突然ですが、ブログのタイトルを変更しました。


オペラ三昧イン・ロンドン  

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


新しいタイトルは、日本語の副題まで付いてえらく長いんですが、kimonoをタイトルに入れたかったのと、折角ロンドンにいるんですから、ちょっとでもインターナショナルにしてみようかと思ったわけです。


英語しか喋れないムスメを育ててしまったのに、今更なにがインターナショナルだっ!?


と思われるかもしれませんが、ご心配なく、本文を全て英語にするなんて無茶(&無理)なことはしませんので。そんなことしたら、いいちいちトーチャンに添削してもらわなくちゃいけなくて、そしたらもうトーチャンをコケにできませんしね。


ともあれ、包装は変っても中身は相変わらずですので、これまで通りよろしくお願い申し上げます。



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オペラ三昧イン・ロンドン

10月24日、ロイヤル・フェスティバル・ホールで超人気テノールのヨナス・カウフマンがオペラのアリアをあれこれ歌ってくれました。

「あら、歯の矯正はじめたのね(決して歯並び悪くなかったのに)。口の横にデキものができてるわ。うーん、彼も鬢(ビン)に白髪が目立つような年になったのね」、などということまでわかる最前列ど真ん中の席だったので、容貌の貧しい人の多いテノール界では稀な美男子であるカウフマンの麗しさを至近距離で愛でることができましたラブラブ!


特に好みではないとは言え、ダーク&ハンサムでクールなカウフマンですが、熱唱するとヨダレがたらたら出て、歌い終わると手で口拭ってましたが、タキシードは汚してました汗にひひ

あまり汗はかいてませんでしたが、唾(ツバ)は勢いよく広範囲に飛び散って(特にカヴァレリア・ルスティカーナがすごかった)、下から見上げてる私の着物の膝に何度か着陸したのは間違いないし、一度はっきりと顔に冷たいものを感じました。他の席の人たちからも見えたらしく、「ツバ掛かってたね」、と言われました。帰ってからトーチャンに報告したら、「それは災難だったなあ」と同情されたけど、「ちがう、ちがう、すっごいハンサムだから皆に羨ましがられたんだよ。私も幸せ~キスマーク」、と言ったら呆れてました。


オペラ三昧イン・ロンドン


オペラ三昧イン・ロンドン
Royal
Philharmonic Orchestra

Jochen Rieder conductor
Jonas Kaufmann tenor


(青字がカウフマンの歌った曲)

Giuseppe Verdi: Overture, I vespri siciliani
Amilcare Ponchielli: Cielo e mar from La Gioconda
Amilcare Ponchielli: Dance of the Hours from La Gioconda
Riccardo Zandonai: Giulietta! son io (Romeo e Giulietta)
Alfredo Catalani: Overture to Act 4 from La Wally
Georges Bizet: Flower Song from Carmen
Pietro Mascagni: Intermezzo from Cavalleria rusticana
Pietro Mascagni: Addio alla madre from Cavalleria Rusticana
   Interval
Camille Saint-Saëns: Bacchanale from Samson et Dalila
Umberto Giordano: Un dì all'azzuro spazio (Improvviso) from Andrea Chenier
Richard Wagner: Lohengrin, Prelude to Act 3
Richard Wagner: Winterstürme from Die Walküre
Richard Wagner: Lohengrin, Prelude to Act 1
Richard Wagner: Gralserzählung from Lohengrin



オーケストラと共演するこの手のコンサートではオケ演奏で水増しされるのが当たり前で、フル・オケをバックにずっと歌い続けることはできないでしょうから仕方ないのですが、それにしても今回は水増し量が多かった。しかもオケが上手ならまだしも、締りのないヘナヘナ演奏を延々と我慢して聴いて、我慢のご褒美にカウフマンがちょっとだけ歌ってくれたという有様なので、退屈な時間が随分あってちょっと辛かった・・・ガーンダウン

アップニコニコしかし、カウフマンの完璧な歌唱はオケの水増しを補って余りある程素晴らしく、まるでバリトンのように太い声は私の好みではないけれど、強弱と声色の変化の上手さには舌を巻きました。もし彼がこんなハンサムでなかったら果たしてここまで人気が出たかどうかは疑問ですが、例え男ブスでもテクニック的には紛れもないトップ・テノール。声量もなかなかで、この近さで浴びるように聴いたら、しばらく耳がおかしかったくらいショック!


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トレードマークの巻き毛ヘアスタイルでお辞儀すると頭が異様に目立って笑えましたにひひ
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イタリア語、フランス語、ドイツ語でバラエティに富んだごった煮プログラムでしたが、カルメンのフラワー・ソングは丸ちゃんアルバレスやアラーニャのような甘い声のテノールの方がいいなあと思ったけど、ロミジュリのアリアは誰が歌っても好きだし、最低限のアクションでも、カヴァレリア・ルスティカーナは感情のこもった熱唱。

ハイライトはやはりワーグナーで、ロンドンではまだワーグナーのオペラに出てくれたことがないので、ちょっとだけでもやっと聴けて皆大喜びメラメラ ローエングリン、フルで聴きたいよねえ。


カーテンコールで観客の興奮してやんやの喝采クラッカー 私から見える範囲は総立ちという盛り上がったスタンディング・オベーションで機嫌を良くしたカウフマンは、アンコールを4曲も歌ってくれました(なんだ、オケで水増ししなくても続けて歌えるじゃん)。一曲目はおそらくアドリアーナ・ルクヴルール、2曲目はドイツ語のロマンチックで甘い曲でレハールかと思ったけどそうではなくて(カウフマンの大ファンの友人に教えてもらったんですが)Richard TauberのDue bist die Welt fuer mich(英語にするとYou are the world for me)、3曲目の有名なVesti la Giubba(道化師)の真に迫った熱唱で盛り上がって終わりかと思ったら、最後に軽くReficeのOmbra di Nubeで肩の力を抜き、たくさん来てた知り合いと良いコンサートだったねえと言い合って心が温かくなるような終わり方でした。


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ところで、カウフマンは来年6月6日にネトレプコ夫妻と一緒にコンサートをやるんだけど(→こちら )、あまりの値段の高さに手が出ないし(最高185ポンド叫び)、アルバート・ホールなのでマイク使用というのもナンなので、見送るしかないわ。


映画(後日追記:Youtubeで、なんとこのコンサートのアンコールの道化師の動画がアップされてます(→こちら )。最前列の隅っこからのようですが、厳しい係員の監視の中でよく撮れたもんだとびっくり。

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<10月29日(土)>

今月はほとんど毎晩帰宅したら寝るだけという生活。こんな時はブログなんぞ所詮無理だったと自らの無謀さを責めるのですが、今日は久し振りに一日家でゆっくりできるので、できる範囲で片付けましょうDASH! 

あ、そうだ、来週金曜からトーチャンと二人で行く4泊5日のマドリッド旅行カバンの支度もある程度しとかないといけないわ。来週はまた忙しいから。

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観劇のお出掛けが多いということは、着物を着る機会にも恵まれているということなので、今月は実は合格月間新記録を狙ってるんです。これまでの記録である9回はほぼ確実に越せる見込みですが、3回分まとめてアップしときます。


そんなに忙しいのによく着物なんか着れるわね、とよく言われるのですが、実は逆で、着物の方が楽。迷うアイテムが少なくて、洋服のように靴やバッグやアクセサリーはどうしようと悩む必要がなくてワンパターンで済むので。


オペラ三昧イン・ロンドン    オペラ三昧イン・ロンドン


110月22日の土曜日、ロイヤルオペラハウスのマチネに行きました。高田茜ちゃんが初めてオーロラ姫に抜擢されたのに残念ながら怪我でキャンセルしちゃったバレエ眠れる森の美女だったんですが、そんな日は特に日本人観客が多いでしょうから、洋服感覚ではないコーディネートにしようと、久し振りに娘時代に誂えた紅型風京友禅を。白地から染めてもらったのですが、見本は濃い水色だったのに染め上がったら紺色で、私の着物は主にお琴の演奏会用なので、これではあまりにも地味。なのでずっとお蔵入りになってたのを中年になってから着てるんです。


帯は季節感を重視して柄。これも娘時代のものですが、これはその頃よく使いました。日本にいたら今はこれは年齢的にお蔵入りというかとっくに古着屋に売り飛ばされてたりするんでしょうが、ここでは年齢無視はOKなので(と、私は勝手に決めてる)、派手な赤と黄色でもいいの。



オペラ三昧イン・ロンドン
210月24日はロイヤルフェスティバルホールへ。


ここは地味な雰囲気なので普段はおとなしい色柄にするのですが、今日はなんといっても人気テノールのヨナス・カウフマンラブラブ!ですからちょっと華やかにしてみましょう。前回と同じ紺地に総柄になってしまいましたが、大昔におそらく自分で丁寧にちくちく縫ったウールの着物に、ロンドンでミシンでガーっと一気に走ったカーテン生地の帯。


最前列のど真ん中の席だからカウフマンの目にも止まるかもと思って、こんな全身はっきり柄の着物にしたのが功を奏したか、カウフマンと2度目が合いました。「ギクッ! こないだの来日キャンセルを恨んでる日本人ファンか・・」と思ったかもにひひ  




オペラ三昧イン・ロンドン

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310月27日はロイヤルオペラハウスのドミンゴ・ガラ

千ポンド~千五百ポンドもするディナー付の切符を買ったお金持ちが正装でたくさんいらしてるだろうから、その華やかな雰囲気に便乗しようと、15ポンドの切符を握り締めた私も気張って訪問着で乗り込みました。
オペラ三昧イン・ロンドン
だけど、さすがのドミンゴ先生でも不況には勝てないのか、タキシードとドレス姿はほんの少数で別室でドリンクなさってたので、私は一般ロビーで浮いちゃいましたよ~しょぼん


薄グリーンに花柄の訪問着は東京の古着屋さんでとてつもなく安く買ったものですが(きちんとした場所に着ていく訪問着が一番ダンピング率が高いので私には狙い目)、帯はちゃんと親に新品で買ってもらった亀甲柄の袋帯。


グッド!

ということで、意識したわけではありませんが、この3回の着物や帯は昔から日本で持ってたものや自分で縫ったものを利用できて嬉しいです。


これで今月8回目、今年43回目。私がリスト代わりにしてる一覧は→こちら


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<10月26日(水)>

一昨日はカウフマンのコンサート、昨夜はグラインドボーンから帰ったのが1時ちょっと前、と今週は慌しいのですが、今日はムスメのために休暇を取りました。
オペラ三昧イン・ロンドン
半年近く北アイルランドのベルファストの映画撮影所で働いてたムスメはそこでの仕事を終えて、昨夜ロンドンに戻ってきました


独立した彼女が住むのはここではなく車で20分ほどのフラットなんですが、そこには一泊しただけで、なんと今夜の便でインドに旅立ちました。今月の私のスケジュールもかなりのものですが、ムスメには敵いません。


インドに行くのは子供時代からの友だちの結婚式に出席するなんですが、花嫁のリクエストで着物を着ることになり、着付けの特訓したわけです。


三日間延々と続くセレモニーで毎日違う着物を着ようという意気込みで、着物3枚と帯2本を選んだのですが、なんせ凄く暑いらしいので浴衣と薄物。運ぶのも楽だし、半幅帯なので結ぶのも簡単。ランチを挟んで3時間くらい何度も練習したので、なんとかなるでしょう。

あの泣き虫だったムスメが一人でインドまで行くなんて、と感慨深いトーチャンとカーチャン。落ち込んでる私ですが、公私ともに一生懸命頑張ってるムスメに勇気つけられた気がします。


花嫁さんの家族と一緒に親戚の所に5泊滞在するので、インド人の生活ぶりを見るには良い機会で、クラスメートのほとんどがインド人という環境で育ったムスメには興味深い旅になることでしょう。衛生面とか実はかなり心配ですが、違う文化に触れて視野が広がるのは素晴らしいこと。


夕方、イーリングのフラットまで車で送っていって、ボーイフレンド君との暮らしぶりを拝見。このブログを始めたときは高校生だったのに、すっかり大人になったインドから帰ってきたら24歳になるので、次に会うのはお誕生日のお祝い。


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オペラ三昧イン・ロンドン
ここ数日、秋晴れなのに急にザーッと雨が降ったりして妙なお天気なんですが、紅葉が盛りで美しいです。日本風庭園を作ろうというトーチャンが引っ越した時に植えた楓の木も大きくなり、毎年赤くなるわけではないですが、今年は結構色づきました。


この週末で半年以上の夏時間が終わり、それが過ぎると一気に日が短くなって、もうすぐクリスマス~クリスマスツリーという気分になるんでしょうねえ。本当に一年は早い。人の一生は短い。・・・あ、また落ち込みそう・・・


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<10月23日(日)>

久し振りに家でのんびりできた秋晴れの日曜日、また忙しい来週のあれこれの支度や溜まってるブログ書きにいそしんで。久し振りにムスメに会えるのが楽しみ。カウフマン様もドミンゴ先生もちゃんと出てくれるかな?

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ご贔屓の演奏家を人に勧めて初めて聴いてもらう時にたまたま不調だったりして、「なーんだ、あんなに良いから凄いからって言ってたけど大したことないじゃん」と思われたら口惜しいですよね。

それが、スケールは小さいですが、10月12日に現実となりました。

  Rachmaninov
Piano Concerto No 3
  Bruckner Symphony No 4, ‘Romantic’

  BBC Symphony Orchestra
  Jiří Bělohlávek conductor
  Leif Ove Andsnes piano


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私が極めて高く評価するノルウェー人ピアニストのアンスネスドキドキは本調子でなくても充分上手で、誰だか知らなかったら、この日も「うわーっ、なに、このピアニスト、めっちゃ上手いやん。気に入った!」と誰でも思うに違いないのですが、彼の素晴らしい演奏を何度も聴いてて期待度がすごく高かったし、同じラフマニノフのピアノ協奏曲3番を2009年3月(→こちら )に聴いた時の素晴らしさと比べてしまい、ちょっと残念でした。彼の特徴である静かに燃える叙情さが特に感じられず、これではよくいる普通の上手なピアニストと大して変りません。珍しく時折ちょっと疲れてるのかしらとも感じさせる箇所もあったし。


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オペラ三昧イン・ロンドン
「ラフマニノフが好きだったというグリーグを」、と説明してアンコールに弾いてくれた小品はかろうじて澄んだ音色と軽やかなタッチで彼らしい良さも出せたので、私が引っ張っていって初めて聴いてもらった友人も「グリーグは良かった。あれから私もアンスネスにはまってしまったわ」、と言ってくれてますが、私に言わせれば、なんのなんの、彼の実力はあんなものではありません。

次にロンドンで聴けるチャンスは来年3月29日のQueen Elizabeth Hallでのリサイタルで、私はもちろんとっくにかぶりつき席を確保してあるんですが、その友人も後ろの方だけど切符をお求めになったので、その時はよろしく頼んますよ、アンスネスさん。オペラ三昧イン・ロンドン
ダウン

この日、彼の演奏がイマイチだったのは、オーケストラが下手くそだったのも一因に違いありません。先回はパッパーノ指揮のLSOだったので凄く良かったんですが、BBCシンフォニー・オーケストラって夏のプロムスによく出るのでラジオではよく聴くけど、生ではあまり聴いたことがなくて、でもこんなに下手だったっけ? 切符代がえらく安かったのはそのせいか?(15ポンド)。

これでは後半のブルックナーが心配だけど、「ロマンチック」という副題の交響曲4番は生で聴いたことがないので、もしかしたら苦痛かもしれないけど、一応最後まで聴く、と覚悟を決めて。


で、案の定、全く締りのないダラダラとした演奏で、私は行かなかったけどその前日にクラウディオ・アバド指揮のルチェルン・フェスティバル・オーケストラで完璧なブルックナーの5番を聴いた方々は皆さん雲泥の差と仰ってました。そうでしょうね、これじゃあ。


ブルックナーは大好きな私ですらかなり退屈したのに、可哀相だったのは隣に後半だけ座ったイギリス人の母娘。十代の娘だけでなく母親も死ぬ程退屈してるのは目に見えて明らかで、ごそこそ動いたり眠ろうと努力したり・・・。真っ先に売れるこんな良い席は自分で買った筈がなくて誰かから譲られたに違いないのですが、おそらく一度もクラシック・コンサートに来たことのないド素人に70分間のブルックナーは残酷過ぎ。

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