人にとって、それは美意識だと思う。
美意識が高いか低いかが問題ではなく、抱いているかいないかの違いなのかもしれない。
美意識は、社会に埋もれた人間の芯なのではないか?
時に脱線したり、意識の方向性の違いから、逸脱してしまう人もいるけど、一般的には美意識は悪さをしない。
人の始まりの基礎や最後の拠り所は、宗教ではあるけれど、ざっくりいえば美意識を細かく砕いてくれたものの様に思う。
それに、悪魔や天使も、美意識からの創造の様に感じてしまう。
それらは人間の存在する前から、存在していても、形付けたのは人だから。
悪霊のイタズラや神の奇跡も、人の勝手な解釈かもしれない。
美意識は、それは人の内外から影響を与えてくれる。
それを抱き、ひたむきに向かい合うだけで、人格の底上げをしてくれる、そんなありがたい存在。
それは、きちんと腹に据えていれば、どんなに苦しくても辛くても、最後の砦になってくれるはず。
人の外見からでは、片鱗しか見えないそれは、人の一挙手一動足にわずかに伺える。
それを観察する側は、さしもの名探偵の様に、必要な情報と不要なヒントに翻弄され、いつかはその人の真理にたどり着くかもしれない。
たどり着いたと思うことは、傲慢にしか過ぎないけど、その長い禅問答と戦った、名探偵に拍手を送ろう。
なんとも健気じゃないか。
でも、名探偵と戦った相手は、紛れもない正義なんだ。
美しい言葉で、美しい動きで、美しい思考。
外見は二の次でいいから、そんな人になりたい。
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