11月12日、ロイヤルオペラオペラハウスにリヒャルト・シュトラウスのElektraを観に行きました。



Composer Richard Strauss
Director Charles Edwards
Set Designs Charles Edwards
Costume Designs Brigitte Reiffenstuel


Conductor Mark Elder
Elektra Susan Bullock
Chrysothemis Anne Schwanewilms
Klytemnestra Jane Henschel
Orest Johan Reuter
First Maid Frances McCafferty
Second Maid Monika-Evelin Liiv§
Third Maid Kathleen Wilkinson
Fourth Maid Elizabeth Woollett
Fifth Maid Eri Nakamura
Overseer Miriam Murphy
Young Servant Alfie Boe
Confidante Louise Armit
Trainbearer Dervla Ramsay
Tutor of Orest Vuyani Mlinde§
Aegisth Frank Van Aken
Old Servant Jeremy White




おとめ座エレクトラって?



エレクトラは古代ギリシャはミケーネの王女様ですが、「電気」の語源にもなっているくらいですから、物静かでおしとやかなお姫様ではありません。


父親はアガメムノン。有名なトロイ戦争のギリシャ側の総大将で、トロイ戦争は絶世の美女ヘレンがトロイに連れ去られたのを奪回するために起こったのですが、アガメムノンの妻クリテムネストラ(以下クリ妻)はそのヘレンの双子の姉妹で、このオペラにも登場します。


ギリシャ神話にはオリンポスの神々の気まぐれに翻弄されてどえらい目に合う人々がたくさん出てきますが、中でもこのアガメムノン一家は不幸が集中する可哀相度ナンバー1のファミリーです。


アガメムノンは女神ダイアナの怒りを買ったためにトロイ戦争で逆風で船出できなくなり、娘イフィジェニーを生贄にして無事出征し、トロイ戦争で勝利を収めるのですが、帰郷すると、娘を生贄にされて怒ったクリ妻とその愛人エギスト(アガメムノンに身内を殺されて恨んでる)に殺されてしまいます。


このオペラは、エレクトラが弟オレステを逃がし、自分は犬同様に扱われながらもミケーネの王宮に留まって、弟の成長を待って父アガメムノンの仇討ちの機会を狙っているところから始まります。憎しみの充電は十分で、今にもショートしそう。


そうだ、ご存知でしょうか、心理学で息子が母親に愛情を抱いて父親を憎むのをオイディプス・コンプレックスと呼ぶのは有名ですが、その女の子版のエレクトラ・コンプレックスというのもあるんですって。父親を愛する娘が母親を憎むんだそうです。


メモあらすじ


下女たち 「エレクトラ姫様の異常さにも困ったものよね。することと言ったら亡き国王の死を悲しんで泣き叫びながら復讐を誓うだけ。私、もうこのお城からおいとまもらいたいわ」


妹のクリソテミス(以下クリ妹。母親と名前が似過ぎ)

   「エレクトラ姉ちゃん、私は復讐なんかどうでもいいから、普通に結婚して子供が産みたいじゃんね」


エレクトラ 「たわけたことを申すではない! 父上の仇討ちをしなくてはならぬのじゃ」


クリ母 「最近妙な夢ばっかり見るのよ、私。エレクトラや、お祓いしておくれ」


エレクトラ 「母上、悪夢から解放されるには犠牲が必要でござりまする」


クリ母 「犠牲とな。してそれは?」


エレクトラ 「母上ご自身でござるよ。そしてそれを実行するのは弟のオレステ、という預言じゃ」


クリ母 「ひえ~~っ! え、なにニュースが?オレステが死んだとな。よかった、これでわらわも安泰じゃ、ホホ」


エレクトラ 「無念じゃ。クリ妹、では我ら二人で実行ぞ」


クリ妹 「あたしは嫌だから、トンズラするずら」


旅人 「エレクトラ姉ちゃん、俺はオレステ。死んだというのは嘘じゃったけん、待たせて済まなんだな。うん、何をすべきかはわかってる。 オカン、死ね~っ! あ、共犯者エギストも来た。殺っちまえ~!」


叫びというわけで、ミケーネ王宮の庭(なぜか事務机があるけど)は修羅場に。そして、血の海の中で、復讐を果たしたしエレクトラは激しく踊り狂い放電し、恍惚の中で倒れる。



はてなマークあれ、エレクトラは死んでしまうの?



たしかモーツァルトのイドメネオ にはエレクトラが出てきてイドメネオ王子に振られてに捨て台詞失恋アリアを吼えるし、ROHのトーリードのイフィジェニー (グルック)でオレステのおホモたちかと思われたプリアードと後に結婚したという説もあるんですけど。


そうか、要するに一応ギリシャ神話のエレクトラをベースにしているけれど、エッセンスだけ凝縮して緊張感そのもののオペラに変えてるのかも。

だとしたら、アガメムノンだのギリシャの神々だのというのは忘れて、どこにでもいるファザコン娘の極端な例としての心理ドラマとして鑑賞しましょう。ここまで思い込むなんて、父親とは一体どんな関係だったんだろうと考えるとぞっとしますが。



(因みに、娘を戦いのために生贄にしたことで妻の怒りを買って殺されたアガメムノンですが、なんとどっこい、イフィジェニーは実は生きていたというのがグルックのオペラだったので、情報伝達が不便だったがために起こった誤解によるアガメムノン殺人だったわけです。なーんだ、ですが、でもきっとクリ母はアガメムノンに恨みを持つ愛人アギストにそそのかされてきっと夫を殺してますね。怖~い)

この精神的に極限状態のビョーキ娘をリヒャルト・シュラウスの不協和音を取り入れた刺激的な音楽が強烈に表現します。


オケピットからはみ出た大編成のオーケストラがすごい迫力で、私の席の横2、3メートルのところにパーカッション組がいたので、ガシャーンバシャーンとする度にドキッとして飛び上がっちゃいましたショック!



このプロダクションはROHで2004年にプレミアしたもので、今回は初めてのリバイバル。私は一度しか観てないのでよく覚えてないのですが、舞台セットや演出がかなり変っているようです。



家舞台と衣装ワンピース


写真でご覧頂く通り、モダンな服装で、ギリシャ神話のギの字も思い浮かべることはできませんが、それでいいのだ。時代的には普遍な心理ドラマですから。

それにしても大量の血のりを使ったもんです。もうそこら中が血だらけでしたもん。


  



音譜パフォーマンス


ドラマチック・ソプラノにはやりがいのある大役ですが、出ずっぱりの一人舞台とも言うべきエレクトラはイギリスのヴェテランであるスーザン・ブーロック。


何度か聴いたことがあるのですが、美声でもなく声量があるわけでもないので、世界的に評判になることはおそらくないと思いますが、


今回は緻密な演技と出ずっぱりの大熱演で立派なパフォーマンスだったと言うべきでしょう。声自体の迫力と歌の実力はプレミエのリサ・ガスティーンの方が上だと思うのですが、これまで地味に活躍してきたブーロックががこのROHの晴れ舞台でここまで頑張ったという健闘賞としてちょっと身内びいきという批評をもらったのではないかしら。


私もその努力は充分認めるものの、でももうちょっと声量と華のある人にやってもらいたかったです。エレクトラ役に魅力を感じなかったのが、一度しか行かなかった理由です。



エレクトラ以外の役は出番も少ないのですが、それなりに上手にやってもらわないとオペラとしては珍しいともいえる緊張ドラマとしての締りがなくなってしまうので、重要です。





惨殺される母親役のジェーン・ヘンチェルはずんぐりむっくりで、とても絶世の美女であるトロイのヘレンの姉妹には見えませんが、まあそれはいいとして、プレミエの母親役のフェリシティ・パーマーが迫力があって素晴らしかったので、それに比べると軽量で(体重ではなく声がです)、物足りなさを感じてしまいました。悪くはなかったですが、体重でなく存在で重みを付け加えて欲しかったです。


妹役のAnne Schwanewilmsは先回も出たのですが、こわ面のエレクトラと対照的に容貌も声も優しいのがぴったり。出番は少ないですが、当たり役でしょう。でも先回の方が声がよく出てて好印象でした。


オレステ役のヨハン・ロイターは、男性歌手の出番が少ないということを差っ引いてもなかなかよかったです。精悍な容貌とくせのない素直な声が、先回のジョン・トムリンソンより、年齢的にも合ってます、もちろん。そのトムリンソンと共演した半年前の新作ミノタウロス も、個性には欠けましたが好演だったし、ちゃんと主役でなにか聴きたいバリトンです。


  


もう一人特筆すべきは、Jette Parker Young Artistの中村恵理さんで、これが本舞台デビューですが、すでに実力を買われてか、初めてにしては大役です。下女のうちの一人で歌う部分も結構ありましたが、リンチされて血だらけになり、そのままずっと舞台に倒れていたので、出演場面はすごく多かったです。


小柄でほっそりしたした恵理さん、デブい女性が多かった今回のキャストの中ではさらに小さく若く見えましたが、歌唱は立派で、落ち着いた演技と共に印象に残る存在でした。来月はヘンゼルとグレーテルに出演なさるし、来年の春の「愛の妙薬」のジャンネッタ役が楽しみです。



さて、このオペラの真の主役はオーケストラでしょう。

壮絶なドラマを休憩なしで1時間45分、緊張感を保ったままぶっ続けに演奏するのは大変なことですが、そこは達者なマーク・エルダーの指揮ですから、きっちり押さえて聞惚れました。私の席はオケを横から眺める位置でしたが、パーカッションが近すぎてバランスがちょっと悪かったので、もう一度、少し離れた席でオケだけを集中的に聴くために行こうかとも思ったのですが、結局エディット・ピアフのミュージカル 行ってしまって聞き逃しました。


でも、こういうドラマ性のあるオペラは当然まじかで観るのが理想的なので、今回は良い席が買えて満足。


この前日にマティルデ・ディ・シャブランを観に行ったのですが、明るく楽しいロッシーニの翌日にがらっと変ったシリアスなRシュトラウスを聴けて、今更ながらオペラの幅広さに感激しました。


って、はい、マティルデは時間がなくてまだ記事がまだ書けてませんが、忘れたわけではありません。写真などは用意ができていて、書きたいこともたくさんあるので、今更ですが、次はそれの予定です。


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11月24日、当日思い立って、ミュージカルPiafを観に行きました。


今月初めにモンマルトルのシャンソニエ にまで行ったのに歌がイマイチの出演者ばかりでがっかりして以来気持ちがくすぶってたので、ピアフ役がとても評判の良いこのミュージカルなら、きっと上手なシャンソンに酔いしれることができるでしょう、としっかり期待して。


でも、ミュージカルなんてほとんど行かない私は(「オペラ見出したらミュージカルなんか、たぁけらして観とれすか!」とつい名古屋弁で言いたくなる)、どうやって切符を買ったらいいのかすらわからないのですが、とりあえずレスター・スクエアにある有名な当日半額チケットを売る掘立て小屋に初めて行ってみました。


5時45分くらいでしたが、誰も並んでいない売り場であっさりと良い席が半額で買えました。25.5ポンドで前から3列目。



時計開演までにはまだ2時間もあるので、すぐ近くのピカデリーへ。


キラキラリージェント・ストリートのクリスマス・イルミネーションは、シンプルだけどまあまあでしょうか? 少なくとも去年とはちがいます(よね?) オックスフォード・ストリートは同じだったけど。


ピカデリーのジャパン・センターで軽く夕食してから長々と日本の本を立ち読みして、それなりに充実した時間を持てました。

私は文字通り立ってましたが、ずっと椅子に座ってタダ読みしてる人もいた・・・。


まだ7時過ぎだというのに誰もいなくて暗くて淋しいトラファルガー・スクエアをり抜けて、


ストランドにあるVoudeville Threatreへ。






もちろん初めてだけど、こじんまりして古ぼけてて、ゴージャスな気分にはなれません。オケピットも無し。


  




 ミュージカルではカーテンコールでも写真はまじに厳禁らしいのですが(いえ、オペラハウスでも一応駄目ですよ、というアナウンスはあるんですけどね)、開演前にこっそり下から一枚盗み撮りカメラ 



グレー一色の暗~い舞台で、大道具は一切なしという経費節約舞台セット。30年前のプロダクションの再演だそうですが、さもありなんという古めかしい設え。



今回はロンドンの隅っこの倉庫でやっていたのを評判が良かったのでウエストエンド(NYだとブロードウェイね)で100回限定でパフォーマンすることになったんだそうです(長期上演が当たり前のウエストエンドでこれは特殊なケースでしょう)。


(ロンドンの隅っこというのは私の思い込みによる誤解で、Donmar Warehouseはオペラハウスのすぐ近くにあるんだそうですので、訂正します)


評判になった理由は、エディット・ピアフ役のElena Roger。蓮っ葉な英語な台詞がとても上手なので英国人かと思ったら、アルゼンチン人なんだそうで、142センチしかなかった本物のピアフほど小さくはないものの、とても小柄なところがまずピアフ向き。

貧弱な体とカギ鼻の全然美しくないけど、歌も芝居も評判通り上手ですごい迫力で、少女時代から死ぬところまでをずっと出ずっぱりで大熱演。


出演者全部が歌も芝居もすごく上手だったわけではないけれど、大道具はなくてもライトと音響効果とテンポの早い進め方で、緻密によく出来た作品です。


私の席は舞台から2、3メートルなので細かいところまでよく見えたし、こんな良い席が当日買えて本当にラッキー。近過ぎて、舞台で誰かがほとんどずっと吸ってるタバコや葉巻の匂いは極めて不快だったけどむっ


それで、期待通りに満足できたかと言う肝心な点はというと・・・、


ウエストエンドらしい華やかで大規模なプロダクションではなくて、伴奏もカラオケなのは文句言いますまい(舞台の奥で時折ピアノとアコーディオンの生伴奏はあったけど)、


同じ役者が何役もやる上に、プロデューサーの好みなのか、同じタイプの人が多くてわかりづらいのもまあ我慢しましょう、


ダウン だけど、


これでは歌が少な過ぎる!


・・・って、ただ私の希望した趣向とちがうというだけなので、辛い点は付けないし、カーテンコールがやんやのスタンディング・オベーションだったのもうなづけるけど、


ブーケ2私は素敵なシャンソンをたっぷり聴きたかったのにぃ~むかっ


そしてエレーナ・ロジャーは折角充分上手なのにぃ~むかっ


芝居の間に一曲歌うと又すぐピアフの人生ドラマに戻ってしまうので、何度もがっかりしたこと。


ピアフの波乱万丈の人生なんか今さら再現してもらわなくていいのよ、私は。 (そういうのは映画にまかせましょう)。


酒とクスリに溺れ、男漁りも激しかった彼女のやるせない人生を見せられて、この暗いご時勢だってのに、また暗い気持ちになってしまったじゃないのよガーン



やや欠け月一気に盛り上げるため休憩なしで1時間半ちょっとで終わったので、まだ9時半前。


帰りはコベントガーデンのマーケットに寄ったら、もちろん誰もいないけど、クリスマスのイルミネーションはまだオンになってて、青い照明の天井と電気で光るメタルの棒が無数にぶら下がってるのがとても綺麗でした。


 


しかし、コベントガーデンと言えばもちろんロイヤルオペラハウス。


Rシュトラウスのエレクトラの最終日だったんだけど、やっぱり今夜はもう一度これを観に行けばよかった・・・


エレクトラはピアフとは比べ物にならないくらい壮絶な愛と死のドラマだし、大編成のオーケストラとミュージカル歌手とは比べるのも申し訳ないオペラ歌手たちがもっと安く今日は10ポンドの立見席が買えた)壮麗なオペラハウスで聴けるんですもの、


やっぱミュージカルよりオペラの方が、スケールでかいし、才能ある人が出るし、絶対いいわああああ!


ヘッドフォン仕方がないので、シャンソンは、たくさん持ってるCDで聴くことにしましょ。


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11月20日、ウィグモア・ホールのドロテア・レシュマンのリサイタルに行きました。



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Dorothea Röschmann (soprano)
Graham Johnson (piano)


Schumann Gedichte der Königin Maria Stuart Op. 135
Wolf Nimmersatte Liebe; An eine Äolsharfe; Erstes Liebeslied eines Mädchens; Denk' es, o Seele!; Im Frühling; Gesang Weylas; Begegnung
Mahler Rheinlegendchen, Wo die schönen Trompeten blasen, Wer hat dies Liedlein erdacht, Lob des hohen Verstandes and Verlorne Müh from 'Des Knaben Wunderhorn'
Brahms 8 Zigeunerlieder Op. 103

アンコールは、シューベルトのミニヨン、Hugo Wolf、マーラーの3曲


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渋い歌曲ばかりで、花形ソプラノがオペラハウスで歌う「ランラララ~ン!」というアリアとは全く別物なのですが、こじんまりとしたウィグモア・ホールですから声を張り上げる必要はなく細かい表現にこだわって、しっとりと知的に進みます。


レシュマンは何度か生で聴いたことがあり、不調の時はキーキー声にしか聴こえないのですが、良いときは素晴らしくて、この日は幸い絶好調。


硬いけれどまろやかな美声を2、3メートルの距離(2列目のほぼ真ん中)で聴けてうっとりでした。


身振り手振りは全くなく、表情も豊かとは言えず、要するに歌のみで勝負なのですが、そこは世界的ソプラノの実力がしっかりわかったし、母国ドイツ語なので余裕たっぷり。彼女の張りのある声にはドイツ語が一番合っているにちがいないと感じました。


今夜のプログラムの中ではマーラーが曲自体も変化に富んで、彼女も楽しんで歌っているようでした。


伴奏のグレアム・ジョンソンは、ウィグモア・ホールの超お馴染みさんで、彼の伴奏のファンも結構いるのかも。ちょっと前にシェーファーのリサイタルで隣に座った日本人女性が、「シェーファーって歌手は知らないけど、今日はグレアムを聞きにきたの」って仰ってました。私には特に彼が上手に聴こえたことはないけれど、気にならないということは良い伴奏者だってことでしょう。




さて、気になるドレスですが、


ボレロまで全部レースというのが少々しつこいけれど、シックで、こじんまりして落ち着いたホールの雰囲気にぴったりで、素敵です。


但し、ドレス自体はよくても、彼女に似合っているかはどうかはちょっと疑問。


だって、この体型よ。


こういうのは長身で細身のコジェナ向きなのではないでしょうか。


今年1月のボストリッジとの合同リサイタル で着てた濃紺のベルベットのドレスは引き締まって見える色とデザインでとってもよかったですけどね。


レシュマンさんのようなぽっちゃりした人は、そういう体型隠しをまず第一に考えなきゃならないのんとちゃいますか?




!?

えっ?、なんですって?


「はいはい、どうせあたしゃ太目ですよ、二重アゴですよ。


すらっとして顔も美しいキルヒーやコジェナにはルックスでは全然敵わないないのはわかってるわよむかっ


だけど、なんてったて私はソプラノよ。あんたたちメゾソプラノより、オペラじゃずっと華やかな主役が回ってくるんだからね。ハッハッハ」


はい、ごもっともでございます。


だからこそ、レシュマンさん、これ以上お太りにならないように節制して下さいませね。できればオペラでもリサイタルでも白豚姫は見たくないですから。



ワンピースサンダル

さて、この何回かのコンサートで衣装が話題になったところで、そろそろ今まで私が写真を撮った中でどれが一番素敵だったかひどかったか採点してみるのも面白そうかな、なんてふと思いました。


今年のクリスマスは家でごろごろする予定なので、そんなことして遊ぼかな~


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11月22日、オッフェンバッハのLes Contes d'Hoffmannのドレス・リハーサルを観に行きました。


リハーサル切符は、フレンズだと各booking periodで一枚だけ売ってもらえます。リハーサルと言っても、オケの人が普段着な以外は本番通りやってくれるので、お値段が安い分とてもお得。先回は平日に無理してマティルデに行きましたが、今回は週末のホフマン物語にしました。


1980年からやってるこのプロダクション、何度も観たのでかなり飽きているとは言え、80年代のプロダクションは豪華で綺麗でまともで良いですね。



Composer Jacques Offenbach
Original Production John Schlesinger
Revival Director Christopher Cowell
Set DesignsWilliam Dudley
Costume Designs Maria Björnson

Conductor Antonio Pappano
Hoffmann Rolando Villazón
Lindorf/Coppélius/Dappertutto/Miracle (Villain) Gidon Saks
Nicklausse Kristine Jepson
Andrès/Cochenille/Pittichinaccio/Frantz (Servant) Graham Clark
Olympia Ekaterina Lekhina
Giuletta Christine Rice
Antonia Katie Van Kooten
Spalanzani Robin Leggate
Schlemil Kostas Smoriginas
Crespel Matthew Rose
Luther Lynton Black
Hermann Changhan Lim
Nathanael Ji-Min Park
Voice of Antonia's MotherGaynor Keeble





本ホフマン(詩人)

ロランド・ヴィリャゾンのROHのデビューはこのホフマンでした。4年前に「凄いテノール出現!」と鳴り物入りで登場した時は、たしかに充分上手だったのですが、テノールらしからぬ太い暗い声は私の好みではないのでとてもがっかりしたことをよく覚えています。

以来、いまや大スターになったヴィラゾンは何度もROHに出てくれて、その熱血ぶりにはいつも引き込まれるものの、聞惚れる声ではないので、冷静に鑑賞してます。

先回のドン・カルロは病み上がり後最初のROH出演だし、そうでなくても大役なのでハラハラしましたが、今回のホフマンはあちこちでやってて慣れているようだし、安心して観ることができました。

調子は上々で、期待通りの余裕たっぷりの貫禄パフォーマンスでした。なんといっても彼は芝居が上手なのが強味で、実はこの役は2001年にご贔屓のマルセロ・アルバレスもやっているので、私としては迷わず歌は丸ちゃんに軍配を高々と上げますが、芝居を含む総合点ではヴィリャゾンの勝ちかな(丸ちゃんに芝居で負ける人はまずいないでしょうが)。

細身で実によく動くヴィリャゾン、特にプロローグとエピローグの飲んだくれてボロボロのホフマンは抜群で、トレードマークのゲジゲジ眉毛も付け眉毛にしてのもご愛嬌。
他に大した人が出ていないので、彼にウエイトが全部掛かる今回のちょっと淋しい顔ぶれですが、それを充分に補える大熱演でした。

手裏剣(ミューズ/ホフマンの友人)

クリスチン・ジェプソンは、今年6月の「ナクソス島のアリアドネ 」の作曲家役が記憶に新しいメゾソプラノ。小太りおばさん容貌で損してるのは相変わらずですが、今回も立派な歌唱でした。ホフマンの3人の恋人たちがぱっとしなかった分、脇役の彼女が引き立ったのもラッキーかも。

女の子オランピア(人形)

このオペラのハイライトであるお人形のアリアは、上手な人にぱ~っと華やかに軽やかに歌って欲しいのに、今回のダブルキャストは二人とも無名のソプラノだったので不安でしたが、でも将来有望な新人かも、という可能性もあるわけで、一番楽しみでもありました。

誰が歌ってもハラハラする超高音やコロラチューラなのですが、このエカテリーナ・レクヒナ譲、ギリギリ合格というところでしょうか。

声が特に魅力的なわけでもなく、高音も一応出てましたが、彼女より上手に歌える人は他にたくさんいるでしょうに、という不満は残ります。でも、調子の良いときはうんとましかも、とも思えるので、もう一度聴くのが結構楽しみです(余程下手でない限り、誰が歌っても楽しみなアリアってことですが)。



恋の矢ジュリエッタ(高級娼婦)

オランピアとは逆で、これはもうベテランでROHにも慣れてるクリスティーン・ライスですから、大丈夫、悪い筈はないし、3人の中では貫禄と実力でベストにちがいない、という予想はつきました。今年4月のトムリンソンに一歩も引けを取らなかったミノタウロス は立派でした。

でも、今日は力をセーブしているのか、いつもより声量不足だったようで、もちろん充分上手なのですが、ちょっと期待外れでした。知的で容貌も地味目な彼女にこの役は妖艶さが不足気味ですしね。







音譜アントニア(歌手志望の娘)

うわ、嫌だなあ、私の嫌いなケイティ・ヴァン・クーテンだ。2年前のラ・ボエーム は丸ちゃん聴きたさに3回も行ったけど、彼女のミミは苦痛だった・・・。あの手のくぐもった声が苦手なんです。

この役はゲオルギューも歌ってくれたことがあり、とても素晴らしかったので、どうしても比べてしまうのですが、今日のクーテンは声もよく出て容貌も可憐でぴったりだし、彼女としては今まででベストな出来でした。声の質だけで決まってしまうミミよりはこの役は我慢できたし。
でも、これも他にたくさんソプラノはいるだろうに、ROHの若手歌手育成プログラム出身だからといってクーテンにしなくてもいいのに・・・って、もうこれは好みの問題だから、仕方ないですね。

ドクロ悪漢全て

ギドン・サックスって、聴いたことのない名前ですが、一言で言うと可もなく不可もなくってとこでしょうか。漫画チックに大袈裟に演じるのは、ヴィリャゾンを向こうに回してとても大事なポイントなので、その点は評価します。
でも、かなりのおじさんだし、声も盛りを過ぎたのは明らか。バリトンには点の辛い私としては高得点を上げるわけにはいかないけれど、先回(Mペトルージ)と先々回(Wホワイト)の悪漢二人よりは総合的にはちょっとましかも。

レンチJette Parker Young Artists3人

私が応援する韓国人テノールのJi-Min Park君がなんと言っても光ってました。ホフマンの取り巻き連中の代表として酒場でホフマンに歌をせびる役ですが、明るくコミカルは役ならまかせとけで、ヴィリャゾンのダークな声とは対照的なリリカルで澄んだパーク君の声は高らかに響きます。ホフマン役も向いてると思うので、いつかできるといいね。

娼婦ジュリエッタと悪漢に魂を取られた青白く死人のようなシュレーミル役のKostas Smoriginas君にも拍手。怒る役をクールに演じて、貴族風の衣装も似合ってハンサムだったし、低音も特徴があって素敵でした。バスバリトンだけど華のある彼は売れると思いますよ。


パーク君とコスタス君は2年生なので本舞台にも慣れているでしょうが、新入生の韓国人バリトンのChanghan Limはおそらくこれがデビュー。出番は少なかったのですが、存在感はあり、先が楽しみです。

   

 

指揮者はパッパーノ親分登場。こんな古ぼけたプロダクションなのによく振ってくれました。いまいちの歌手陣でもそれなりに映えたのは彼のおかげかも。

今日はアンフィシアターでしたが(10ポンド)、本番は舞台横なので、近くで観るのが楽しみです。


カメラ舞台写真を追加しておきます。


オペラ三昧イン・ロンドン     オペラ三昧イン・ロンドン

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パリで3日間ずっと着物を着て以来、着物は着てないの?


いえいえ、そんなことはありません。


2回分をアップしておきましょう。


これで今年64回着たことになります。当初の目標は50回だったので、それはとっくに達成し、これなら70回も可能かなとも思うけれど、ま、これからは無理をしない程度に、その気になった時だけ着ることにしようと気軽に考えてます。

111月12日、ロイヤルオペラハウスにリヒャルト・シュトラウスのエレクトラを観に行きました。


秋の帯を締めるのもそろそろ終わりでしょうから、また糸菊帯の登場です。

抹茶色の木目柄の小紋も秋らしいでしょ? (明るい色の帯と合わせれば春らしくもなるのですが)


あ、スコットランドのおじいさんが偶然写真に写ってます。私以外に民族衣装の人がいて嬉しいです。ソックスがずり落ちてるのはご愛嬌ってことで・・・
  


211月13日、会社を休んで、楽しい有閑マダムごっこ。


まず友人と3人でランチ。


高級住宅街チェルシーにあるコンラン卿の有名レストランBluebird は、私なぞ滅多にいけるところではありませんからね、はしゃいで写真撮っちゃいました。

  

  


ゆったりと大きくて、天井から自然光が入るし、それなりに個性のある内装は万人向けではないでしょうが、ここはなんてったって客筋がいいですからね、お客もお店のインテリアの一部とすれば、私たち以外は、いかにもという人たちばかりでしたから、モダンなおハイソな雰囲気を醸し出しています。


とくに窓際に座って平日の昼間にシャンペンしてる4人の若い女性は絵になるでしょ?

身のこなしからして典型的な上流階級のお嬢様たちで、いかにもチェルシーらしい光景です。


私たちの存在はちょっと場違いだったでしょうが(特に私は着物だし)、ま、それは棚に上げといて、


このブルーバード、ウェイターも美形揃いで目の保養もできるのですが、さて肝心の食べ物は?



     

      


それがね~~・・・・・ガーン


私はカルフラワースープ、ラムのホットポット、トライフルの3コースにしたんだけど、これならうちのトーチャンだって作れそう、と思うくらいの素人料理。

いえ、不味くはないんですよ。味がないだけ(これはイギリス料理の典型)。


スープにクリームの固まりが結構入ってましたしね。我が家のシェフのトーチャンだってそんなこと起こりませんよ。(トーチャンが料理上手と言ってるわけでは決してありません)


デザートのトライフルがこれまた驚きで、量ばかりあっても大味なのは我慢するとしても(これは絶対トーチャンのトライフルの方が美味しい)、一番底のスポンジ部分にこの容器だとスプーンが入らなくて、スポンジが食べられなかったってあんまりでしょ?むかっ



実は、今回は新しいシェフを迎えたのでお安くしておきますというサービス期間中だったんです。


3コースで20ポンド以下というのはたしかにお得なお値段で、充分ありがたいのですが、


しかし、評判悪かったらしい前任シェフの代わりがこれでは、一体以前はどれだけひどかったんでしょうか? もしかしたら、わざと話題になるために水準落としてる?


コンラン卿のレストランって、私が体験した限り(数は少ないけど)、、インテリアとかは凝ってて面白いけど、食べ物が美味しかった試しがないんですけど・・・。


このイギリスらしさ、勿体ないったらありゃしないですね。



もみじ

雨模様だったので、着物はワイン色の無地。

帯は、これも季節限定の紅葉山。


午後は友人宅でお喋りして過ごしてから、夜はバービカンのコンサートに行きました。LSOとティボーデ(ピアノ)


ということで、

イギリスには日本のような季節感はないし、ロンドンで着物着るのにそこまでこだわるとしんどいのでいつもは気にしないのですが、はい、今回は秋らしくとテーマにしました。


イギリスで季節感が少ないのは、日本のように段々暑くなったり寒くなったりしなくて、なんでもありの滅茶苦茶だからです。


実際、今年も、10月なのに雪はちらついたし、と思ったらその後まるでちょっと涼しい夏の日みたいに15度度以上になった日ありました。


そして、寒波到来中のようで、今日は11時から3時までオペラハウスにいたのですが(ホフマン物語のリハーサル)、入る時より出た時はずっと寒かったです。


明日の日曜日は厳寒という予想で、朝起きたら雪が積もってるかも、ですって。楽しみ~雪


(翌朝追記: 早朝、ちょっとだけ雪が降りましたが、すぐに溶けてしまいました。期待外れ。でも思い切り寒いです)


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