シニア犬 最期まで幸せでいてほしいから

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グルコサミン
 あけましておめでとうございます。12月はびっくりするような大雪に見舞われましたが、元旦から今日まで雪はほとんど降らずじまいで、穏やかに過ごしております。あっ、もちろん寒いですよー。朝はマイナス10度以下なので、排泄目的でドッグランに出されたワンズはあっという間に終わらせ、後はただひたすら走りまわっています。空中に足があるとつめたくないから?そうそう、間もなく13歳になろうとしているポメラニアンに至っては後足二本で立ち上がり、「早く抱いて家に入れろ―」とのたまいます(笑)。
 さて、本日はサプリの最後、高齢犬に飲ませている方が多いと思われるグルコサミン硫酸塩について書いてみたいと思います。高齢になるにつれてみられる変化のひとつとして、関節軟骨の減少に起因する変形性骨関節症があります。部位としては股関節、膝関節、肩関節、肘関節などです。関節に生じる疾患に併発する場合も多いのですが、加齢による摩耗が原因で生じる場合に限って考えてみたいと思います。関節のクッションである軟骨部分が減り擦るのですから、当然痛みを伴うことになります。そこで、この軟骨の主成分であるグルコサミンをサプリとして与えようという理論です。ご承知の方も多いと思いますが、これについては医学会でも色々な意見が出されております。サプリですから、口から摂取されたグルコサミンは、速やかに消化吸収されて広く体内に分布します。グルコサミンは糖類なので多くがエネルギーとして使用され、体内の様々な組織に分布し、この一部が再合成されてグルコサミンとなり、関節軟骨の再生に役立ち、痛みを抑えるということです。発売元によってグルコサミンだけではなく、コンドロイチン、ビタミンC、ビタミンE、硫酸マンガン、EPA、DHA、緑以外抽出物等々色々な物質が組み合わされたサプリとして販売されています。以前にも書きましたが、同じ内容であっても有効成分や配合量などが違えば効果も異なってきます。獣医師はいくつかのサプリを動物病院に用意してあり、症状などによって使い分けています。やはりきちんとしたものはそれなりのお値段がしますし、継続して与えることがサプリの基本ですから、お財布と相談しながらということになりましょうか。流通しているものの中には粗悪品がけっこうあります(笑)。意味のない投与になってしまいますから、やめましょうね。せっかく犬のためを考えて与えるのですから、動物病院に相談することを強くお勧めします。
 すでに関節に痛みを生じている場合、サプリは今日与えたら明日効果を示すわけではありませんので、始めのうちは非ステロイド系の鎮痛剤とサプリとを併用し、様子を見ながらサプリだけにしてるいくというような使い方をする場合が多いと思います。もちろん、体重管理が重要なことは言うまでもありません、関節への負荷を減らすためです。
 昨今、雪国では、朝のお散歩の時、うっすらと雪が積もっているので、犬の足跡が見やすい時期です。わが家の犬はまだきれいな四つの足跡しかついていませんが、足跡の間に線ができている時には関節症を疑ってみましょう。病気でも問題行動でも、そして老化による変化でもそうですが、ひどくなる前に対処することが大切です。

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L-テアニン、αS1トリプシンカゼイン、L-トリプトファン、メラトニン
 メリークリスマス!皆様のご家庭では昨晩、つまりイブの夜、チキン(もしかしてターキー?)をメイン料理、もちろんクリスマスケーキをデザートにクリスマスディナーを楽しまれたのでしょうか?ストーブの横で寝そべっている毛むくじゃらのあなたのわんこにもサンタからプレゼントが届きましたか(笑)?
 さて、本日は4つのサプリについてまとめます。高齢になるにつれての変化として、睡眠の質の低下と不安傾向の増加が良く指摘されます。これらを改善する働きを持つ脳内神経物質としてγアミノ酪酸(GABA)、セロトニン、メラトニンがあげられます。逆の働きを持つ、すなわち興奮作用を示すものとして有名なのがグルタミン酸です。
 L-テアニンはアミノ酸の一種でお茶に含まれる成分として知られています。グルタミン酸の作用抑制、GABA様作用、また、セロトニンを増加させる作用があるという一部の報告から、抗不安、睡眠の質を上げる、静穏作用がうたわれている物質です。フランスの会社で開発され、日本でも販売されている犬猫用製品がありますし、人用のものもたくさん売られています。
 α-S1トリプシンカゼインは乳汁中に含まれるたんぱく質成分で、赤ちゃんがおっぱいを飲んだ後のあとに安心したようにぐっすり眠るのはこの物質によるところが大きいということがわかっています。具体的にはGABA様作用ということになります。こちらもフランスの会社で犬猫用製品が製造され、日本でも販売されています。L-テアニンもα-S1トリプシンカゼインも、フランスから・・・面白いですよね!
 次のL-トリプトファンはアミノ酸の一種でセロトニンの前駆物質です。そしてセロトニンはさらにメラトニンに変化します。つまり、簡単に言ってしまえば、炭水化物やビタミンも必要ですがトリプトファンが十分に摂取されると、セロトニンとメラトニンが増加することになるわけです。いろいろなところから販売されています。
 最後にメラトニン。以前にも書いたかもしれませんが、日本では販売されていないものの、USAでは人用の製品がドラッグストアーにふつうに並んでいる処方箋不要のサプリです。睡眠の質や入眠しやすさを司る神経伝達物質ですから、まあ、ダイレクトに作用すると言えます。
 これらのサプリメントは、高齢動物にはもちろんのこと、高齢ではなくても不安が関与している問題行動を持つ犬や猫に対しても獣医師がおすすめすることが多いと言えます。私も実際におすすめしています。いずれのサプリも持続的に飲ますことが重要です。複数の会社から販売されていますので、用量や同時に加えられている成分にも注目してください。そうそう、もちろん、これら4つをいっぺんに与える必要はまったくありません。どれがあなたの犬には最もよさそうか、おかかりの獣医師に相談することをおすすめします。
 あと1週間でお正月。みなさん、良いお年をお迎えください。See you!

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DHAとEPA

 私が住んでいる由仁町はすっかり雪に覆われています。犬たちは雪の中、ボール拾い(探し)に夢中です(笑)。まだ、紅葉を楽しまれている地域もあるのでしょうか。
 さて、今日はタイトルにあげたふたつのサプリについてです。本当は神経系に作用する別のサプリについても書こうと思っていたのですが、事情により(後述)、それは次回!前回の記述もそうですが、このブログではいわゆる商品名は出しません。サプリの一番初めの原稿に書いた通り、同じ成分が記載されていても、精度や用量、加工方法による安定性などによって全く効かなかったり、すごく効果があったりということが考えられます。でも、公共の場で(笑。このブログって公共ではないよね・・・)どこかの会社の製品を「よいしょ」したり、けなしたりするのは私のポリシーに反するからです。まあ、具体的な商品については、おかかりの動物病院の獣医師にご相談していただければと思います。人だと、少なくてもトクホマークをご確認くださいと言えるのですが(笑)。
 さて、DHA(ドコサヘキサ塩酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)についてです。両者ともに、不飽和脂肪酸に分類され、オメガ3必須脂肪酸という語でよく知られていますね。これらが出始めたころは製品の化学的な安定性の問題が大きかったことを記憶しています。つまり、酸化しやすく、酸化によって効果が無くなるばかりか有害化してしまうと・・・。現在は酸化を防ぐための処理が開発され、きちんと処理したサプリが発売されるようになってきました(されていない物もある・・・)。実はサプリだけでなく、人では医薬品としても流通しています。サプリの第一回目の時に書いたあの、面倒な「医薬品」ですよ!具体的には高脂血症の治療薬として認可されています。認可はされていませんが、他にも抗血栓作用、血圧低下作用などがあることから、本薬の投与禁忌として出血している患者があげられています。ですから、同様の効果、つまり血中の脂肪を下げる効果は犬にも期待できそうです。さらに、人の認知症にあたる高齢性認知機能不全への応用によって、認知機能の改善や低下を最低限に抑えることが可能であったというレポートが動物関係の研究者や臨床家から散見されます。DHAは脳血液関門を通過できることが知られており、神経細胞そのものに直接作用する可能性が示唆されています。

 私はこれらのことから、高脂血症や認知機能の低下が感じられてきたら、考慮すべきサプリだと思っています。これらの物質もまた高齢犬用のドッグフードに添加されていることが多いともいえますのでチェックしましょう。

 実はこれから、昨年も出かけたラスベガスで行われるアメリカ獣医行動研究会の年次大会に行ってきます!では、次回もお楽しみに!

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