日本の特許市場の行く末と日本国弁理士の取りうる措置2
テーマ:弁理士試験弁理士として選択枝は複数ある。社内弁理士として活動するか、社外弁理士としてのキャリアを目指すか。
前者は会社の経営に近い所で仕事ができるという点で魅力がある。何より違うのは、当事者としての従業員(または役員)として行動できる点だ。クレームなども原則担当者の裁量の範囲であれば、自由に処分できる。後者であると、自分が最善と信じるクレームやその他の法的判断があっても、最終的にはクライアントの判断に従うことになる。大手企業を相手にしていると出来の悪いクライアントにあたるとフラストレーションがたまることになるが、うまく立ち回って影響をうまくすれば、これまではそれなりに儲けることが出来た。社外弁理士は、所長以外とのしがらみが少なく、売り上げさえあげていれば細かいことは気にする必要がない。一方、社内弁理士は社内の様々な人とうまくコミュニケーションする必要があり、それが楽しいという人はよいのだろうが、苦手な人にはストレスになるかもしれない。向き、不向きがあるかもしれない。
現在考慮すべきパラメータとしては、現在、松下やソニーなどの日本企業の消費者系メーカは大変なことになっている。国内市場も少子化で縮小が目に見えている。社外弁理士の視点で見れば、弁理士一人あたりの出願件数は増えず、年収の増加も見込みにくいかもしれない。社内弁理士の視点でみれば、景気の悪い会社はポストがなく、こちらも年収の増加の見込みは少ないかもしれない。このような状況でどう対処していくべきか。
社外弁理士であれば、医療機器やバイオ、エネルギー系の技術に磨きをかけることで、新しい活力ある分野の会社からの仕事をとることが出来る可能性がある。現在国内企業は国内出願への投資を極限までに絞っており、特許事務所の利益は外国出願に利益がシフトしているため、英語圏との現地事務所とのコネは必須である。新興国の質の良い現地事務所とのコネがあると望ましいと思われる。社内弁理士については、4-5年先を見据えて社内外の情報を集めておくことがお薦めだ。社内を見渡して先があるのかをしっかり見極めておく必要がありそうである。いずれにせよ、外国の法律実務修得はある程度必要になってきそうである。理由はあらゆる市場が外国にシフトしたからである。
社内弁理士であれば、従前の法律実務に加えて経営戦略、知財戦略などの知識も必要になってきている。例えば韓国、アジア系企業の躍進や新しいITビジネスモデルの台頭などの「コンテキスト」を読むスキルが重要になってきているためである。例えばグーグルがなぜモトローラを買収しているのか、や、アップルがなぜスマートフォンのUI特許に執拗にこだわるのか、などのコンテキストを読む力がないと日本企業になぜ危機が起こっているのかすら読めない時代に入っている。それらのスキルや知識なしに知財の戦略や戦術を立案しようとすることは竹やりを持ったドンキホーテになりかねない時代に入ってきている。経営と知財が一体化してきている。クレームや明細書のミクロの争いに加えて、それらの俯瞰的な目でもって、契約などを解釈、リードするマクロ的な視点が重要になってきている。






