時計おじいちゃんが12月中旬に亡くなってから3ケ月半経ちました。



死亡に伴う諸手続はほぼ終了し、あとは正式な遺産相続を待つばかりなのですが(もうすぐらしいです)、それまで何年か献身的に父親の面倒を看て、それが生活の中心だったトーチャンが今一体どうなってるかというと・・・・、



実はトーチャンはあれからもずっと実家に毎週泊りがけで通って、遺品の整理をしたり庭仕事をしたりしてます。家を売るのに家の中も庭も手入れされている方が印象良いですからね。



おじいちゃんの身の回りの品は、捨てたりチャリティショップに寄付したりしましたが、かなりのモノが少しづつ我が家に運び込まれています。まだ使えそうなものは居間やキッチンにお目見えしていますが、一番量があってかつトーチャンが棄てるにしのびないのが書籍(主に郷土の歴史本)と、記録魔だったおじいちゃんのスクラップブックの類。



でも狭い我が家には置いておくスペースがないので、トーチャンは自分で屋根裏部屋を改造して、大切な本以外はそこに収納することに。値段の高かった本を家の中にキープするために、私たちの不要品を処分したり屋根裏部屋に運んだりと、我が家ははからずも大整理の真っ最中。こないだも娘のオモチャを思い切って随分片付けたのですが、ひとつひとつに思い出があるわけで(親の方により多く)、懐かしくも悲しい作業でした。片付いてすっきりするのは気分いいですけどね。



しかし、おじいちゃんのモノを段々空っぽになる家で一人で片付け続けるトーチャンはさぞ淋しいことでしょう。




ネコその実家でのその悲しみを慰めてくれるのは、またまた登場の近所の猫ちゃんTibbyにちがいありません。
以前の記事 「おじいちゃんと猫」で紹介したこのメス猫(おじいちゃんはgood boyと呼んでましたが)、トーチャンが到着するやいなや、車の音でも聞きつけるのか、すぐに飛んでくるのだそうです。

ということは、Tibby(本名はモーグ)はまだ居心地が良くておじいちゃんの代りに可愛がってくれる養子家庭が見つかってないということですから(本家にはもう一匹猫がいて折り合いが悪いそうです)、可哀相な猫ちゃんに心が痛みます。




カメラおじいちゃんの遺品の中で一番大切なのは、なんといっても75年近くも使い込んだ愛用のカメラでしょう。白黒写真をずっと自分で現像したばかりでなく、撮った時間も全部ノートに書いてあり、これが写真集を2冊出版するときに役立ったようです。



亡くなったときにまだフィルムが少しカメラの中に残っていたので、(ちょっとセンチメンタルですが)トーチャンはおじいちゃんが最初の写真を撮ったちょうど75年後の日に最後の写真をこのカメラで撮って現像に出しました。

しっかり使い込んだ地図とコンパスも、トーチャンにはたくさん思い出があることでしょう。


おじいちゃんの写真とトーチャンのホームページについては以前「おじいちゃんが撮った写真 」で紹介しましたが、その時書いた新しい出版の件は順調に話が進んでいるようで、ちょっと前にトーチャンが序文を書いてました。HPで発売しているCDとDVDも細々ながら順調に売れていて、トーチャンは嬉しそうです。



  

    この地図で、ノーフォーク州の全ての教会の写真を撮りに回りました

椅子間もなく相続が完了したらおじいちゃんの家は売りに出すのですが、それが売れて他人の手に渡ったときはきっと淋しいでしょうね。その後どうするのかそれから考えるのでしょうが、再びフルタイムで働きたいとは思っていないようです(大学で物理学を専攻した彼は、4年前にリストラになるまでソフトウェアのデザイナーでした)。


今のまま主夫をやりながらお兄さんの仕事を手伝いながらのんびり生きるのか、或いはあっと驚く方向転換をするのか・・・・


       (次は、進む方向が決まった娘の近況です) (オペラ「テンペスト」も書き掛けですが)


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今日(3月27日)、これを書いてる今頃は、バービカンのコンサートに行っている筈でした。昨日まで楽しみにしていたんです。切符も売り切れという人気。


ヘンデルのAriodante、コンサート形式ですが、前から2列目のど真ん中の切符を一年以上も前から買ってあったのに結局行かなくて今自宅でぶーたれてるのは、この写真の二人が理由で、どちらも出てくれなかったのです。


まず、ちょっと前にダルカンジェロがキャンセルしました。代役は無名のバリトン。

ダルカンジェロは12月のROHのカルメンの闘牛士でいまいちぱっとしなかったのですが、以前に素晴らしいパフォーマンスを観たことがあるので今度は期待してたんですよ。


でも、ま、いいか、キルヒシュラーガーさえ出てくれたら


とかなりがっかりしながらも、アリオダンテは聴いたことがないし、折角唾が掛かりそうなかぶりつき席を確保したんだもの、それなりに期待していたんですが、なんと前の日になってバービカンからメールが来て、具合が悪いので彼女は出ませんだってさ。代役はCaitlin Hulcup という、これまた聞いたことの無い名前。



  

             ルックスも歌もgoodな二人なのにしょぼん



バービカンからのEメールで「彼女がキャンセルしました」と読んで、がっかり~・・・。それでもし、「ごめんなさいね~、でも良い代役が見つかって主催者側は喜んでおります。では明日会場にてお待ちしております。ニコニコニコニコ」なんて書いたあったら、なぬーっ!パンチ!と怒りと失望で噴火するところでしたが、最後に「もうこれでは行きたくないと仰る方には全額返金させて頂きまする」とあったので、割とあっさり諦めがついたゲンキンなワタクシがま口財布


だってさ~、バービカンのGreat Performersシリーズ、今年から随分値上げになって、舞台から近過て見難いこんな席でも37ポンドもするのよ(私は枚数割引で15%オフだったけど)。二人を聴けるのなら喜んで払うけどね。それに、キルヒシュラーガーはもうすぐ「ペレアスとメリザンド」でROHに出てくれて、こちらはサイモン・ラトル指揮で共演はSキーンリーサンドという豪華版でしかも11ポンドよ。それまで待ちます。


しかし、コンサート形式とは云え、歌手が変更になったからという理由で、パフォーマンス自体が取りやめになったわけでもないのに返金するというこのバービカンの対応には感心しました。ダルカンジェロかキルヒシュラーガーのどちらかが出ればそんなことはしなかったでしょうが、これで今後も安心して切符が買えるというもの。オペラハウスではまず望めないでしょう。


思えば、これまでに何度歌手や演奏家の病欠で失望したことでしょう。リサイタルなら当然お金は戻ってくるのですが、そういう問題ではないですもんね。当日になってキャンセルの電話連絡があったこともありましたが、そんなときはアナタ、どんなにがっかりするか想像してみて下さいよ。オペラの場合は、実際に幕があがるまで安心はできません。例えお目当てが出なくても「スイマセン!」だけで済まされるしね。


手紙そう云えば、バービカンが良心的ということを示す例が他にもあります。





人気メゾソプラノのチェチリア・バルトリがキャンセルしたときは、「ちがう日にやり直しコンサートができるように努力しますのでしばらく切符はそのままお持ち下さい」とまず言われ、でもやっぱり超売れっ子の彼女のスケジュール調整がつかないので「すみません、お金返します」と返してくれ、それだけなら当たり前のことですが、しばらくして「次のコンサートが決まりました。お望みであればキャンセルした時と同じ席をお売りします」いうオファーが一年近くも経ってからありました。バルトリだけでもこういうことがたしか2度。瞬間蒸発とも言える彼女の切符を手に入れるのは大変ですから、こういう配慮は大変ありがたいことです。




しかし、なんと言っても今日のようなときに一番辛いのは折角練習したのに歌えない本人ですから、キルヒシュラーガーさんの回復をお祈りします。彼女は「他にもっと良いオファーがあるから、こっち止めてそっち行こうっと」ということではないでしょうから。一方、早々に撤退したダルカンジェロはそうかもしれないけれど・・・。


むかっそうだ、まちがいなくそういう奴がもう一人いる!




それはヴァイオリンのマキシム・ベンゲロフで、二日間の予定だったリサイタルを一回減らしたんですよ。切符の売れ行きが悪かったからではないのに。そして、運が悪いことに、私が買ってあったほうの日が犠牲になったんです。14ケ月も前に理想的な席を手に入れて楽しみにしてたのに~、プンプンプンプン






きっと今夜のバービカンはガラガラだろうなあ、と想像しながら、もう私不貞寝しちゃう。 おやすみ!!


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3月7日、バービカンにベルリン・フィルのコンサートを聴きに行きました。

随分時間が経っているので、ごく簡単にだけ書いておきます。


バービカンで私はたいてい舞台のすぐ近くのセクションに座るのですが、この日は独奏者はいないので、オーケストラの音がバランス良く聞こえることを重点にして、一番後ろのバルコニーにしました。最前列の真ん中ですが、そんな席でも20ポンド以上するのはベルリン・フィルだからこそ。


現常任指揮者のSirサイモン・ラトルは、日本で言えば小澤征爾のような存在でしょうか、イギリスではクラシック音楽に特に興味のない人でも知っている名前で、5年前に彼がベルリン・フィルのCアバードの後任になったことは新聞の一面トップ記事にもなりました。





 私の席からの眺め。バービカンでこんなに遠くに座ったのは初めて。


こんな席だから、今日は着物ではなくて普通の通勤服。

ここは会社から歩いてすぐですしね。






音譜

Berliner Philharmoniker

conductor Sir Simono Rattle


1Dvorak Synphony No. 7 in D minor (40分)

2Thomas Ades Tevot (UK premiere) (20分)

3Janacek Sinfonietta (20分


ラトルの指揮は何度も見てるけど、ベルリン・フィルを振るのを聞くのは今回が初めて。ということはベルリン・フィルは4、5年振りってことだ。以前はいつも行ったのだが、しばらくのご無沙汰。


私はぴしっと一糸乱れずというオーケストラが好きなので、優雅でおっとりとしたウィーンフィルより引き締まったベルリンフィルの方が好きだったのだけれど、さて今日はどうでしょうか?


普通は交響曲を休憩の後にトリとして演奏するのですが、今日はのっけからドヴォルザークの交響曲第7番です。今日のメインはThomas Adesの新曲ってことなのでしょうか?


1ドヴォルザークの交響曲はこの7番も含めて結構な回数を生で聴いていて、好きな作曲家の一人なのですが、今日のベルリン・フィルの演奏は、期待が大き過ぎたせいかもしれないのですが、しまりがないように私には聞こえ、「えっ、これがあのベルリンフィル?」と失望してしまいました。特に金管楽器は、かつて私をあんなに感動させた同じオケとはとても思えないほど。


しかし、同じコンサートを聞いた音楽通の人たちは素晴らしい演奏に感動したとブログで読んだので、私の耳がおかしいのかも、と自信が(最初からないですが)無くなりました。 あれが名演奏に聞こえなかったのは席が遠過ぎたのかしら?それともやはり私の鑑賞能力の欠如だろうか・・・ウーン




2期待していたドヴォルザークがそんなだった後は、前衛的で難解にちがいないとと怖れていたアデスの新曲。ベルリンフィルのコミッションで作曲したもので、この2、3日に前にベルリンでお披露目をしたばかり。その評判は後で読んだところなかなか良かったようですが、私は予備知識を一切持たずに聞きました。


出だしは混沌として不協和音的。わー、やっぱりな、そういう曲か、20分もこれを聞くのは辛いな~と予想通りぞっとしたのですが、しばらくすると耳が慣れたのもあるかもしれませんが、曲自体がすっきり美しくまとまってきました(よかった~)。大人数の打楽器編成でスケールの大きいこの曲(Tevotはヘブライ語で音楽の小節とか言葉という意味だそうです)が名曲かどうかはわかりませんが、アデスの才能は認識されているようで、今バービカンで彼を特集もしているし、他の国でもアデス・フェスティバルがあるらしく注目度大の新進作曲家です。




Thomas Adesは1971年生まれのイギリス人で、ギルドホール音楽学校でピアノを専攻した後ケンブリッジ大学で音楽を勉強した人です。


私は彼がBブリテンの歌曲でIボストリッジのピアノ伴奏をしたのを聞いたことがありますが、素晴らしい腕前でした。


現代音楽は決して好きではありませんが、彼の曲を聴くのはそんなに嫌ではありません。


実際、このすぐ後にロイヤルオペラハウスでアデスのオペラ「テンペスト」を2回観に行きました。




        OK  演奏後に部隊挨拶をするアデスは長身でハンサム


3ヤナチェックのこの曲は初めて聴くものですが、これも大編成の管楽器編成で、指揮者もオケもリラックスしたのか、楽しく弾んでこの夜一番楽しめた演奏でした。


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出番の多い着物でオペラに

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叫びいきなり写真のドアップでナンでございますが





3月23日、ロイヤルオペラハウスにAdesの現代オペラ The Tempestを観にいきました。二回目です(三回目は無し)。


オペラの感想は又あらためて書きますが、今日は着物の写真だけアップ。一人ではちょっと淋しいですけどね。


ご一緒したのは、先月娘と一緒にパフォーマンスを拝見したフランク・チキンズ のメンバーの方。お天気がよければお着物の予定でしたが、残念乍ら少々雨模様だったのでお洋服でした。すらっとした華やか美人の彼女の着物姿を見られなくて残念でした。




このベージュの梅柄着物、うんと昔に母が縫ってくれたウールです。単衣なので会社に運ぶのも軽いし、何にでも合わせ易い色柄なので出番も多いです(季節は無視しているからですが)。


ウール着物は普段着で、洋服なら云わばTシャツなのですが、この着物はウールには見えないので、正絹の小紋のつもりでいつも組み合わせています。


これまでは赤や黒、紺色というはっきりした色の帯を締めてメリハリはっきりコーディネートをしていましたが、今回は優しげな雰囲気にしたかったので、春さんからお借りしている月に見立てた雪輪にピョンピョンうさぎの帯にして、帯締めも甘いピンクにしてみました。

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他の帯での写真を3枚並べておきましょう 


やっぱり黒でパキっと決めるのが梅の赤さが引き立つような気がします・・・


うぐいす色の帯とかあったらいいなあ




3月はすでに5回も着物でお出掛けしました。仕事も忙しいのに、ハイよく頑張りました。



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夜のアートギャラリーに着物で

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                              カメラ写真はクリックで拡大します


3月21日、極寒の夜に着物で出掛けました。意地か狂気か?


行先はテート・モダン (←日本語説明とまともな写真)という現代アートのギャラリー。かつての発電所を改造して数年前に美術館として2000年に生まれ変わった話題のスポット。このおかげでテムズ河の南岸一帯が再開発されて洒落たプロムナードになりました。改装工事で2年間閉鎖しているロイヤル・フェスティバル・ホールがもうすぐ再開するので、私もまたこの界隈に来る機会も増えるでしょう。


テート・モダンはターナーやコンスタブルのコレクションが充実したテートギャラリーのモダンアート部門が引越ししてきたもので、モダンアートには興味のない私は、カフェやショップは楽しいものの、あまり展示をじっくり見る気持ちにはなれず、実は常設展示場にはまともに入ったことがありません(常設展は無料)。


だけど、特別展のprivate viewingの招待券を頂いたら話は別。招待された人しか入れないprivate viewingはゆったりと鑑賞できるし、普通に入れば10ポンドのところが無料ということで、3人の方をお誘いして4人で出掛けました。




 


交通の便が悪いのが問題ですが、セントポール寺院近くの駅から散歩がてら歩いてみました。ライトアップされたセントポール寺院もきれいだったし、ミレニアムブリッジを渡るとすぐテートモダーンなのですが、滅多に見ることのないテームズ河の夜景はひっそりと暗めなところがロンドンらしいところ。


      

セントポール寺院              橋の向こう側に煙突が見えますか?            





美術館で絵を鑑賞するときに着物を着る場合は作品の邪魔にならないような地味ですっきりとしたものを選ぶのが普通でしょうけど、今回は敢て一番どぎつくカラフルな着物にしてみました。展示作品に合わせたつもりです。そうでもしないとこの若いときの着物、着る機会もないですしね。紺地に花柄の単衣のウールですが、他の人がシックなものをお召しのときに着たら浮いてしまいそうなこの着物は、写真よりも実物はずっと鮮やかな色なんです。

帯はお馴染みの手作りのカーテン帯。何にでも合う万能便利帯です。

もう一人の方は黒地に花柄の着物に半幅帯。すらっと背の高い人はなんでも似合って素敵ですよね~。ロンドンで初めて着物をお召しになったそうです。




  



  

Gilbert & George というのは60代の男性二人のコンビで、これまで聞いたことがなかった名前ですが、写真をベースにしたカラフルなポップアートです。ほとんどの作品に自分たちが登場し、云わばゲイカップルの露出狂的愛の賛歌。30年に渡る作品は年代別に並べられていて、作品数も多くなかなか見応えのある展示で、自分たちが年を取るに従い美少年が多く登場するようになり少年愛好趣味が顕著になる等の変化もよくわかります。でもヌードも多くてかなりショッキングなので、娘を連れていかなくてよかったです(誘ったけど断られた)。

(作品はかなり大きくて、一つの黒枠が40センチx30センチくらいです)




さて、このギャラリーにはとてつもなく大きな展示スペースがあり、話題になることが多いのですが、今は巨大らせん滑り台が置かれています。作品として眺めるだけではなく誰でも実際に無料で滑らせてもらえるそうで、きっと人気なのでしょう。この日も時折叫び声が聞こえました。



着物姿の私はまさか滑れませんが、例えジーンズでも私はこの手のものが苦手なので、お金をくれると言っても嫌です!(金額によっては考えますが。モノには全て値段ありですもんね。これ100ポンドもらえたら死ぬ気で滑ります、というチープな私。)





閉館後は4人でウォータールー駅まで15分程歩きました。とても寒い夜でしたが、静かな河べりの散策はなかなか趣ありました。白と青の電球が付けられた木が何本もあったりして冷たいけど澄んだ空気の中、とてもロマンチックラブラブ

あんなところのベンチでカップルが座ってたりしたら絵になるでしょう。あまりの寒さにいちゃついてたカップルなどいませんでしたが。夏はベンチの奪い合いでしょうけどね。



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