子どもを対象にした暴力的性犯罪に絡み、過去5年間に出所した740人のうち43人が同様の犯罪で再び検挙されていたことが3日、警察庁のまとめでわかった。子ども対象の暴力的性犯罪の出所者は帰住予定地などの情報が法務省から警察庁に提供されるが、所在が確認できていない出所者が200人に上ることも判明した。

 13歳未満の子どもを対象にした強姦(ごうかん)や強制わいせつ、わいせつ目的略取・誘拐など暴力的性犯罪に絡む出所者については、帰住予定地などの情報が法務省から警察庁に提供される。この制度の運用が始まった05年6月から今年5月までの5年間の状況をまとめた。

 それによると、情報提供のあった出所者は740人で、うち167人が何らかの犯罪で再び検挙されていた。このうち43人は、13歳未満を対象にした暴力的性犯罪での検挙だった。また、5月末の時点で200人の所在が確認できていない。うち都道府県警で確認作業を続けているのは145人で、残る55人は確認の見通しの立たない「不明者」だという。

 刑期の満了前に釈放される「仮出所」の場合、出所者は保護観察に付されるため、帰住予定地が把握される。一方、刑期を満了した出所者は帰住先が決まっていないことが多く、所在をつかみにくいのが実態だ。仮出所でも、保護観察中に住所地からいなくなるケースが少なくないという。居住の確認は、出所者の社会復帰を妨げないことに配慮して本人と接触せず、外から様子を見るなどの手段にとどめている。警察庁は「再犯防止には所在確認が欠かせないが、十分な把握には困難が伴うのが実情だ」としている。【鮎川耕史】

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