死者の供養のために経文や戒名を書いて墓に立てる卒塔婆(そとば)に、国産ヒノキの間伐材を利用する試みが、広島県の日蓮宗寺院を中心に全国に広がりつつある。外国産木材の輸送時に排出する二酸化炭素の削減と間伐による森林整備を目指す「エコ卒塔婆」で、今後は宗派を超えて普及させたいという。

 卒塔婆製造業界によると、材料の木材は中国やロシアなど外国産が約8割。06年に同県の日蓮宗僧侶の会合で環境保全のため間伐材利用が提案され、同県福山市の妙法寺住職、松本恵行(えぎょう)さん(42)らが協力業者を探した。

 県北部の三次(みよし)地方森林組合がヒノキを間伐し、2業者が加工。乾燥作業などを福祉施設に委託し、障害者に就労の機会も提供した。

 間伐材は節が多く、加工に手間がかかるため、07年の販売開始当初は1~2割ほど割高だったが、僧侶たちの紹介や口コミでこれまでに広島や愛媛、千葉、静岡など全国8県の45の日蓮宗寺院から約3万5000本を受注した。加工を請け負う道田木材の道田清隆社長(33)は「採算ラインに乗りつつあり、現在の値段は輸入材とそれほど変わらない」と話す。

 当初、「品質の低い間伐材を霊前に供えるのは失礼では」との声もあったが、購入した檀家(だんか)からは「昔の卒塔婆はこんなものだった」「環境に優しい」など、好評だという。

 松本住職は「捨てられる間伐材を有効活用してご供養に生かすことは『蘇生』や『命の輪廻(りんね)』という仏教の精神にもかなうのでは」と話し、今後は他宗派にも呼びかけるという。【豊田将志】

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