弁理士バッカスです。
出願や中間処理の代理業務以外で弁理士を使う機会には、どんなものがあるでしょう?
これはたぶん相談ではないでしょうか。
お客様から受ける特許や商標の相談
には、大きく分けて二つあります。
一つは、単に知識や情報として知っていれば応えられるタイプのもの。
例えば、審査請求の期限、先使用権の要件、特許要件(新規性や進歩性など)の意味を聞かれた場合。
時間はかかるものの、自分で本などを買って読めばあまり知識がない人でもわかるレベルのものです。
弁理士を初めとして士業は知識が商品でもあるので、この時間を買うために相談してくるお客様がいます。
こういうタイプの質問は、即答できるので、クライアントから質問を受ければ、通常は、無料で相談にのります。
もう一つは、知識や情報だけでは対処できず、各事例の内容を調べてからでないと対処できないもの。
代表例は、鑑定などでしょうか。
こちらのタイプは、お金を出して専門書を買っても簡単には自分で対処できないものです。
相談のなかでも問題の解決を求めるタイプのものは、責任ある判断が必要になり、それなりの時間を要します。
なぜかというと、例えば権利範囲は、単に特許請求の範囲を読んだくらいでは、正確に判断できず、審査の過程なども調べないと分からないからです。
それに、法解釈も大きなウエートを占めるようになるので、判例を調査しないとならないときもあります。
このため、費用もびっくりするくらい高額になることが多いですね。
アドバイスを求める程度であれば、簡単に事例の内容を聞いて、いくつかの可能性のある解釈を伝えるくらいになります。
この程度のアドバイスレベルならそれほど費用はとられないと思いますが、問題の解決にはつながらないでしょう。
問題の解決を期待した相談であれば、こちらも相応の責任のある判断をする必要があり、時間がかかるので、ある程度高額になることは覚悟しておいた方がよいと思いますよ。