農林水産省は9日、宮崎県都城市の畜産農家で、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の疑いのある牛3頭が見つかったとして、同じ牛舎の計9頭を殺処分すると発表した。

 同市で見つかるのは初めて。同市は全国屈指の生産額を誇る「畜産王国」とされ、関係者は大きなショックを受けている。また、同市に隣接する鹿児島県でも感染が飛び火することを恐れ、警戒を強めている。

 同省によると、見つかったのは同市高崎町の牛農家。写真で確認したところ、3頭によだれや舌のただれなど口蹄疫特有の症状があった。このため、口蹄疫の疑いがあるとして、同じ牛舎内の9頭の殺処分に踏み切る。

 この農場では250頭の牛を飼育しており、農林水産省では10日朝にも出る予定の遺伝子検査の結果を待ち、陽性であればただちに全頭を殺処分するとともに、発生農場の半径10キロ圏を家畜の移動制限区域に、同10~20キロ圏を搬出制限区域に指定する方針。

 同省によると、今回の口蹄疫で、川南町周辺の半径10キロ圏を除いて、写真だけで口蹄疫だと判断するのは初めて。

 都城市は2006年の肉の生産額は牛151億円、豚225億円でいずれも市町村別で全国トップの畜産地。市畜産課によると、市内では昨年2月現在、延べ2463戸が牛7万6585頭、豚39万8804頭を生産、肥育している。

 これまで口蹄疫の被害の中心地で県内有数の畜産密集地とされた川南(かわみなみ)町でも飼育頭数は豚約14万5000頭、牛1万5000頭に過ぎず、飼育頭数は同市の半分にも満たない。

 山田農相は9日夜、同省内で「明日1日かけてでも全部殺処分して埋めてくれと指示した」と述べた。口蹄疫を巡っては、4月20日に宮崎県都農町で最初の感染例が確認された後、爆発的に拡大していた。

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