Let the Right One In | きなこ と ぱなっち

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きなこ母と娘ぱなっちの楽しい毎日です。


Let Me In のお芝居を観て来ました。

もともとは、スウェーデン作家のお話なので、
スウェーデン映画のタイトルと同じく、
Let the Right One In。

邦題だと、「ぼくのエリ」になるのかな?
英語だと、エリちゃんでなくて、イーライちゃん。

場内はずーーっと暗いし、グロいシーンが多いので、お子様不可。
ティーンも、親御さんと一緒に限り可。

劇場は、去年、公演中に天井落下という事故のあった、アポロ劇場。
このお芝居が、事故後再開を祝う第一作目。

チケット販売サイトというのは、かなりあこぎな商売をやっていて、
予約手数料というのを取ります。
しかも、とんでもない手数料です。
なので、どんなチケットでも、なるべくそのイヴェント会場のボックス・オフィスに出向いて買うのがベスト。
今回の場合、何故か、別の劇場のボックス・オフィスで買うのが一番安かった。
劇場特別料金&お子様割引付き。
しかも、オンラインなのに、手数料もなし。
一階席よりは、二階席の方が全体を見渡せて良かろうと、
二階の最前列を、大人一人分の値段よりも安く二人分ゲット。

チケットは劇場受け取り。
なので、もっといい席にアップグレイドしてくれているといいなぁと、仄かな期待を抱いて来場。
すると、、、アップグレイドされていたっ!
ストールのE列中央寄りに、変更されてました。一人£82の席也。ラッキー♪


二階席は、ひょっとすると、観客がいなかったのかもしれませんが、
一階は、ほぼ満席。オタクな人々で埋まっていました。

マチネなので、仕方ないのかもしれないですが、
こういうの、一人で観に来る~~??っていう単独客多かったです。
見た目もオタッキーだし。
斜め前方に、ティーンのグループいましたが、
病的に痩せてました。
ダサダサ系オタッキーと言うより、ヴァンパイア・オタクなのかもしれません。
ヴァンパイア、流行ってるんですって。
ヴァンパイアになりたがっている女子って感じでした。

さて、スコットランドの劇団によるお芝居です。
訛りは、心配していたほど気になりませんでした。
役者さんは、映画とは違って全て大人でしたので、
オスカー役の俳優さんは、体中の毛を剃って、ツルツル。
このオスカーは、ポール・マッカトニー似でした。

イーライ役の女優さんは、あれで良かったの?
あのぶっきらぼうな話し方は、演出なんだろうけど、
あれでいいの?
もっと普通にしゃべっても良かったのに。
いや、普通にしゃべった方が良かった。

それと、ところどころに、妙なダンスが盛り込まれている。
これからの俳優は、歌って踊れてなんぼと言っても、
別に、ヴァンパイア物語にダンスはいらなかったと思う。
特に、お母さんとオスカーが一緒に寝るシーンは、
奇妙を通り越して、気色悪かった。

凄かったのが、プールのシーン。
本当に水に浸かって息を止めているのだけれど、
三分くらいは、潜ってたかも。
一緒に息を止めてみたのだけれど、とてももたなかった。
これは、本当に賞賛もの。


このお芝居は、前述の通り、スウェーデンのLTROIを基にしているので、
これでいいのだと思う。
けど、わたしは、アメリカのLMIしか観ていないので、
たぶん、LTROI好きの人からは、非難轟々でしょうが、
(事実、両方観た事ある人は、一様にLTROIに軍配をあげていることだし。)
わたしは、LMIの方が好き。

その一番の理由が、イーライちゃんがイライジャという男の子であったという点。
映画の方は、何やら決定的なシーンもあったらしい。
わたしは、このかわいい恋物語に、そのような複雑な問題を持ち込まなくても良かったなーと、思うのであります。

「女の子じゃない。(I'm not a girl.)」と言い続けていたのは、
「もうおばあちゃんだ。」とか、「人間でない。」とかっていう意味で十分だったのじゃないかなと思うのです。
LMIでは、男の子だったという風には描いていません。
ヒット・ガールもかわいいし、わたしはアメリカ派です。

あ、そうだ。
今思い出したけれど、オスカーのお父さんは、ゲイなんだよね。
オーウェンのお父さん、そうだったかな??
スウェーデン映画と言えば、知る人ぞ知る、ポルノ映画大国ですよね。
そういう色の濃い内容であったという点でも、
ちょっと、アメリカの方に肩入れしちゃう。
ホラーなんだから、そういうの蛇足だと思うのよね。
ただ、怖がらせていてくれるだけでいいのに。

オスカー、『ベニスに死す』の美少年にちょっと似てますね。
わたしは、苦手なタイプです。


最後に、こんなの見つけた。




<追記>
このアビーの、言っていること(字幕)は、ちょっとおばぁちゃんっぽいんですよね。
お芝居のなかでも、オスカーに
「年寄り臭い喋り方するね。」って言われて、イーライが
「ほんと?!年寄りみたい??」ってうろたえる場面があります。
「女の子」でなくて「老婆」だという証拠ですね。

アメリカ版では、オーウェンに
「いったい、本当は幾つなんだ?」って問い詰められて、アビーは
「ほんとうに12歳なのよ。でも、もうずっと長いこと12歳なの。。。。」と、明かします。

男の子である方がいいのか、
ただの老婆である方がいいのか、
好みの問題ですね。