『マイガール』 佐原ミズ著 喪失感の共有による絆は・・・・・
テーマ:書評 少年マンガ
- 佐原 ミズ
- マイガール 1 (1)
以前『ほしのこえ』のマンガが、とても丁寧で、それで絵柄が好きだったので、思わず買ってみた。傑作というわけではないが・・・・個人的に胸があったかくなるし、とても好きです。絵柄がね・・・好きなんですよ。この、、、めがねをかけた、ちょっとナイーブな男性ってのは、どうもツボみたいで、、、なんかすげー好き(笑)。この絵柄好きだなー。漫画も、違和感ないぐらいにはうまいし。たぶんトータルで評価すると傑作とはか言えないとは思うんだけれども、この絵柄の繊細な感じやコマ回しや、キャラクターのちょっと影がある不器用そうな笑い方は・・・僕は凄く凄く好き。なんだ読んでいると、切なくなって、胸がぐっとくる。
ただ読んでいて、ネタばれなんですが・・・・これって、別れたと思っていた相手が実は子供を産んでいて、彼女が死んで初めて、自分の子供がいたっていうことがわかって、いきなり小さな娘を持ってしまった青年の話なんですが・・・・・。昨今、お涙ちょうだいの映画がたくさんあったのじゃないですか・・・えっと、『世界の中心で愛を叫ぶ』?だっけ?とか、『いま会いに行きます』とか・・・・・『よみがえり』とか・・・・
- 東宝
- 黄泉がえり
- レントラックジャパン
- 「いま、会いにゆきます」 あの六週間の奇蹟
愛が・・・・・相手が死んでしまったという『喪失感』でしか実感できないってのは、なんともさびしい時代だなーと僕は思ってしまった。・・・・喪失感が、純粋な愛を感じさせるテーマだというのはよくわかるのですが・・・・。
この作品の主人公の正宗くんも、その娘のコハルちゃんにしても、、、、、この二人を結びつける絆は、泣き死んでしまった母親の陽子さんへの喪失感の共有なんだよね。喪失感の共有が、強い純粋性を帯びる愛になるというのは、よくわかる。現実に生きていて、肉体があれば、さまざまな欲望や幻想をぶつけて裏切られるものなのだが、、、死んでしまっては、裏切られることも要求することも少なくなるので、感情が純化されていくんだよね。
とてもせつなくぐっとくるんだが・・・・・やはりそういう喪失感覚による愛を感じるならば、、、なんで生きている時にできないかなーと思う。というか、喪失感をイメージできるのならば、それをベースに、今もっと愛する人を大事にする物語を書けないのかなーと思っています。佐原さんへの注文ではなくて、今の時代に対しての注文だけれども。
ちなみに、娘と毎日家に帰って、今日会ったことを話す・・・・それだけで、幸せだっていう正宗くんの話は、凄いよくわかる。それは、、、同じ時を共有することのできる愛する人と出会った時の喜びだもんね。・・・・・ほんとうは、失って気づくのではなくて、今日この時を、愛する人と(もしいるならばね!)共有できることをいつも感謝していきなければ、もったいないんだけれどもね。話を共有することは、一度しかない人生の貴重な「いまこの時」を共有することだから、意味はないけれども、価値があることなんだ。
p68
コハルちゃんと一緒に帰って
寝るまでの時間 一つでも多く今日のことを話す
僕の新しい過ごしかただ
- 佐原 ミズ, 新海 誠
- ほしのこえ
ちなみにp189のコハルちゃんのセリフは、泣けた…。
「今年のプレゼントなら もうサンタさんがくれました…」
「あら なにをもらったの?」
「正宗くん」
・・・・・ここのコハルちゃんの少し影のある笑顔で、胸がつぶれたよー。。。。うううううううううう。ぼかぁ、けなげってのに弱いんだよ。まじで。
ちなみに、この手の話は、エンドを持ってくるのが難しいのだが・・・・この1巻だけで、おなかいっぱいです。
・・・・・うう・・・・夜の2時に帰ってきて記事かくんだもんな…俺バカだな…。でも、なんかプライベートないと、さびしいもん!。








1 ■はじめまして
nadmirerと申します。
実はペトロニウスさんの記事を読んで、コードギアスを(特に、第22話を先取りせずに)観てみようと思ったひとなのですが、それはさておき、
「そういう喪失感覚による愛を感じるならば、、、なんで生きている時にできないかなー」
そうなんですよね、相手が死んでしまったら(相手にリアルに伝わるかたちでは)何もしてあげることはできないですし、そもそも自分が死んでしまったら何もできなくなりますし・・・。
たぶん、明日も必ず今日と同じ日常がやってくるのが当たり前だとどこかで思っているから、それに気づかないのでしょう、きっと。もしかすると、今日と同じような明日はやってこないかもしれない、だから、今日できることはやっておこう、明日も今日と同じ日常があったならば、それってありがたいな・・・みたいな。
「いまこの時」を生きるっていうのは、そういうことなのかなって。
夜の2時に帰ってきて記事を書いておられるとは・・・記事のボリュームといい、内容の密度といい、そういったこともあわせて、その行動力には脱帽させられてしまいます。。でも、プライベートなんですよね??
ということで、失礼しました。