乳幼児を中心に小児で流行する疾患とされてきた百日ぜきの患者が、成人を中心に増加している。国立感染症研究所感染症情報センターによると、全国約3000か所の小児科定点医療機関からの患者報告数は、4月26日-5月2日の週が68例、3-9日が70例、10-16日が134例、17-23日が162例と、ゴールデンウイーク以降に急増。小児科からの報告にもかかわらず、年明け以降に報告された患者の半数超を成人が占めている。同センターでは「小児の感染源になる可能性がある」として注意を呼び掛けている。

【百日ぜきの患者に占める成人の割合詳細】


 同センターによると百日ぜきは、百日ぜき菌の感染を原因とする急性の呼吸器感染症で、特有のけいれん性のせき発作が特徴。1950年代には、小児を中心に年10万人以上の患者が発生していたが、81年に導入された無細胞百日ぜきワクチンを含むDPT三種混合ワクチン(ジフテリア、百日ぜき、破傷風混合ワクチン)の接種率向上によって、患者報告数は大きく減少した。

 一方、近年では成人の患者が増加傾向にあり、患者に占める成人の割合は年々増加している。小児科定点報告によると07年30.9%、08年36.7%、09年40.5%と推移しており、今年は5月23日までで54.9%と半数超を占めている=グラフ=。

 百日ぜきは、成人ではせきが長期間続き、せきのし過ぎが原因で肋骨を骨折する人もいるが、小児に見られるせき発作や発熱などの特有の症状は出ない場合が多い。また、予防接種歴のある人や、発症から3週間以上たった人では、せきが残っていても菌が検出されないことが多いため、診断が難しい。

 同センターでは、成人が小児の感染源になることを懸念している。DPTワクチンは、生後3-90か月未満が第1期定期接種の対象。ワクチンを接種していない家族内接触者の9割が感染するとのデータもあり、3か月未満の乳児などで感染のリスクが高い。

 同センターの岡部信彦センター長は、「成人の場合でも、せきが長期間続く場合は百日ぜきを疑ってほしい」としている。




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