昨日、ドラマ「先に生まれただけの僕」第5話(11/11放送)を再度、日テレオンデマンドの「見逃し」で鑑賞しました。
この日のテーマがペップトークであるとはいえ、ひとつの書籍の表紙が、こんなに何回もドラマのシーンに使われることは珍しいと思います。
そして、この本の表紙が何度も画面に登場したということは、映像を撮る側にとっても、画面映えするデザインだったということなのでしょう。
この書籍「心に響くコミュニケーション ペップトーク」を企画した者として、こんなに嬉しいことはありません。
2009年の夏、当時NECの女子バレーボールチームのアスレティックトレーナーだった岩﨑由純先生と出会い、初めて「ペップトーク」という存在を知りました。
「ペップトークの普及をライフワークにしたい・・・」そんな岩﨑先生の想いから始まったプロジェクト。
先生に、ペップトークを学ぶためにはどうしたら良いかを尋ねたところ、ペップトークが登場する映画を3本教えてくださいました。
「ミラクル」
「エニーギブンサンデー」
「プライド 栄光の絆」
それが、その後、私自身が4年間で1,000本ものスポーツ映画を観ることになる幕開けとは予想もしていませんでした。
岩﨑先生のペップトークの講演を聴いて感動し、映画のペップトークを聴いて感動した私は、ペップトーク普及のためには誰もがペップトークできるようになる、個人個人のオリジナルのペップトークシナリオが書けるテキストが必要だと感じました。
それを実現させるために岩﨑先生にはペップトークのシナリオの解析をお願いしそれをフォーマット化すること、私はそれをまとめて出版するための企画を進めました。
企画書はまとまったものの、持ち込んだ先の大手出版社からは断られてばかり・・・
折れそうになる心をセルフペップトークで支えながら、巡り会えたのが中央経済社の杉原編集長でした。
今にして思うと、杉原編集との出会いも奇跡だったと言うしかありません。
何故なら、書籍の企画を認めてくださっただけではなく、構成やページデザインにも斬新なアイデアを出され、文字物の書籍であるにもかかわらず、印刷に墨(黒い文字)ではなく特色(紺色)を使用するという凝りよう。
おおよそ専門書籍中心の出版社とは思えないほどのアイデアと愛情を込めた本づくりをしてくださいました。
そして何より、今回の放送で何度も何度も登場した本のカバーデザインは、編集長自らデザイナーさんに何回もダメ出しをして、編集長ご自身でデザインコンセプトを構築されたもの。
ペップトークがアメリカから岩﨑先生が日本に初上陸させたものであるというイメージ。
この本がペップトークのバイブルであるというイメージ。
岩﨑由純がペップトークの第一人者であるという明確な位置づけ・・・
それらを具現化したうえで、書店で目立ち、平積みしてもらえるデザイン・・・
帯の紅白のラインと背景の青、そして★のマークは星条旗をアレンジしたもの。
それがストレートではなく、要素を分解して散りばめるというアイデア。
これは、アメリカ発を象徴。
そして、自由の女神の姿で人差し指を天に突き出す岩﨑先生の写真は「目標目指して頑張ろう」というイメージと、岩崎先生がペップトークのナンバーワンでありオンリーワンを象徴。
岩﨑先生の写真を「アメコミっぽく加工して!」というのも編集長のアイデア。
この写真の撮影のとき、おそらく岩崎先生は、私たちが一体何をしようとしているのか、何がしたいのか、さっぱり分からなかったのではないかと思います。
そんな多くの想いが込められた表紙が7年の年月を経て、テレビの画面に何度も登場したのですから、本当に感無量だったのです。