道にあるちょっと古いもの

トンネルや橋など、ちょっと古めの道路構造物を訪ねた記録


テーマ:
【名称】不明
【所在地】夷隅郡御宿町高山田
【竣工】不明
【延長】
【幅員】
【高さ】



2012年3月25日訪問

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

御宿町にある西琳寺第二隧道の西側坑口。その左にある坂を登り少し進む。

道にあるちょっと古いもの-西琳寺付近の古道、そして…

すると現れた幅員2mはあるかと思われる掘り割り、そしてその真ん中に立つ廃電信柱。

先日紹介した「西琳寺付近の古道」の続き、というより今日が本編。

予想もしないところに現れた不思議な光景に引かれてふらふらと進むと、、、

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

( ゚д゚)ハッ!

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

ず、ず、隧道ハケーン!!!

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

まったく予想外の、しかもアクセス容易なところに隧道があっておいらもまきき氏も唖然茫然。まきき氏は大切なモノをしまうのも忘れブラブラしながら歩いていたそうだが、おいらも唖然としていたおかげで妙なものを見ずに済んだ(ウソ?ホント?)

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

近づくと、閉塞もしていない。いったいどこに通じているんだ?
西側坑口。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

西側坑口から内部を望む。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

さっそく「MEW1-52-901」を操作して撮影を開始するまきき氏。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

嬉しそうなまきき氏の顔をお見せできないのが残念。MEWのインターフェイスを見てもらいたい。そう、まるでコクピットだ。男の子なら皆心当たりがあるだろう。ゴチャゴチャと計器の並んだコクピットでマシンの操作をしてみたいと。MEWはそんな夢の結実でもあったのだ。

彼の満面の笑みは、隧道発見と新規投入したマシンを操作するというダブルの喜びに由来するものなのだった。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

さて、では隧道の内部に。あの丸太も元電柱??

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

一旦、振り返って内部から見た西側坑口を。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

断面のサイズが解るように、まきき氏の後ろ姿も。
決して大断面ではないが、ここは、この程度のサイズの隧道が現役車道にザラにある房総。これは、明らかに現・西琳寺第二隧道ができる以前の旧隧道だ。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

この隧道、大規模な崩落こそないものの、小規模な崩落というか剥落は始終起きているようだ。というのも、この中にいるとどこから落ちてきたのか解らないが、いつの間にか服やカメラに砂が溜まっているから。

天井を見ると、確かにポロポロと崩れてきそう(^-^;

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

丸太を越えて、再び振り返り。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

東側坑口は土塁状になっている。おそらく人工的な処置だろう。なぜなら、、、

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

坑口の先はこうなっているから(^-^;

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

現隧道の掘り割りは随分深いんだなぁ。。。
ちなみに、坑口から左に旧道跡らしき平場が一部残っているようだ。ただ、行くのは結構怖いのだが(^-^;

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

まききさ~ん、本人より見ている方がおっかないよ。
バランス崩したり、何かに引っかかってコケたらマジで危ないよ (゚Д゚;)

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

上の写真でまきき氏が立っている辺りから。
3分の2ほど埋まった東側坑口。
ちなみに、この写真は3週間後に再訪した折のもの。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

さて、次は東側の接道が気になる。先程述べたように旧隧道の東側坑口から現道へのルートはかなり不鮮明。なら現道から探ってみるしかない。

ということで、西側から再び現道に戻る。隧道側から見た西側の掘り割り。あれっ、見たことのある後ろ姿が!って、これも3週間後に再訪した歳のもの。後ろ姿はもちろんdoodoongooさん。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

現・西琳寺第二隧道の東側坑口。ああああっ、やっぱり見えてる、旧隧道の坑口!

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

でも、まさかあんなに高いところに旧隧道があるなんて想像もしないよなぁ(^-^;

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

現隧道から少し東に進むと、法面に手すりつきの階段。そこを登ると平場が。階段は後付けのようだが、おそらく点線のような形で旧道があったのだろう。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

行ける所まで行ってみたが、ここが限界(^-^;

※予告:まきき氏の手によるこの隧道の動画が近日アップ予定。新規撮り直しテイクも多数採用との噂。トンネルコレクションの更新を待て!doodoongoo氏の隧道道での発表はいつ?

     ※     ※     ※

さて、最後にまとめ。

道にあるちょっと古いもの-西琳寺付近の古道、そして…

再掲になるが、この探索のそもそもの動機。旧版の地形図に描かれた道の線形と現在のそれが違うということだった。

左が吸盤地形図(明治36年測図、大正2年鉄道補入、大正5年改版)の地形図。右が現在のものだ。見ての通り道筋が違っている。

そこで、現在の隧道の南に旧道そして旧隧道があるという仮説を立てた。

道にあるちょっと古いもの-西琳寺付近の古道、そして…

これがその仮説。そして、現地調査の結果、この仮説とほぼ同じ位置に道があることが判明。ただし、隧道はなく尾根には小さな切り通しがあるのみだった。

※ここで、最新情報。現在、動画を鋭意編集中のまきき氏によれば、前回の記事でワケワカランと思った旧隧道疑定地の東に古道の跡を見つけたとのこと。これで、件の道がかつての尾根越えルートだったことはほぼ確定した。

さて、これと、本日のテーマ・実際に発見された旧隧道の存在をまとめてみると、下記のようになる。

道にあるちょっと古いもの-(仮称)旧西琳寺第二隧道

この区間、現道の南北にそれぞれ廃道化したかつての道が存在する。状況からして赤が旧々道、青が旧道であることはほぼ間違いないだろう。そして旧々道は大正時代に刊行された地形図の線形に一致するように見える。ただし、そこには隧道はなし、、、いったい地形図の隧道はどこに言ってしまったのだろう?それとも単なる誤植?




※<<重要>> ここからはフィクション (読み飛ばし推奨)

大正×年、二人の国●地●院職員が御宿村の村道を歩いていた。彼らは来る新版地形図の発刊に備えた調査をしていた。明治に刊行された地形図は既に現状と異なる箇所が散見されるようになっていたのだ。この違いを修正するための現地調査が彼らの仕事だった。

朝からまる一日、精力的に仕事をこなし、もう日没間近。二人は数年前に竣功したばかりの隧道を調査してこの日の仕事を切り上げるつもりだった。

地形図の通り、左カーブの先に真新しい隧道があった。尾根越えの旧道の下に新たな隧道が穿たれたのだろう。しかし、新人職員Mが異変に気づいた。

「D主任、確かに左に曲がると隧道がありますが、以前の図面と角度が違っていませんか?ひょっとして道がつけかえられたのではないでしょうか?」

それが事実なら周囲を測量し直す必用がある。にもかかわらず時間はもうあまり残っていない。だが、ベテランのDは臨機応変という言葉を知る男だった。

「Mちゃん、気にすることないよ。たしかに曲がった先に隧道はある。今の地形図に新たに隧道の記号を付け加えれば新しい地形図が完成するよ。乙かれさん、さぁ、戻ろうよ」

だが、完全主義者のMは納得しなかった。「いや、この道の角度を修正して完璧な地形図を作りましょうよ。わたくしめの開発した『まえわ五十二號』を使えば朝までには測量も完了します。『まえわ五十三號カンテラ』を使えば夜間の作業も可能です。そして国家へ貢献しましょう」

「大丈夫、我々はもう既に充分にお国に貢献しているよ。オーケーっ、問題なしっ」

「しゅ、しゅ、主任、しかし…」

「そんな事より、Mちゃん、外房の魚介は旨いよ。今夜は伊勢海老でも食いながら一杯やろうよ。鮑も食いたいね。そうやってお国から頂いた給金を各地での消費に回し、地域経済を潤わせる。地方が栄えれば中央も栄える。繁栄によって生まれた金は税金として再び国家に流れて新たな投資に用いられる。こうやって経済を循環させることこそ今オレ達にできる、お国への貢献ってものだと思うな」

伊勢海老と鮑の誘惑を前に、Mの完全主義はあっさり白旗を掲げた。豪放磊落で面倒見の良いDについていけば旨い食事と酒にありつけることをMは知っていた。

「そ、そ、そうですね、主任の仰る通りです。今夜は全力で国家のために貢献したいと思います」

「Mちゃん、その意気だよ、その意気。そういえばこの前さぁ、関西からやってきた新任課長のお供をしたんだけど、背広姿で草むらに入っていくから参っちゃったよ。あれはちょっと逝かれてるな。でも、課長の食っていたかんぴょう巻は旨そうだったなぁ。そうだ、今日は寿司屋に行こうよ。朝すれ違った海女さん達が採ってきた新鮮な伊勢海老と鮑をいただくことにしようよ。ここ3日間、支那蕎麦ばかりでちょっと飽きちゃった。今日は旨いものを食おうよ」

「はぃぃぃ。お供します。いや、させてくださいっ」

そして、足取りも軽く二人は街に戻っていった。

数ヶ月後、新版の地形図は無事発刊され、Dの言った通り全く問題は生じなかった。

DとMのコンビはその後も全国を渡り歩き、各地で山海の珍味を味わい続けたのだった。(完)

※この話はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。




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