おしのさんの東京生活~50代の津軽海峡越え

楽しんで たのしんで。

笑って わらって。

だいじょうぶ。

北の大地に生まれて半世紀。ひょんな事から出会った彼

と50にして再婚同士で入籍をし選んだ仕事は 

東京の夫婦住み込み

管理人でした。

さぁ。これから人生の第2幕が上がります。


テーマ:
やっと やっと休みが来た!

土日の休日が何より私達夫婦は 楽しみに

していた。

わずか半年前 私達はまだ札幌の人で

初めて二人で半年前の12月17日に横浜に

来た。

そこで見た衝撃的な景色に がく然とした

ものだ。

半年前の12月17日は札幌の自宅を出るとき

マイナス7℃だった。

当たり前に道と言う道は凍り 圧雪

アイスバーンの早朝に私たちを乗せた

タクシーはノロノロ走り 今年は冷えるの

早いよねぇ。と ぼやいていた。




それが!数時間 空の旅をし少し電車に

揺られた横浜では 20℃で半年間も 

雪の白さと曇り空しか見ていなかった私達は

本当に驚いてしまった。



花が 咲いてるよ!

葉っぱが あるよ!

わー!自転車乗ってるよ!

どうして?!20℃なのに横浜の人は

ダウンジャケットを着ているのー?!とね。



暑いべや。

なんも寒くないしょ。。なんて首をかしげ

てた。



夫は しきりに何だか俺ら 人生の半分

雪と寒さで損してたのかな。と言っていた。



私は私で実母との揉め事やら娘との関係や

会えなくなった3才の孫のまーちゃんの事

ばかり思っていた。

アンパンマンを見ては泣き。

幼児全てが直視出来なかった。




札幌での『私が たまらなく嫌だった。』



うつ病で働けなくて薬飲んで ろれつ回ら

なくなってるのか?!と子供達から

責められ。

実母からは 

何をやってもダメな人間だ。となじられ  

だんだんと私は 夫であるこの人を

朝送り出して夜中まで引き込もっていた。



買い物も娘の通勤路に 家があったので  

何となく夕方の帰り際は外出を避けていた。

暗くなった頃 ゴソゴソと買い物しに行き


暗い暗い気持ちの中で 雪雲の下を歩き

                   白い雪に涙を落として暮らしていた。





相変わらず 帰りが遅い夫をただ 待ってる

だけの閉ざされた世界の中に居た。




唯一

夫の「もう。いんだって。」

        「充分 やってきたんだって。」

        「母親も娘も 卒業でいんだって。」

        「やりたいようにやらせば。。


     いんだって。 」

         「わかる時が来るからほっておけば


      いんだって。」 


と 繰り返し繰り返し言ってくれる言葉に

支えられて冬を 越した。




ガッチリした腕と足で私を支えてくれた

夫。





そう言う夫にも 過去があったし。

何だか流れが 思い切って津軽海峡を

渡って二人で力合わせて働こうとなった。


トントン拍子に事は決まり



そして

働き初めて20日余りの私達は 半年前

旅行で来た横浜に 再び東京都民として

立っている。





夫は毎日の激務と寝不足と過労で

ちょっとした歩道で つまづいている。

ちょっと。大丈夫?と 腕を取る。

その腕は 私の知ってるガッチリした腕では

無く。

骨ばったの痩せた腕で ドキリとする。


頬がコケて靴までブカブカになる程に

痩せてしまった夫を見て 何だか泣きそうに

なった。



山下公園から見る海は 変わらず広く

海育ちの私の心を 癒してはくれるけれど

隣の痩せこけた男が 誰なのか

わからなくなる程にやつれている。



何だか 感慨深いなぁ。

本当に 東京都民になって横浜来るなんて。

そう言っては 歩道の段差にフラフラ

つまづく。



私は早くこの人を休ませなければ。と

思ってしまった。

象の花埠頭あたりで 喉が乾いたと言う。

赤レンガまで 炎天下の中 彼は自販機を

探してフラフラ歩く。


自販機なんて無いね。

中で ジュース買う?と尋ねるも

高いから いい。と答える。


やっとデパートで冷たいサイダーを買い

ベンチに座り 1本のサイダーを二人して

飲んだ。


デパートの中。見る?と聞かれたが

さっき久しぶりに触れた骨ばかりの夫の腕を

思い出して 見なくていい。と答えた。


1階まで降りたらフラフラと右に夫は

歩きだした。

そっちじゃないよ。

どっち行けばいいんだ!

もう。帰るのか?!

私だって わからないんだよ!

思わず声が大きくなる。

帰るなら帰ろう。馬車道駅だろ!


彼は まだ横浜に居たかったらしく

まだ居たいなら違う所行ってもいいよ。

もう!いいよ。帰るべ!


何なの?!

私は休ませたいんだよ。


「俺はあなたみたく。休みの日 寝てれば

 疲れ取れるっいう人じゃありませんから!

 休みの日は 色んな所行って

 リフレッシュする人間ですから!」


そう怒鳴られて こっちも心配して損を

したわ!と言う気分になったが

今の私達にとって

家に帰れば『管理人』なのだ。

休みでも平日でも夜中でも朝でもね。



馬車道から渋谷までの各駅停車の長い時間

夫はむくれて ずっと眠ったふりを

していた。

顔が痩せてゴマ粒みたいだ。

ムッとした顔。固くつぶられた瞳。

 


私は知らない地名をいくつも黙って見送って

いた。

電車の中も狭いし。

線路の脇には手を伸ばせば届くほどに

アパートの窓が迫り来る。

何だか 猫背に自然となる。



夫は足を組み寝たふりをしている。

いつも 私を何度も支えてくれた力強い足が

膝小僧は私のこぶしより小さくなって 

しまった。



やっと 帰ってきた道すがら

心配なんだよ。まだ 横浜に居たかったのは

わかるけど。ごめんなさい。と

謝ったら。


ひつこい!と 言われて。


これは 本音をぶちまけないと わかって

もらえないな。と 腹を決めた。



もう。ずっと私には あなたしか

いないんだよ。

あなたに冷たくされたら 仕事も何も

できないよ。

ある意味。一心同体でやらないと管理人なん

て!できないよね。。

そんなに痩せて 心配だったんだよ。



私は気持ちを ありったけに話した。



まぁ。。帰れば どうしても仕事の事

嫌でも考えてしまうだろ?

どうしたらいんだろうな。。

慣れもあるけれど。。

シカタナイヨナ。。




カタカタ話す痩せたロボットのような夫が

苦しんでいる。


支えてあげたいのに 私も

疲れているんだよ。。



心の中で 少し泣いた。




やり場の無い仕事のストレスを妻の私に

発散したいんだろうけれど。


もはや。妻ではあるけれど

同僚の私は。



『休みの時は 思いっきり発散しようね。』



そう絞り出すのが




やっと




だった。





みんな それぞれ 大変なのよ。


共働きで         


ましてや同僚なんて。



私も 慣れないパソコンやら都内の運転やら

業務があるのよ。




疲れてるのは 男も女も同じなのよ。



余裕の無いのもわかるのよ。



思いやって


ひとつづつ。


ひとつづつ。 





    



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