ソフト、正面から保護せよ

テーマ:

 昨日(2016年10月26日)の日本経済新聞朝刊26面の経済教室には、相澤英孝 一橋大学教授による「第4次産業革命と知的財産 特許制度の見直しを」のタイトルの記事が掲載されていた。

 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO08766840V21C16A0KE8000/


 そういえば昨年あたりから「第4次産業革命」に関する記事を良く見かけるようになった。

 

 「第4次産業革命」と「知的財産」をキーワードとしてグーグルで検索すると、

 経済産業省のHPに「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会(第1回)‐配布資料」
 資料1 第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会について http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/daiyoji_sangyo_chizai/pdf/001_01_00.pdf
 資料2 第四次産業革命の中で知財システムに何が起きているか
 http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/daiyoji_sangyo_chizai/pdf/001_02_00.pdf
 参考資料1 第四次産業革命に向けた横断的制度研究会報告書の概要
 http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/daiyoji_sangyo_chizai/pdf/001_s01_00.pdf


 特許庁のHPに産業構造審議会知的財産分科会第16回特許制度小委員会-「配付資料」 資料2 第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する 検討会の設置について
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/newtokkyo_shiryou016/02.pdf
 資料3 萩原委員プレゼンテーション資料 Society5.0とIoT等への取組み
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/newtokkyo_shiryou016/03.pdf
 資料4 鶴原氏プレゼンテーション資料 情報通信分野における標準必須特許に係わる紛争の状況と課題
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/newtokkyo_shiryou016/04.pdf
 資料5 上野氏プレゼンテーション資料 コグニティブ・コンピューティングと知財
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/newtokkyo_shiryou016/05.pdf
等と、相澤教授の上記記事がヒットした。


 上記記事では、「ソフト、正面から保護せよ」と「ソフト」保護の重要性を指摘している。

 

 具体的には、

ビッグデータといわれる大量の情報を、AIなどを利用して処理することにより、第4次産業革命を生き抜く企業になれる。そこでは、情報処理の核となるソフトウエアに関連する知的財産が最も重要となり、そのポートフォリオが企業の未来を形成する。」

と、主張している。

 

 これまでもソフトウエアを保護しなかったわけではない。

 

 しかし、

ソフトウエアの本質はアルゴリズム(算法)にあるにもかかわらず、ハードウエアであるコンピューター関連発明としてソフトウエアを特許の保護対象とする法技術が採用された。そのため、制度の混乱が顕在化している。」

と、いままでのソフトウエア保護の問題点を指摘している。


 でも、「ソフトウエア」と「ハードウエア」は一体不可分の関係にあり、「ソフトウエア」だけでは機能しせず、発明を実施するためにはハードウエアの存在が不可欠であり、ハードウエアと関連付けて保護することに何か問題があるのか。

 

 この点について、

 「特許制度は、18世紀の産業革命の成果である蒸気機関など機械の発明を保護する制度として設計された。その理論的基礎には、サイエンス(科学)としての熱力学は保護せず、テクノロジーとしての蒸気機関は保護するという、サイエンスとテクノロジーの二分があった。

 技術革新で、サイエンスとテクノロジーの区別は曖昧になり、ITを巡る状況は説明しがたいものとなっている。それは、数学を特許制度の保護対象としない19世紀ドイツのドグマ(教条)に由来している。

 ITの初期の発展は、20世紀後半のコンピューターというハードウエア技術を基礎としてきた。特許制度では、ハードウエアを機械として保護してきたが、技術の中心がソフトウエアへと移行するにしたがって、制度としての課題が顕在化することとなった。」


 確かにそうかもしれないが、ソフトウエアの発明を実施するのにはハードウエアを介して行わなければならず、ハードウエアと関連付けて保護するのが今の所ベターではないのか。

 

 正直言ってこの問題はよくわからない。

 上述したグーグルの検索結果でも相澤教授以外にこの問題を指摘していなかったので、あえてブログにした次第である。

AD