ストリングス音源であるSPITFIRE AUDIOの
BML SABLEを導入しました。


SPITFIRE AUDIOは日本ではまだ知名度が低く、
つい最近まで私も知らなかったのですが、
とても音が素晴らしいので購入してしまいました。

公式 https://www.spitfireaudio.com/
日本代理店 http://www.crypton.co.jp/mp/do/dl/sample?dev_tok_id=112971

商品紹介&デモ音源ページはこちら

BML SABLE COMPLETE

どうせ仕事で使うし…ということで
ちょっと高額ではありましたが、全部入りを購入しました。
(Vol.1~Vol.4までリリースされています)

室内楽のストリングス音源で
ロンドンの「エアー・スタジオ」で収録された…云々ということですが、
映画、テレビドラマでそのまま鳴っていそうな音が
特に難しい設定もなく手に入ります。

VIENNA CHAMBER STRINGS

エクステンド込みでVIENNAのSOLO STRINGSCHAMBER STRINGS
持っているので内容的には被るのですが、
なぜVIENNAを持っているのにこれを買ったと言いますと、
VIENNAとはまた違う良さや方向性の音がするからです。


最初は「スピットファイア?エアギアにそんなキャラいたよな?」と思い、
VIENNAがあるからいらないかな?とも思ったのですが、
VIENNAでは出せない?音があるように感じています。


最大のポイントとなったのはVIENNAとの音の違いですが、
VIENNAはリバーブなしのドライで収録されているのに対して、
SPITFIREは残響が最初から付いています。


この部分が問題で、良し悪しでもあると思うのですが、
後付けでリバーブを人工的に付けるという行為は
ボーカルやギターやシンセなどには非常に有効であり、
またずっとそうしてきた伝統的な手法でもあるのですが、
クラシックのオーケストラに後付けでリバーブを付けるのは
ボーカルなどに後付けでリバーブを付けるのとは違います。



オケ音源を選ぶときに、比較対象は人それぞれですが、
生演奏のオーケストラや室内楽と比べるならば、
それらは楽器の響きとホールの響きとセットになって
私たちの耳に聞こえてきます。


しかしDTMでオケをやる場合は、
リバーブを人工的に後付けすることになります。
(最初から残響込みでサンプリングされている音源は別です)


楽器の単体の響きではなくて、音全体の響きにおいて、
どうしても人工的な後付けリバーブでは限界があるというか、
そのままホールの生々しい残響をと録ったのと比べると
ある程度は不自然というか嘘くさくなってしまいます。


EastWest Symphonic Orchestra

VIENNAはドライで収録されているので、
人工的に後付けでリバーブを掛けることになるのですが、
この点はEASTWESTのオケ音源などが対照的で、
限界までドライに近づけてもリバーブを完全に消すことは出来ません。
(SABLEも同じです)


最初からホールの残響が込みで収録されています。


EASTWESTのオケ音源だけで完結する曲は問題ありませんが、
ポップスの歌ものやBGMで使う場合は
EASTWESTの残響感が自分の曲にピッタリ合う場合もあれば、
合わない場合もあり、合わない場合は
(微調整は出来ますが)諦めることになります。


その点はVIENNAは完全にドライですので、
自分の手持ちのリバーブで種類や量や質感を調整出来るので
使い勝手が良いのですが、
ホールの響きを丸ごと収録したものと比べるとリアルか?
と言われると一歩下がるような感じです。



昨今はオーケストラに合うVIENNA SUITEやQUANTUM LEAP SPACESを始めとして
かなりリアルで良質なリバーブがたくさん出ていますが、
後付けの人工的なリバーブはどうしても、
本物の残響には叶わないような気がしています。


VIENNA SUITEのリバーブ

元から加工前提の音や人工的な音は良くても、
オーケストラ音源のように
【楽器とホールの響きがセットで一つの響きになるようなもの】
バラバラで人工的に音作りする部分の
2015年現在の技術限界なのかもしれません。


それならば、ホールの響きとセットでまるごと録音した方が
リアルになるだろう、というのがメーカーコンセプトなのだと思います。


SPITFIREのSABLEはホール響きもそのまま収録されている音源ですので、
ストリング音源としては極めてリアルですが、
ポップスやBGMの場合はどうしても合わない場合が出てきます。


代わりにリアルさを追求しているのがセールスポイントですが、
この部分をどう捉えるかが購入の分かれ目でしょうか。


冒頭に書いた「映画、テレビドラマでそのまま鳴っていそうな音が…」
という文言は、多分私が聞いたそういう音楽は
予算が潤沢な映画やテレビドラマで
オーケストラの生演奏でサントラを作っているのだと思います。


そういった正真正銘本物の生演奏+ホールの残響も生で収録のサントラと
私が自宅でVIENNAを使って後付け人工リバーブで作るのに
感じている差が多分、リバーブの人工的な後付けや演奏の生々しさなのですが、
(奏法の種類や打ち込みテクニックは今回の焦点から外して)
「全体の空気感や響き」にやはり差を感じてしまいます。


例えばストラディヴァリウスのヴァイオリンの音色を作るなら
FM音源でエディットして音色作るより、
PCM音源として最初からサンプリングした方が圧倒的に楽でリアルなのと
同じことのように感じます。

原理的には可能でも現実的には不可能という感じでしょうか。


問題は楽器の奏法や材質、種類だけでなく、
ホールの響きもセットで一つの楽器として、
オーケストラの場合は認知されるということです。


東京オペラシティコンサートホールの宣伝文句で見た記憶がありますが、
「ホールも楽器の一部である」という考えは
DTMでリアルなオースケトラを作ろうと思うなら
視野に入れなければならないのかもしれません。


SPITFIREのSABLEはEASTWESTのオケ音源のように
いかにもアメリカっぽいド派手なハリウッドサウンドではなく、
もうちょっと落ち着いた感じで、
ポップスなんかでも使えそうですし、
SABLEは室内楽のストリングス音源ということですが、
VIENNAの室内楽音源よりもずっと人数が多く、
どちらかというと少人数のオケのように聞こえます。


オケ系の音源はメインで
VIENNAとEASTWESTの両方を使っていますが、
SPITFIREのSABLEはそのどちらとも違う響きを持っています。


EASTWESTが元からの残響付きなら
それでいいんじゃない?という風にも思えますが、
こちらは前述の通りハリウッド系の煌びやかな感じなので、
なんというか趣味ではないというか、
曲によっては合わないと感じることが多く、
もっと別の選択肢が欲しかったというのが購入の大きな理由です。


響きもまるごとセットで一つの音色という考えでは
SYMPHOBIAなども同じ考えかもしれません。
(SYMPHOBIAは持っていませんが…)


人それぞれ求めるものや善し悪しの基準は違いますが、
BGMでいかにも使いやすそうな音色だと感じています。


昨今はオケ音源が山ほどリリースされていて、
これから購入をお考えの方は迷ってしまうかもしれませんが、
どなたかのお役に立てば幸いです。


最後までお読み頂き有り難う御座いました。


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ブルックナーの弦楽五重奏をレッスンでやらせて頂いているのですが、
特に第3楽章が特に美しく、
まさにロマン派音楽の華という感じです。


本来は弦楽五重奏なのですが、
弦楽オーケストラ編曲のyoutubeがありました。




五重奏ということもあり、全楽章とも内声が非常に充実した構造で(動画は3楽章のみです)、
ブルックナー本人がオルガニストだったということも加わって、
いかにもバッハ好きなオルガニストが作った曲という感じです。

この五重奏には所々にオルガン曲や
ブルックナーの交響曲に見られるテクニックが出てきます。


弦楽四重奏でも弦楽三重奏でもない、
弦楽五重奏というジャンルが持つ特性を見て
このジャンルで作曲してみたくなりました。


ブルックナーはブラームスと同期ですが、
和声上の原則・禁則に関しては割とファジーで、
美しさを優先しているようなところがあり、
もっと後の時代の作曲家のように聞こえます。


それにしてもこのアダージョは美しい。
ブルックナーはもっと評価されてもいいんじゃないかと思います。

ブルックナー弦楽5重奏 第3楽章冒頭分析

いつものようにコードとディグリー、コードスケールを分析しています。

最初はレッスンで生徒さんのご希望で、という感じでしたが、
今はMP3プレイヤーに入れて聞いているくらい気に入りました。

ブルックナーに以前よりも少しだけ深く食い込んだおかげで
私自身の引き出しも少しだけ増えました。


色々な作曲家のスタイルを理解し、応用することは
言うまでも無く作曲でそのまま役に立つので、
作曲なさっている方は、ジャンルに関係なく、
広く自分の好きな曲をアナリーゼするのはお勧めです。


ギタリストさんがギターソロを耳コピしたり、
エンジニアさんが2mixを聞き込んだりするのと同じです。


アナリーゼにおいては分析は和声学の和音記号でも良いですし、
フランス式の数字付き低音でも、
ポピュラーのディグリーでも何でも構いません。

自分が理解出来れば、また自分の作曲に応用出来れば何でも良いと思いますが、
現代の日本人にとってはフランス式の数字低音より
CM7やDm7などのコードネームと
それに対応するディグリーネームが一番普及していると思うので
こちらを採用しています。


和声学の和音記号は転調や借用和音が多用されると
表記が煩雑になり、赤本や黄本程度の簡単な課題ならまだしも
ロマン派や近代・現代の音楽では表記が煩雑になりわかりにくいですし、
おまけにクラシック音楽にはコードスケールという概念がなく
すべて転位と変位で考えるので
ポピュラー系のオリジナルの作曲に応用しにくく、
やはり「学習上では」ディグリー+コードスケールが一番優秀なのではと思います。


バスがKEY-G♭メジャー(変ト長調)で
メジャースケールを駆け上がっていく単純なスタイルは
奇しくも先日やったラヴェルの弦楽四重奏と同じです。
(キーは半音違いですが)


レッスンで触れるまでブルックナー=交響曲という風に思っていて、
彼の室内楽(と言ってもまともなのは五重奏くらいですが)に
全く触れてこなかったのですが、
編成がオーケストラに比べて小さいので
内容を把握しやすいですし勉強には持ってこいです。


やっぱり割と現代的なところが自分でBGMを作る時にも応用が利きますし、
ガチガチの古典和声と現代の自由さの中間みたいな感じに
学ぶべきものがたくさんあるように思えます。


音楽の趣味嗜好は人それぞれで
ロック大好き、クラシックつまんない!みたいな方もいれば
なんでも広い心で学ぼうという方まで色々な方がいらっしゃいますが、
自分の好きなジャンルを極めていくのが一番楽しいです。



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ずっと昔にSPL Vitalizer mk-2の使い方の記事を書きましたが、
アナログ感の付加やブラッシュアップに結構使えるプラグインなので
改めてもう少し掘り下げてみたいと思います。


変則的・複合的なプラグインではありますが、
基本コンセプトとしてはイコライザーと考えて良いと思います。

Stereo Vitalizer Mk2-T

Model 9530 Tube Vitalizer


現行のVitalizerは実機に2タイプありますが、
プラグイン化されているのは廉価版の1Uの方です。


自宅では2UのModel 9530 Tube Vitalizerを使っていますが、
こちらよりは設定できるパラメーターの数は減るものの、
プラグインも基本コンセプトは全く同じで出来ています。


今回はスペクトラムに焦点を当ててみていきます。

デフォルト(クリックで拡大)

デフォルトの画像です。
プラグインの目盛りとスペクトラムを対応させてみて下さい。

通すだけでは何も変化はありません。


○MID-HI TUNEとPROCESSとハイシェルフと
60Hz付近の低音コントロール

基本はMID-HI TUNEとPROCESSで音作りを行っていきます。

MID-HI TUNE「3kHz」 PROCESS「5」(クリックで拡大)

MID-HI TUNEを3kHz~8kHzあたりにして
PROCESSを回していく使い方を私はよく行いますが、
60Hz辺りが3dBカットされ、
画像では3kHzからシェルビングでハイがブーストされているのがわかります。

MID-HI TUNEはハイのシェルビングを行う周波数を何処にするのか?を
決めるパラメーターと考えてOKです。

60kHzがへこむのはMID-HI TUNEを何kHzに設定しても変わりません。


マスタリングでこの設定のまま使うと低音を支えるベースの基音や
キックの成分が減っていくため重心が上がっていきます。

微調整の仕方は後述しています。

MID-HI TUNE「1,1kHz」 PROCESS「18」(クリックで拡大)

わかりやすくするために極端な設定にしていますが、
MID-HI TUNEを1,1kHzに下げると
シェルビングの開始周波数も1.1kHzまで下がっています。

60kHzのカット部分は周波数に変更はありません。

PROCESSのパラメーターを「18」と極端ですが、
これはそのままMID-HI TUNEで設定した周波数からの
ハイシェルビングと60Hzのカットをどれくらい強烈に
行うかというパラメーターになります。

ハイシェルビングと60kHzのカットは2つセットで連動します。


MID-HI TUNE「8kHz」 PROCESS「18」(クリックで拡大)

MID-HI TUNEを8kHzに上げると
シェルビングのスタート周波数も当然8kHzになりますが、
周波数が上に上がれば上がるほど単なるシェルビングではなく、
MID-HI TUNEで設定した周波数より低い周波数が
広めのQ幅でカットされているのがわかります。

画像では1kHz~8kHzあたりまで広めのQ幅で
やんわりカットされています。


普通のイコライザーのように杓子定規に動くのではなく
スペクトラムカーブの動きはやや変則的で
このあたりがsplの宣伝文句である
「音響心理学と聴力検査の原理を活用したプロセッサー」
ということなのでしょうか。

音響学的にベストな音像をsplなり研究した結果を
簡易的に使うことの出来るプラグインという感じです。

基本はハイファイなサウンドになっていきます。


○LC-EQ とINTESITYはハイシェルフ

LC-EQ 「HIGH」  INTENSITY「MAX」(クリックで拡大)

LC-EQは高域のブーストの位置(周波数指定ではありません)を決め、
INTENSITYはブースト具合を決めます。

LC-EQの値がHIGHだと2.7kHzあたりからシェルビングでブーストし、
2kHzあたりが少しカットされています。

LC-EQ 「LOW」  INTENSITY「MAX」(クリックで拡大)

LC-EQの値がLOWだとだと1.9kHzあたりからシェルビングでブーストが開始しています。
(その少し下の周波数はへこんでいます)

つまりLC-EQはおおよそ1.9kHz~2.7kHzからの
シェルビングの開始位置を決めるパラメーターになるわけですが、
MID-HI TUNEもハイのシェルビングを決めるパラメーターですので、
MID-HI TUNEをを補強するような形で使い事が多いです。


○BASSは低音作り

MID-HI TUNE「3kHz」 PROCESS「4」(クリックで拡大)

前述の通り60Hz付近の低音は
MID-HI TUNE とPROCESSの値によって連動しています。

BASSだけを動かしても意味はありません。

MID-HI TUNE とPROCESSによって作られた60Hzの
イコライジングカーブに対して低域をよりシャープにするか
モワっととブヨブヨにするかを決めるのがBASSのパラメーターです。

絵柄のイメージでなんとなくわかりますが、
■側に回すと低域がシャーブに、●側に回すと丸みを帯びてきます。


具体的には以下のようになります。

(クリックで拡大)


●側に回すと45Hzあたりがブーストされているのがわかります。
このあたりはキックよりももう少し下の可聴周波数ギリギリのちょっと上あたりなので
超低音がモワっとします。

よく言えば低域がふくよか、悪く言えば低域がだらしないという感じでしょうか。

■側に回すと45Hzあたりが逆にカットされて、
超低域がスッキリして、その上にあるキックやベースがより
シャープな感じになっていきます。

BASSのパラメーターを弄らなくても
60Hz付近は少しカットされてしまうので
この辺りを触りたくない場合は
●側に時計の10時半くらいに回すと
多少の変化はありますがなんとかバランスがとれます。

(クリックで拡大)

あるいは■側に最大してわりとフラット気味になります。

(クリックで拡大)

この設定ならまぁ少しくらい動いてもいいか…という感じです。
MID-HI TUNE とPROCESSを使いたいけれど
低域を完全にフラットにしたり、低域に影響を与えないようにすることは
Vitalizerでは出来ません。

低域を全くいじらずに高域だけの音作りをしたいなら
LC-EQ とINTENSITYで行います。


しかしミックスで使う場合はそれほど問題にはならず、
●と■を調整して「これでいいかな?」という風に耳で調整していけば
多少ローが弄られてもVitalizerの持つ効果と差し引くと
十分にプラスになります。



○DRIVEは効果の強さ

MID-HI TUNE「8kHz」 PROCESS「18」+「DRIVE-20」


MID-HI TUNE「8kHz」 PROCESS「18」+「DRIVE+6」

DRIVEのパラメーターは上の2つの画像を見比べてわかる通り、
その設定の効果をどれだけ強調するか?です。

MID-HI TUNE、 PROCESS、LC-EQ、INTENSITYを動かしても
DRIVEを最低の-20にしてしまうと
ほぼバイパスと変わらなくなります。


MID-HI TUNE、 PROCESS、LC-EQ、INTENSITYで作った設定を
微調整するのに使えます。

実機のVitalizerは真空管機材ですし、
DRIVEというと歪みを付加するというイメージですが、
このプラグインのVitalizerにおけるDRIVEのつまみは
純粋にEQカーブのコントロールのみのようです。

1kHzのサイン波にDRIVEを最大にした倍音付加の画像


VitalizerのDRIVEを最大にして1kHzのサイン波を通してみましたが、
基本的に倍音の付加がないことがわかります。


また述べていませんが、ステレオエキスパンダーも付いています。


○まとめ

非常に変則的ではありますが、
MID-HI TUNE とPROCESSによって中高域と同時に低域も作るのが
Vitalizerのコンセプトなので、
もの凄い不自由なイコライザーだけれども
型に嵌れば凄く良いイコライザーという風にとらえても良いかもしれません。

ミックスの中で似たような処理を行うことは多いので、
その代替えとして使うことも出来なくはありません。

しかし現実には単純なイコライザーというよりは
音作りに使えるエフェクターという位置づけになっています。


基本的に細かい周波数設定をしたりするのではなく音をハイファイにしたり、
マイクでレコーディングしたような空気感やアナログ感、
奥行きなどが生まれる効果を求めて使うことが多いので、
イコライザー○○Hzを○dBブーストしたい」というときは
普通にイコライザーを使ったほうが便利です。


また単にスペクトラムだけに注目して記事を書いていますが、
公式に書いてあるようにマスキングされた音を取り戻したり、
奥行きを出す効果はスペクトラムには現れない処理をしているということなので
アナライザーには映らない部分もたくさんあるのでしょう。

複雑なアルゴリズムが組まれているはずです。


ハードウェアのModel 9530 Tube Vitalizerの方は
高級機を通したときのような立体感・空気感・奥行きみたいなものが
出るのが顕著にわかりますので、
周波数スペクトラムだけがすべてではなく、
むしろトラックに立体感を出したり、ハイファイにするために
ミックスやマスタリングで使うのが私個人の用法です。


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完全に時代遅れなのかもしれないけれど、
未だにFocusriteのLiquid Mixが好きだったりします。

演算ではなくコンボリューションで動くコンプやEQは
高度な演算とはまた違うリアルさや質感を持っています。

IEEEドライバーをレガシードライバーにダウングレードすれば
WIN7_64bitでも使えますし、
j-brigeなどのラッパーソフトで64bit変換すれば
64bitのVSTとしてもまだ使えるのですが、
微妙に動作が安定仕切らないこともあり、
いい加減そろそろ次のメインとなる機材が欲しかったりします。


API 2500


Focusrite RED7


Joemeek SC-2


Fairchild 670


Drawmmer 1960


MANLEY SLAM! 9 ELOP (Optical) Limiter


Avalon vt737sp

などなどほかにもたくさん使えます。


Liquid Mixは本体自体が壊れているわけではなく、
単純にFocusrite社が64bitのドライバを出してくれさえすれば
昔のように大活躍なのですが、
既にディスコンとなった今は新しいメインとなるコンプやイコライザーを
探さなければなりません。

今でもprotools10では使っていますし、
まだまだ使えないこともないのですが…


UAD-2とはまた違うけれど、
アナログ機器のエミュレーションは秀逸で
APIやSSL、1176やFairchild670、LA-2A、Avalon_vt737など
色々なヴィンテージ機器がコンボリューションで動き、
特にイコライザーは凄い好きで
ブーストした時の感じは割合ハードウェアに近しいものを感じていました。


アウトボードを完全に除外して考えるならば
10年くらい前までは外部DSP(UAD-2やLiquid mixやPower Core)と
ネイティブ(PCのCPUパワーで演算)には明確な差があり、
だからこそUAD-2が今でも強気な価格設定で売れているのだと思いますが、
昨今はネイティブでもすごい優秀なプラグインが珍しくなくなってきました。


日本に代理店のあるPlugin AllianceやSlate Digitalを始めとして
日本に代理店のない海外メーカーにも
素晴らしいプラグインがたくさんあって、
音楽家を取り巻く状況は変わってきているのですが、
Liquid MixのコンボリューションコンプとEQがあまりにも素晴らしかったせいか
また
Liquid Mixのコストパフォーマンが異様に良すぎたせいもあり、
なかなかLiquid Mixの代替えになるような道具が見つかりません。


プラグインに求める効果は人それぞれであり、
個人の好みもあるのですが、
コンボリューションで得るEQのリアルさが
なかなかほかのプラグインだと微妙・いまいちに感じてしまい
これだ!というのとまだ出会えません。


私がEQに求める効果は2つあり、
1つは細かい融通の利くデジタルならではの使い勝手の良さ、
もう一つがアナログ感です。


前者はいくらでもなんとかなりますが、
アナログエミュレーションはなかなか「これだ」というのが
なかったりします。

Focusrite RED2

DBX 576

自宅で出番が多いFocusriteのRED2ですが、
(別にこれでなくても良いのですが、)
なかなかプラグインで同じような質感を出せるようなものがなく、
プラグインが完全に実機に追いつくのはまだまだ何年も掛るのだと思います。

DBX576についている簡易的な3バンドのEQでも
プラグインとは全然違ったりします。


アナログエミュレーションはUAD-2が現状では一番強いので
Liquid MixからUAD-2に乗り換えが一番ベターな選択と考えていますが、
どうせ買うならOCTO+使い勝手の良いプラグイン複数ということになるので、
(UAD-2を持っていないのです)
それまでの繋ぎとして、
あるいはUAD-2のパワーにも限りがありますし、
またUAD-2のプラグイン=最高とも思っていないので、
自分にしっくりくるプラグインを色々試しながら探しています。


elysia Museq

iZotope OZONE7 Vintage EQ

Slate Digital Custom Series EQ

エフェクターは、特にコンプとイコライザーはどう考えてもプラグインよりも
アウトボードの方が良いに決まっているのですが、
通すのに時間が掛るし、面倒くさくもあるので、
結局はその部分をどう考えるか?だと思います。


高額になればなるほどアウトボードはたしかに音が良いですが、
これからDTMを始める方、あるいはステップアップなさる方が
アウトボードの方が音がいいならアウトボードを買おう!となるとき、
実時間ですべてを録音し直さなければならない面倒さや
リコールが基本的に出来ないこと、
あるいは微調整ややり直しもプラグインのように行かないことを考えるなら
やはり優秀な、自分好みのプラグインを
主軸として作業したほうが良いのかも?と思います。



ここぞというパートにアウトボードは便利ですし、
持っていたほうが選択肢が広がるので良いに決まっているのですが、
正直全トラックをリアンプするだけでも結構大変なので、
はやくプラグインの性能が実機と同等になって欲しいなぁなんて
妄想していたりします。


20年か30年かあるいは50年、100年先か、
それとももっと先かもしれませんが、
極度にデジタル技術が発達すれば
実機と同等の性能をプラグインで得られる時代がくるかもしれません。


私にとっては
今のDTM環境も20年前は考えもしなかった状況であり、
20年後はもっと変わっていると思います。


現時点でもかなり良い感じではありますが、
やはり欲目が出てきて、もっと良く、もっと良くとなってしまうのが
人間心です。

プラグインとアウトボードの壁みたいなものが感じられると
最近はメーカーの宣伝に乗せられたりせずに、
組み合わせや使い方をよく研究して、
手持ちのものを良く研究して
より良い効果を出すことに
意識を向けようという気持ちが最近は強くなってきました。


メーカーとしては新作をどんどん買って欲しいですし、
現在のようにあらゆるメーカーの新作の情報をネットなどで見れば
「あれは良いみたいだ」「これも欲しい」「それもいいな~」となってしまうのですが、
正直本当に良いと思えるものが2つ、3つくらいあれば
それをメインとして十分に戦えるのではないかと思います。


たくさん持っていても使ってるのはほんとんど「これ」と「これ」だけみたいな
状態になってしまうこともありますが、
宣伝に乗せられず、道具を使う技術を向上させることで
Liquid mixに変わるプラグインを探して行けたらと思っています。


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(初心者向けの作曲導入本です)
昨今Viennaなどのソフト音源でオーケストラを作る環境が
簡単に手に入るようになり、
色々な形で楽しむことが出来るようになりましたが、
自分で好きなように作るだけならまだしも、
過去の大家のオーケストラ作品を参考にしようと思った場合、
慣れていないと譜面を読むのは結構大変だったりします。


特に近現代のオーケストラの譜面は
カッコ良いものも多いですが、段数も多く
読むだけでも力が要ります。


読めるようになるコツは一言で言うなら「慣れ」なのですが、
練習次第で段々読む速度や正確さは上がっていくので、
オーケストラを勉強したいという方のために
お勧めの練習方法を紹介します。


まずは次の譜面のコードとコードスケールをとってみましょう。

クリックで拡大

難しい…と思っても僅か2小節ですので、
じっくり読んでみましょう。

ポップスやロックと同じようにコードネームや
コードスケールを付けることが出来ます。

これくらい余裕という方もいれば、
難しいという方もいらっしゃると思いますが、
慣れるまでひたすら練習です。


コードとコードスケールは何でしょうか?


上からコールアングレー(完全5度低い)
クラリネット(長2度低い)
バスーン(実音ですが、テノール記号)
ホルン(完全5度低い)
ヴィオラ(実音ですが、アルト記号)
チェロ(実音ですが、テノール記号とヘ音記号)
コントラバス(1オクターブ低い)
となります。


既存曲を参考にしたいと思って譜面を見ても
作曲家にとって煩わしいは
やはり移調楽器で、これのせいでかなり譜面が読みにくいのが実情です。


レッスンでもオーケストラを書く内容を取り扱っていますが、
既存の曲を分析したり、参考にしたりするときに
オーケストラの譜面を読むことそのものが大変な方が多いので
何よりもまず移調楽器になれることです。


音名を譜面に振ってみました。

クリックで拡大

ト音記号とへ音記号は普通に読める方が多いと思いますが、
この譜面では実音のト音記号は出てきませんし、
ヘ音もチェロの片方とコントラバスだけです。


移調楽器の読み方はたくさん本が出ていますし
ネットでもちょっと検索すれば出てくるので
わざわざ書きませんが、
ひたすら移調譜面を読み続けることで段々慣れてきます。


譜面そのものはなんでも構いません。
ポップスでもクラシックでもジャズでもロックでも何でもOKです。


○クラリネットB管 長2度下で読みます。

クリックで拡大 クラリネットB管

上の画像をクラリネットのB管として読んでみましょう。
全音下で読み替えながら音名を口に出して読んでみて下さい。

鍵盤が手元にあれば弾いてみるのも良いかもしれません。

答え(選択で反転)
ミソミレド#レミド シーラシソファ#ソ

慣れている方にとってはどうということはありませんが、
慣れていないと長2度下にずらして鍵盤で弾くだけでも
意外と大変だったりします。


○クラリネットA管 短3度下で読みます。

クリックで拡大 クラリネットA管

今度はクラリネットのA管です。
同じように読んだり、鍵盤で弾いてみましょう。


答え(選択で反転)
ファードーシ♭ラシ♭ファ
ミ♭レ♭ラ♭レ♭ドーシ♭ー

○ホルンF管 完全5度下で読みます。

クリックで拡大 ホルン

古典時代のオーケストラは色々な移調楽器のホルンが出てきますが、
上の譜面はF管として完全5度下で読みましょう。

答え(選択で反転)
ドシシ♭ド ソソ♭ファミ

ここまでなんとなくわかったと思いますが、
譜面は何でもいいので、
自分でその譜面を○○と仮定して読む練習をするということです。

手持ちのピアノ曲でもバンドスコアでも楽譜は何でもOKです。
アルト記号やテノール記号でも同様です。


例えばポップスのボーカル曲のボーカルメロディーを
クラリネットのA管として読んだり、
ベースパートをアルト記号やテノール記号として読むことによって
譜面を読む力を鍛えていきます。


慣れてくると段々スラスラ読めるようになりますが、
加えてオーケストラスコアでは
複数の読み方の違う移調楽器と音部記号が出てくるので、
それらを脳内で変換して読まなければなりません。


基本的に①移調楽器が苦手、
②移調楽器は読めるけど、複数の違う移調楽器と音部記号が同時に出てくると苦手の
2段階の苦手の生徒さんがいらっしゃいますので、
まずは①の移調楽器そのものに対する苦手を克服していきましょう。


②のクラリネットA管、コールアングレー、ホルン、アルト記号、テノール記号など
複数の組み合わせを同時に読んでいくのは
実際のオーケストラスコアを見ながら練習していくしかありません。


段数の多い譜面が大変なら木管五重奏などの規模の小さい室内楽から
スタートするのも良いと思います。


しかし移調楽器がスラスラ読めるならば、
組み合わせて読んでいくのは練習次第ですので、
まずは移調楽器が苦手という方は
ひたすら色々な移調楽器や音部記号と仮定して譜面を読む練習を
積むことで段々慣れてきます。


移調楽器が苦手という方は、
手持ちの譜面を色々な移調楽器や音部記号として読み替えて練習してみましょう。


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作曲基礎理論~専門学校のカリキュラムに基づいて~

(作曲の基礎理論を専門学校レベルで学べる本です)




パソコンで始める日本一簡単なDTM作曲本

(初心者向けの作曲導入本です)
音楽の美しさはどこまで音を綺麗に外せるかが
一つの大きなポイントですが、
ラヴェルを例にとってこの部分に着目してみたいと思います。


アボイドをどう使うか?が作曲家の腕の見せ所であり
多分に個性に繋がる部分ではありますが、
ラヴェルのスコアを見ていると
「うーん、これありか…?」と思える部分がたまに出てきます。



ピアノ組曲「鏡」より蛾(Noctuelles)の冒頭

ラヴェル30歳のときの作品で、
後の作品群と比べるとあんまりラヴェルらしくない部分があるというか、
実験的にも感じられる作品であり、
蛾とか夜蛾と訳されるピアノ曲ですが、
「??」と思う部分があります。




問題の部分(楽譜の部分)は冒頭です。

速いパッセージであり、
即興的且つ、古典的な調構造でもないのですが、
アナリーゼを行うと3拍目のBb7の部分の右手の音がぶつかっています。


旋律音の分析を書いてみました。(クリックで拡大)

それぞれのドミナントコードで9thテンションに向かう♭9thの
倚音が使われており、ショパンっぽい音使いですが、
問題は3拍目のB♭7の赤い□で囲った音です。

Bb7の時にミ♭はアボイドであり、
左手のレと僅かにタイミングはずれていますが、
短9度を作っています。

和声的にもポピュラー理論でも「う~ん」となってしまう部分ですが、
以前書いたsus4に関する根強い誤解の記事のような使い方ならまだしも
普通に調性で考えるならばこれは完全にアウトです。


蛾が飛んでいるような不思議な感じを演出するために
わざとぶつけているとか、
そういう効果をラヴェルは狙っているのだと思いますが、
どう考えてもアウトな音を織り交ぜてくるのはなかなか大胆です。


アウトかセーフかギリギリな音使いは
ジャズにおけるアウトサイドやクラシックにも結構ギリギリなのが
結構ありますが、
どちらにしろ近現代に入ってからであり、
1905年作曲のこの曲では結構斬新に思えます。


十二音技法みたいな無調性を狙うならともかく、
ポピュラー理論では100%アウトな音使いですが、
ラヴェルの作品を見ているとほかにも似たような音使いが出てきます。


ラヴェル 弦楽四重奏18小節目

弦楽四重奏の18小節目ではⅤ7であるC7で下でミが鳴っているのに
上でアボイドであるファにジャンプして入り、
ジャンプしてドに去っていきます。


2度音程の旋律ではないので非和声音の原理は適応されず、
アボイドにジャンプして入り、ジャンプして出て行くという
これもポピュラー理論や和声学だと「え~?」という感じですが、
蛾で使われている手法と似ています。


ここだけ切り取って見ると「うーん」という感じですが、
音楽は前後の流れで感じるものですので
この弦楽四重奏は明確な調構造を持っていないこと、
旋法的であること、
ホールトーンやコンビネーデョンオブディミニッシュなどが出てくること、
全曲通してテンション満載のフレーズだらけなことなどが
この不協和を和らげる一因になっていると思います。


そういった観点から考えると綺麗な曲であり、
私個人としてはそんなに気にはならなかったりするのですが、
どうでしょうか。

難しい部分であり、水際ギリギリ、いやむしろアウトかも?
でも流れで見ればセーフなのか…?どうなのこれ…?という迷う部分です。



同じ考えに基づくフレーズ


同じ考えに基づくフレーズを作ったのが上の画像です。


G7の時にドはアボイドですが、
左手のシと右手のドが短9度でアボイドになっています。


ジャンプしてアボイドに入り、ジャンプして出て行くので
経過音や刺繍音などの非和声音として処理も出来ず、
無調楽曲という感じでもなければ
あまり褒められた動きではありません。


速いテンポで淡々と流れていき、
音の強弱や弾き方によって目立たなくのはよくあることですが、
純粋に楽譜だけを見たときには、
少なくとも積極的にやろうとという音使いではないように思えます。


特殊な意図が無い限り
これを積極的に使う作曲家はいないと思いますし、
普通のポップスやロックのボーカル曲ならまず避けるべき音使いです。


ほかにも似たような部分はありますが、
これが中学生や高校生が作った素人の曲ならともかく、
あの大作曲家ラヴェルがやっていることなので、
ミストーンであるはずもありません。


何か明確な意図があるに決まっていると思いますし、
事実、蛾は曲の雰囲気に合っていますし、
弦楽四重奏は主題を維持するために仕方なくという風に解釈することも出来ますが、
当時と今で不協和に関する認識のズレがあることを鑑みても、
ラヴェルの和声に対する柔軟な考えは参考になります。



何処まで上手に外せるか?がまさに音楽の美しさの真骨頂なわけですが、
その点においてギリギリのギリギリまで行っているラヴェルのセンスは
面白いというか、現代人も大いに参考にしてもいいかもしれません。


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(初心者向けの作曲導入本です)
自分の作曲もしたいのですが、
なんだか最近新しいことを始めたいと思い、
ドビュッシーのペアレスとメリザンドの分析をスタートしてみました。

オケ譜に分析を書いていきます。


日本ではあまりオペラは人気がなく、
私自身もオペラそのものにはあまり関心がないのですが、
ドビュッシーの和声法やオーケストレーションには
大いに関心があるので、分析してみようと思い
学生の頃に挑戦して頓挫した記憶があります。


理由は長い(大体2時間30分)というのもありますが、
今改めて再挑戦してみようと思いました。


和声的内容はいわゆるペアレス和声と呼ばれる和声法や
ホールトーンや旋法や発展的な転調の活用など、
今日知られているドビュッシーの技法が満載です。


牧神の午後への前奏曲が1892年~1894年(30歳~32)歳の中期、
つまり彼が個性を確立し出した頃の作品であるのに対して、
ペレアスとメリザンドは1901年~1902年(40歳~41歳)の作品なので
基本的に調性和声で作られた牧神に対して
ペアレスはかなり発展的で見るべき部分がたくさんあります。


ドビュッシーには名曲がたくさんありますが、
手っ取り早くドビュッシーの和声法や管弦楽法を身につけたいならば
前奏曲集やペアレスはうってつけ(と学生時代に思った)なので、
勉強中の方にもお勧めではあります。

2枚目

世の中のドビュッシーやラヴェルの評価は必要以上に彼らの技法を
難しく言っている部分がありますが、
ほとんど全部ポピュラー理論で解釈することが出来ます。


何処までがポピュラー理論か?
ドミナント以外でのホールトーン使用はポピュラー理論か?
旋法は?4度堆積コードは?という問題もありますが、
大体ポピュラー理論で考えることが出来ますし、
あとはエオリアの7度や偶成和音や反復進行etc…、など
ポピュラーにはない部分は和声特有の部分を補強すれば、
特に何の問題もなく理解して自分で応用出来るはずです。


私の学生時代は曲はCDショップに行って買うか、図書館で借りるかして、
楽譜は買うか図書館で借りるかだったのですが、
今は曲はyoutube、楽譜はimslpとお手軽になりました。


勉強するのに必要な道具が手に入りやすい時代になったなぁと思います。
また何か特に興味深い点が分析して行く中で見つかったら
記事を書いてみたいと思います。


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Positive GridのBIAS Desktopを導入しました。

Positive Grid BIAS Desktop


AMP、FX、PEDALの現状(2015年)出ている3つの製品を購入したのですが、
簡単に使った感想などを書いてみたいと思います。

まずアンプですが、メーカーサイトのデモ音源を聞いたまま
素晴らしい音質です。

ソフト音源のギターでもかなりリアルになるので、
最近ギターのリアンプ周りの機材を揃えようかと悩んでいたのですが、
結局はBIAS Desktopにして正解だったようです。


技術の進歩恐るべし、ついにアンシュミもここまで来たかという感じで
設定出来るパラメーターの多さや音の生々しさは
今まで使っていたAmplitubeやGuitar RigやWAVES GTRよりも
ずっと素晴らしいです。


ネット上から色々なギタリストさんが自分のセッティングをマッチングした
アンプのデータもダウンロード出来るので元からある分と合わせて
プリセットによる音作りの可能性は十二分にあり、
アンプとキャビネットはリアンプせずとも当分これで満足出来そうです。


簡単なフレーズならElectri6tyで作っても
自分で弾いて入れてもほとんど変わらないくらい
満足の行く音になるので、これは凄いと思いました。


BIAS FX

ついでと思いBIAS FXも購入したのですが、
こちらは今までの製品よりも良いとは思うのですが、
やっぱり実物のペダルエフェクトが欲しいという気持ちを拭うには至りませんでした。

ひょっとしたら原因はエフェクターではなく、
ギター本体側にあるのかもしれませんが…。


BIAS AMPは実物のアンプはいらない、というと大げさですが、
自宅でDTMということを考えたらアンプやキャビネットを使って
マイクを立てて録音する必要はないと思えるくらいのクオリティーなものの、
エフェクトはやっぱり本物のペダルを
DTMで使えるようにするかもしれません。


とはいえ、かなり充実しているのも事実で
前から使ってみたかったエフェクターが擬似的とはいえ
一杯入っているので音作りの幅はずっと広がりました。

実機のSMALL CLONE


例えばNirvanaのカートコバーンが愛用していたという
コーラスエフェクターのSMALL CLONEですが、
BIAS FXにどうみてもそっくりな「CLONER」というのが入っています。


BIAS FXのCLONER(左)と実機のSMALL CLONEを
並べてみました。



操作も同じでツマミ一つのみでここまでそっくりなら
いっそクローンのモデリングです、と名乗ってもいいのにとも思うのですが、
そこまでしっかり再現していないのか、権利関係の問題なのか、
微妙に名前が変わっています。

DTMで使えるソフトウェアエフェクターということを考えれば
音的には十分満足です。


実機のBOSS DM-2

BIAS FXのANALOG DELEY(左)と実機のDM2を
並べてみました。

ディレイにはBOSSのDM-2があり、
ほかにもたくさん「おぉ~これ○○じゃん」みたいなのが結構あるので、
慣れ親しんだ実機や使ってみたかった実機もあり、
GUI的にも結構楽しめます。


個人的に思うのは空間系や揺らし系はこれでOKなのですが、
突っ込んでくると歪みが微妙に上手く作れません。


購入して間もないのでまだまだ使い込みが足らず、
単に私の技術レベルの問題なのかもしれませんが、
例えばMXRのFULLBOREMETALのようなペラペラなメタルサウンドを
作りたいと思っても入っているエフェクトだけでは今のところ
私の技術では上手く行きません。


MXR  Fullbore Metal Distortion





02:15秒あたりから鳴っているようなペラッペラなメタルサウンドを作りたいと思っても
そこそこ近い感じにはなりますが、
満足というほど納得のいく音には今のところならなかったりします。


ハードロックやヘビィメタルは大抵BIAS FXで行けるのですが、
ここまで歪んだ極悪のメタルサウンドは
そもそも本職のギタリストではない私にはまだまだ研究が必要のようです。


しかしBIAS FXはエフェクターもマッチング出来るので
FullboreMETALをマッチングしたら問題解決のような気がします。

自分で買ってやろうかな・・・・・・・


BIAS FXのエフェクター群は基本的に
実機のクローンが多く、FullboreMETALのクローンは入っていないので、
もし将来的に拡張されたら案外あっさり
「なんだ、出来るじゃん」となる可能性は高いです。
(というかなると思います)


「FullboreMETALに拘るからいけねーんだよ」とか
「お前の音作りが下手なだけ」と言われば返す言葉がないのですが、
ことギターにおける歪みに関しては
なかなか悩ましいところで、
そもそもエフェクターだけでなく、
アンプ側やギターのピックアップの問題、果てはピッキングの仕方すらも
関わってくる問題なので、未だに悩んだりします。

BIAS PEDAL


最後にBIAS PEDALですが、
これはペダルエフェクトの歪み系だけに特化したプラグインで
BIAS FXにはない、よりバリエーション豊富な歪みを作り出せます。


単純にエフェクターの数ならば
数えてみたところBIAS FXの歪み系は全35種類、
BIAS PEDALは全16種類と少ないのですが、
エフェクターの中身を弄れるのが特徴です。

BIAS PEDALは歪みエフェクトの中身もいじれます。

普通ペダルエフェクターの中身を分解して、
セッティングを変えるということはなかなかしないので、
一見難しそうですが、
普通のエフェクターの知識があれば問題なく使えます。

BIAS PEDALの歪みエフェクト一覧

お馴染みのRATやMETALZONE、TUBESCREAMERなど
色々あって価格もBIAS PEDALだけならかなり安いので、
歪みだけあればいいや、という方にはお勧めかもしれません。


メーカーが拡張を匂わせているので、
私が個人的に好きな前述のFullboreMETALも
将来的に登場するかもしれません。

メーカーに要望を出してみようか・・・・・・・・。


色々書かせて頂きましたが、
現状で一番出来の良いアンシュミなのではないでしょうか。
体験版もあるので気になる方はお手軽に試すことも出来ます。

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