として実機には存在しないパラメーターも利便性向上のために加えられています。

 

 

 

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実機とプラグイン

 

 

レシオは実機と同じく1.5:1、2:1、3:1、4:1、6:1です。最近多いパラレルコンプレッションでDRYとWETの音を自由にミックスすることも出来ます。

 

 

大雑把な特徴としては大体下記の通りです。

 

・オーバーサンプリング機能(×2、×4、×8、×16)
・INPUTに対するHPFのサイドチェインが付いている
・外部からのサイドチェイン(External Side‐Chain)も可能
・アタックタイムはSLOWとFASTのみ
・コンプのリリースタイムは100ms、400ms、800ms、1.5s、AUTO
・パラレルコンプレッション
・リミッターにもアタックタイム(SLOWとFASTのみ)とリリース(LIMIT RECOVERY)

 

 

こうして見てもWAVESのV-COMPなどの古いタイプよりも使い勝手が向上しています。

 

まずPlugin Allianceのほかに製品にもあるオーバーサンプリングですが、これは44.1kHzで作業していても倍率に応じた高い精度でコンプレッションを行ってくれます。

 

基本高い方が良いとは思いますが、音の変化とたくさん挿す場合はCPUパワーと相談です。

 

 

os

 

×2、×4、×8、×16となっていますが、説明書には96kHzや192kHzで作業するときはそんなに必要じゃないと書かれているだけで、具体的に96kHz時はどうなるかは説明書には書かれていません。普段はとりあえず×4の4倍界王拳で常用しています。

 

 

 

a

 

 

コンプレッサーのアタックタイムですが、説明書には具体的な数値は記載されておらず(ほかのプラグインには書いてあることもあります)ブログのために実験で確認してみました。

 

 

画像を見たままですが、FASTが大体10msくらい、SLOWが大体40msくらいです。完全なゼロには出来ませんし、細かく追い込むことも出来ませんので、こういう部分はいわゆるヴィンテージのデメリットというか大味なところでしょうか。

 

人によってはコンプのアタックタイムはきっちりしたいという方もいるので、そういう方には向きません。

 

 

特にヴィンテージ系プラグインに顕著ですが、プラグインなのにアタックタイムが画面で指定した数値でないことが多々あり、実際に実験をしてみたら説明書と違うなんてことはよくありますので、お手持ちのもので見てみると面白いかもしれません。

 

 

画面上で20msと指定しても実際にはもっと長かったりするというのは良くあることです。あくまで目安であって、最後は耳で判断します。

 

 

01

HPFのサイドチェインとパラレルコンプ

 

 

バスで使えるようにインプットに対してHPFだけですがサイドチェインが付いています。

 

 

01

 

またGUI右上のメニューからExternal Side‐Chainにチェックを入れておけば別トラックの音をキーにすることも出来ます。

 

個人的には2254ではあまり使いませんが、人によっては重宝するかもしれません。○●と△△のコンビネーションでサイドチェインを使った2254が鉄板!みたいな組み合わせが見つかるかもしれないので、色々と試してみるのも良いかもと思います。

 

 

01

リミッターとコンプのリリースタイム

 

 

コンプのリリースタイムは大雑把で使い勝手が悪いのでいつもAUTOで使っています。1.5sのように個人的には「何に使うの?」と思う設定もありますが、最短の100msかAUTOでヴィンテージの大味感を受け入れるしかありません。

 

 

実機を掛け録りで使うならともかく、DAWでのミックスではアタックタイム同様こういったヴィンテージ系のプラグインは「汎用性」よりも「味」を求める傾向にあるので、好みが分かれるところです。

 

 

01

黒がゲインリダクション、赤がOUTPUT

 

 

メーターは黒のGRを見ながらレシオやスレッショルドを設定します。

 

キャブリレーションという2254の設定がありますが、特に弄ったりはしていません。IN,OUT、CONTROL(GR)が見られるます。バイパスも「IN」のスイッチで簡単に出来ます。

 

 

 

01

リミッターのアタックタイム

 

 

リミッターもアタックタイムを選べるの?という感じですが、スレッショルド以上のレベルを通過してしまったら保護と使うという意味でのリミッターじゃないような気もしますが、一応付いています。

 

 

WAVESのLシリーズなどの先読み且つアタック0msで絶対にスレッショルドを通過しないリミッターではなく、もっとファジーなアタックタイムの非常に短いコンプみたいなヴィンテージ系のリミッターです。

 

 

01

 

 

リミッターのアタックタイムも実験してみました。FASTだとほぼ0ms、SLOWだと3ms程度です。そもそもマスターにクリップ防止で挿すものでもありませんので十分です。普通にリミッターとして使う時はいつもFASTにしています。

 

 

 

01

 

リミッターのアタックタイムをFASTにした場合に波形を拡大して見てみると0.2msでした。つまり5000分の1秒です。

 

 

一般的ではないのがリミッターのアタックタイム設定ですが、SLOWはどんな時に使うのか?あるいは前述の「普通にリミッターとして使う時はいつもFASTにしています。」という言い方で「じゃあ普通じゃないときがあるの?」という風に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、リミッターをコンプ回路とは別の味を持つもう1つのコンプとして使うときにSLOWに設定して使うことがあります。

 

 

01

リミッターの倍音付加

 

 

リミッターは倍音付加が凄く、如何にも音が立つヴィンテージな感じですが、2254はリミッターが個人的には売りなのではと思います。コンプにほとんど倍音付加がないのと対照的で、2254のリミッターはアタックが短い音の立つコンプとして使えます。

 

 

このようにコンプ回路と特性が全く異なるので2254のリミッターはリミッターとしてではなく、コンプのような用途で使うことが多いです。

 

実機の2254は復刻版も含めて触ったことはありませんが、掛かり方を別とすれば「地味なコンプ回路」と「派手なリミッター回路」のコンビネーションが愛されてきた理由なのかもしれません。適度に組み合わせて使うことも多々あります。

 

 

こうして見るとWAVEのV-COMPなどの古い2254のエミュレータープラグインにはない機能がたくさん付いていますので、やっぱり買って良かったと思います。

 

WAVESのV-COMPやほかのメーカーの2254エミュレーターはもう使わないかもしれません。

 

音質や機能では後出しジャンケンが強いのと同じで、後発のほうが有利に決まっていますが、Lindell Audioの機能性は高く、音も個人的に好みなので出番は結構あります。

 

 

プラグイン業界は正直、飽和気味で最近はブログ記事にも書かせて頂くことはあまりなかったのですが、やはり技術は日進月歩ですので新しいものを使ってみると機能や音質の向上があり、こんなことも出来るのかという発見もあったりしますので、日々新しい情報を仕入れて行かないと行けないのかもしれません。

 

 

10年後に今使っているプラグインがどれだけ現役でいられるのかわかりませんが(2006年の時に使っていたプラグインは今は出番がないです。)

 

またちびちび記事を書かせて頂きます。bx_optoも一緒に買いましたので後日そちらも感想を書いてみたいと思います。

 

最後までお読み頂き有り難う御座いました。

 



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DTMマスタリングのやり方(改訂中)

DTMミキシングのやり方

 

 

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Boz Digital LabのManic Compressorを導入しました。


Boz Digital Lab  Manic Compressor

音や機能についても特筆すべき素晴らしいコンプレッサーなのですが、
コンプレッサーの動作を勉強したい方にとっても
このコンプはとても向いているのではないかと思います。


コンプレッサーが行っている圧縮処理をリアルタイムで
視認できるプラグインは昨今増えてきましたが、
それがかなり見やすいのがこのManic Compressorの特徴の1つです。

コンプレッション処理をリアルタイムで視認出来ます。

キックやスネアのようにアタックタイムが極端に短いものは
アタックタイムが見にくいのですが、
基本的にどういう波形に対してどういうコンプレッションが掛っているのか?
アタックやリリースやレシオがどういう風に波形に作用するのか?が
一目瞭然です。


例えばリリースタイムが長すぎると連打フレーズに対して、
次の音の頭に引っかかってしまい
余計なコンプが掛かってしまうことがありますが、
実際に目で見てリリースタイムを設定出来るので、
そういった処理を行うときに適切な処理を行えます。


リリースタイムが長すぎて次の音に不自然にコンプが掛っています。

上の画像では最初の波形に対しては
アタックタイムを少し遅くすることで、
より明確なアタック感を出していますが、
リリースタイムが長すぎるため、2つ目の波形は
コンプが解除される前に次のコンプが掛ってしまっています。


リリースタイムの設定が波形に対してどう作用しているのかを
リアルタイムでハッキリ見れるのは
「コンプのリリースタイムってどうしたらいいの?」
と思ってらっしゃる方にはとても便利かもしれません。


少なくともリリースタイムをそのトラックの場合は
どうすれば良いのか?を考える大きなヒントになると思います。


またアタックタイムを少しだけ遅くして、
コンプの掛かり始めの音をわざと抜かすことで
そのトラックのアタック感のリメイクをすることもよくありますが、
やはりこれも目で見ながら行えます。


アタックタイムの長短でアタック感を作り出す作業が目で見れられます。


たまに生徒さんでいらっしゃいますが、
「アタックタイムはコンプが掛かり始めるまでの時間」という
誤解もリアルタイムで動作を見れば
簡単に解けるのではないかと思います。


いつもはレッスンで波形を見せているのですが、
このソフトならリアルタイムで大きな画面で見ることが出来るため
アタックタイムへの理解は容易いです。

アタックタイムはいくつでもコンプ自体は即掛かり始めます。

上の画像のようにアタックタイムの設定に関係なく、
コンプレッションそのものはスレッショルドを越えた瞬間に掛かり始めます。


アタックタイムは
「コンプが掛かり始めるまでの時間」ではなく、
「設定したコンプレッションが完了するまでの時間」です。
なぜかこのような誤解をなさっている方がたまにいらっしゃいます。


レシオやスレッショルドで決めた○○の仕事を
○○秒掛けてやるという意味であって、
アタックタイムで設定した時間が過ぎるまで
コンプが止まっているという意味ではありません。


レシオやスレッショルドがどう作用するのかを
改めて見るのは個人的にも面白いです。


目で音に対して掛るコンプの変化を見られるという点において
ミックスにおけるコンプの学習にはとても向いていると思います。


しかし、私がこのコンプを購入した理由は
視認性ではなく、音と機能の便利さです。


6つのキャラクターを持っています。


Manic Compressorは1台のコンプで合計6つのキャラクターの異なる
コンプレッサーを再現出来ます。


昨今はこういったタイプは珍しくはないですが、
ポイントである「ちゃんと音の違いがあるか?」は
割としっかり出ていると感じています。


VINTAGEは真空管コンプのような音がしますし、
CLEANはキビキビ動く感じで、
キャラ違いで音を作っていくのは十分な性能です。



そしてこれが購入の決め手になったのですが、
パラレルコンプレッションがとてもやりやすいのです。

パラレルコンプのEQ設定画面


パラレルコンプ自体は珍しくはありませんが、
よくあるDRY音とWET音のミックス量調整だけでなく
DRYのみのコンプ前、DRYのみのコンプ後、
WETのみのコンプ前、WETのみのコンプ後、
DRYとWETまとめてのコンプ前、DRYとWETまとめてのコンプ後、
にそれぞれ個別のイコライジングが3バンドで可能です。
(同時に使えるのは1つの設定のみです)


例えば、パラレルコンプをしたいけれど、
コンプレッションしたい音の低音が出過ぎている場合に
少しローを削ってから突っ込むわけですが、
MANIC COMPRESSORでは1つのプラグインで
WETのみのコンプ前の音にEQを掛けて、
DRY音とのバランスを取ることが簡単に可能です。


コンプ後の音のみにEQ補正を掛けて、
ドライ音とバランスを取るとか、
ドライ音のみにEQを掛けて、
残りはがっつりコンプするなども簡単に出来ます。


手持ちのコンプですとパラレルコンプレッションが出来るプラグインは
いくつかあるのですが、
WET、DRY、コンプ前、コンプ後をそれぞれ個別に
イコライジング出来るプラグインがなかったので、
音作りの幅が広がると思い購入しました。


やろうと思えばコピートラックを作ってパラレルコンプ+EQは出来ますが、
そんな面倒なことをしなくても
プラグイン1つで簡単に出来るのは嬉しいです。


プリセットを見ながら、パラレルコンプの音作りを見ていると
勉強にもなります。


パラレルコンプを積極的に使おうと思えるコンプレッサーなのが、
私にとって今までとの最大の違いでしょうか。

MS処理対応


まだあまり使い込んでいないのですが、
MSパンナーがあり、MSのバランスをコントロールも可能です。

Dual=LとRを個別に圧縮。
Stereo=ステレオリンクで圧縮
Mid=Midのみ圧縮。
Side=Sideのみ圧縮。

の4つのモードがあり、MS処理でMidのみにコンプを掛けることも可能です。
但し、MidとSideで別々の設定にすることは出来ません。

Midを設定してコンプレッションを掛けたらsideはバイパスされるようです。
この調整のためにMSパンナーがあるようです。

Loud Reliefのパラメーター

コンプのレシオを上げるとコンプ感が強くなりますが、
それを和らげるLoud Reliefというこのコンプ独自のパラメーターも付いています。

Loud(うるさい) Relief(軽減)というそのままの意味で、
レシオが高い時に動かして音を掛かり具合を調整することも可能です。


リリースタイムの設定がちょっと特殊ですが、
一言でいうと、とても多機能という印象です。


1つのプラグインで積極的な音作りから
細かい追い込みまで可能であり、
アナログモデリングを主体としたコンプではありませんが、
このコンプ1つだけでもミックスが成り立ちそうなくらい
色々な機能が盛りだくさんです。


最後までお読み頂き有り難う御座いました。


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Slate DigitalのVirtual Buss Compressorsを導入した。

Slate DigitalのVirtual Buss Compressors


久々の買って良かったと思えるヒットプラグインで
ハードウェアに近い感じになって来ているなぁ…と感じた。


Slate DigitalはほかにVCCを主に使っているけれど、
アナログサウンドが大好きという方には人気があるはず。


個人的にはVERTIGO SOUND VSC-2に続くヒットだ。

VERTIGO SOUND VSC-2

過去記事で書いたVERTIGO SOUND VSC-2もそうだが、
最近の実機をモデリングしたプラグインコンプの性能は凄い。



個人的な感想としては
ソフトウェアプラグイン黎明期にリリースされた古いプラグインは如何にも
「コンプレッションしました~(べっちょり)」という感じだが、
VCCはアウトボードのコンプレッションのように
「ちゃんとコンプレッションされているけど、不自然に聴こえない」
「ガッチリ潰れていているのにカッコいい感じ」
「音がミックスに馴染んで埋まっていくのに、音が立つ」

という音に近くなる。


VBCには3種類のコンプがあるので、
三者三様のサウンドを出し、また設定によっても変わるので、
一概に○○だ、という風には言いにくいけれど、
その緻密さ、繊細さはVSC-2同様にひと世代前のコンプとは隔世の感がある。


言葉で色々説明を聴くよりも
興味がある方は実際に体験版で試して欲しい。


ミックスでは例えばWAVESのC1やSonnoxのOxford Dynamicsのように
どちらかというとデジタル的な無味無臭なタイプと
(Oxford Dynamicsはそうでもない気がするが…)
VBCのように思い切りアナログ感がするタイプと使い分けていくと良いと思う。


ロック系とテクノ系では使うコンプの変えていきたいし、
そのトラックをどういう音に整えていきたいのか?によっても
大いに変えていくべきだが、
アナログ系の最たるものとしてVBCは
ミックスでもマスタリングでも当分メインで使っていけそうだ。


あまりに音が良いのでお馴染みの
Kneeカーブと倍音増幅をスペクトラム分析で調べてみた。


潰し方云々はデータ化するのが難しいが、
倍音増幅やKneeカーブは眼で見てハッキリわかるので
良かったら参考にして下さい。



FG-grey

まずFG-Grey。
SSL4000のコンソールコンプをモデリングしているらしい。

SSL4000

同業他社の製品はたくさん出ているけれど、
これが一番新しいこともあり、かなり気に入っている。

実際の倍音増幅は偶数系は2倍音のみで
あとはすべて奇数倍音が9倍音あたりまで滑らかに出ている。




FG-greyの倍音増幅(クリックで拡大)

非整数倍の倍音はほとんど出ていない。
随分前に書いたDTMミキシングのやり方という本で掲載した
WAVEのSSL G-masterと見比べてみると、
基本的には奇数系ということをコンセプトがあるものの
細部は微妙に違う。

WAVES SSL G-Masterの倍音スペクトラム

非整数倍や2倍音がないあたりが大きな違いだけれど、
この辺りは個体差なのか、製作者の意図なのか。


あるいは同じ4000シリーズでも「B」「E」「G」「G+」の違いなのかもしれない。
WAVESの方は「G-Master」の名前の通りSSL4000Gのモデリングなのだろうが、
VBCのほうは4000シリーズのどれかというだけで
特に何も記載されていない。

FG-greyのkneeカーブ

上の画像はレシオが10:1のものだが、
ニーはかなりハード気味。

ロック系のサウンドと相性が良さそうな感じだ。
HPFも付いている。

次はFG-RED。


FG-RED

これはFocusrite Red 3のモデリングとのことだが、
常々実機が欲しいと思っている。

Focusrite RED 3実機

実機にはないプラグインならではの設定は「Drive」のツマミで
これによって文字通りドライブ、つまり倍音増幅の量を
変えることが出来る。



FG-REDのDRIVEの目盛ゼロの倍音増幅(クリックで拡大)


FG-REDのDRIVEの目盛最大の倍音増幅(クリックで拡大)

最大までDriveを回してもあまり高次倍音は出ていない。
やや控えめだけれど、それが程よい感じで良いかもしれない。


Driveのツマミで倍音増幅をコントロールできるという点では使いやすいし、
Focusrite Red 3をモデリングしたプラグインは今回のVBCと
もう一つ古いモノしかないので貴重なモデリングと言える。


実機同様にオートリリースも付いているので使い勝手も良いと思う。

FG-REDのkneeカーブ

上の画像はレシオが10:1のものだが、
FG-Grey(SSL4000)と同じくハードニー。
こちらもプラグインならではのHPFが付いている。


最後はFG-Mu。


Fairchild670やMANLEYのVariable Mu Limiter Compressor
モデリングと公式には書いてあるが、
両機のハイブリットのようなコンプになっている。

MANLEY Variable Mu Limiter Compressor実機

Fairchild670実機


外見は670のようだが、670の実機にはアタックもリリースもないし、
Variable MuにあるRecoveryのパラメーターもなくなっているので、
両者の良いとこ取りをしたようなニコイチのプラグインだ。

プラグインらしくHPFもついており、
個人的にはかなり気に入っている。


Variable Muのプラグインは使ったことがないが、
倍音増幅はFairchid670を彷彿とさせる振る舞いになっている。

非整数倍の倍音が大量に出ている点の特徴で
このへんがいわゆる「アナログらしい」音になるポイントだ。

FG-Muのスレッショルドの浅目の倍音増幅(クリックで拡大)


FG-Muのスレッショルドの深目の倍音増幅(クリックで拡大)


スレッショルドを深めにするほど(コンプが強く掛かるほど)
倍音増幅が強くなる。


音的にはWAVESのPuigchild670と似た感じの音になるが、
WAVE社の製品ほど倍音増幅は強くない。

またこちらのほうがアタックやリリース、HPFなどが付いているので使いやすい。

FG-Muのkneeカーブ

ニーカーブはほかの2つ違いややソフト気味(設定によります)。
ほかの2つがハードニーなので対比として使いやすいと思う。

670にもVariable Muにもレシオはないので、
それを引き継いだ感じだ。


これら3つのプラグインは3つとも個性が異なるが、
ミックスバス、マスターバス、あるいは普通にトラックに挿すときに
これらの個性・特性・得手不得手を把握して
使い分けていけば強力なダイナミクスツールに出来そうだ。


すべてのコンプでWETとDRYのミックス量を調整できるので、
アナログ的なサウンドをコンセプトにしつつ、
デジタルの使い勝手の良さを追求したような出来になっている。


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brainworxの【VERTIGO VSC-2】導入した。

使ってみた感想だが、今までのコンプで一番いいかもしれない。
ソフトウェアプラグインがどんどんハードウェアに近づいていく。
(10年後くらいにはひょっとしたら区別が付かないレベルになるかも…)


このコンプはとても繊細な音でバスコンプやマスタリングに最適だと感じた。


今まではなんだかんだでWAVESのSSLのバスコンプがメインであることが多かったが
これからはしばらくこれで行くかも。


brainworx【VERTIGO VSC-2】


こちらは実機


VERTIGOには実機があるが、お値段なんと$6,000。


マスタリングにはヴィンテージよりもこういった最新式のが好みだが、
splのVitalizerやelysiaのalpha compressorのように
最先端技術で作られた実機のプラグイン化の性能は凄まじいものを感じる。
こんな良いものがお手軽に使えるなんて良い時代になったなぁ。


実際に使ってみて驚くほどの緻密さ、繊細さ。
興味がある方は体験版を試してみて欲しい。


一体何でこんなに違うのか内部構造のことはわからないが、
ステレオ+サイドチェインで4器のVCAを積んでおり、
その振る舞いは今までのコンプと隔世の感がある。


特に便利だと感じたのが、
サイドチェイン機能で60Hzと90Hzをハイパスしたサイドチェイン信号を作ってくれる。

サイドチェインは60Hzと90Hzのハイパス

これのおかげで低音が膨らんだバスや2mixに対しても
ある程度コントロールが効くのだが、
ある程度というよりはおいしい所をバッチリ抑えていて、
ハイパスのキレ具合がいいのか、とても自然にコンプが掛かる。


サイドチェインを付けるならもっと色々出来そうと思うかもしれないが、
ミックスバスやマスタリングで使うにはこれで十分だと感じたし、
もっと細かいサイドチェインコンプを使いたいならほかのを使えば良い。


ほかにもニーはSoftモードを使用するとelysiaのalpha compressorのように
固定レシオではなく入力に応じて自動で変化してくれる機能が付いている。
(レベルが低い場合はコンプレッションが全くかからず、
 レベルが上がるに従いレシオが自動的に上昇するタイプ)


細かい機能は公式に記載されているので興味があれば見て欲しいが、
これはちょっと久々に感動したコンプレッサーだった。


今後はメインで使っていきたい。


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作曲関連の書籍2冊と
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elysia 【alpha compressor】


elysia 【alpha compressor】を導入した。

最近はマスタリング用のコンプとして
Slate DigitalのFG-XFlux;;のElixirなど
ただ潰すだけではなく、もっと高度な付加機能が付いている
マスタリング専用の緻密な処理が可能なプラグインが増えてきたけれど、
このalpha compressorもそのクチで
マスタリング用のダイナミクス系プラグインとしては
現状では一番気に入っている。

Slate Digital FG-X


Flux:: Elixir


まずマスタリングにおけるMS処理を
Slate DigitalのFG-XFlux;;のElixirでは
brainworxのBx ControlなどでMS変換を行わないと出来ないし、
変換を行ってもMS個別にコンプレッションをコントロールできるわけではないので、
ElixerやFG-Xは「いいコンプだなぁ~」と思いながら
今一歩痒い所に手が届かない感じだった。

brainworx Bx Control


一応T-racksのコンプでMS個別コンプを行うことも出来るのだが、
なんとなく使う気にもなれず(そんなに緻密とも感じられなかったので)、
MS処理はもっぱらEQセクションで行うのが
最近のマスタリングのやり方だったのだが、
elysiaのalpha compressorの登場でマスタリングのやり方がかなり変わった。


良い点を簡単にまとめてみたい。


・MS個別のコンプレッション(ステレオでももちろん使えます)
・フィードフォアード・モードによる圧縮動作ののリアルタイム可変。
・HPF or LPFを用いたサイドチェインコンプレッション。
・セミオートのアタックとリリース設定
・原音と圧縮音を任意にミックスできるパラレルコンプレッション。
・ウォームボタンによる微妙だが、良い歪み。
・ソフトクリッパーモード付き。
・elysia社のNiveauFilter(フィルター)で大雑把な音作りが出来る。
・オーバーサンプリング機能でより緻密な動作を行える。
・極めて動作が緻密に感じる(処理はそんなに重くない?)



たくさんあるが一つずつ感想を述べてみたいと思う。


・フィードフォアード・モードによる圧縮動作ののリアルタイム可変。
一番すごいと思ったのだが「Feed Forward」モードで
説明書(英語)を読むと固定の設定とサイドチェインの設定を
内部プログラムで最適化して切り替える機能が付いていると書いてある。
(原文が英語なのでなんとなくレベルの理解ですみません)


つまりその時々の周波数特性やダイナミクスに合わせて(サイドチェイン信号含む)
レシオ(など)が切り替わり、コンプレッションが最適化されるので
非常に自然な感じに仕上がる。


最近のハイエンドなマスタリングコンプには
設定した数値(スレッショルド、アタック、リリース、レシオ)に合わて、
常に固定で動くのではなく、
その場で臨機応変に最適な設定に切り替えていくタイプのものがあるけれど、
elysiaのalpha compressorはまさにそれで、
この機能が非常に自然なコンプレッションの要因になっているように思われる。



・セミオートのアタックとリリース設定
アタックやリリースのセミオートも利便性が高く、
これもやはり半分はプログラムが
その時々のアタックやリリースに合わせて自動で設定してくれる。


セミオート機能を使えば、
手動で大まかなアタリをパラメーターで付けた後は
スネアやキックの鋭いアタックが鳴っている時と
ボーカルやストリングスなどの柔らかいアタックが鳴っている時の違いを
一律で処理するのではなく、臨機応変に切り替えてくれるのだ。


オートリリースは最近珍しくなくなったけれど、
(セミ)オートアタックは珍しいのではないかと思う。


・HPF or LPFを用いたサイドチェインコンプレッション。
MS個別でHPF,LPFのサイドチェインでコンプレッサーの動作をコントロールできるのも
非常に素晴らしいと思った。

既にBrainworxのダイナミックイコライザーなどで似たような発想があるが、
alpha compressorはM、Sそれぞれに対して、
周波数別にサイドチェインを行うことが出来る。


ロックやポップスなどではほとんどの場合ベースがいるが、
低音のダイナミクスに合わせてコンプレッションをコントロールできるのは
非常に実用的だと思う。

これも一律固定で掛かるわけではないので、
より自然なコンプレッションの仕上がりに一役買っている。


・原音と圧縮音を任意にミックスできる。
最近多いパラレルコンプレッションだが、
原音とコンプ音を任意の量でミックスすることが出来るので、
これもマスタリングにおける緻密な音作りには非常に有難い。

従来の100%のみよりもより細かく最終的な音像を作っていけるので
意外と出番は多い。


・ウォームボタンによる微妙だが、良い歪み。
・ソフトクリッパーモード付き。

最新機器ではありながら、昔ながらのテープコンプレッションや
柔らかい歪み(アナログ機器を通した時の歪み)を加えることが出来る。

これも柔らかく掛かるので、
デジタル特有の冷たい感じもalpha compressorではあまり感じない。



・elysia社のNiveauFilter(フィルター)で大雑把な音作りが出来る。

NiveauFilter

NiveauFilterはelysia社のフィルター技術なので
好みが分かれそうな感じだけれど、
シェルビングで大雑把な音作りができる。
(個人的には好き)


EQ処理は専用のEQで行うので、
個人的にはあまり使わないけれど、
これはこれで使うこともあるかもしれない。



NiveauFilter

ちなみにフリーソフトとして
NiveauFilterはもらえるようです。

http://www.elysia.com/software/niveau-filter/


・オーバーサンプリング機能でより緻密な動作を行える。
実際のサンプリングレートよりも高いサンプリングレートで
音声を検出することでより緻密な内部処理が可能になっている。

具体的には以下の通り。

・50kHz以下の場合は4倍。
・100kHz以下の場合は2倍
・100kHz以上の場合はオーバーサンプリング無効。


例えば44.1kHzのマスタリングにおいてalpha compressorを使えば
176.4kHzで処理しているのと同じことになり、
96kHzなら192kHzで処理しているのと同じになる。


もちろん最初から192kHzで処理した方が良いに決まっているのだが、
44.1kHzで行ったとしても、4倍界王拳で176.4kHzで処理しているということになるので、
これはデジタル音声処理における現実的な限界の192kHzと
ほぼ同じ緻密さを持っていることになる。

何気にお金が掛かっていそうな技術だ。


・極めて動作が緻密に感じる(処理はそんなに重くない?)
True Emulationという極めて緻密なエミュレーションを売りにしているが、
具体的なことはよくわからない。
(説明書には書いてない)

ただ実機は1万$(日本円で100万円程度)する超高級機種だし、
音を聴いてもその凄さは十分に実感できる。


うちのPCでは使用してもCPUメーターは増えないので、
そんなに激重なプラグインでもない気がする。


alpha compressorの実機



大雑把にすごいなぁと思う点は大体これくらいだけれど、
このようにただ潰すだけという使い方に多くの付加機能が付いているので、
マスタリングにおいてこういう機種に慣れるとミックスで使うような
本当にただ潰すだけのコンプに物足りなさを感じてしまう。


現在の作業環境としては
完全にマスタリング用のコンプとミックス用のコンプに分かれている感じだ。
(EQもそうだけれど)


alpha compressorは結構多めにGRを稼いでもあまり潰した感じが出ないが、
それは上記のような処理によって得られる効果なのだと思われる。


マスタリングにおけるコンプレッサーの重要な点は
動作そのものの緻密さや音を不要に歪ませてしまわない処理にあるが、
固定されたままでのパラメーターでは、
どれだけ従来の構造のまま動作を緻密化しても限界がある。


そこでサイドチェインやalpha compressorのレシオ可変機能(Feed Forwardモード)、
あるいはセミオートのアタックやリリ-ス機能を付けることによって
リアルタイムで変化する2mixに対して臨機応変にコンプレッション処理を最適化し、
全体を有機的に関係付けて、
「自然な」「透明感のある」「原音を損なわない」などの形容にあるような
コンプレッションを実現している。


如何に原音を損なうことなく、自然に滑らかにコンプレッションするかを
極めたようなコンプレッサーなので、
現状のマスタリングコンプに不満がある方は
一度体験版を試してみても良いかもしれない。


ミックスVer.のコンプも付いてきます。




公式サイトでもデモ動画を複数見ることが出来ます。


公式サイトのデモ動画
http://www.elysia.com/software/alpha-compressor/introduction/


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作曲関連の書籍2冊と
ミキシングとマスタリング関連の書籍を2冊書きました。

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PSP Audioware社からPSP BussPressorが出た。
いわゆるミックスバスコンプで、動作はVCAをシミュレートしているとのこと。


PSP BussPressor

公式サイトはこちら


通常99$のところイントロ価格で79$だそうだ。
PSP社のプラグインはいくつも持っているが、
どれも使い勝手が良く、デザインも悪く言えばオモチャっぽいが、
よく言えばレトロな感じなので気に入っている。


バスコンプは名前の通りグループバスやマスターバスに挿すコンプで
最初から「バスコンプ」と銘打って開発されているものが多い。

別に何を使っても良いと思うのだが、
個人的にはWAVESのSSLコンプを良く使う。

WAVES SSL G-master buss compressor


ほかにもドラムバスやマスターバスに好みで色々挿している。
TG12413やWAVESのPIE、Liquid Mixからsmart researchのC1など
好みで色々だが、自分のミックスにおいて
「これだ!」と思えるものをグループとマスターで3つくらいあると楽しいかもしれない。



一応日本ではフックアップが代理店なのだが、
扱っているプラグインは3つのみで
売る気もあまり感じられない。


なのでどちらかというとPSPはDTM初心者の方に人気はあまりなく、
クレジットカードで海外の本家から直接購入するような
中級者くらいの方が好んで使ってらっしゃる印象がある。


PSP 85



PSP sQuad


PSP Vintage Warmer2


私もPSPの85やsQuadはお気に入りで良く使う。

音も利きもほかの一流メーカーに比べてなんら劣る部分はないし、
軽いし、使いやすいし不満はない。

見た目もレトロなのがPSPの売りなのかもしれない。


最近はカッコよいGUIのメーカーが多くて
Softube社みたいに3DモデルからGUIを起こしているメーカーもあるくらいだ。
超リアル過ぎて写真みたいなものもある。

Tube-Tech CL 1B


でもGUIが綺麗だからと言って自分のミックスが上手くなるわけでもなし、
(見た目が綺麗なのが非常に素敵だが)
最近はあまり拘らなくなってきた。



昨今は色々あり過ぎて困ってしまうくらいたくさんの
選択肢があるので自分好みのバスコンプを見つけてみて下さい。
音の面でも大きな変化がありますよ。


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ニコ動の「歌ってみた」などでボーカル処理が上手く行かない方から
最近よくご相談を頂きますが、90分の1コマで一通りの内容をお教えしています。
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マスタリング用に最近使っているコンプレッサーで
liquid mixのManley slam! FET Limiterが異様にすごいということに気が付いた。


MANLEY SLAM (Stereo Limiter and Mic Pre)

最初は何気なくマスタリングで適当にどれかいいのないかなぁ~?と
探っていたのだが、Manley slam! FET Limiterを使っていたら、
なんだか異様に利きが良くて最近のお気に入りとなっている。


それもそのはず、この機種は日本では定価70万円~80万円で
販売されているハイエンド機種で性能的には申し分ない。
しかも値段が値段なので、注文後に受注製作らしい。



お目に掛かったことがなかったので、
今まではスルー気味だったが
最近は「なんかMANLEYってすごくない?」と感じて積極的に使うようにしている。



MANLEY SLAM (Stereo Limiter and Mic Pre)は名前の通り、
マイクプリにリミッターが付いている機種だが、
このコンプレッションの異様な利きの良さは
実機が欲しくなるほど気に入ってしまった。


Liquid mixには40種類のコンプレッサーのコンボリューションが収録されているが、
なんというか私のような素人耳にも一発でわかるような凄さがあって驚いた。


マイクプリ部分が真空管なのでメンテナンスのことを考えると
ちょっと自宅用に購入するのは気が引けるが、
将来的にお金に余裕があれば買っても良いかも…と思うほど良く出来ている。


liquid mixはコンボリューションなので、
演算よりも「実機の再現」という意味では優秀だと個人的には感じている。
それはコンプレッサーでも「感覚的には」決して悪いものではないと思う。


フリーソフトによくあるようにGUIだけ似ているが、
音は全然違うみたいなことはコンボリューションではありえない。


Amplutubeのようなアンプシミュレーター系のソフトは
ほとんどコンボリューションだが、
「再現性の高さ」という点ではこれに勝るものはない。


但し向き不向きがあってコンプレッサーのように動的なものに対しては
やや不利でリバーブ、イコライザー、アンプシミュレーターのような
静的なものに対してはとても再現性が高い。


コンボリューションのコンプは色々好みが分かれるが
個人的には特に問題は感じていない。


結局演算プラグインというのは
どれだけプログラマーさんが機器の振る舞いをCPUパワーを使って
再現しているかということが焦点になり、
プログラミングの時点で不要だと判断された要素は切り捨てられる。


CPUパワーも重要で
WIN2000の時代のプラグインは今のWIN7で動くことを前提にした
プラグインに比べて内部処理は圧倒的に少ないはず。


Waveart Tube saturator 


例えばWaveartのTube saturatorは非常に重い演算プラグインで
ミックスには挿せないほどのCPUパワーを食うけれど、
それはそれだけ実機(この場合は真空管の振る舞い)で発生している
物理現象を演算で再現しているわけであって、
処理情報量が多ければ多いほど再現性は高くなるが、
それだけ処理は重くなる。


演算系のプラグインは多かれかれそういう側面があるので、
製作側の意図や精度の問題で出来の良し悪しはあるものの
基本的に新しいもののほうが良い。


将来的にさらにCPUパワーが上がって
128bitOSや256bitOSが開発される時代になれば
実機とプラグインの区別が付かないくらい
精度の高いプラグインが生まれるかもしれない。


対してコンボリューションは実際に録音するので、
そこに演算で振る舞いを再現するという要素はほとんどない。


両者にはDTM音源におけるFM音源とPCM音源のような違いがあり、
FM音源(演算タイプ)はプログラマーさんの腕に掛かっているが、
PCM音源(コンボリューションタイプ)は録音の良し悪しに掛かっている。


綺麗に録音さえ出来てしまえばコンボリューションの再現性は極めて高いので
リバーブやアンプシミュレーターでは近年採用されているプラグインも
もう珍しくなくなってきた。


MANLEY SLAM (Stereo Limiter and Mic Pre)は
通常バージョンとマスタリングバージョンの2種類があるのだが、
自宅用に購入するならどちらが良いんだろうか。



MANLEYはFairchildやPultecのように歴史があるとはちょっと言いがたいが、
ハイエンドなものを作っているメーカーとして有名でUADでも
Manley Massive Passive EQがプラグイン化されている。


MANLEY Massive Passive Stereo Tube EQ


UADは持っていないけれど、
これのために買っても良いかもと思うほど
liquid mixのMANLEY Massive Passive Stereo Tube EQも使える。


MANLEYのマイクプリやコンプが欲しくなってきた。




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最近はハード音源の録音時に中間に
マイクプリやアウトボードのコンプを通すと
ミキシングが非常にし易いということに気が付いたので、
ノイズの問題を抱えながらもアウトボードの利点を色々と研究中。


良い意味でミックスでまとまりが出てくるので、
マイクプリを通すだけでも全然違う。



ハード音源からの音だけでなく、
ソフト音源から書き出された音も
アウトボード経由で再録音する手法を今後研究したい。



とはいえ、アウトボードでコンプを通しても、
ミックスでコンプを使わないわけではないので、
実際にミックスでは色々なコンプを使っている。



Sonalksis SV315-mk2



最近お気に入りのコンプは随分前に買ったSonalksis SV315-mk2で
ミックスではこればかり使っている。


以前は様々なコンプレッサーを使うことによって、
各コンプの質感や倍音の付加や掛かり方(潰し方)を
トラックごとに合わせて使ってきた。



ところが、アウトボードでの録音を行うようになって、
求めていた質感が出せるようになったので、
あとは「どういう風にコンプレッションするか?」が問題になってくるのだが、
ヴィンテージ系のものよりも
なるべく細かい設定が出来るものが1つあれば
それで事足りるようになった。



ABEEY ROAD RS 124


WAVES PIE Compressor


一口にヴィンテージモデルのコンプレッサーと言っても色々あるのだが、
概ね「ニー」が調整出来なかったり、
「アタック」や「リリース」も数段階で大雑把だったり、
「レシオ」が固定なんていう機種が多いのがヴィンテージコンプの特徴だ。


例えば私はWAVESのPIEコンプがお気に入りなのだが、
アタックタイムを調整できないし、ディケイ(リリースタイムの代用)の最短で100msだ。
しかも100ms、200ms、400ms…と大雑把。


ニーは固定で設定することは出来ないし、
細やかな音作りには向いておらず、
PIE独自のコンプレッションと質感を求める場合に使い、
求めている効果と合わないのであれば、
設定を変えるのではなく、コンプごと変えるしかない。


元々こういったコンプレッサーはジャンルや楽器や用途を
ある程度限定して製作されていて、
万能向けではないように思われる。



実際のミックスで一番重宝するコンプレッサーの設定が
私の場合は「ニー」で(どれも大切ではあるが)、
これによってコンプの掛かり方を大いにコントロールできる。



ニーがソフトだと自然なコンプレッションになり、
ハードだと「カチッ」とか「パキッ」という感じで
「コンプレッサー掛けてますよ」なサウンドになる。


ドラムやパーカッションなどはある程度コンプ感を出して
パーカッシブにしたほうが良いし、
管楽器や弦楽器は自然なコンプレッションのほうが良い。
(もちろんケースバイケース)



ニーだけでも自在に変更できればあとは結構なんとかなる。
ニーとの組み合わせで聴覚的な変化が出てくるのだが、
アタックも長さによってリズム感がハッキリしたり、
ボヤけたりとい色々な使い方が出来る。



レシオもリリースももちろん大切で「質感」や「倍音増幅」の問題を
無視できるのならばコンプレッサーの設定は細かくできるほうが
ミックスの音作りには有利なのだ。



「質感」や「倍音増幅」の問題が録音時のアウトボードで解決できていれば
ミキシングでは細かく整える作業が必要になるので、
万能包丁みたいになるべく細かく色々できるコンプレッサーが有用になる。


となるとSonalksisのSV315-mk2や
WAVESのC1のようなタイプが便利になってくる。



Sonalksis  SV315-mk2



WAVES C1 


ニー、レシオ、アタック、リリースを自在にコントロールして
望む音像を作れるならば、
下手なヴィンテージ系コンプよりも詳細な設定が可能という意味で
こちらのほうが便利かもしれない。



もちろんヴィンテージ系のコンプも
その設定さえきっちり理解していれば
ちゃんと使えるので無駄にはならないし、
ヴィンテージ系の機種でしか出せない味があるので、
それはそれで重宝している。


質感、質感というけれど今まではプラグインで
質感を出すことに心を砕いてきたけれど、
アウトボードに比べてプラグインの質感は
非常に弱いのだと思うようになった。


Steven Slate Digital  The Virtual Console Collection

WAVES SSL 4000 Collection



Slate DigitalのVirtual Console Collectionや
SSLを好んで使っていたし今でも使うけれど、
ヴァーチャルはあくまでヴァーチャルであって、
本物とはやっぱり違う。



マスタリングでもマイクプリやバスコンプをアウトボード経由で
録音し直すだけで全然良くなるが、
RTASやVSTによる真空管やコンソールのシミュレーターは
お手軽でいくらでもリカバーが効く代わりに
効果もお手軽だと感じるようになった。



やはりミキシング前の録音段階で1回、
マスタリングでもう1回の最低2回はアウトボードを使ってやると
求めている市販品のクオリティーに近くなってくる。


これが出来るのであればプラグインは小回りが効くほうが便利になるのだが、
デジタルにも便利なところはたくさんあるので、
アナログ半分、デジタル半分くらいな感じで製作するのが一番良いのかもしれない。



何もかもアウトボードで完結するのは難しいし、
逆にプラグインだけで完結しようとするのもまた良くない。



どちらにも得手・不得手があるので、
DTMでは上手いこと半々で使っていくのが良いようだ。




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