蜜蝋・Beeswax | 東京の高級アンティーク家具店パンカーダのブログ

蜜蝋・Beeswax


おそらく、最も古い修復材料ではではないでしょうか。


特に、家具の表面の保護と艶出しの材料として、皆さんもよくご存知だと思います。
また、充填剤や、引き出し等の滑りを良くする材料として現在でもよく使われています。


その他の用途としても、日々の生活の中で、蝋燭や石鹸、絵具、クレヨン、化粧品など様々な道具に活用されています。



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成分については、簡単に言うとミツバチの巣、働き蜂の分泌物のかたまりでできています。
はちみつを取り終わった後に、加熱圧搾を行ない不純物を取り除き、精製してできあがります。


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当店の工房では「マイランズ・ワックス」を使用しています。
こちらは、蜜蝋ベースに、カルナバ蝋、シェラワックスを配合しており、使いやすくなっている商品です。

販売もしていますので、ご自宅の家具にも是非!


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話はそれますが、英語でハチの巣は「honeycomb」。

現在、建築資材などで使用されているハニカム構造とは、このハチの巣からきています。

見た目の通り、正六角形を隙間なく並べた構造で、最小限の材料で、最大限の強度を兼ねている構造とされています。


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もともと、様々な形の蜂の巣があったみたいですが、最終的に残ったものが今の形のものらしいです。
何千、何万年の時代の中で、生き残り、また進化してきたものには、必ず理由があるということでしょうか。


「機能性」を追求していくと、「美」に辿り着き、また逆も然り。


そういう意味では、自然の中から学ぶことはたくさんありそうですね!


修復士 T