つづくと書いてしまったからには続けるしかない、ということで、「術が経済のパイをひろげるって話 その1 」への突っ込みの続きです。


現存する、ゲームやスポーツの、ほとんどがイギリス発であることが、それを証明している。

さすがに学校の歴史の授業ではこんなの教わった記憶がない。だから調べてみた。Webでテキトーに。間違っているかもしれないので、話半分ということで。「ほとんど」という位の話だから、だいたい合ってればいいばずだし。


もちろん、ゲームというのはテトリスとかぷよぷよの話ではないはずだ。当たり前か。ちなみにテトリスの作者アレクセイ・パジトノフ氏はロシア(旧ソビエト)出身で、今はアメリカだっけ?ぷよぷよは広島人か?


さて、まず調べたのがチェス。知らなかったのだが、チェスの発祥はインドらしい。将棋も遡っていくとそのあたりまで行くようだが、あるいは中国という説もある。なお、将棋の類のゲームは元々戦争シミュレーションだから、戦争が大昔からあったのと同じように世界中に存在しているはずだ。時代がかなり最近にずれるが、日本には軍人将棋ってのがあった。こういうバリエーションを考えると、どこからどこまでがオリジナルかという判断が難しくなる。例えば RPG の発祥の地は、というような話に近くなってしまう。


トランプの発祥はどこなのか諸説あるようだ。いずれにしても、東洋が起源で、ヨーロッパで広まった、という流れらしい。これもインドのタロットが起源という説があるそうだ。タロットを現在のトランプの形式に洗練したのは誰か、ということになると分からない。ヨーロッパの諸国に様々なトランプがあったことが知られている。ただ、イギリスへはフランスから伝わったといわれている。


トランプのゲームといえば、まずコントラクトブリッジはイギリスだろう、と思ったがよく分からない。


ポーカーはどうか。Wikipedia を見ると、プリメロ、 brelan、のような聞いたこともないようなゲームが出てくる。ペルシャからフランスに渡ってニュー・オリンズという説がある。いずれにしても、現在の形式に洗練されたのがイギリスであることは間違いなさそうだ。


麻雀は中国ですよね。これは間違いないだろう。囲碁も中国かと思っていたのだが、よく分かっていないらしい。かなり古くから、東洋のそのあたりにあったのは確かだ。


バックギャモンの原型となるのは「すごろく」である。すごろくの歴史は古い。古代メソポタミアか古代エジプト、そのあたりまで遡るそうだ。ちなみに日本では日本書紀に既に出てくるという。あれ、そういえばサイコロはどうなんだろう。チンチロリンとか。


となると、ゲームって意外とバラバラで、発祥の地が同じでも国々の文化に応じて分岐した、みたいな感じで発展しているのではないだろうか。


次に、スポーツの話。たくさんあるので大変だが、オリンピックの種目から特にスポーツっぽいのを限定でざっと調べてみた。


サッカーはイギリス、イタリア。蹴鞠ってどうなんだろ?
野球はイギリスのラウンダースというゲームがアメリカで進化したもの
ソフトボールはイギリス、クリケットが原型らしい
柔道はもちろん日本
水球はイギリス
レスリングはグレコ・ローマンという言葉からも分かるようにギリシャ・ローマが発祥、イギリスで進化
バレーボールは原型らしきものがイギリスにあり、アメリカで進化
バスケットボールはアメリカ
テニスはフランスに原型があり、イギリスで進化
卓球はイギリス
バドミントンはインドが発祥、イギリスで進化
ハンドボールはドイツ、デンマーク
ホッケーは古代エジプトに原型があり、イギリスで進化
アーチェリーはイギリス
ボクシングは大昔から様々な国にあるが、近代ボクシングの形式を作ったのはイギリス
テコンドーは韓国
カヌーも様々な国にあったものが、イギリスで進化
フェンシングはイタリア、フランスあたりか


他には、ラグビーは有名ですよね、イギリスが発祥。アメフトはアメリカに間違いないだろう。武術の類は各国にちらばっている。拳法やムエタイ、相撲、剣道など。これは武人が身を守り攻撃するために、個々の国において必要だったからだろう。


さて、こうしてみると、元となるスポーツがあり、現代のようなルールになるまでに紆余曲折して変化した。それが洗練される途中経過としてイギリスが絡んでくるものが多い、という程度なら言えるような気がする。「発祥」というのとはちょっと違う感じだ。


そうなった理由としては、イギリスの人達がスポーツやゲームばかりしていた、という解釈もできなくはないが、むしろ、単にイギリスの文化が世界に広まりやすい状況であった、ということではないか。ちょうど産業革命後に世界中が攪拌される時代に、イギリスの他国への影響が相対的に大きく、世界の中でも文化輸出国として活躍した、ということではないか。


※ 本記事は2008-08-28に「フィンローダの裏の裏ページ」に掲載した内容を移転したものです。内容に変更はありません。