Boz Digital LabのManic Compressorを導入しました。


Boz Digital Lab Manic Compressor

音や機能についても特筆すべき素晴らしいコンプレッサーなのですが、
コンプレッサーの動作を勉強したい方にとっても
このコンプはとても向いているのではないかと思います。


コンプレッサーが行っている圧縮処理をリアルタイムで
視認できるプラグインは昨今増えてきましたが、
それがかなり見やすいのがこのManic Compressorの特徴の1つです。

コンプレッション処理をリアルタイムで視認出来ます。

キックやスネアのようにアタックタイムが極端に短いものは
アタックタイムが見にくいのですが、
基本的にどういう波形に対してどういうコンプレッションが掛っているのか?
アタックやリリースやレシオがどういう風に波形に作用するのか?が
一目瞭然です。


例えばリリースタイムが長すぎると連打フレーズに対して、
次の音の頭に引っかかってしまい
余計なコンプが掛かってしまうことがありますが、
実際に目で見てリリースタイムを設定出来るので、
そういった処理を行うときに適切な処理を行えます。


リリースタイムが長すぎて次の音に不自然にコンプが掛っています。

上の画像では最初の波形に対しては
アタックタイムを少し遅くすることで、
より明確なアタック感を出していますが、
リリースタイムが長すぎるため、2つ目の波形は
コンプが解除される前に次のコンプが掛ってしまっています。


リリースタイムの設定が波形に対してどう作用しているのかを
リアルタイムでハッキリ見れるのは
「コンプのリリースタイムってどうしたらいいの?」
と思ってらっしゃる方にはとても便利かもしれません。


少なくともリリースタイムをそのトラックの場合は
どうすれば良いのか?を考える大きなヒントになると思います。


またアタックタイムを少しだけ遅くして、
コンプの掛かり始めの音をわざと抜かすことで
そのトラックのアタック感のリメイクをすることもよくありますが、
やはりこれも目で見ながら行えます。


アタックタイムの長短でアタック感を作り出す作業が目で見れられます。


たまに生徒さんでいらっしゃいますが、
「アタックタイムはコンプが掛かり始めるまでの時間」という
誤解もリアルタイムで動作を見れば
簡単に解けるのではないかと思います。


いつもはレッスンで波形を見せているのですが、
このソフトならリアルタイムで大きな画面で見ることが出来るため
アタックタイムへの理解は容易いです。

アタックタイムはいくつでもコンプ自体は即掛かり始めます。

上の画像のようにアタックタイムの設定に関係なく、
コンプレッションそのものはスレッショルドを越えた瞬間に掛かり始めます。


アタックタイムは
「コンプが掛かり始めるまでの時間」ではなく、
「設定したコンプレッションが完了するまでの時間」です。
なぜかこのような誤解をなさっている方がたまにいらっしゃいます。


レシオやスレッショルドで決めた○○の仕事を
○○秒掛けてやるという意味であって、
アタックタイムで設定した時間が過ぎるまで
コンプが止まっているという意味ではありません。


レシオやスレッショルドがどう作用するのかを
改めて見るのは個人的にも面白いです。


目で音に対して掛るコンプの変化を見られるという点において
ミックスにおけるコンプの学習にはとても向いていると思います。


しかし、私がこのコンプを購入した理由は
視認性ではなく、音と機能の便利さです。


6つのキャラクターを持っています。


Manic Compressorは1台のコンプで合計6つのキャラクターの異なる
コンプレッサーを再現出来ます。


昨今はこういったタイプは珍しくはないですが、
ポイントである「ちゃんと音の違いがあるか?」は
割としっかり出ていると感じています。


VINTAGEは真空管コンプのような音がしますし、
CLEANはキビキビ動く感じで、
キャラ違いで音を作っていくのは十分な性能です。



そしてこれが購入の決め手になったのですが、
パラレルコンプレッションがとてもやりやすいのです。

パラレルコンプのEQ設定画面


パラレルコンプ自体は珍しくはありませんが、
よくあるDRY音とWET音のミックス量調整だけでなく
DRYのみのコンプ前、DRYのみのコンプ後、
WETのみのコンプ前、WETのみのコンプ後、
DRYとWETまとめてのコンプ前、DRYとWETまとめてのコンプ後、
にそれぞれ個別のイコライジングが3バンドで可能です。
(同時に使えるのは1つの設定のみです)


例えば、パラレルコンプをしたいけれど、
コンプレッションしたい音の低音が出過ぎている場合に
少しローを削ってから突っ込むわけですが、
MANIC COMPRESSORでは1つのプラグインで
WETのみのコンプ前の音にEQを掛けて、
DRY音とのバランスを取ることが簡単に可能です。


コンプ後の音のみにEQ補正を掛けて、
ドライ音とバランスを取るとか、
ドライ音のみにEQを掛けて、
残りはがっつりコンプするなども簡単に出来ます。


手持ちのコンプですとパラレルコンプレッションが出来るプラグインは
いくつかあるのですが、
WET、DRY、コンプ前、コンプ後をそれぞれ個別に
イコライジング出来るプラグインがなかったので、
音作りの幅が広がると思い購入しました。


やろうと思えばコピートラックを作ってパラレルコンプ+EQは出来ますが、
そんな面倒なことをしなくても
プラグイン1つで簡単に出来るのは嬉しいです。


プリセットを見ながら、パラレルコンプの音作りを見ていると
勉強にもなります。


パラレルコンプを積極的に使おうと思えるコンプレッサーなのが、
私にとって今までとの最大の違いでしょうか。

MS処理対応


まだあまり使い込んでいないのですが、
MSパンナーがあり、MSのバランスをコントロールも可能です。

Dual=LとRを個別に圧縮。
Stereo=ステレオリンクで圧縮
Mid=Midのみ圧縮。
Side=Sideのみ圧縮。

の4つのモードがあり、MS処理でMidのみにコンプを掛けることも可能です。
但し、MidとSideで別々の設定にすることは出来ません。

Midを設定してコンプレッションを掛けたらsideはバイパスされるようです。
この調整のためにMSパンナーがあるようです。

Loud Reliefのパラメーター

コンプのレシオを上げるとコンプ感が強くなりますが、
それを和らげるLoud Reliefというこのコンプ独自のパラメーターも付いています。

Loud(うるさい) Relief(軽減)というそのままの意味で、
レシオが高い時に動かして音を掛かり具合を調整することも可能です。


リリースタイムの設定がちょっと特殊ですが、
一言でいうと、とても多機能という印象です。


1つのプラグインで積極的な音作りから
細かい追い込みまで可能であり、
アナログモデリングを主体としたコンプではありませんが、
このコンプ1つだけでもミックスが成り立ちそうなくらい
色々な機能が盛りだくさんです。


最後までお読み頂き有り難う御座いました。


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