<10th March Sat>


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

東北震災1周年イブの今夜、セント・ジョンズ・ウッド教会で、和太鼓パフォーマーとしてロンドンでは有名な廣田丈自さんが企画なさった震災復興祈願のチャリティ・コンサートがありました。


遠い海外で日本を想う集いですから、やはり着物で行くことにしました。そして、イベントの性格を考えて地味目でしましょうということに仲間と相談がまとまったわけですが、派手な若作りに慣れてる私には年齢相応に渋くしろと言われても、それはかなり難しいことで、夜だから黒ってのも映えないだろうし、と困ってしまいました。


結局、色を基準にして、ブルーグレーにしたのですが、苦し紛れに単衣の着物。まあ、今日のロンドンは15、6度まで上がり、これは夏の涼しい日くらいの気温ですから、そう論外なチョイスでもありますまい。・・・なんつってにひひ

黒地の帯の柄は棗(なつめ)でしょうね、きっと。黒い部分が多過ぎるのであまり好きではないですが、今日はぴったりでしょ。小物も全て渋い色にしたんですが、「あら、今日はシックで素敵ですね」、と仰って下さった方もいたので、路線変更しようかしら。


着付けのA先生は上品はうぐいす色の一つ紋付きの無地。

 
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    
    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
   

A先生の着付け教室の生徒さんを中心にしたグループの方は皆さん落ち着いた色目でいらしたのですが、日本舞踊グループの方々はテーマが異なったようで、真っ赤な着物に金糸の帯の方もいました。艶やかで素敵でしたが。



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
白い厳かな教会でのコンサートは、和太鼓、尺八、西洋管弦楽の他、二頭の珍しい虎舞もあり(獅子舞より動きが大きくてシャープ)で、ヴァラエティに富んだ内容でしたが、一番印象的だったのは予想通り廣田さんの歌。


秋田音頭、南部牛追唄、江差追分等、東北と北海道の民謡をアレンジして歌って下さったのですが、管弦楽やハープの伴奏で聴く民謡というのも不思議な味わいがあり、廣田さんのあっさりした歌い方の優しく高い音は、私にはまるでカウンターテナーにようにも聴こえ、この絶妙の和洋折衷にうっとり聞き惚れましたわラブラブ!    


   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


和太鼓、尺八、民謡、作曲と多才な廣田さんは6月に東北で(東京もだったしから?)公演なさるそうですから、良い意味で西洋文化と融合した日本文化の興味深い逆輸入になりますよ。


明日は一周年で日本中でたくさんの記念行事があるでしょうが、きっとイギリスでもニュースになるでしょう。震災で再確認された日本人の素晴らしさが世界が再び注目され、長年遠く離れていても日本人であることにあらためて誇りを感じるに違いありません。


ロンドンでは日本大使館でのセレモニー、カドガンホールの葉加瀬太郎さんのチャリティ・コンサートがありますが、私はどちらにも行かず、東北の復興を祈りつつ、家で静かに過ごします。


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