IK MultimediaのARC Systemを導入した。


使用したスピーカーはYAMAHAのNS-10M 、
狭い自分の部屋の中なので、測定ポイントは15ポイントでやってみた。


YAMAHA  NS-10M




クリックで拡大します。


自分の家でミックスして気になっていた部分も
こうしてグラフで見せられると
「あぁ~やっぱりちゃんと鳴ってなかったんだなぁ…」
と思い知らされる。


メディアインテグレーション様公式ブログ
http://www.minet.jp/blog/review/arc-system-special-interview 

音場補正プラグイン"ARC System"導入の一部始終 - 佐藤洋介氏スペシャル・インタビュー。



自宅ではスピーカーとヘッドホンの両方で作業するのだが、
いつもヘッドホンとスピーカーの違いに困っていて、
結局は「中間を取る」というような感覚的なやり方をしてきたが、
グラフを見てこんなに酷いのかとショックを受けた。


普通の狭いアパートに住んでいるので、
普段は大きな音を鳴らすことは出来ないし、
部屋の形もロフトがあるせいでリスニングポイントからは
左右非対称なので当然の結果かもしれないが
今後導入を検討なさる方のために参考までに
今回のケースの結果などを検証してみたい。


・80Hzくらいのベースがいる低音について。



白(薄い黄色?)の線が補正後、
オレンジ色が補正前だが、
100Hzの時点で既に3dB小さく、
70Hzくらいまで下がると6dBも小さくなっている。


補正後は70Hzあたりまでフラットに修正されているので、
キックやベースなどの低音のモニター環境が
難しかったのがこれで多少良くなった(と思いたい)。



・100Hz~200Hzの低中域について。




オレンジの山が出来ているのが見て取れるが、
100Hz~200Hzにかけて6dBも膨らんでいる。


ローズなどのエレピなどを鳴らしたときの妙に「押してくる感じ」を
いつもヘッドホンとスピーカーで感覚的に調整してきたが、
オレンジの大きな山が出来ている部分がやっぱり膨らんでいる。


80Hz、70Hz付近の低音がいる辺りの不自然な減衰が修正されて、
低音がちゃんと出るようになった反面、
100Hz~200Hzにかけてのピークが補正されたので、
低音はハッキリでるが、スッキリした印象になった。



・中音域について。



300Hz~1kHzあたりの丁度五線譜のト音記号の付近も
オレンジの補正前のラインが凹んでいるのがわかる。


それほど劇的に駄目というわけではないけれど、
300Hz付近が3dB程度
凹んでいる 。


・5kHz以上の高音域について。



4kHzあたりから減衰が始まって、
高域が全然綺麗に出ていないのがわかる。


この部分が一番モニターで困っていたのだが、
「5kHzあたりの耳が痛くなるキンキンした感じは抑えたいのだが、
10kHz以上の空気感や残響の音はちゃんと残したい」
時に、
どうも上手く行かなかったのはやはりモニターから
ちゃんと音が出ていなかったからか。


この部分がヘッドホンとスピーカーの両方で
聞き比べをしたときに一番困っていた。


スピーカーで丁度良いEQ補正を入れると、
ヘッドホンやイヤホンで聴いたときに、
当然「高音が出過ぎ」という状態になる。


自宅のモニター環境に最初から自信を持っていたわけではなかったが、
こんなにも酷いとやはりやって良かったと思う。

補正されたものを聴くと
高音のすっきりとした空気感が出るようになっている。



・左右スピーカーの違いについて。


部屋の間取りの問題で
完全に左右対称になるようにスピーカーを置けず、
また片側はカーテン、片側は壁という風になっているので、
当然左右のスピーカーで出音が違う。


これも結構困っていた。
中低音と低音の出方が随分違う。


それに伴って左右の音量が1dB程度違ってきてしまい、
解決するのに手間取った。


(再度、家具を移動し再計測したところ左右の際は0.3dBに、
周波数分布の左右差もかなり軽減された。)


・まとめ。

レコーディングスタジオのように
モニター最優先で部屋の間取りを作ることは
自宅ではなかなか難しい場合はARC SYSTEMはとても良いと思う。


スタジオでの作業の利点のひとつに
置いてある機器うんぬんよりも「ちゃんとモニター出来る安心感」というのが
とても大きいのだが、
自宅での作業環境でミキシングやマスタリングを行うのに、
より安心感や正確性を求めるのにARC SYSTEMは間違いなくプラスになる。


良い音源やプラグインやアウトボードを買えばもちろん音は良くなるが、
それだけではなかなか良いミックスに出来ずに悩んでいる方は多いと思う。



そのときは自分なりにベストと思って行ったミックスやマスタリングを
時間をあけて聴くと不満を感じるのは
おそらく多くの人にあると思うのだが、
問題はその出音を正しく聴けていないということにある。



「ちゃんと聴こえる」というのは音楽を作る上でとても大切で、
プラグインやソフト音源よりも、
まずしっかり聴こえているか?をしっかり考えてみるのはとても良いことだ。



1.エフェクトプラグインを揃える。
2.ミキシング・マスタリングのテクニックを磨く
3.良いモニター環境を構築する。


1.2.の2つは努力次第でなんとかなるけれど、
3.のモニター環境の構築だけは
部屋の間取りや生活環境上どうしようもないケースが多々あるだろうし、
「スタジオでああ聞こえるから、家でこう聴こえる場合は、
低音ともうちょっと○○する」みたいな玄人さんもいらっしゃるのだろうが、
なかなか学習段階にあるうちにそんな真似は難しいし、
なにより「自信を持ってミックスできる」かどうかは
作業する上での精神衛生上とも大きな問題だ。



疑いだしたらキリがないし、
結局は色々な環境で聴いてチェックするのだが、
それでもこれでかなり良くなった(と思いたい)。


私は耳に絶対的な自信がないので、
ARC SYSTEMのような文明の利器なしで、
フラットなモニター環境を作るのは不可能に近いので、
こういう科学的ばアプローチは大歓迎だ。


もちろん感覚的なアプローチも大切で、
個人的な感想を言うと
高域の抜けがガラリと良くなり、
低中音域もスマートになった。


高域がしっかりと出るので、
耳のキンキンする感じを押さえつつ空気感を残すのも容易になったし、
なにより100Hz~200Hzの6dBくらいボコッ!っと膨らんでいた部分が
スッキリしたので圧倒的に作業のプラスになっている。


科学的なアプローチと感覚的なアプローチの両方を大事にしつつ、
良い作業環境を構築していけるなんて、
本当に良い時代になったなぁと思う。


こういった解析ソフトがなければ、
本当に自分の耳だけでやらなければならないわけで、
よほどの天才的な方か、経験豊富な方でないと
ほとんど不可能のように思われる。



要するにARCは最終段に入れるマスタイコライザーであり、
そのイコライジングカーブは部屋の音をマイクで集音して、
コンピューターが自動で周波数がフラットになるように
計算してくれたものを使っている。


バスコンプならぬ、バスイコライザーだ。
RTAS,VSTで起動するので、当然書き出すことも可。



ARCでフラットに補正を掛けたものをヘッドホンで聴いても、
スッキリしているのがわかる。


ARC SYSTEMで検索を掛けると
実際に計測結果をアップなさっているスペクトラムを見ることができるが、
こればかりはその部屋の形によってケースバイケースなので、
色々なケースがあるのだなぁと思わされた。


買う前に色々試してみたいという方は
ARC SYSTEMを画像検索して、
そのイコライジングカーブの画像データを集めてみると良いかもしれない。


そしてそのカーブを良く見て、
手持ちのイコライザーで逆算して補正カーブを作ってみる、
なんていう荒業も面白いかもしれない。



ARCの解析データ。(ネットで画像を集める)


ARCの解析データを元に自力で逆算してイコライジングカーブを作る。
(色々と試してみる)


10ポイントくらいあるパラメトリックEQがないと完全な再現は難しいし、
リニアフェイスであるかどうかや、
EQそのものに倍音の増幅があったりする場合もあるので、
あくまで暫定的な手段に過ぎない。


ARCはおそらく単純なEQ補正よりも
もっと複雑なことをやっていそうだし、
勉強のつもりで、やらないよりはマシくらい気持ちで
挑戦してみるのも面白いかもしれない。


マスタリングするときに色々頑張って
市販品のサントラみたいな感じにしてきたが、
ARCを使うと、挿しているだけで最終的な目標の
50%~70%くらいの感じになっているのは凄いと思う。


フラットに聴こえることの大切さを改めて痛感した。


ちなみにあまり大きな音を出せないので、
テストトーンの録音の段階でも、
OKラインぎりぎりの音量で作業を行った。

もっと大きな音でテストトーンを収録すれば
結果は変わるのかもしれないが、
普段自分が作業する音量でやるのが良いかもしれない。


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初心者の方用の作曲本と
ミキシングとマスタリングの本を書きました。

電子書籍ですが宜しければどうぞ。

DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方。


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いつもこのブログを読んで下さっている方へ。
有難う御座います。


色々な意見があると思いますが、
今回は一番お金を掛けるべき音楽機材について自分が思っていることを
書いてみたいと思います。


音楽製作はお金が掛かる。
私も未熟ながらお仕事をさせて頂いて、
考えてみるとちょっと怖くなるくらい機材代にお金をつぎ込んでいる。


そのどれも仕事で必要なもので、
どれも有効に活用しているつもりだが、
おそらく将来プロを目指して学習中の方やアマチュアとして
キャリアを積んでらっしゃる方の多くが、
色々な音楽機材全般購入のお金の工面に苦労しているのではないかと思う。


そのような方に生意気ながらアドバイスなんぞをしてみたい。
つまんなかったら読み飛ばして下さい。


私自身も働くようになってからは大分楽になったけれど、
結構な貧乏学生だったので、
音楽ソフトやらオーディオインターフェイスやら
結構な額のするものを購入するのに随分苦労した記憶がある。


貧乏くさいと笑われればそれまでだし、
お金持ちの人にはわからない苦労かもしれないが、
音楽製作環境をより高いレベルで整えるのはとにかくお金が掛かり、
今も苦労している未来の一流音楽家予備軍の方がたくさんいらっしゃると思う。


音楽を作るのにはたくさんの道具が必要になるわけだが、
以下のどれが一番大切だと思われるだろうか?

・パソコン
・音源(ソフト、ハード問わず)
・エフェクト (ソフト、ハード問わず) 
・モニター環境
・DAWソフト


・パソコン 
パソコンが高性能だとあらゆる処理が速く、
特にソフト音源はCPUやメモリ、HDDなど良ければ良いほど仕事は楽になる。
○○のソフトが重い…なんてなると、
それだけで製作の足かせになるからだ。


・音源(ソフト、ハード問わず) 
音源はDTMでの製作において、その出音の最も根本となる部分なので、
音源の良さがある意味製作物の良さに直結する。
もちろん録音やミックスで随分化けるけれど、
生音系の楽器は高価な音源でないと勝負できない部分があることも否めない。


・エフェクト (ソフト、ハード問わず) 
ミキシングやマスタリングでは非常にたくさんのプラグインを使用する。
もちろん使い方を十全に理解していなければ
どんな高価なプラグインを購入してもその力は十分に発揮できないが、
このプラグインがないとこういう音は出せない!という部分はたしかにあるので、
プラグインも非常に重要だ。


・モニター環境
モニター用のスピーカーやモニター用のヘッドホン。
そして何よりモニターするための部屋の環境はとても大切だ。
なにせ出音を聴く環境なのだから、
自信を持って正確にミキシングやマスタリングをするためには
良いモニター環境がどうしても必要になる。


・DAWソフト 
音楽製作システムの中核となるDAW。
昨今はおそらくほとんどすべての人が音楽製作の流れの何処かで
パソコンが関わっているはずで、
その中核をなすDAWはとても大切だ。
DAWソフトの性能によって出来ること出来ないことがあるので、
システムの核として自分と相性の良いものを選びたい。



さて、この中でどれに一番お金を掛けるべきだろうか。
すべてが十全に整っているプロの方への問いかけではなく、
現在アマチュアとして勉強なさっている方は
どれに一番お金を掛けているだろうか?



人によって今もっているものが違うと思うので、
解答はそれぞれ違うと思うし、
目指しているゴールが変われば当然答えも変わってくるが、
「自宅で納品物まで作れる環境」を目指すなら、
私はモニター環境を一番重視するべきだと思う。


パソコンは遅くても我慢すればいいし、
昔は低スペックだったのだから、色々工夫してやったものだ。

もちろん最新のソフト音源には激重なものもあり、
立ち上げただけでもう駄目、なんていうのはしょうがないが、
ある程度動くけれど重いというレベルならば工夫次第でなんとかならないでもない。


もちろんお金が有り余っていて、
最新の強いパソコンが買えるならそれに越したことはないが、
現状のものでもそれなりなら後回しでもいいかもしれない。


次に音源だが、これも程度も問題ではあるものの、
一通りの音源が揃っているなら現状のもので頑張れるはず。


DTMでドラム音源が全くないというなら話は別だが、
総合音源なら必ずドラムは付いている。


ステップアップしてスーペリアなどの専用音源が欲しいのはわかるが、
ミキシングでドラムは結構音が作れるので、
工夫次第で結構良くなる。


持ってすらいないのと、持っているけれど現状のものに不満があるのでは
全然意味が違うので、現状で持っているものを工夫して良くしていこうという
気持ちは音楽製作においてとても大切なことだ。



エフェクトに関してはお仕事で一緒させて頂いたあるプロのエンジニアさんが、
「フリーソフトでも出来なきゃ駄目ですよ」なんて言っていた。


この言葉を斟酌すれば要するにコンプレッサー一つとっても
どの素材にどういう設定をすればどういう音になるのかがちゃんとわかっていないと
どんな高いコンプレッサーを買ってもあまり意味がないということだ。


例えばエレピの音があったとしよう。
よくDTM系の書籍では設定例みたいなものが載っていて、
EQはこうしたら良い、コンプはこういう設定が良い、フィルターは○○Hzで…
なんて書いてあるが、
それ自体は全く間違っていないが、
出したい効果が十全に書かれていないものがよく見受けられる。


その素材に対して、その文章を書いたエンジニアさんが出したい効果を
出すためにはその設定で良いのだろう。


けれど、それは世の中全員に当てはまるかどうかは大いに疑問がある。


エレピと言ってもバッキングでガンガン刻んで伴奏の主役を担っているのか?
パンをサイドに振ってアルペジオで軽く鳴っているだけなのか?
それとも白玉でパッドのように背景を埋める役割をさせたいのか?
対になるようなパートはあるのかないのか?
あるならその帯域とどういう関係を保つべきか?
伴奏という枠組みの中での主役か脇役か?


考えることはたくさんあり、出したい効果も本人次第だ。


にも関わらず
「ニーはハードで、レシオは4:1、アタックは20msで…」
などのように具体的ば数値が書かれていて、
初心者の方ほどそれを鵜呑みにする。


こういった具体的な設定をプロのエンジニアの方が公開してくださるのは
とても有難いし大いに勉強するべきだと思う。


またミキシングやマスタリングの初心者にとっては
何かお手本となるようなセッティング例が欲しいだろう。


けれど、最後は自分の耳だと私は思うし、
どのエンジニアさんに聞いてもおそらくそう答えるに違いない。


「キックとベースを除くすべてのパートにHPFを80HZで入れて…」
なんて書かれていても、
その曲のそのトラックたちにはそれで良いのかもしれないし、
そのエンジニアさんの出したい効果はそれで良いのかもしれないが、
それを鵜呑みにしてはいけない。


入れないパートがあっても良いし、
もっと高い周波数までHPFを入れることで望む音になったりすることも往々にある。



最後は自分の耳であるということを
学習者の方は肝に銘じてもらいたい。



スタジオで「随分いい音してるなぁ~」と思って
パラメーター見たら「うわぁ」なんていう設定になっていることもある。
常識に囚われずに、自分の耳を信じているエンジニアさんだからこそ
出来る業であって、究極的には
「自分の求める音」と「それを確かに聴く耳」が必要になる。


例えおぼろげながらでも、
そこまで行ければフリーソフトでも結構行けると私は思っている。
(今は良いものが揃っているし)


日本刀を持っている私よりも、
そこらに落ちている棒切れを持った宮本武蔵のほうが強い。

道具の限界はあるのは確かだが、
伝聞に踊らず、自分の耳と感性を信じ、
その道具を使いこなせば今あるものでも良いはずだ。


コンプレッサーを持っていないのと、
持っているけれどさらに欲しいのでは全然意味が違う。


ないなら手に入れるべきだが、
あるならまずはそれを徹底的に使い込んでみるべきだと思う。
(色々な道具に触れるのも大切だが…)



DAWソフトに関しては、
正直2012年の段階ならばDAWのせいで著しく音が異なるなんてことはない気がする。


私がDTMを始めたことはSONARやCUBASEなんて
軽く10万円を超えていて、
SONAR X1どころから無印の1とか2とかの時代は
現在と比べると何もかもが高かった。


まともに仕事としてやるDTMを始めるのに軽く50~100万円くらいは必要だった。
それも現在から比べるとサイズもでかく、性能もびっくりするくらい低いもので、
そういうった昔ながらの機材の味や質感はあるものの、
今は便利な時代だなぁとつくづく痛感することも多い。


要するにDAWなんて自分が気に入っていればなんでもいいし、
気に入らなければもう1つ新しいものを買えばいい。


CUBASEの最新版が400$とかで買える時代なのだから、
絶対に手が出ない値段ということもないだろう。



どのDAWも円熟期に入り、
ユーザーからのノウハウも溜まってきているので、
私の大好きなSSWだって結構いい勝負ができるはずだ。



昔はSSW使っているなんていったらプロの方から見たら
「そんなの使ってるの~?」的な空気だったが、
そんならオレがSSWを使ってプロになってやるくらいの気持ちで
今でも使っている。


ちなみに当時はDAWとは言わずMIDIシーケンスソフトと言っていた。
(オーディオが扱えなかったため、SSWも進化したなぁ~。)




やっと本題に入るが、
ここまでのいくつかが本人の創意工夫でなんとかなるにも拘らず
モニター環境だけは本人の工夫ではどうにもならない。


聴こえてもいない低音を聴こえていると考えて作業したり、
このスピーカーでは定位がこんなんだけど、
スタジオのスピーカーではこうすれば良いからと逆算して出来るレベルの方は別だが
そういったノウハウがなければモニター環境だけは
遅い・重いのを我慢すれば良いとか、
使い方を工夫すればとかそういう種類の問題ではないと思う。



もちろんスピーカーの配置、設置、部屋の形、鳴らせる音の大きさ、
などなど実際には色々と工夫できる部分はたくさんあるが、
以外とこの部分にお金を掛けていない方が多い気がする。



ヘッドホンのみとか、モニター用じゃないスピーカーを使っているとか
そんな感じの方は多いと思う。



自分の作っている曲がいまいちプロレベルに届かない方へ問いたいのだが、
いまご自身が使っているモニタースピーカーを
完全に心の底から信頼できるか?と問われたらどうだろうか?



スタジオでの作業と自宅での作業の違いはたくさんあるが、
アウトボードうんぬん、プラグインうんぬんよりも、
ちゃんとしたモニター環境が整えられているというのは
とても大きな売りだったりする。


ちゃんと聴こえていないと低音の出し方はこれくらいでいいのかな?
広がりはこれくらいかな?
高音は強すぎないかな?
などのようにそのときは良いと思って行った処理も
後で聴いたら微妙に感じたり、
いまいちプロっぽい感じにならなかったりした経験はないだろうか。


音源はとても大切だし、プラグインももちろん大切だが、
それらの音をちゃんと聴くモニター環境はもっと大切なのだ。


正しいモニター環境というのはDTMを自宅で行う人間にとって
最大の問題の一つだと私は考えている。


ちゃんと聴こえないと、ちゃんと仕事が出来ないからだ。
サンレコでもネット上でもモニター環境に関する情報はたくさんあるので、
勉強しようと思えばそれほど難しくはないはず。


あのソフト音源が欲しい、このプラグインが欲しい、
それはもちろん良いことだし、大切なことではあるのだが、
人によってはモニター環境を見直してみるのも良いかもしれない。



本当に自分のモニター環境に自信がないと、
本当に良い仕事は出来ないからだ。


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正式名称はModel 9530 Tube Vitalizerなのだが、
Tube Vitalizerという名前で通っている。



Model 9530 Tube Vitalizer 


トランジェントやパッシブイコライザーなどの
ユニークなプラグインをリリースしているSPL社だが、
マスタリングでのベースアップのために新たに導入してみた。


もっと良い仕事するためには技術を磨く反面、
もっと良い道具もまた必要だと考えるからだ。

高かったけれど、これは購入して良かった。


SPL社はユニーク且つ使えるプラグインをたくさん出していて
個人的には大好きなメーカーだ。
(ハードもたくさん出しています)


プラグインのトランジェントや真空管のプラグインにはよくお世話になっている。

SPL | Transient Designer



SPL | TwinTube Processor


ちなみにフリーソフトとしてパッシブイコライザーを
制限付きで使えるのでもしよければ試してみて下さい。

フリーのパッシブEQのダウンロードはこちら。



もともと何年も前からSPL| Vitalizer MK2という
プラグインを使っていたのだが、
これが個人的にとても気に入っていてずっと実機が欲しかったのだ。



 Vitalizer MK2は全く同型のハードウェアも出ているが、
どうせ買うなら上位版の
Tube Vitalizer をと思いついに購入。



Vitalizer MK2 に比べてパラメーターも多く使い勝手も
シンプルながら痒いところに手が届く感じだ。


主にマスタリングで使うのだが、
Focusrite Mix Masterと組み合わせて使えば
DAW側でのプラグインはEQと最終リミッターくらいしか使わなくなりそう。


Focusrite Mix Master



質感、コンプレッション、イコライジングといったマスタリングで行いたい
作業のほとんど全部がアウトボードで完結してしまうので
マスタリングで使うプラグインが圧倒的に減った。



もちろん今後もマスタリングのやり方は研究していくし、
葛巻善郎先生のマスタリングの全知識で解説されている
スタジオCM PUNCHでのマスタリング環境も
取り込みと書き出し以外はどちらかというとプラグインに
力を入れてらっしゃるように私には見えたので、
今後また変わっていくかもしれない。




肝心の音なのだがプラグインの
 Vitalizer MK2同様に
音像に奥行きを出すのも大いに使えるし、
質感も素晴らしい。


真空管が内蔵されているのだが、
質感に関してはプラグインとは全然違う。


個人的な感想としては
「なんかこの音、プロっぽくね?」
という感じで、市販品で聴こえてくるような
ドンシャリ感や質感や立体感が簡単に出せる。



真空管は別として特に良いなと思うのが
LC Filterで「最初は「LC」ってなんだ?」と思ったのだが
どうも【L】というのは電気回路の名称らしい。


http://ja.wikipedia.org/wiki/LC%E5%9B%9E%E8%B7%AF 
LC回路


工学は専門外なのでよくわからないが、
次代の低価格の【RC回路】が出るまでは汎用的な回路だったらしい。


SPL社の日本語説明書の文章を引用したい。

より安価なレジスターコンデンサー“RC”の出現によって入れ替えられる
1960 年代まではコイルフィルターが標準的なコンポーネントでした。


前に購入したThe Virtual Console Collectionに新しく追加された
【RC TUBE】の【RC】は回路名のことだったのかもしれない。



The Virtual Console Collection 
http://www.slatedigital.com/vcc.php 



LC方式のイコライザーの利きや掛かり方は従来の物とまるで違って、
「こりゃマスタリングに向いてるな」と思った。

持っている機材に不足ない曲を書かなければ。


興味があればVitalizer MK2-Tの体験版を
試してみるのも良いかもしれません。

http://www.miyaji.co.jp/MID/product/spl/1030.php 


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初心者の方用の作曲本と
ミキシングとマスタリングの本を書きました。

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最近は仕事で使えるアウトボードをいくつか購入しているが、
今度は録音段階でのチャンネルストリップが欲しくなってきた。
DTMでの製作をレベルアップさせるために色々と試行錯誤中。
(マイクプリでもいいかもしれない)


最近はハード音源もよく使うので、
1つ良いものがあれば全体のレベルアップにも繫がるだろうし、
ソフト音源でバウンスしたものを再録音してもいいかもしれない。



ソフト音源でバウンスしたものを再録音するのも全部ではなくて、
ドラムとベースやメインメロディーなど
重要なトラックだけでもやれば随分変わるだろう。



既に録音用のアウトボードコンプレッサーに
Focusrite社のPlatinum Pentaを購入しているが、
マイクプリがモノラルソースのみ対応だし、イコライザーも欲しいので、
チャンネルストリップがお得かなぁと思っている。


Focusrite Platinum Penta
http://port.rittor-music.co.jp/sound/productreview/effector/011001_8133.php



チャンネルストリップとはミキシングコンソールから
1ch分引っこ抜いてきたもののことだが、
ヘッドアンプやイコライザーやコンプレッサーなどが1つのラックになっているので、
1つ買えばスペースの節約にもなるし、バラで色々買うよりもお買い得だ。



http://www.g200kg.com/jp/docs/dic/channelstrip.html
チャンネルストリップの解説です。



もし現在DTMでの製作のクオリティーに行き詰っていて、
さらにレベルアップを目指してらっしゃる方には
3万円前後の予算でラックタイプのチャンネルストリップを
導入してみるのも良いかもしれない。



お勧めのチャンネルストリップもいくつかある。


DBX  376
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=262%5E376%5E%5E

1ch分のチャンネルストリップでコンプ、EQ、ディエッサーを搭載した真空管モデル。
本物の真空管。

但しステレオで使うには2つ購入する必要がある。


DBX  386
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=262%5E386


こちらは1台で2ch分あるのでDTMでは重宝するかもしれない。
但し、コンプやEQはなく真空管マイクプリ機能のみしかない。


コンプやEQは別のアウトボードやプラグインを使うという方や
真空管のマイクプリをお安く手に入れたいという方にお勧め。



FOCUSRITE Trak Master
http://port.rittor-music.co.jp/sound/productreview/effector/020201_8075.php 


私の大好きなFocusrite社からもTrakMasterというチャンネルストリップが出ている。



上位版の
TrakMaster proという機種もある。

FOCUSRITE Trak Master pro



チャンネルストリップは自宅でギターやベース、
あるいはボーカルや何らかの楽器を録音する場合は重宝すると思うが、
ソフトorハードのDTM音源で製作が完結するという方で
予算が少し出せるという方はマイクプリだけでも導入すれば
随分音が変わるだろう。



おそらく自宅でDTM環境をお持ちの方は

・【音源】→→ →【オーディオインターフェイス】
ハード音源の場合
(以下オーディオIF) 

・PC内のバウンスで完結
ソフト音源の場合

という方が多いと思うのだが、
ここからステップアップして


・【音源】→ 
【マイクプリ(チャンネルストリップ)】  →【オーディオIF】
ハード音源の場合



【オーディオIF】 →  【マイクプリ(チャンネルストリップ)】  →【オーディオIF】 
ソフト音源の場合その①(バウンス後に再録音)
ソフト音源の場合その②リアルタイムで鳴らしながら録音
(要するにハード音源と一緒)



やはりプラグインとは全然音が違うと感じるし、
最近買ったアウトボードを使っていると、
プラグインより結構音がいいなぁと感じるので
DTMでの製作でレベルアップを目指している方にはお勧めではある。


bvrainworx社のBx Controlなどを使えば
アウトボードでMS処理も可能になるので、
マスタリングやミキシングの可能性も広がる。


いきなり何十万円もするものを購入するのではなく、
中古で2万~4万程度の比較的安価なものを購入して、
徹底的に使いまくるのというところから始めると良いかもしれない。


DTMだとどうしても2ch分あった方が便利なので、
多少高く付くかもしれないが、
最近はソフト音源を購入してもそれなりに良いものだと
2万~4万円くらいはするし、ずっと使えるものなので
将来プロを目指すなら大いに検討の余地はあると思う。


まずはソフト音源1つ買ったつもりで、
アウトボードを1つ買うのも良いかもしれない。


「コンプやEQってプラグインとアウトボードでそんなに違うの?」
と思う方もいらっしゃると思うが、
独断と偏見に基づく個人的な意見としては
「そのもによっては結構違う」
というのが私の印象だ。


プラグインの掛かり方ももちろんだが、
【音の質感】が随分違う。
これが個人的にはとても大きい。

良い意味で音がアナログ的になったり太くなったりするからだ。



PC内で完結して一切録音を行わない手法だと
時にはなかなか市販品的なサウンドにはなりにくいが、
そういった問題もアウトボードで一発で解決することもある。



そもそもレコーディングスタジオに行けば
ウン十万円のアウトボードをいくつも使っているわけだし、
録音→ミキシング→マスタリングという行程で
一番最初に来る部分なので、
最初の録音が良いとそのあとの行程も随分変わってくる。
(ミキシングでプラグインの量が減ったり、質感が良いのでサクサク作業が進む)



ちなみに今欲しいのはコレ。

Focusrite ISA430 MK2
http://www.h-resolution.com/Focusrite/ISA430Mk2.html 



これはちょっと価格が…なので、
もう少しランクを落としてこれも狙っている。


Focusrite ISA 220
http://www.audio-elite.com/?pid=26632623 


何か1つガチで一生付き合えるような
チャンネルストリップを探しているのだが、もう少し色々探してみよう。


もう購入を検討なさる方がいらっしゃれば
DTMの場合は2ch分を考慮して考えると良いと思います。


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初心者の方用の作曲本と
ミキシングとマスタリングの本を書きました。

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DTMマスタリングのやり方


DTMミキシングのやり方。


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マスタリング用のアウトボードを探していて、
ちょっと良さげなFocusrite社の MixMasterというアウトボードを購入した。



Focusrite Platinum MixMaster


自宅でのDTM製作は基本的にソフト音源だし、
ハード音源からの録音も本格的なスタジオみたいに
音源→マイクプリ→アウトボードEQやコンプなど→オーディオIOみたいな録音はしていない。


録音ではせいぜい中間にアウトボードのコンプを通すくらいなので、
マスタリングでのベースアップを図りたかったというのが今回の目的。



http://lgril.blog59.fc2.com/blog-entry-345.html 
解説ページのリンクです。


実際に使ってみた正直な感想だが、
とても良いと思う。


プラグインによるミキシングやマスタリングに限界を感じていたし、
ならばスタジオみたくアウトボードを少しずつ導入して、
自宅の全体的な製作環境のベースアップをしたかったこそ
アウトボードの導入を少しずつ始めているのだが、
良いとは思う、…のだが同時に現在のプラグインの凄さもまた痛感した。



最近のプラグインの精度は素晴らしく、
高級アウトボードが「10」ならハイエンドなプラグインは「6~8」くらいの
性能を持っている気がする。


そんなにたくさんのアウトボード使用経験があるわけではないけれど
少なくともコンプやEQ単体で250$以上取るようなプラグインは、
自宅レベルのモニター環境でちょっと聴いただけでは
私の耳ではほとんど判別できない。


意地悪でブラインドテストをされたらあまり当てる自信がない。


たしかにアウトボードの方が良いか悪いかなら良いに決まっているのだが、
プラグインでも良いものを揃えれば全然勝負できる気がしてきた。


いわゆる音楽機材の広告というものは
過剰に消費者を煽っている部分もあるような気がする。



Pultec実機

WAVESのPultecプラグイン


「○○のイコライザーはとても繊細で切れ味が良い。
まさにプロフェッショナルなイコライザーだ!」
なんて書かれていても、
私にはプラグインと実機で「1:10」のような勝負にならないくらいの違いではなく、
「6:10」~「8:10」くらいの違いしか感じられない。


それはあなたの耳が悪いからだと言われればそれまでだし、
トータルで見ればやはり実機のアウトボードのほうが良いに決まっているのだが、
モノによってはモニター環境次第で明らかな違いをほとんど識別できないものもある。


ミキシングやマスタリングで高価な機材を買えばもちろん製作環境の
底上げにはなるだろうが、
やはり道具そのものよりも遥かにその「使い方」のほうが大切だ。


F1カーを手に入れても、F1レースで優勝出来るかどうかは、
ドライバーの技術の問題であって、
どれだけ良いコンプを高い金を払って購入しても、
結局レシオやニー、アタックやリリースを
どういう素材にどういう設定をすればどういう音になるのか?
が十全に分かっていないとあまり意味がない。



何もない敷地でアクセルを踏んだら確かに速いかもしれないが、
実際のレースもミキシング・マスタリングもそんなに単純じゃない。


それにF1カーを持っていると整備にお金が掛かるし、
置いておく場所も必要になる。


言いたいことをまとめると、以下のような感じだ。

・プラグインだけでも使い方がプロ級ならプロの仕事が出来る。
・現代最新のプラグインは非常に精度が高い。
・実機は場所も維持費も掛かる。



WIN98とかWIN2000の時代ならともかく
ここ2~3年でリリースされたプラグインは非常に素晴らしいものが多い。


例えば個人的に気に入っているのはSlate DigitalのFG-X。



それからFlux::のElixer。



こういった現代最新版のプラグインはお金をケチって
安い中古アウトボードを買うよりもよっぽど製作に役に立つ。
特にElixerは本気で凄いと思う。


これから本気でプロを目指していく若者は
骨董的な価値観でアウトボードを集めるなら別だけれど、
純粋により良い音や製作環境を求めるなら、
プラグインで使い方を十全に学ぶのも非常に良いと思う。


実機と違って場所もメンテナンス費用も掛からないし、
プラグインそのものが物理的に故障することもない。
真空管の交換もしなくていいし、結線もない。



もちろそういった手間が生む質感はあるにはあるが、
手間と対効果を考えるとそれに力を注ぐ前にやれることがたくさんある、
というようなことを仕事の合間にアウトボードを購入する中で感じている。


既にいくつかアウトボードを購入しているけれど
10年前の環境ならともかく、
これだけソフト音源やソフトプラグインが発達した現代で
アウトボードの購入によって
手放しで素晴らしいサウンドが手に入った!と喜びを感じられないのもまた事実。


違いはもちろんわかるけれど、
その少しの違いのために20万~30万円出すなら、
手間や維持費を考えると別の選択肢も見えてくる。


やっぱりコンプもイコライザーも道具は何でも「使い方」だ。



そんなわけで散々お金を使って高いプラグインを買い捲っていたのに、
WAVESのC1とかQ10のようなベーシックな道具で何処まで勝負できるのかを
楽しみながら仕事をしている。


WAVES C1


WAVES Q10


もうフリーズさえしなければフリーソフトでも何でもいいよ的な感じだ。


私自身が本当の意味で強くなれば、
本物の日本刀を持っていなくても、
棒切れ一本でも十分に戦えることがよーくわかった。



もちろん高いお金を払ってたくさんプラグインを買ってきたことを
後悔はしていないし、無駄にもなっていないが、
結局は人間が使うものなのだから、
人間が究極的に強くならなければいけない。



高いプラグインを買って、
良い音が出るようになって、
それを自分の力と勘違いしていた私は未熟だったのだなぁと思った。



道具に助けられているようでは半人前。
道具と共に十全に良い仕事が出来るようにならなければならない。



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