残り物には福があるかも。②

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p26 さて、「老麺法」のポイントは、その「老麺」(醗酵済みの生地)の添加量です。

 基本は、仕込みに使用する粉全量の10%。

 それ以下では、その効果、ありがたみが、あまりわかりません。量が多すぎても、生地のpHが一気に下がって、醗酵やパンのボリュームに悪い影響が出ます。

 慣れてくれば、それぞれの配合に適した量が徐々に見つかりますが、最初はすべて10%で始めることをお勧めします。中には、クロワッサンやデニッシュで、油脂の折り込みの作業性を優先して、「老麺」を30%ほど添加して、本来一次醗酵で稼ぐはずの旨みや風味を補って、一次醗酵そのものを端折ってしまうようなやり方もありますが、それはそれ。添加量を半分にしてでも、一次醗酵はやはり取るべきでしょう。まちがいなくパンは、その方が美味しい。

 上手く活用すれば、最近流行の「リキッドルヴァン」と同じような効果が得られます。


 「老麺法」は使い古された製法のように思われがちですが、その効用は計り知れないものがあると思います。 パン衛門

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The Doobie Brothers
The Best of the Doobies

賛否両論ありますが、それでも僕にとっての「ドゥービーズ」は、「トム・ジョンストン」のヴォーカルと小気味よいギターのイントロに尽きるのです。 パン衛門

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残り物には福があるかも。①

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p25 使い残したパンの生地を、乾燥しないように包んで涼しい場所(今ならさしずめ冷蔵庫)にとっとく。

「捨てるのはもったいないから、次のパン作りの時に加えましょ。」

代々、パンを焼いてきたヨーロッパのお母さんたちの、ささやかな「もったいない」。

 これが、たぶん『老麺法』の始まりなんでしょうね。

 

『老麺法』というのは、十分に醗酵した生地を新しいパンの仕込みに添加する、というただそれだけのこと。

添加量さえ誤らなければ、実はこれがとっても良いことずくめなんですよ。

 仕込み時間、生地の捏ね上げ温度、立ち上がりの醗酵力、醗酵の安定、作業性、機械耐性、パンのボリューム、味、風味、香り、パンの日持ち、etc。

 ほらね、付与されるメリットはパン作り全体に及びます。・・・・つづく。

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ちょっと濃いですが。

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sazae

最近、「バイラルCM」にはまっています。ほとんど制約のないネットCMの、ただひたすら口コミを稼ぐための超カゲキなウケ狙いに、新しい表現の可能性を感じています。


   世界のおもしろCMランキング(http://www.net-cm.tv/


ほんのさわりはこのあたりから。興味のある人はどーぞ。 パン衛門

タクシードライバー5様。

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ビクターエンタテインメント
ナイト・オン・ザ・プラネット

 いろんな「ウィノナ・ライダー」を観ましたが、ここでの彼女が一等お気に入りです。イメージの裏切られ方が痛快で、思わずツボにはまります。

 ていうか、5つの短編すべてが、映画好きの心をくすぐる妙味満載で、あとをひくニンマリな味わいが印象的な作品というべきかな。

 あ、そうそう、サウンドトラックは「トム・ウェイツ」なんですよ♪

 

週末の夜、誰にも教えたくないようなお洒落でステキな店を一軒見つけたような気分に、ちょっぴり浸れます。 パン衛門

Prince & the Revolution
Prince And The Revolution/Parade: Music From The Motion Picture Under The Cherry Moon

音を極めると『kiss』にたどり着くのかな☆ギターのおねえちゃんがメッチャかっこよくて参りました。 パン衛門

P55 お釜の中の炊きたての真っ白なごはん。

 その一部がわずかでも茶色ければ、

「あ、焦げてる。」

 それが、日本人の、加熱した食品の色に対する捉え方の基準だと感じます。


 パンで育った欧米の友人たちは異口同音に、

「パンはね、焦げる寸前ぐらいが一番おいしいんだよ。」

そう言います。私もそう思っています。


 我々日本のパン屋の商い。

「一部の例外(札幌など)を除いて、都会ではしっかり焼いても売れるけど、地方へ行くほどよく焼いたものは売れない。」

そう言われ続けてきました。


 さて、ここ静岡で開業することになった私の店。どうしましょうか?

自分の感じる美味しさを基準に、みーんなしっかり焼いちゃうことにしました!

このあたりでは一番焼いているパン屋かもしれません。「黒いパン」と呼ばれることもあります。その「まるで焦げている色」に閉口して、二度と寄りつかない年輩のお客様もあります。地域の嗜好に合わせた商売をすれば、もっと売れるのかもしれません。

 

 でもね、

 でもね、


そんな「黒いパン」を、

「どこよりもおいしい。」

そう言って下さるお客様もいます。そんなお客様のおかげでうちの店は成り立っています。

 だって、パンを買う用のある人以外の通行人が、せいぜい一日に3人ほどしかない道路に面した店なんですから。 パン衛門

「海」。

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zou 大きなハマグリが捕りたくて、テトラ際に素潜り。潮に押されて死にそうな目にあったことがあります。ウインド・サーフィンで波に巻かれて溺れかけたこともあります。「海」はとても怖い。でも、だけどその何倍もきっとずっと好きです。

 長女が生まれた横浜にも「海」はありました。けれど、水の黒い「海」を「海」だと憶えてほしくなくて、自転車に乗せて岸壁を散歩するときも、

「ここはどこ?」

「港だよ。」

としか教えませんでした。

 

 まとまった休みがとれた2才の夏、石垣島へ8泊9日の日程で親子3人だけのホリデイ。

波打ち際におそるおそるおしりを着けて座り、バシャバシャはしゃぐ長女のまわりにはいっぱいの小魚。

「ここはなに?」

「『海』さ。」

「『海』?『海』ってしょっぱいね。」

「うん。しょっぱいね。」

「あれはなに?」

「岬かな。」

「あれは?」

「オレンジ色の空は『夕焼け』というんだよ。」

「あれは?」

「これが『星空』。あそこに見えるのが『天の川』っていうんだ。」


 横浜に戻った次の朝、自分のベッドで久しぶりに目を覚ました長女が言いました。

「とうさん、おはよ。また『海』に行こうね。」

「うん。いこうね。」

さっそく、画用紙を全部クレヨンでオレンジ色に塗りつぶし、

「夕焼けっ!」

「あはは。」

 その時拾った貝殻を、いまでも大事にしているようです。


 次女が生まれ、長男が生まれ、自分の仕事を始め、慌ただしさに追われてばかりの情けない俺だけど、だけどさ、みんなみんな自分だけの「海」を大切に育ててほしいと、ずっと思っているんだよ、そう、祈るような気持ちでな。 パン衛門