<15th Nov Sat>


11時からのドニゼッティの傑作コメディオペラ愛の妙薬L'elisir d'moreのドレスリハーサルに行きました。


筋書きは以前の記事をご覧下さいですが(→こちら )、要するに頭の弱い村のニーチャンがワインを愛の妙薬と信じて高値の花をモノにするあり得ないけど心温まるストーリーです恋の矢


今日は明日の準備等で忙しいので(チャリティパーティで琴演奏)、大急ぎでアップしておきます。



Director Laurent Pelly

Set designs Chantal Thomas
Costume designs Laurent Pelly
Associate costume designer Donate Marchand
Lighting design Joël Adam
Conductor Daniele Rustioni
Adina Lucy Crowe
Nemorino Vittorio Grigolo
Dulcamara Bryn Terfel
Belcore Levente Molnár
Giannetta Kiandra Howarth



ちっともじっとしていないヴィットリオ・グリゴーロにこの役がぴったりなのは想像するだけで明らかなのですが、実際にまじかで見たら、期待以上の張り切りようで、いつもより目が離せませんでした目


抜群のコメディセンスと身体能力で酔っ払う場面ももちろん他の誰よりも面白いし、床をごろごろ転げまわったりする体当たりアクションもばっちりサマになるし、とにかくどの場面も表情豊かで乗りに乗った大笑いの楽しいパフォーマンスでした。 

そして、これが大切なのですが、オツムの弱いニーチャン役でも魅力がなくてはならず、そこはハンサムなグリゴーロのこと、ボロい格好(本来の衣装に戻りました)してても良い男オーラが満載でラブラブ!、ほんと、ネモリーノ役はグリゴーロのためにあるみたいなものだから、私が今までにみたネモリーノの中では彼がベスト。 この役は10年以上ぶりらしいのですが、年齢的にもぴったりな時に長年やらなかったのは勿体無いことでした。



CD終了後にCDサイン会があり、私は明日の準備(チャリティパーティの琴演奏の練習等)があるので行かずに帰宅したのですが、後で聞いたところ、列に並んでる人が凄く少なかったそうです。なぜでしょうね? 彼はロンドンでも人気者のはずなのに。気を悪くしなきゃいいけど・・


      

      

     


グリゴーロの派手なアクションとバランスをために他の人も頑張れと演出家に命令されたのか、恋敵のベルコーレ軍曹のLevente Molnár も大張り切りアップ 大袈裟に腰を振ったり始終回りの女性に投げキッスしたりしてキザで浮気者の嫌~なヤツを上手に演じてました。 声もよく出てメリハリもあり、これまた今までの中でベストの軍曹の一人になりました。数年前にドン・ジョバンニのマゼットでROHに出たことがあり、その時もなかなか良かったけど、すごく成長して芸達者になったこと。


ルーシー・クローは、なぜか何度聞いても好きにはなれないソプラノですが、このアディーナはこれまでのベストかな。コメディ演技もフィガロの結婚のスザンナよりも板に付いてきて、文句のつけようはありません。とは言っても、これまでこの役をここでやったダムラウやクルザックと比べては可哀相ですけどね。


      



インチキ薬売りのドゥルカマーラはブリン・ターフェルが発登場でしたが、突っ立て歌うだけの場面も多くてなんだか地味な印象で、体型そっくりのベルコーレに負けちゃいましたね。でも、皆が大袈裟だとやり過ぎになるかもしれないので、これくらいでちょうど良かったのかも。隣の席のお婆さんは「アホらしい演技が目障り」って言ってて、それも理解できるので。私はこのオペラは今日のようなドタバタお笑い路線でが好きですけどね。


18日の初日には勿論行くし、その後も何枚か買ってあります。グリゴーロは毎回違うことやってくれそうな気もするし、全部行きたくなっちゃったな。もうこの舞台横の安い席に座れるのも最後ですしね。

そうなんです、悲しいことに、この席はもう売ってくれないことになりましたがしょぼん、最後にこんな素晴らしいコメディオペラを近くから見られてラッキーでした。


躍進中らしい若い指揮者のダニエル・ルスティオニはフレッシュでエネルギッシュな指揮ぶりでした。すぐ後ろに座ってたベテラン指揮者に合間合間にぶつくさ不満を訴えたり相談してたようですが。


ちょっとハプニングもあり(私の側からは見えなかったのですが)、笑いながら中断して、リハーサルらしいなごやかな雰囲気にもなって、大いに盛り上りましたクラッカー



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