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世界を分析するときにとっても重要な視点が二つある。


これは、コインの裏表なのですが、


陰謀論



戦略的視点


です



戦略とここでいうのは、あらゆる条件をフリーハンドにゼロベースで考える、と言う視点です。



たとえば、物凄い極論ですが、もし可能ならば、白人種(それもアングロサクソンのみ)を遺伝的に分離して、世界を統治できるか?。その他の人種を洗脳により奴隷化して?、とか。


逆に、黄色人種の中国人のみで世界を統治する、とか。


これは、SF的過ぎる嫌いはありますが、少数者によるマクロ的コントロールの発想は、政治の基本なので、発想としては、非常によくあるものなんです。


ただ倫理的にとか、実現性の面で、こういうことを除外して考える人がほとんどだとは思います。


しかし、倫理や実現性によって、構想力が小さくなる人は、戦略家の資格がありません。



ストラテジスとは、常に、あらゆるものから自由な構想力を必要とします。


だから、世界規模の政治や構想力を有する人間は、常に、上記のような倫理に外れることや実現性がぶっ飛んでいることを、深く考察した上でいろいろな手を打っていると思うのです。


実際に、英字新聞のコラムには、そういった大枠の発想は、まるでSFのような発想力で描かれる世界像が多く、これがけっこう、世界を解釈するのに役に立つツールなんだな。


こういう視点は、お行儀が良く、記者の知的レベルが低い日本のジャーナリズムや新聞社では、まったく描けないが、国際的には常識のようだ。グローバルな企業のストラテジーを考える人は、もちろん日本企業でも、このことをよく念頭に置いている。

けれども、フリーハンド的構想力は、



ともすれば現実を離れて、それって陰謀論???



という袋小路に落ち込みやすい。



こういう文章の世界では、とりわけ政治・ジャーナリズムの世界では、陰謀論と言うのは、ある種のファンタジーで、ちょいっと頭のおかしい人の妄想、と言う意味合いが含まれている。


世界はロスチャイルドに支配されている!!

広瀬 隆
赤い楯―ロスチャイルドの謎〈上〉

とかいう例のあれだ。この辺は難しく、ロスチャイルドのような金融資本が、世界のマクロに関わっているのは多分事実なんです。が、別に金融資本は、一つだけではなく、華僑資本も、日本の財閥もいろいろあって、必ずしも彼らの意志で世界の全てが決まるわけではないんですね。


ただ陰謀論者は、すぐ「誰かに支配されている」と考えたがって、安易な結論に飛びつくんです。


そしてそれは、大衆のルサンチマンを刺激するのに、凄く良く、凄く売れるので、このレベルの低い発想が世界に広まっていくのです。必ずしも100%ウソではないから難しいのですが、発想の本質は、誤りだと思います。



それは、幻想を見ていて、現実を見ていないから。


しかし、戦略的視点には、この陰謀論的な


なんでも先ずは疑ってみる


見えない世界に構造を見出そうとする


という姿勢は不可欠なんです。




そういう、メディアリテラシー的な感覚で、世界を眺めると、、、、


その陥穽に留意しつつも



田中宇さんの視点は、戦略家的で、非常に素晴らしい、と思う。信じる気(=信仰する)はもうもうとうないが、しかし、アイディアの一つとしては、よく考え抜かれている。



本当に面白い。



なぜか?



この視点で、世界史や現実の問題を再解釈すると、まったく異なる、それでいて決してリアリティの低くない世界像が思い浮かぶからだ。

田中 宇
アメリカ以後
田中 宇
仕組まれた9.11―アメリカは戦争を欲していた
ジム レッデン, Jim Redden, 田中 宇
監視と密告のアメリカ
田中 宇, 大門 小百合
ハーバードで語られる世界戦略

以下抜粋------------------------


http://tanakanews.com/g0613UKUS.htm

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★アメリカの「第2独立戦争」
━━━━━━━━━━━━━━

 ここ何年か、私にとって最大のテーマは、イラクの占領が泥沼化しても軍事
攻撃による政権転覆で世界を『民主化』するという「単独覇権主義」的な強硬
路線を変えないことに代表される、アメリカの奇妙な行為をどう見るか、とい
うことである。

中略

▼イデオロギーでアメリカを動かす

 今回、私が書こうとしている新しい比喩的な仮説は「アメリカの911以後
の言動は、イギリスからの第2の独立戦争なのではないか」ということである。

 アメリカは、領土的には1783年にイギリスから独立している。しかし、
アメリカの世界戦略の中に、イギリスにとって都合が良い半面、必ずしもアメ
リカ自身の国益に沿っていないものが多いことを考えると、アメリカは特に第
二次大戦後、イギリスによって傀儡的に動かされているような印象を受ける。
ヒットラー敵視や冷戦(ソ連・中国敵視)など、正義感の強いアメリカ人の世
論がイデオロギー的に動かされて採られた戦略は、いずれもイギリスに大きな
利益を与えている。

中略

▼ユーラシア周縁国にされてしまったアメリカ

 各国の戦略を地理的な位置づけから分析するという、地政学的な考え方で見
ると、イギリスとアメリカでは、世界戦略に違いがある。イギリスは、ユーラ
シア大陸の西端にある島国で、強い海軍力を使って世界帝国を作った。イギリ
ス帝国の戦略は、ユーラシア大陸の周縁部をぐるりと支配し、大陸中心部にあ
る国々を封じ込める世界体制を維持することだった。「地政学」として教えら
れているものの中心は、このイギリスの戦略を理論化したものである。イギリ
スの戦略に基づくと、ロシアや中国といった大陸型の大国は、本質的な敵方で
ある。大陸の周縁にある島国の日本は、本質的にイギリスの味方である。

(第二次大戦前、イギリスは日本を敵方に追い込む行為をやり続けたが、これ
は私が見るところ、アメリカを抱き込むためという別の事情に基づく例外行為
である)

(中略)

▼国際社会という名の談合体制

 イギリスは第一次大戦前から「国際協調体制」を作ることで、世界支配のコ
ストを、自国だけで支配する場合に比べて、格安に抑えるという技能を駆使し
続けている。たとえばイギリスは第一次大戦の前後、オスマントルコ帝国を崩
壊させて中東を殖民地にしていく際に、フランスを誘い込んでいる。フランス
は中東の中でレバノンだけがほしかったのだが、イギリスは、レバノンの後背
地にあたるシリアもフランスに押しつけ、これを「サイクス・ピコ条約」とし
て実現した。イギリスは、スエズ運河の周辺は必要としたが、シリアは必要で
はなかった。

(中略)
▼アメリカを欧州偏重・アジア軽視にしておく

 第二次大戦後、生来の多極主義的な世界戦略を捨て、イギリス的な世界戦略
を採り入れた結果、アメリカの戦略は欧州偏重となり、大西洋経由で世界を見
る態度から脱せられないでいる。地理的には、アメリカはヨーロッパとアジア
と両方に向いているのだから、本来、欧州並みにアジア太平洋を重視してもお
かしくないはずである。

 アジアは今後、中国やインドの発展によって50年間ぐらいは経済成長でき
そうな可能性がある。欧州よりアジアの方が、今後の可能性を秘めている。そ
れを考えれば、たとえばアメリカ連邦政府が首都を東海岸のワシントンDCか
ら西海岸のカリフォルニア州あたりに移転させ、大統領が「これからはアジア
太平洋を重視する」と宣言するといったことが起きても不思議ではない。そう
した動きはアメリカの国益にプラスである。

(中略)
▼ユーラシア包囲網と日本

 とはいえ半面、蛇足的に言うと、戦前の日本は、アメリカに影響力を行使し
ようとするイギリスの戦略のせいで、ひどい目にあっている。もともと日本の
明治維新は、イギリスにとって、東アジアにロシア帝国の太平洋進出を阻止し
てくれる代理勢力を出現させる作戦という意味があった。明治政府の元勲たち
の多くは、イギリス留学組であり、彼らを通じてイギリス好みの近代日本が作
られ、大英帝国のユーラシア包囲網の東端として機能し始めた。日本側は自分
たちに与えられた役目をこなし、ロシアの南進を阻止するために、日露戦争で
ロシアの利権を奪い、朝鮮から満州に進出した。


http://tanakanews.com/g0613UKUS.htm
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田中宇の国際ニュース解説 2005年12月20日 http://tanakanews.com/  

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★ホロコーストをめぐる戦い

****************



■陰謀論とメディアリテラシーの境目


リビジョニズム。


田中宇さんの描き出す世界観は、通常のCNNや米国追従の日本政府とそれにおもねるマスメディアが描き出す世界観と真っ向から反対する物が多い。


ある意味、準パラダイム(=その時代そのときに支配的な物の見方)に対して、真っ向から反発する、疑問視する姿勢は、ともすれば被害妄想の拡大した陰謀論的な色彩を帯びる。


被害妄想意識が拡張した陰謀論は、ある意味、病気みたいなモノなので、あっさり無視されやすいし、通常の場合は無視すべきものである、というのに僕も反論しない。


しかしながら、


このドミナントな世界観に反論する姿勢



妄想拡張的な陰謀論


というのは、線引きが難しい。


その典型例が、この「ホロコーストはなかった」というリヴィジョニストの意見だ。


「ホロコーストの事実(数百万人が殺された)」は、1970年代以降、米国をイスラエル建国・維持をするために引きずり込むために、世界的な大衆洗脳・盲従のための言論弾圧機能を持っているのは事実だ。



この機能的な事実は、否定できない。



僕も、60年以上前になってしまった歴史について、検証する手立てを持たないので、しょせんすべては「人の意見や文字・資料」で判断するしかない。その「事実性」は、慎重なるソシアルサイエンスや歴史学の手法で、何度も何度も検証されながら考察されるべきだと思う。



しかしながら、大衆扇動のためのプロパガンダとして言論抑圧機能を持ったイデオロギーは、事実の検証というサイエンスの基本を封殺してしまう。


これは、情報操作に長けた勢力がよく使う手段だ。というのは、ホロコーストや南京大虐殺が良い例だが、倫理的にや人権的という「反論を許さない言論的雰囲気」を作り上げて、その概念をバネとして、言論空間を弾圧していく手法だ。


ここで、僕もエクスキューズをしておくと、


そもそもホロコーストや南京大虐殺の「事実性」について、会話をしたいわけではないということだ。そうではなくて、「それ」が現在の政治権力構造を作り上げるのに果たしている機能のことを話題にしたいのだ。



この微妙な違いがわかるだろうか???


「ここ」が、つまりは、



メタな議論(=手法・議論の技術的問題)



と、



問題それ自体



は、別物だという感覚は、メディアリテラシーには最も重要であって、言われたこと事実だと思う割れていること「鵜呑みにすること」は危険だ、という感覚だ。


が、人間には堅い地平を信じたいという欲望があり、基本的には、常識や世界観・パラダイムには、逆らわない傾向がある。常識やパラダイムは時の権力と結びついているので、反論するのは、一般の生活人にとっては百害あって一理なしだからだ。


しかし、凄く難しいのは、ある意味、逆にいえば、ナチズムや極右勢力にとって、リヴィジョニズム自体(僕が言っているメディアリテラシーの問題も)も、実は、今度は逆に彼らにとって都合の良い言論封殺的機能を果たしてします。


つまりね、ある意見や世界観というのは、ある特定の政治勢力・権力と必ず結びついているものなので、つねに、そういったイデオロギー性やプロパガンダ性を「排除した」中立的なソシアルサイエンスによる追求を実行する機関・組織が必要なのです。



近代社会では、それにジャーナリズムと大学機関(報道の中立と学問の中立)があたります。



だからジャーナリズムにおいては、特定の権力を擁護しないように、資本を集中させずに、小さな勢力がひしめいて競争しあって、しかもつぶされないように規制で保護するというマーケット規制が行なわれます。けれども、実際にはグローバルな競争と放送網の維持に必要な莫大な資本のため、クロスオーナーシップが認められやすい。しかし、民意(それを要求する大資本)におもねるジャーナリズムなど、真の意味でのジャーナリズムとしては、ゴミのようなものです。


大学機関も、日本の大抵の大学を見ればわかるように、企業の下請け的産業職業訓練校になりさがり、神聖なる神に誓った中立という伝統を失いつつあります。


神学的伝統のない近代日本にだって、彰義隊の戦争中に授業を行ない、いっさいの官職につかなかった福沢諭吉先生の創設した慶応義塾のように、もともとは近代における国家権力等への距離感をもった中立伝統を持つ大学組織はあったはずなのに・・・。


結論として何がいいたいかというと、近代国家・国際社会の文明機構をデザインするときに、「この中立性の伝統の喪失」という世界のあり方の盲点を突いて、特定のイデオロギーを解体しようとする志向にある種タブー性を作り出して、世論操作・大衆扇動を行なうことが非常に多くなっている時代だ、ということです。


象牙の塔ではないが、そういった世俗的なものから離れた、真の事実・真実を追い求める意志と組織をもたないと、世界はだめになるなーと思ったのでした。こういうのは、対世俗の価値観を超えるエートスが必要なので、簡単には作れないかもしれないけどなー。

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