平成22年大相撲春場所 中日
テーマ:大相撲ドラゴンズじゃなく中日を迎えた大相撲春場所。今日はじっくりと観戦しました。
あれよあれよという間に4大関が負けるという一日でしたが、むしろ彼らが今までなんで好調だったのか疑問に思えて仕方ない内容でした。
せっかく解説の北の富士が、中入りの時間の平成7年春場所の特集を見て、「今場所は日を追うごとに内容が充実してきている」といってくれていたのだが、結局ここ数年この展開は変わらないようだ。
一応、中日終了時点で全勝が白鵬、把瑠都、時天空と3人も残る面白い展開となっているが、今回も優勝争いに触れることなく、場所の話題にいくつか触れていきたい。
把瑠都にみなぎる自信
大関を目指している把瑠都が好調だ。ここまで豊ノ島や鶴竜相手に危ない相撲もあったが、あれでも勝てているのだから運も味方につけてきたな、と昨日まで思っていたが、今日の勝ち越しインタビューを聞いて心身ともに本当に成長して充実しているのだと感じた。
把瑠都といえば、女性からも人気のある可愛い笑顔が花道ではいつも見られるのだが、今場所は全く違っている。気合の入った表情をインタビューの最中にも続けていた。また、大関取りのプレッシャーを真正面から受け止め、逆にこの雰囲気を楽しんでいるようにも見ることができた。これは先場所にはなかった姿であり、琴光喜、魁皇、琴欧洲といった大関取りのときにガチガチになってしまった先輩大関とは大違いである。
また発言の節々から、自信もちらほら見えてきている。「大関はいつかなれるもの」「勝負でなく、内容にこだわりたい」と発言するなど、叩き技を連発し、そこを相手に突かれ、負けたり大怪我をしていた姿は、もう遥か昔のことのようだ。おそらくこの自信は日ごろの稽古から生まれてきたものであり、元浜ノ嶋の尾上親方以下、山本山、白乃波、境沢と稽古相手にも恵まれた環境から生まれた賜物である。
場所前はちょっと厳しいと思っていた大関取りだが、今場所何度か見せた強烈な突き放しや、廻しを掴んだ時のブルトーザーのような怪力相撲や、今日話題に挙げた発言を聞いていると、心技体とも機は熟した、という感じを受ける。おそらく大関に上がっても恥じない実力は既にあるのだろう。
4大関の醜態
その把瑠都と対照的な内容だったのが4大関だ。
魁皇は稀勢の里相手に力負け。今場所2勝5敗と波に乗り切れない相手に全く情けない内容だった。
琴欧洲は初顔の土佐豊に一方的に押し倒されての完敗。これは一言でいえば、相手を舐めていたとしか言いようがない。負けた時の苦笑いを見て、彼が横綱に上がるには元琴桜の先代のような厳しい教えがまだまだ必要だと感じた。
日馬富士は立ち合い立ち遅れて琴奨菊に完敗。苦手にしている相手とはいえ、これで優勝争いから一歩後退してしまった。前日に朝青龍張りのダメ押しを審判部から注意されていたが、この人はどうも朝青龍の悪いところが似てしまっている。今日の相撲はその典型で、立ち遅れた瞬間に完全に勝負を捨てたように見えた。これでは綱を目指すのはまだまだ厳しい。
最後は琴光喜。4日目くらいまでは本当に大関から陥落するのではと思っていたが、前日の玉鷲戦で厳しい攻めを見せて復調の気配があった翌日がこのありさま。安美錦の注文相撲にはまり、上手を取られて最後は足まで取られる翻弄のされっぷり。立ち合いで、ただ相手にぶつかればいいみたいに適当に立つことがよくあるのだが、今日は相手のことも考えずはめられたそのパターン。大関に負けパターンがあるのは悲しいところ。
ということで今場所も大関が賜杯を抱くことはまずないだろう。
今日はご贔屓の若の里関に初白星。ストレート負け越しだけは避けてくれたが、上位に全く通じなくなった彼の姿は見ていて結構つらかった。まだ幕尻などでは二桁勝つ力もあるだけに、上位でも一泡吹かせるような力士でいてもらいたい。
では、今日はこのあたりで。






