最近マスタリング用のアウトボードのイコライザーが欲しくなってきた。


マスタリングの取り込みの段階で
今までアウトボードのイコライザーは使っていなかったのだが、
最近またやり方が変わってきて、
「取りこみの段階でEQ入れてもいいかな?」と思えてきた。


現状うちではマスタリングで取り込みの段階で
以下のようにしている。


まずオーディオIFからデジタル出力したものを
DAコンバーター代わりのFinalizer Expressへ送りDA変換する。



TC ELECTRONIC Finalizer Express



次にマイクプリアンプで適正レベルに出力。



Focusrite RED1



SPL Tube Vitalizer Model 9530


Vitalizerは真空管ベースのプログラムイコライザー兼エンハンサーの
複合アウトボード。



Focusrite Platinum MixMaster


MixMasterはマルチバンドコンプ兼EQ兼ステレオイメージャーの複合機。


そして最後にオーディオIFに返す。


これだけで既に4つもアウトボードを経ているのだが、
最後のMixMasterの後にEQを入れてみたくなった。



一応MixMasterにイコライザーは付いているので、
これでも駄目ということはないのだが、
どうもなんというか上手く行っていない。



MixMasterのイコライザー部分


実際に取りこむときもMixMasterのEQ部分はバイパスしているくらいで、
ほとんどMixMasterはマルチバンドコンプ専用となっている。



特に何が駄目というワケでもないのだが、
複合機に付いている簡易的なものではなく、
ちゃんとしたEQ専用のもののほうが良いというか、
今の自分に必要だと感じてきた。



正直私程度では国内、国外の超一流と言われるガチンコのエンジニアの方々の
テクニックには及ぶべくもないのでなんとかして少しでも勉強し、
良い音にしたいところだが、
超一流の方々のマスタリング楽曲と比べて
どうにも自分でマスタリングしていると「入って来ない周波数」の原因が
色々な試行錯誤の結果アウトボードのイコライザーにあるような気がしてきた。



もちろんミックスにも原因があるのだろうし、
プラグインのEQの使い方にも未熟な部分があるのだろうが、
実際に超一流のマスタリングエンジニアの方々が
アウトボードのEQを作業工程に入れている雑誌やネットの記事を読んでいると
1つ考慮に入れる価値は十分にあるような気がしている。



コンプレッサーは特にプラグインとアウトボードの差が大きいけれど、
EQはそうでもない、とよく言われるが(コンプはたしかにかなり違う)、
それも雑誌やネットの情報に過ぎないので
やはり自分で確かめるべきだと思うのだ。



本当に無意味、あるいは意味が少ない行程ならば
超一流のマスタリングエンジニアの方々は
アウトボードのEQを作業工程に入れていないはず。


音色や質感、振る舞いなどの音楽的なことをすべて無視すれば
デジタルプラグインの方が遥かに簡便なのに、
わざわざアウトボードに拘る理由は
やはり何か私の知らない実際に使うことでしか身に付かない
生きたノウハウがあるのだと思う。



正直アウトボードのEQは要らないと思っていたが、
この先一生音楽を続けるのだし、
1つ勉強のために買っても良いかなと考えている。

WAVESのQ-Cloneがあるので、クローン化してミキシングでも使えるようになるし、
意外と未来は明るそうなので、現在どれにしようかと検討中。



WAVES Q-Clone


あまり高いのは手が出ないし、
真空管タイプは維持費が馬鹿にならないので、
どうしても半導体タイプになると思うのだが、色々と迷ってしまう。



Focusrite RED2 (半導体)



SUMMIT AUDIO EQP200B(真空管)


既にディスコンなので中古になるがREDシリーズ繋がりでRED2か
SUMMIT AUDIOか…
最終的な調整はDAW側で行いあくまで「取り込み段階の大雑把な型」を取るのが
目的なのだが値段と性能と音色で色々と選択肢が出てきて迷う。


あまり色づけのある個性的なのは避けたいが、
安物買いの銭失いも嫌なので、
もう少し考えてみたい。


MANLEY Massive Passive EQ

MANLEYのMassive Passive EQは是非死ぬまでに一度は使ってみたいが、
ここまで良いものを買っても正直使いこなせるか微妙なので、
まずはもう少しランクを落として勉強してみたい。



昨今の進歩したDTM時代となってはマスタリングはプラグインだけで出来るし、
アウトボードのEQやコンプはどうしても必要というものではなく、
今後もプラグインは日進月歩でどんどん性能がよくなると思う。


特にここ1、2年にリリースされたものは素晴らしいデジタルプラグインが多い。


しかしながらどうにもマスタリング用のEQとなると(使い方も含めて)、
超一流の方たちの作品と自分のプラグインEQを比べると
いまいち「足りていない」気がしてならない。
というか実際足りていない。



正直アウトボードを導入しても
陸上の男子100メートル走を12秒で走れる人が10秒を切れるくらいの違いしかなく、
実際には全くマスタリングのテクニックが同等なら
個人的にはせいぜい20%前後の差しかないような気がしている。
(時にはもっと少ないかもしれない)



「なんだそんなちょっとなら別に買わなくてもいいんじゃね?」と思う方もいると思うが、
全くその通りで、そういう選択は十分にありだと思う。



マスタリングはどちらかというと技術職であり、
個人のテクニックがものを言う職人芸的分野であって、
道具さえあれば良いというものではない。


アウトボード云々の前にまず以って
基本的なEQやコンプの使い方の習得や膨大なマスタリングの経験が必要になる。


しかし100メートル走を12秒だとオリンピックに出場出来なさそうな
微妙なタイムはあるが、
10秒を切って9秒後半で走れるなら
オリンピック出場どころかもしかしたら金メダルが取れるかもしれない。


100メートル走を20秒掛かる人が18秒になってもあまり差はないように思えるが、
同じ2秒でも12秒と10秒は全然違うし、11秒と9秒はもっとシビアだ。



僅かな差も段階が上がると無視できないレベルになり、
高いレベルなるほど紙一重が分厚くなっていく。



一流の選手が僅か0,1秒のタイムを縮めるために
単なるフィジカルトレーニングを超えて、
イメージトレーニングやウェアや靴、果ては空気抵抗や食事にまで
気を使うようにある程度の段階に進むと上が見えてきてしまう。



私の場合は専門のエンジニアではなく、
作曲の方が本職だと思っているので
この点に関してはエンジニア的な単なる技術不足なのかもしれないが、
経験のみが財産なのだから試せることはなんでも試してみたい。


殻を一つ、また一つと破って進歩し向上していくことは何よりも楽しい。
多分人間は自分が歩みを止めない限り、
どの分野においても無限に進歩出来るのだ。
こんなに嬉しいことはない。



AD

ラヴェルのクープランの墓のフォルラーヌを軽く分析してみたい。

レッスンでも取り扱っている曲なのだが、
ちょっと(というかかなり)難しく部分もあり質問も多いため、
分析の仕方やこの楽曲の和声への考え方などをまとめてみたい。


http://www.youtube.com/watch?v=Ove6jIizG7k
曲はこちら(youtube)

http://imslp.org/wiki/Le_tombeau_de_Couperin_(orchestra)_(Ravel,_Maurice)
楽譜はこちら


フォルラーヌは北イタリアのフリウーリ生まれの舞曲で
6/4拍子や6/8拍子が多い。


フリウーリは北イタリアです。


古くはバッハの管弦楽組曲などにもフォルラーヌは登場し、
サラバンドやブレーやパスピエなどと同様に
作曲家たちの間(特にフランス)で用いられていた。

バッハの管弦楽組曲第1番のフォルラーヌ。6/4拍子で書かれています。


クープランの墓のフォルラーヌの全部が全部分析が難しいというわけではないけれど、
特に冒頭から「??」という感じになるのでまずは冒頭だけを見てみたい。


フォルラーヌの冒頭の4小節。(クリックで拡大)


譜面はピアノ版の譜面で上にポピュラーのコードネームを書いた。
調号は#1つなので、素直に考えればkey-Emと考えるべきだが、
実際にはkey-C#mのようにも感じられるなんとも不安定な音使いになっている。


登場する和音はほとんどダイアトニックではなく、過度に装飾されており、
伴奏の和音はオーグメント化されたり、マイナーメジャーセブンス化されるなど
変化和音が甚だしい。



しかし和声の動き(バスの動き)だけを見ると、
Ⅰ→Ⅳ→Ⅱ→Ⅴと和声学の課題みたいな単純な動きになっており、
古典的な和声を拡張した近代フランスらしい和声になっている。


ドビュッシーもそうだが、ラヴェルには古典和声を土台にした上での
発展的な和音の用法が興味深い。



私はこれを拡張された調性(Augmented Tonarity)と呼んでいて、
以前書いた作曲の本でもこれについては述べている。


細かく分析していくと、まず調号に従ってKey-Emで考えてみると、
冒頭のEmM7/BはⅠmM7の第2転回形になる。


mM7コード自体が持っているハーモニックマイナーらしさ、
不安定な感じもさることながら、
M7であるレ#とメロディーの短9度のぶつかりが
より怪しさを強調している。


ラヴェルは音のぶつかりに関してかなりジャズよりな感性を持っていたようで
彼のたくさんの曲の中で「え?これいいの?」みたいな音使いが幾つもある。


1小節目の旋律のラ#も音もシに対するクロマティックオルタレーションと考えられるが、
この辺りも不思議な感じを出すのに一役買っている。


次にEaugM7/G#というコードネームを振ったが、
これは単なる変化和音と考えてもいいし、
次のⅣ度の和音に対する副属7のようなものと考えてもいい。


実際にはM7なので副属7の機能は持っていないが、
長3和音化されることでそれっぽくなるし、
シ#の音をオーグメントではなく、テンションのb13thと取ることも出来るので、
「長3和音化」+「♭13thのオルタードテンション」でなんとなく
ドミナントっぽくなる(M7ではあるけれど)


こういう不思議な変化和音は古典和声の範疇ではないので、
和声の赤本や黄本止まりの方だと特に難しく感じるのかもしれない。


次に2小節目のAmM7(11)へ進むが、
旋律に#11の音が使われているので、
なんとも言えない奇妙な感じになる。


また短調のⅣ度の和音はmM7コードにはならないので、
これ自体が変化和音(あるいは借用)と考えることができる。


Ⅳ度の和音におけるレ#の音はハーモニックマイナー出身の音であり、
コードスケールはドリアン#4スケールになるが、
ハーモニックマイナーをⅠ度(ハーモニックマイナースケール)と
Ⅴ度(HMP5Bスケール)以外で積極的に使おうとしている点は
当時の和声感覚ではかなり発展的と言えると思う。


ハーモニックマイナーのダイアトニックコードやコードスケールやそれらの用い方は
現代においてあまり研究が進んでおらず、
それに関する書籍も少ないけれど、
ネットで色々調べてみたり私が書いた作曲の本でも
ハーモニックマイナーの発展的な用法について詳しく述べているので
興味がある方は調べてみて欲しい。


わざわざ本来第4音であるドをシの#と書いているのは
1小節目のEaugM7/G#のシ#が掛留しているからだが、
そう考えるとEaugM7/G#という不思議なコードは
次のAmM7への偶成和音(先取和音)と考えることも出来る。



この考え方は結構大切で、ほかの部分もこのように偶成和音で考えると
なんとなくラヴェルが考えていたことがわかるような気がする。
(かなり自由な音使いではあるが…)


そして2小節目3拍目でやはり1小節目同様和音は
オーグメント化される。


コード内に7thの音はないけれど、
これはAaugではなく、A7(9,♭13)のオルタード化されたコードと考えることも出来る。




3小節目の和音はF#mM7(9,11)だが、
これも短調のⅡ度の和音がmM7化されている一種の変化和音と考える。


タイで繋がって掛留しているわけではないが、
F#mM7のミ#は前の和音から予備されており、
まるで和声学のルールに沿ったような和音の使い方になっている。
(2小節目のAmM7(11)も全く同じです)


こういうところはやはりラヴェルは古典的だなぁと思う。



そして次のF#m7-5(9)に進むのだが、
これはこれは比較的ダイアトニックに近いコードと言える。


ソ#はKey-Emの中には存在せず、
♭5コード+9thのテンションなので、
コードスケールはF#ロクリアン#2スケールでAメロディックマイナー出身になるが、
この辺りも調性の拡張を狙っているので興味深い。



3小節目の和音の動きは倚和音と考えることも可能。


ここで改めて3小節目のF#mM7(9,11)→F#m7-5(9)という動きを見てみると、
偶成和音的(倚和音)な動きをしていることがわかる。


音使いはかなり自由だが、こう考えるとかなり分かり易い。



4小節目の和音も不思議な和音だが、
3小節目同様に半音階的な倚和音と考えることができる。


BM7sus4という見慣れないコードネームだが、
トライトーンを含むこの和音はそこはかとなくドミナントを感じさせる。

その調のトライトーンではないトライトーンを使ってドミナント感を出そうとし、
調性の拡張を意識しているラヴェルのテクニックはかなり興味深い。


コードネームだけに囚われるとやはりよくわからないが、
BM7sus4(9,♭13)はBm7(♭9)に対する半音階的な倚和音なので、
そのように考えると納得がいく。


Ⅴ度コードでドミナント系のコードスケールではなく、
ナチュラルマイナーのコードスケールを選択するのはラヴェルの
和声の特徴の一つだけれど、
ここではさらにもう一工夫されていて、
Bm7(♭9)ではコードスケールは
Bフリジアンだが、なんと♭9thは解決することなく放置されている。


このドの音はダイアトニックとしてのBフリジアンスケールではアボイドだが、
ピアノ版ではバスの根音が同時に打鍵されるわけではないので、
不協和に響くことはあまりない。
(オケ版ではチェロでシ、コールアングレーでドが同時になる)


こういう音の使い方はラヴェルは本当に上手だと思う。


ラヴェルの楽曲のバスは本当に良く動くが、
こういった微細な響きのコントロールは大いに学ぶところがあり、
彼の曲の魅力の一つになっている。


最後のBm7(♭9)のドは倚音じゃないのと思うかもしれないが、
ピアノ版でもオケ版でも倚音的な動きは全くしておらず、
完全に旋律音(メロディックテンション)として扱われている。



オケ版の楽譜。赤い〇が問題の音。



フリジアンなのにアボイドがコードトーンみたいに鳴っていいのか?と
思う人もいるかもしれないが、
この♭9thはダイアトニックとしてのフリジアンスケールではなく、
オルタード化されたドミナントsus4のフリジアンなので、
ドの音は♭9thのオルタードテンションであり、
最後のレはマイナーコードの第3音ではなく#9thになる。


なので正しいコードネームはB7sus4となり、
♭9th、#9th、11thのテンションが使用されていると考えることができる。
(つまりフリジアンとなりラヴェルがフリジアンスケール(Miの旋法)を
意識していたと考えられる。)



「え??」と思う方はジャズ(ポピュラー)の理論をしっかり勉強してみて欲しい。
(私の作曲の本でも書いてます。)



ラヴェルやドビュッシーはハーモニーの使い方が複雑なので、
まともに分析して、そして自分の曲で応用できるレベルようになるには
和声学やポピュラー(ジャズ)理論の土台がないと難しいかもしれない。



鳴っている音をただ書き出してコードネームを振るだけなら
誰でも出来るかもしれないが、
「どういう理屈でその和音が出てくるのか?」がわからないと
分析の意味はほとんどなく、チンプンカンプンなままで
応用できるレベルまでの理解はかなり難しくなる。



フォルラーヌは割と特殊な方ではあるけれど、
この曲に限らず独学で勉強していて、
分析していてわからない部分がある方は
まずはしっかりと和声法やポピュラー(ジャズ)理論を習得し、
余裕があれば対位法や管弦楽法も学んで欲しい。



そうすれば大抵のことはわかるようになるし、
逆に言えば基礎がちゃんと出来ていないとわかるようにはならない。


他人の曲の分析でわからない所がある=勉強不足なので、
しっかり勉強して高いレベルに到達できるように頑張って欲しい。



私も学生の頃はわからないことがあればよく先生に質問したが、
特に独学で作曲の勉強している方はわからないことが出て来たら
誰か質問出来る人を探すと良いと思う。



クープランの墓はどちらかというとこじんまりした小曲の集まりで
古典的なスタイルを取っているけれど、
和声的には上記のようになかなか興味深く、
ラヴェルの和声の旋法性やピアノ書法やオーケストレーションなど
学ぶことは多いので是非取り組んでみて下さい。




////////////////////////////////////////////////////////////


作曲・DTMの個人レッスンの生徒を募集しています。
このブログの書き主の自宅&skypeでマンツーマンレッスンをしています。
(専門学校での講師経験があります)
詳しくはこちらをどうぞ。


電子書籍ですが作曲・DTM関連の書籍も書いています。
宜しければどうぞ。

DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方

 

作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~

(作曲の基礎理論を専門学校レベルで学べる本です)



パソコンで始める日本一簡単なDTM作曲本

(初心者向けの作曲導入本です)




AD

ミキシングにおいてギターに良く行うテクニックで、
ダブルトラックといって同じフレーズを2回弾いて
左右に振ることでステレオの広がりや厚みを出すテクニックがあるが、
これにメロダインを使用してみたら結構いい感じだったので紹介したい。


Celemony Software Melodyne Editor 2


実際に生演奏でギターを録音するのがベストではあるのだが、
正直1曲丸々演奏して綺麗に決めれるほどギターが上手くないし、
テクニカルなフレーズになったら正直お手上げなので、
私の場合はソフト音源で作ってしまう。


使っているギター音源はいくつかあるけれど、
今のところエレキギター系はELECTRI6ITY
アコースティック系はIlya Efimovを使っている。


VIR2 ELECTRI6ITY

Ilya Efimov ACOUSTIC GUITAR BUNDLE


どちらも生演奏に肉薄するレベルの音源なので、
個人的にはかなり気に入っているのだが、
ステレオに広げるダブルを作ろうとすると、
ただ単に書き出したものを左右に広げても
全く同じ波形なので全然ダブルトラックっぽくならない。


Ilya Efimovにはソフト上にダブル機能が付いていて、
クリックすると如何にもダブルで弾いているような効果を出してくれるのだが、
なんだかそれも微妙な感じなので、
今回はそれを使わずに自分でダブルトラックを作ってみた。


MDIIデータの段階で微妙にデビエーションをずらしたり、
DAWのグルーブ機能を使うのもありだと思うのだが、
メロダインの動画でギターのダブルトラックを使うテクニックがあったので
実際にそれを試してたところ思いのほかいい感じになった。




やり方はとても簡単で、
まずDAWにギターの波形を並べる。

全く同じギターの波形でOK。

これは単に片方をコピーしただけなので、
それぞれをパンを左右に振っても全く広がりはなく、
むしろ左右の波形が全く同じなためモノラルに聴こえる。


次にどちらか一方の波形をメロダインに読み込む。
ちなみに私が使っているのはMELODYNE EDITOR 2というバージョンです。


メロダインに読み込まれたギターのストロークデータ。


ほぼ5分の曲でまるまるすべてのパートを読み込んでみたが、
全く問題なく使えた。


そしてメロダインのピッチやタイミングをランダムでずらす機能を使用する。

メロダインのランダムで揺らぎを加える機能を使用。


ほかにもピッチやタイミングを手動で変更したり、
一括で変更する機能はあるが、
これらを使って満足するまで左右の微妙なズレを作る。


ギターを左右に振るダブルトラックは
右と左の微妙なピッチ、タイミングの違いが生み出す
天然のコーラス効果が肝なので、
やり過ぎず、やらなさ過ぎず聴きながら調整する。


ちなみにその動画はこちらです。


元々はボーカルのダブルを作るテクニック動画なのだが、
後半にギターでも同じことが出来るという紹介があったのでやってみた。


ボーカルやギターで出来るのだから、
全く同じ理屈でストリングスやブラスやシンセでも可能になる。


ドラムでも色々な音作りができるのでメロダインは結構面白い。





////////////////////////////////////////////////////////////


作曲・DTMの個人レッスンの生徒を募集しています。
このブログの書き主の自宅&skypeでマンツーマンレッスンをしています。
(専門学校での講師経験があります)
詳しくはこちらをどうぞ。


電子書籍ですが作曲・DTM関連の書籍も書いています。
宜しければどうぞ。

DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方

 

作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~
(作曲の基礎理論を専門学校レベルで学べる本です)



パソコンで始める日本一簡単なDTM作曲本
(初心者向けの作曲導入本です)




AD

数年ぶりにReason7にアップグレードした。
過去のReasonを持っていれば130ドルくらいでアップグレードできる。


最初に買ったReasonはバージョン3で今から8年くらいまえだったが、
久々にバージョンアップしたので、
知らないシンセや機能が増えていて覚えることが多そうだ。



Reason 7


個人的にReasonは音源としては非常に優秀なのだが、
DAWとしてはピアノロール主体の入力であることもあり、
完全に「音源のみ」として使っている。


物凄い大量のサンプラー、シンセ、ドラム音源があります。


当時はRewireでSONARと連結して使っていたが、
今回Reason7と今使っているSSW9をRewireで使おうとしたら
なぜかリストに表示されない。


調べてみるとSSW9は32bitのDAWでReason7は64bit化しているので、
使えないということだった。


DAW側もReason側も両方64bitじゃないと
Rewire連結は出来ないらしい。


なんとかならないかと色々検索するうちに
32bitのRewire対応ソフトを64bitのDAWで使えるソフト
発見したが、今回のように逆はみつからなかった。


要するに32bit ←→ 64bitを互換してくれるブリッジ系のソフトなのだが、
フリーもあれば、シェアもあったので
【DAW 64bit】 ← →  【Reasonやボカロ 32bit】の方でお困りの方は
おそらくこれで解決できるはず。


うちの環境はこの逆で
【DAW 32bit】 ← →  【Reason 64bit】という形なので、
どうやらRewireでReason使うのは無理そうだった。


SSWを10にアップグレードするという方法も考えたが、
Reason7には外部からのMIDI INがソフト上に備わっているので、
結局はこれをつかってSSW→Reasonを連結することにした。


LoopBe1というフリーのバーチャルMIDIケーブルで
DAW側から出力したMIDI信号をReasonで受け取ることで
普通にソフト音源として使うことが出来る。


結局MIDI信号のやり取りが出来れば音は鳴るので、
遥か昔はバーチャルではなく、本物のMIDIケーブルでこれをやっていた時期もあった。


途中からMIDI YORKというバーチャルMIDIケーブルソフトが出たので、
それに移行したが、
どうもWIN7(64bit)では使えないらしいので、
今回はLoopBe1の御世話になることになった。


【DAW 32bit】 → 仮想MIDIケーブル →  【Reason 64bit】という流れで
使うのが32bitのDAWで64bitのReason7を使う唯一の方法な気がする。
(SSW用とReason用で2つオーディオインターフェイスが必要です)



これなら普段SSWで使っている色々なソフト音源とReasonを組み合わせ手使えるし
何よりSSWの譜面入力でReasonが使えるのが一番大きい。



但しこの方法だとSSW内でのバウンスが出来ないので、
MIIDデータが完成したら、
一度MIDIデータを保存してReason側でMIDIをインポートして書き出さなくてはならない。
(大した手間でもないです)


あるいはオーディオインターフェイスから音が出ている以上、
普通に録音が可能なので、
ハード音源と同じ扱いでもいいかもしれない。
(途中にマイクプリを入れたりも出来る)



ともあれこれでReason7をSSW8.0で使えるようになったので、
一気にソフト音源が増えた感じだ。


ソフト音源を一括管理しているvienna ensemble pro
Rewireが使えたら最高なのだが、
これは期待するだけ無駄な気がする。


Reasonはダンス系、テクノ系のみならず、
オールジャンルに対応できるくらい色々な音源があるので(オーケストラも)
普通に64bitDAWでRewireが使える方は音源目当てで買っても損はないと思う。


音づくりの可能性も極めて広く、
およそ考えうる限りのすべてのことはReason7があれば出来るので、
単なるソフト音源としてもかなり良いソフトなのだ。
(DAWが64bitでRewire機能がある場合のみ)



もちろんReason単体でもMIDIを入力して曲を作っていける独立したDAWなので、
選択肢の一つしてはかなり良い音楽制作ソフトの1つだと思う。


出来ることがあまりにも多すぎるので
慣れないうちは操作が複雑かもしれないが、
体験版もあるので、興味がある方は使ってみて下さい。





////////////////////////////////////////////////////////////


作曲・DTMの個人レッスンの生徒を募集しています。
このブログの書き主の自宅&skypeでマンツーマンレッスンをしています。
(専門学校での講師経験があります)
詳しくはこちらをどうぞ。


電子書籍ですが作曲・DTM関連の書籍も書いています。
宜しければどうぞ。

DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方

 

作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~
(作曲の基礎理論を専門学校レベルで学べる本です)



パソコンで始める日本一簡単なDTM作曲本
(初心者向けの作曲導入本です)




前回ラフマニノフピアノ協奏曲第3番の分析の続きです。
第3楽章の461小節目から。



楽譜のDLはこちら
曲は下記のリンクから。
http://www.youtube.com/watch?v=D5mxU_7BTRA


4ページ目

クリックで拡大できます。
(PCに保存してから見たほうが見やすいです。)

引き続き主題をオケ全体で演奏するが、
弦楽器が旋律担当、管楽器が伴奏担当と明確に仕事が分離している。


チャイコフスキーが好きそうな管と弦が明確に分離した
ロシア系の作曲家が好みそうなオーケストレーション。


木管楽器は基本的に白玉音符で伴奏だが、
和声間に共通音がある最初の4小節は片方の奏者が
保続音で演奏できるように工夫されている。



A7→F#m7→F#m7-A7の部分ではA音が共通なので、
保続に使われている。


弦楽器は以前から引き続いてVn、Vla、Vcで主旋律を受け持っているが、
VlaやVcなどがかなり高い部分まで上がってきており、
(この先さらに上の音域まで上がる)
低・中音楽器で高音を出す時の苦しそうな、哭くような音色効果を得ることができる。


4小節目からクレッシェンドしているが、
5小節目でTrbとtubaがmfで加わってさらに盛り上がりを演出する。


Trbは基本通り中低音域を、
TubaはCbとFgに加わってバスを補強する。


ピアノと弦が完全なユニゾンでないことにも注目。
時折リズム補強を入れることでピアノをより浮き立たせている。


5小節目から木管とホルンがやや対旋律的な要素を帯びてくるので、
簡略化した譜面を見てみたい。



クリックで拡大できます。
(PCに保存してから見たほうが見やすいです。)



4ページ目5小節目からの部分の骨子のみを書き出してみた。



この構造がオクターブ重複されてオーケストレーションされている。
どんな曲でもオケ譜面を見る時はこのように全体を見渡しつつ、
頭の中で全体の骨格構造の大譜表が浮かび上がるようにすると良い。


実際には単なる和声補強をしている声部がもっとあるが、
特に重要ではないので省略した。


この辺りから「旋律と伴奏」という単純な書法から
声部書的な書き方に変化している。


こうして4声部で見ると和声学の課題みたいだが、
実際のオケのほとんどはこのように4声部書法に戻すことができる。


もちろん4声部+αがある場合も多く(むしろロマン派以降はその方が多い)、
中には4声部には出来ない書かれ方をしている楽曲もたくさんあるが、
「大譜表の4声部(以上)をオーケストレーションする能力」とその逆の
「オーケストラを4声部(以上)に直す能力」は作曲家には必須になる。



これはどんな曲でも一緒で、
この能力がないとオーケストラは書けないし、
また逆にオーケストラの譜面をまともに理解するのも難しい。


この辺は和声学や対位法の勉強や
管弦楽法の勉強をひたすら行い、基礎が出来たら
実際の楽譜を見て行けば少しずつ出来るようになる。


また和声的な分析がジャズ(ポピュラー)理論の解釈で画像は書かれているが、
Ⅱm7をⅡm7-5にしてロクリアン化した上に
さらにロクリアン#2を使うなど後期ロマン派の多くの作曲家がそうであるように
メロディックマイナーへの和声的な広がりがみられる。
(ロクリアン#2はメロディックマイナーをペアレントとするスケールです)



こういったハーモニーに関する理解も和声学やジャズ(ポピュラー)理論を
きちんと身に付けていないと理解が難しくなってしまうし、
おそらく、コードとメロディーを見ても意味が理解しきれないので
自分で応用することも出来ない。



それでは分析する意味も半減してしまうので、
ハーモニーの側面で「??」となってしまう方は
和声学やジャズ(ポピュラー)理論を頑張ってほしい。




この部分では木管はやや対旋律的な動きをしているものの、
基本的に白玉で和声補強の域を出ていない。



特にホルンと弦の主旋律の動きが興味深いので取り出してみた。



クリックで拡大できます。
(PCに保存してから見たほうが見やすいです。)


改めてオケ譜を見ると4ページ目の部分では
重要な対旋律としてホルンが用いられているのがわかるが、
ロクリアン#2の部分でテンションの9thや11thを多用したり、
シンコペーションをするなどして旋律を浮き立たせようとしている。


また主旋律に対して反行している動き(しかもすべて6度)は
まさに対位法の課題で出てくるお手本のような動きになっている。



対位法的な技術を元に対旋律が書かれているが、
こういった対位法的な書法は
この部分だけでなくオケ譜のあらゆるところで見つけ出すことができる。



こういう綺麗な対旋律の書き方は対位法をしっかり勉強すると
身についてくるので、
「対位法の勉強がいまいち…」という方はみっちりやって欲しい。



対位法をしっかりやると単純に対旋律を書く能力だけでなく、
このようにオケ譜を見た時に対位法的な構造を見出す力も付いてくる。


対位法をやる前とやった後では譜面の見え方が変わってくるのを
経験された方も多いだろうが、
自分が書くだけでなく、他人のオケ譜を見たときの把握能力が高くなるのも
対位法を学ぶのメリットの一つでもある。



もちろん一朝一夕では身に付かないけれど、
しっかり努力すればきっとできるようになる。
(対位法は独学が難しいので出来れば良い先生について見てもらうのが理想)


ラフマニノフというとピアニスティック作風で
対位法が得意というイメージがあまりしないかもしれないが、
全然そんなことはなく対位法に関してもラフマニノフは
十二分に熟達している。



ラフマニノフは非常にアカデミックな教育を受けた作曲家で
超が付くほどの一流ピアニストであると同時に
和声法も対位法も管弦楽法も極めて高いレベルで習得しており、
通知表でいうとオール5のようなタイプの作曲家だ。



出来に関しては意見が分かれるだろうが、
彼の交響曲の1番は思い切り対位法構造を意識しているし、
和声法、対位法の素晴らしさはいわずもがな、
形式に関しても独自のものがあるし、
超絶技巧ピアニストとしてのアドバンテージもある。



そういったバランスの良さも単にピアニストだけでなく、
ラフマニノフを世界的に有名な作曲家にしている
理由の一つかもしれない。


あと3回程度で最後まで進めそうです。


続きは次回にします。





////////////////////////////////////////////////////////////


作曲・DTMの個人レッスンの生徒を募集しています。
このブログの書き主の自宅&skypeでマンツーマンレッスンをしています。
(専門学校での講師経験があります)
詳しくはこちらをどうぞ。


電子書籍ですが作曲・DTM関連の書籍も書いています。
宜しければどうぞ。

DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方

 

作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~
(作曲の基礎理論を専門学校レベルで学べる本です)



パソコンで始める日本一簡単なDTM作曲本
(初心者向けの作曲導入本です)




ラフマニノフピアノ協奏曲第3番を軽く分析してみたものを
数回に分けてブログに書いてみたい。


第3楽章は変則的なソナタ形式だが、
全部やるのはあまりにも大変なので
お気に入りの第3楽章の終結部のみオケ譜でみてみよう。
(スコアマーク「74」の少し後の442小節目から)


まず楽譜のDLはこちら
IMSPLでダウンロードできます。

曲は下記のリンクから。

http://www.youtube.com/watch?v=D5mxU_7BTRA
42:06秒から

曲をよく知らない方は実際に譜面を見ながら聴いてみて下さい。


ラフマニノフらしいスラブ的なメロディーとラフマニノフ終止と呼ばれる
軍隊行進曲風の終止が非常にカッコいい。



実際の分析の仕方だけれど、
オーケストラ曲を分析するときは和声とともに
オーケストレーションも大いに研究しなければ意味がない。


和弦や対位法的な要素をどのようにオーケストラで応用しているか?が特に重要になる。


慣れないうちは移調楽器が大変かもしれないが、
単純に慣れの問題なのでこればかりはひたすら頑張るしかない。



移調された譜面は完全に演奏者さんのためのものであり、
作曲家にとっては面倒なだけで
私も自分でオケ譜を書くときは実音で書くけれど、
「移調楽器は苦手だ~」という方も頑張って読んで欲しい。



1ページ目

クリックで拡大できます。
(PCに保存してから見たほうが見やすいです。)



ピアノのカデンツァ終わって、終結部の美しい主題が流れる部分だが、
まず弦5部がCbを除き主題を3オクターブで演奏している。


「Vn1」+「Vn2+Vla」+「Vc」という重厚な組み合わせで、
ピアノも重厚な音使いでそれに追従。



最初の4小節間継続して低音を支えているのは
CbとFgだけなのにも注目。


最初の4小節はずっと主和音(Dコード)だが、
木管とフルートが転回しながら上行していくので、
単調に聴こえない。


非常にらしいラフマニフらしいスラブ的なメロディーが美しい。


*スコアを読むときにトランペットがA管なので注意が必要です。
(クラリネットもA管、ホルンはF管)



ハーモニーの分析の方法は
上にコードネーム、下にディグリーとコードスケール(出来れば出身キーも)を書いているが、
和声的な方法でもジャズ(ポピュラー)的な方法でもどちらでも良いと思う。
(あまりにも単純な場合はコードスケールなどは書かないときもあります)



自分でラフマニノフっぽい曲が書けるようになったり
この曲の技法を自分の曲で応用ができるレベルで理解できるなら
どんな方法でも構わないが、
ジャズ(ポピュラー)的な方法のほうがより詳細に理解ができるので、
両方組み合わせて考えていくのも良いかもしれない。
(私はそんな感じで分析してます)



2ページ目

クリックで拡大できます
(PCに保存してから見たほうが見やすいです。)

3オクターブで演奏されていた弦によるメロディーからVlaが抜ける代わりに、
オクターブでクラリネットがヴァイオリンに補強されて
音色に僅かな変化が生まれる。


特に注目なのが、CbのD音の保続の上で
D→DM7→D7→D6とクリシェしていく部分。


ファゴットも加わっているが、この美しい半音階が連続して
ドミナントのA7まで続く。


ホルンにも少し動きが出てきて、
主旋律をユニゾンしつつ、途中から3度で動く旋律に変わり、
僅かに新しい中途半端な声部として登場する。


和声的には特に興味深い部分はないが、
主音上の半音階やⅤのⅤ(Ⅱ7)の後にⅡ7(Ⅱm7)に進んでいるのがお洒落だ。


このようにコードネームを付けるとポピュラー出身の人にもわかりやすい。


また大切なのは譜面を見ていてわからない用語が出てきても
そのままにしないことが大切。


例えばVlaとVcで付いているPesanteは重々しくという意味だが、
わからなければ必ず音楽用語辞典やネットで検索する。
(重要だから書いてあるのであって、わからないままにしてはいけない)



3ページ目

クリックで拡大できます
(PCに保存してから見たほうが見やすいです。)

一度行進曲風のフレーズで仕切り直されて、
もう一度今度は完全な形で主題が奏される。


最初の4小節は1回目と全く同じで、
譜面5小節目以降から新しい部分が続いていく。


譜面5小節目からフルートが加わってオケ全体の高域を補強する。
木管の和弦が特徴的で「抱き合わせ」でも「囲い込み」でもなく、単なる積み重ねになっている。「Fl」+「Ob&Cl」+「バス補強のFg」という和弦。


自分でオケを書くときに和弦のやり方は非常に重要なポイントになるので、
たくさんの曲を研究していろいろな和弦とその響きを研究する。
〇〇したら□□く聞こえるという経験を積むのが大切です。



スコアマーク75の3ページ目からは
全体的に「旋律と伴奏」というシンプルなスタイルが取られていて、
非常に分かり易い。


こういう曲を書くときの一つのオーケストレーションの参考例としては極めて
素晴らしいサンプルになると思う。


オーケストラを書けるようになるためには
管弦楽法の本に書いてあるような知識的な内容も重要だけれど、
このように実際の曲に触れて、
具体的に使われている手法を学ぶことのほうがずっと有意義だと思う。


分厚い管弦楽法の本で見る勉強は多くの場合、
実際のスコアを読み説くための基礎的内容が書いてある場合が多いので、
勉強中の方には是非その基礎知識が応用された実際のスコアをたくさん分析して欲しい。



この後もトランペット、トロンボーン、ティンパニ(パーカッション)以外のすべての楽器が出てきて
大いに曲を盛り上げていく。


続きは次回にします。


////////////////////////////////////////////////////////////


作曲・DTMの個人レッスンの生徒を募集しています。
このブログの書き主の自宅&skypeでマンツーマンレッスンをしています。
(専門学校での講師経験があります)
詳しくはこちらをどうぞ。


電子書籍ですが作曲・DTM関連の書籍も書いています。
宜しければどうぞ。

DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方

 

作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~
(作曲の基礎理論を専門学校レベルで学べる本です)



パソコンで始める日本一簡単なDTM作曲本
(初心者向けの作曲導入本です)



最近空いた時間を使って、好きな曲の分析をしているのだが、
ずっと前からやってみたかったラフマニノフの
ピアノ協奏曲第3番のアナリーゼをやっている。



3番よりも2番の方が世間的な評価は高いのだが、
個人的には3番の方が好きで学生の頃によくラフマニノフを
聞いて分析したりもした。


セルゲイ・ラフマニノフ

ラフマニノフは「この作曲家がいないと音楽史が成立しない!」というタイプの
重要な作曲家ではないし、
和声や管弦楽法も独自のものがあるかどうか?と問われると
ちょっと「う~ん」という感じなのだが
個人的には大好きなのだ。



今はYoutubeなどで動画も見れるのだが、
ホロヴィッツが3番のソリストをしている動画が見つかったの紹介したい。


http://www.youtube.com/watch?v=v4FCDQKToso&list=PLCE5074DC3F938C7C
Horowitz Play Rachmaninov Piano Concerto No 3 1978 Mov 3Part 2


ホロヴィッツ、ピアノ上手いぃ~と思いながら見ていたら、
第3楽章の最後のVivaceの部分の盛り上がる部分から
オケとピアノの盛り上がる部分を弾ききったところで
ホロヴィッツがガッツポーズしているので笑ってしまった。
(動画の3:45秒あたり(431小節目))


演奏中にガッツポーズするホロヴィッツ(曲の最中です)


こういう茶目っ気は日本人のコンサートにはほとんどないので、
見ていて面白い。


上手く弾けたのが嬉しかったのだろうが、
僅か5小節間の間にいい歳した爺さんが
思い切り喜びを体で表してて笑ってしまった。



日本ではクラシックコンサート=お堅いものという感じだが、
海外のクラシックコンサートではそうでもないらしいという話を
よく聴くけれどこれもその一例だろう。


録音が山ほど残されているので
今更述べるべくもないけれど、
ホロヴィッツは本当にピアノ上手いなぁ~。


私が子供の頃にもう死んでしまっているけれど
(1989年に亡くなっています)
なんというか人間の限界に達している気がする。


単純にテクニカルという意味で上手い人はたくさんいるし、
ピアニストを評価できるほどピアノが弾けるわけじゃないけれど、
これは本物だと、今聞いても感動する。



ラフマニノフは私の私見になってしまうけれど、
和声的には後期ロマン派的の高度な和声法
(時に半音階を好む)で
対位法も管弦楽法も極めて高いレベルで熟達しているので、
教材には持ってこいだし、ロマンチックな部分が大好きだ。
(特に短調の楽曲)


彼が生きた時代(調性崩壊の時代)を考えると
保守派になるのだろうが、
(同級生のスクリャービンと比べても顕著)
ラフマニノフに関して調べていると
「保守派な作風が評論家に叩かれた」とあって、
読んでいて可哀そうになるものも多い。


シェ―ベンベルクのように大冒険すれば叩かれ、
ラフマニノフのように伝統を守れば叩かれる。

何しても叩かれるのは今と変わらないなぁと思った。


それが原因で鬱病になったせいなのか、
元々そういうタイプなのか暗い曲が多い。


ラフマニノフはピアノ協奏曲を全部で4曲残しているが、
全部短調で「第1番 嬰ヘ短調」「第2番 ハ短調」
「 第3番 ニ短調 」「 第4番 ト短調 」となっている。


私が日本人だからなのかもしれないが、
特にラフマニノフの暗い曲が大好きで、
そういう意味でもラフマニノフには名曲が多い。


日本人は元々の気質が明るいので、
昔(古代)から暗い文化を好んで心のバランスを取ってきたという話もある。



例えば枯野見、虫聞き、鹿聞き、などに始まり
浄瑠璃や能にも悲劇が多い。


わび・さび(侘・寂)なんかはその典型だと思うし、
水墨画や筝曲などの色々な文化を見ても
質素で暗いものが多い。


それは日本人の心が明るいので、
バランスを取ろうとしているそうだ。


対して西洋の文化は色鮮やかな油絵や激しいダンス音楽が多い。
これは根が陰気なので、やはり同じくバランスを取ろうとしているらしい。


食べ物としても米は陽性で明るく、
麦(パンや小麦粉製品)は陰性なので、
こういったものを幾世代にも渡って食べ続けるので、
精神的にも染まっていくのだろうと思う。


食べ物の陽性と陰性



日本も文明開化以降、麦食や肉食をするようになって、
食生活が西洋化したので米(陽性)よりもパンや麺類などの麦製品(陰性)を
好む人が出てきた。


なので今の内容を
そのまま現代に当てはめると「そうかぁ?」という感じる人が多いと思う。
(特に若い人は)


日本人が今のような食生活になったのは
せいぜいここ数十年もしくは100年程度で
それより前は基本的に米と野菜が日本人の主食だった。


基本的に陰性のものばかり食べると暗い性格になりがちで
その究極系が鬱病などの精神病になる。


そこまでいかなくても少しのことでウジウジしたり、
愚痴や悪口や泣き言が多いマイナス思考になりがちの人は
生まれついての性格もあるだろうが、
食べ物による影響もある。


自分のマイナス志向や暗い性格を変えたいと考えていて、
麦(パンや麺類)を好んで食べている人は
ある程度長期的な視野で米主体の生活に変えてみるのも良いと思う。



精神と肉体は無関係と思う人もいるかもしれないが、
ストレスで胃に穴が空いたり、
慢性的に栄養状態が悪いと気持ちまで暗くなったりする。


私は玄米が好きなので良く食べるが、
幾世代にも渡り食べ続け、生まれてからも何十年も食べ続けているので
そういう性質が蓄積されているんだろう。


基本的に人生何があっても大丈夫だし、
暗い気持ちになることはほとんどない。


これは性格や精神性によりものが大きいが、
コップに半分水が入っているのを見て、
「もう半分しか残っていない」と考えるよりも
「まだ半分も残っている」と考えるタイプだ。


どれだけ追い込まれても、
落ち込んだり、投げやりになったりせずに、
とにかく打てる手を冷静に徹底的に打っていく。


暗くなっても特に良いことないし(精神のバランスを取る目的以外では)
明るい気持ちでやっていけば人生なんとでもなるものだ。


積極主義、進歩主義、発展主義、楽天主義で生きていけば
大概なんとでもなる。


だから日本のわび・さび(侘・寂)の精神や素朴な水墨画や筝曲好きだし、
長調の激しいダンス音楽よりも、
短調の音楽を好むことが多い。


これも好みと言えば好みだが、
精神が無意識のうちにバランスを取ろうとした結果生まれた
嗜好の偏りとも言える。