シニア犬 最期まで幸せでいてほしいから

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困った時には飼い主に頼ってほしい(笑)
 今日は私の理想の犬のみっつめの条件、犬が困った時の対処の話です。飼い主の制御の効く範囲で、社会化期を中心として青年期にかけていろいろな経験をすることにより、刺激を受け入れるキャパシティーが広がるのは間違いありません。だから、幼少期の育て方は本当に重要です。
 一方で、育て方、しつけ、トレーニングなどを突き詰めていくと生まれつき持っている性質(気質)に必ずぶち当たります!ここはどんなに飼い主ががんばってもどうしようもないのです。行動は生得的なものと習得的なものとのバランスによって生じますから、どうしても前者の影響が少なからず出てくるのは否めません。犬種による差異、性による差異、血統による差異、さらにはその犬がまだ胎内にいる時の母犬のストレス状態など、様々な要素が入り組んで気質が作られます。さらに厄介なことに、この気質は幼少時から片鱗を見せる場合もありますが、身体的のみではなく精神的に成長してから、じわりじわりと出てくることもあるのです。幸いなことに私の犬(ここでは、例の(笑)コイケル)は、怖い時にパニックを起こすことはありません。育て方の問題ではなく、持って生まれたもの、つまりパニック惹起には生得的なものが大きく関与しているように感じています。
 犬を楽に飼育したいなら、入手時に慎重に選ぶ必要があるのです。両親を見て、母犬の飼育環境を見て、別腹の兄弟たちを見て・・・。でも、多くの飼い主にとってこんなことは無理ですねー。
 パニックを起こす犬を起こさない犬にするのは大変です。パニックを起こす刺激への脱感作(徐々に慣らす)と拮抗条件づけ(良いものとパニックを起こす刺激を結びつけるように操作する)を併用しながら、丁寧にトレーニングをしなくてはなりません。以前にも書いたかと思いますが、犬は般化(応用させる能力)が苦手なので、一つの刺激に対して慣らしても類似刺激にさえ同時に慣れるとは限りません。たくさんのパニック刺激に対して地道な努力を継続していく必要があるのです。
 さて、パニックを起こさない犬のなら、怖いと思った時に飼い主を頼る犬を作るのは簡単です。その犬が苦手だなと思う事柄が生じた時に何かのコマンドをかけてやる、たとえば「お座り」とか「おいで」とかです。そして従ったら褒めてやることを繰り返します。不安が強いようならその後、抱いてやっても良いでしょう。コマンドに従ったら褒めてもらえること、「自分の怖さ」を飼い主は理解してくれることを学んだ犬は飼い主に訴えてきます。「怖いんだけど、どうしたらいい?」って。そこできちんと答えてやる。「お座りしてみたら?」とか「抱っこするからおいで」とか・・・。飼い主のそばにいれば安心だという感覚はどの犬にも持っていて欲しいものですよね!

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煩わしい犬も嫌だなあ
 さて、前回のようなトレーニング方法を続けると、確かにいろいろと自ら考えて行動する犬ができるのですが、「ねえ、これどう?」みたいに、いつでも飼い主にアテンションを求める犬ができてしまうことにもなりかねません。私は、じっと飼い主からの命令を待つ犬(というか、寝ていても飼い主を常に意識し続けている犬と言った方が適切かもしれません)は嫌いです。だけど、「ねえねえ」と要求をしてくる犬や、飼い主がいつあの楽しいゲーム(つまり、トレーニング)を始めてくれるのかと期待しながらじっと待っている犬も同じくらい嫌なのです。もっと独立心が高くて勝手に自分の時間を過ごしていてくれて、私が声をかけた時だけ注目してくれればいいなあ、なんて思うわけです。あはは。わがままでしょうか?
 そのためには飼い主が犬からの要求には一切応じないという強い意志を持つこと、しかも動物福祉を考えて要求されてからではなく、先に犬の必要を完全に満たしてやるのが最低条件だと思います。要求によって行動しちゃうと、要求する犬ができやすいからです。うーん。でも、要求される前にっていうこれがとっても難しい。
 アメリカのトレーナーさんから学んだことの一つに、飼い主が食事をしたり、コンピューターに向かったり、新聞を読んだり、お客様と話をしている時には、「自分には関係ない」と自ら考えてリラックスして休む犬とか寝てしまう犬を作るというのがあります。具体的には決して、「伏せて待て」という命令を出さずに、犬が勝手に伏せて待つというかリラックスして休む行動をとるのを待ち、その行動を強化していくのです。前回書いたキャッチングを利用した反応形成のひとつですね。もちろん、犬がその行動をとる頻度を上げるための操作を加えてもOKです。例えば、始めはリードを装着して短く持つとか、机にしばるなどして、犬が興味を持つようなものを極力減らしてしまうといったことが考えられますね。ここで、飼い主は一切犬を観ないでじっと耐える必要があります。というか、飼い主は犬を観ないふりをしつつ、何かをやり続けなくてはならないわけです。そして犬が自らリラックスした時、何気なく静かに褒めてやることを繰り返します。この時、決して犬が興奮して他の行動をとることが無い褒め方が必要なのは言うまでもありません。このようなコマンドを一切伴わない望ましい行動を強化するトレーニングと、前回書いたような方法で犬の自発的な行動を抑えることなく最終的にコマンドを入れるオビディエンストレーニングとをバランスよく行うことにより、私の理想の犬に近づくように思いませんか?ああ、でも私の理想の犬で掲げた、「私のことを大好きな犬」は私からの注目を得たいよね!うーん、難しい!まだまだ続きます(笑)。
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自分で考えて行動する犬
 さて、今日は犬のトレーニング方法のオペラント条件づけ、キャッチング、シェイピングについてまとめます。自ら考えて行動する犬を作るにはどのようにトレーニングを進めたらよいのかについてのヒントを与えてくれます。
 オペラント条件づけとは、犬がとった自発的で意図的な反応(行動)に対して、その反応の増大を目的として強化する、つまり犬の喜ぶもの(好子)を与えたり嫌がるもの(嫌子)を取り去る、またはその反応の低減を目的として罰する、つまり好子を取り去ったり嫌子を与えることをいいます。ここでは、前者の犬の行動を強化する方法についての話を進めます。
 さて、行動を強化するためには、動物が私たちの求める行動をとってくれないと困りますね!前回書いたキャッチングとはまさに犬をじっと観察していて、「あっ、それ!」という行動を犬がとった瞬間を逃すことなく強化する手法です。トレーニングを重ねると、犬は何か行動をとるとその中の何かを飼い主が拾って(笑)強化することに気づきます。そこで、いわゆるトレーニングモードに入った犬はゲームのように試行錯誤を繰り返すようになるのです。飼い主をちらみしつつ、座ってみたり、伏せてみたり、何かのにおいをかぎに行ってみたり、台に登ってみたりします。実際のトレーニングでは目的の行動が強化された時点で、コマンド(その行動をとることを意味する命令語)を教えるという手続きに入るわけです。

 でも考えてみてください!表出される頻度が少ない行動を、キャッチングだけでトレーニングする、つまりその行動を犬がとるまで待つというのは、非常に効率の悪い学習方法です。犬だって、なかなか強化をしてもらえないので、混乱して学習を放棄する可能性が高くなります。まあ、たいていの犬なら、3分以上集中していろいろな行動をとってみるなんてことはしないと思います。

 そこで、他の手段を併用していくことになります。例えば、目的とする行動に近い行動から、少しずつキャッチングしていくことで、大きく外れた行動を犬が試すのを防ぎつつ、最終目標の行動に近づけていきます。例えば、「休め」を強化したいとします。いろいろな順序づけができると思いますが、たとえば、初めに犬が立ち止まる行動、歩き続けた犬が立って止まった時点でこれを強化します。立ち止まる行動は「休め」よりも頻度高く犬がとりますよね?さらにいえば、犬が「休め」の姿勢をとる前には必ず立ち止まるはずです。さて、立ち止まるという行動の頻度が増えた時点で、ステップを上げ、次は犬が自ら座る行動をキャッチングします。そして座る行動が強化された時点で、次には伏せる行動をキャッチングし強化する、その後、伏せて足を崩す行動を強化するというようにします。

 このような手法をキャッチングによるシェイピングといいます。実際のトレーニングでは犬の様子を見ながらこれらのステップをさらに細分化する必要が出てくるかもしれません。犬のトレーニング経験や状況などによりステップの刻み方は大きく異なるわけです。最終目標である「休め」の行動が増えた時点で、コマンド「休め」をいれます。ステップを上げた際には前のステップの行動の頻度が上がっていますから、犬は「あれ?どうしてご褒美がでてこないの?えっと、次に何をすればいい?」と考えて行動することになります。だから前のステップで強化した行動の次に犬がとりやすい行動を特定することがポイントになります。そしてステップを上げた以上、前のステップの行動は強化しないことが重要です。これらのトレーニングはもちろんオペラント条件づけを利用しているわけです。

 長くなってしまいました。今日はここまでにします。まだまだ続きます(笑)。

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