一眼レフ☆ 皆既月食の撮影テクニック | カメラ開発者の一眼レフ写真教室 ~風景写真から最新機種まで~

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フォトアドバイスの佐藤です。

今回は、メールサポートでいただいた
ご質問の回答をお送りいたします。


【ご質問】

10日の皆既月食を設定が解らないまま撮ってみました。
星や月は自転があるため難しいですね。
やはり明るいレンズが絶対に必要ですね。


【ご回答】


今回の皆既月食は、
ほぼ真上だったので大変でしたね。

満月自体は、予想以上に明るいので、
カメラまかせで撮るとオーバー露出に
なってしまいます。

これは、月が明るいのに背景が暗いので、
カメラの露出計が暗いと判断してしまうからです。

したがって、月の撮影は
マニュアル露出のほうが撮りやすいですね。

ISO400なら1/500でも撮影可能です。
(F8~F11くらい絞れます)

満月だけなら暗めのキットの
望遠ズームでも撮影可能です。


ですが、今回の月食だと
明るいレンズの方が有利です。



実際に今回の皆既日食を撮影された
知人のプロカメラマンのお話を
紹介します。

月食状態の時はSO800まで上げて
1/80 F5.6くらいだったそうです。
(少し雲もかかっていました)

月食中は黒い部分は増えますが、
月の明かりが残っているので、
このまま露出はあまり変えずに撮れました。

皆既状態の時はISO3200まで上げても
1/2秒だったので、やはり明るい
レンズが有利です。


今回のようにほぼ真上だと、
明るいレンズは大きく重く長いので、
月の運動にあわせ追いかけるのが、
力仕事で大変ですね。

(プロは300mmf2.8に二倍の
テコンバータを装着していました)


それに合わせて三脚も大きくなるので、
写すのは撮りやすくなりますが、
撮る力仕事は大変ですね(笑)

星の撮影は、そこまで望遠でなくても撮れるので、
明るい単焦点があると良いですよ。

ありがとうございました。