London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
<29th January Sun morning>

昨日はトーチャンと映画The Iron Ladyを観に行きました。主演女優賞総なめに違いないメリル・ストリープの名演技はもちろん抜群でしたが、サッチャー夫人が1979年に首相になったすぐ後に渡英した私にとっては、映画に出てくる出来事はリアルタイムで覚えているニュースばかりだし、「あ、あの閣僚役にはあの俳優ね」と納得したり意外に思ったり等々、とても楽しめました。信念の女マギー・サッチャーは(末期は残念でしたが)尊敬してたし。映画としての出来もなかなか良くて、先週観たThe Artistも面白かったけど、こちらの方が個人的にはずっしり来ました。

先週終わったトラヴィアータ最終日の失望を書いておきましょう。

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1月23日は待ちに待ったグリゴーロ君が出てくれて万歳でしたが(→こちら )、実はほんのちょっとだけですが、「あら、鼻声みたい。もしかして風邪引きかけてる?」、と一抹の不安が走ったんですガーン


2回しか出ない予定なのに実際には1回だけでグリゴーロ君が降板したら、それはメチャ悲しいですよ。でも、代役ヴィオレッタのボブロ嬢同様、もしかしたら若くて上手なテノールを控えとして準備してるかもしれないし、無名の若い代役コンビが世界に羽ばたくビッグイベントになるならそれも良いかも・・・。


などとほぼあり得ない妄想に耽っていたバチでしょうか、なんとグリゴーロ君の降板は現実となってしまいしょぼん、インフルエンザなんだそうですが、当日になって発表がありました。

で、代役は誰? 知らないテノールだったら楽しみだけどアップ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Director Richard Eyre

Revival Director (January) Paul Higgins
Designs Bob Crowley
Lighting design Jean Kalman
Director of Movement Jane Gibson

Conductor Maurizio Benini
Violetta Valéry Bernarda Bobro (Ermonela Jahoの代役)
Alfredo Germont Charles Castronovo (Vittorio Grigoloの代役)
Giorgio Germont Paolo Gavanelli
Baron Douphol David Stout
Doctor Grenvil Robert Lloyd
Flora Bervoix Justina Gringyte
Marquis D'Obigny Jeremy White
Gastone de Letorières Ji Hyun Kim
Annina Hanna Hipp



・・・・・ま、そりゃ、そんな夢みたいはことは起こらないわよね、やっぱり。チャールズ・カステルノーヴォですって。二日後にはじまるコジ・ファン・トゥッテのリハーサルでロンドンにいる彼がやってくれると言えば、そりゃROHには一番都合が良いでしょうよ。ここでこの役やったこともあるし。


しかし、カステルノーヴォは、ROHではちょっと前のコジ・ファン・トゥッテや2005年と2006年のトラヴィアータに出たんですが、一度も良いと思ったことがないので、一気に期待は萎みまくりダウン 来週行くコジだって、他のテノールに変更になりますようにと祈り続けてたんだから・・・むっ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


で、どうだったかと言うと、期待があまりに低かったせいか、怖れていた程ひどくはなくて、一応知名度はあるわけだし、技術的にはなかなか立派で文句のつけようはありません。でも、声の魅力が全く無いのが致命的。グリゴーロ君を2日前とは逆方向から観られる筈だったのに、代わりがこいつか・・・プンプン  私はまだ一回見たからラッキーだけど、今日の切符しか買ってない人があまりにも気の毒だグー


汗今日の苦しみはもう一つあり、それは勿論ジェルモン・パパのパウロ・ガヴァネッリうんちで、先週ほどひどくはなかったけど、でも大嫌いなのに4回目よ、私は。彼が歌ってる間は寝ようと努力したけど駄目で、こんなに長く退屈だったオペラはないわ。頭痛まではじまりましたもんね。一緒に座った友人も同じ感想でしたが、なんとカーテンコールで一番拍手が大きかったのが彼。絶対に間違ってる!むかっ


男二人が良くないのはわかっていたのに忙しい中行ったのは、ヴィオレッタのベルナルダ・ボブロ嬢をもう一度聴きたかったからですが、2日前にヤホの代役で歌ってすっかり気に入った彼女の声はこの日はさらに自信に満ちてきれいに響き渡り、彼女が歌う場面だけは閉じてた目も耳もがばっと開けて聞惚れましたラブラブ!


ヴィオレッタよりもっと軽やかで彼女にぴったりなオペレッタ「こうもり」で5月13日15日にウィーン・フォルクスオーパー日本公演に出演するそうですから(→詳細はこちら )、是非どうぞ。5月18日と20日の「ウィンザーの陽気な女房たち」にも出るようです。東京文化会館で一番高い席は39000円だそうですが、ウィーンに行くことを思えば安いもんではないでしょうか? 


というわけで、大物スターのキャンセルが相次いだ波乱万丈の椿姫マラソン、最終日は主役が二人とも代役という情けない尻切れトンボ事態になりましたが、私にとっては今回の大ヒットとなったボブロ嬢が救ってくれましたキラキラ


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