卒業、したんだなあ

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3月22日夕方、実家に帰るべく下宿の最寄り駅で電車を待っていた。この地域では珍しく1日晴れで、夕陽が門出を祝ってくれているようでもある。なら昨日の卒業式も晴れてほしかったものだが気候に関してはもう諦めよう。今日晴れただけで出来すぎ
なくらいだ。
あいにく電車は出た直後のようで、次の電車には15分ほど待たなければならないらしい(発車時刻くらい調べてから出ろよとか言ってはいけない)。

ならば先に運賃の確認をするかと思い、財布を開く。ここらの電車は整理券をとり、降りる際に整理券と一緒に運賃を運賃箱に支払うというシステムを採用しているから、前もってお釣りの出ないようにしなければならない。一体いつの時代なんだか、電車というよりは路線バスのほうがしっくり来るかもしれない。。。

「・・・?」

財布を開いた瞬間、違和感に襲われる。決して中身が無くなっているとか、そんな致命的な話ではない。ただ何となく、いつもと違うなと感じただけ。

「まあ、いいか」

違和感の正体は不明だが、わからない以上別に重大なことでもあるまい。
そう結論付け、私は財布を運賃を取り出した後、スマホをいじり始めた。


電車に揺られながら、帰ってからのことを考える。

「PCを広げて…あとはもう寝るか」

まあ、することなど殆どないのだけれど。そもそも実家に着く頃には深夜だし、できることなどたかが知れている。
だから分かりきった思考はすぐに放棄して、アイギスのイベントに集中する。電車は急かしても早くならないが、イベントは頑張った分進む。どちらに力を注ぐべきかは明白だ。

やがて電車が乗り換えの駅に到着した。運賃を支払い、今度はJRの切符を購入する。

「では、…までの乗車券、…までの特急券になります」

駅員の説明を聞いて、~になりますという日本語は間違いらしいが全く違和感なく馴染んでいる辺りもう正しいと言って良いのではないか、などと大変どうでもいいことを考えながら切符を受け取り、改札(センサーなし、人も少ない、無賃乗車とか大丈夫なのか?)を抜ける。

「・・・あ」

財布を開いてカードを入れるポケットに切符を差し込んだ瞬間、最寄り駅で襲われた違和感の正体に気づく。というか何で気づかなかったのか。。。

「学生証、ないんだっけ」

通りですんなり切符が差し込めたわけだ。最初の違和感は学生証の白がなくなって財布の黒色が見えていたから。昨日卒業式があったばかり、その後の謝恩会でビンゴ1番乗りなど卒業の思い出には事欠かないはずなのに、全く卒業した実感がなかった。

「ギリギリだけど、卒業したんだなあ」

3年以降は常々「やめたい」「来るんじゃなかった」と思い続けてきた。卒業すればさぞ清々すると思っていたのだが…

「何でまだ通う気満々でいたんだか」

実は寂しい?

「いやそれはない」

浮かんだ疑問をすぐに否定したところで、最後まで笑顔だった友人が、二次会でも励ましをくれた教授が脳裏をよぎる。今後は殆ど顔を合わせることもないと思うと

「あ、寂しくはないです」

何とも言えない気持ちになる。。。寂しい、悲しい、のような負の感情ではないのだが、清々したかと言われると全くそんなことはなくて。

「人間ってのは面倒くさい生き物だねえ」

複雑な感情の理屈なんてどうせ分からないのだ、深く考えるのはやめにしよう。ちょうど電車も来たし。

ホームへと降りて電車に乗り込み、財布を鞄にしまう。と、鞄の中に1枚の紙を見つける。

「あ…これはやらなきゃな~」

たまには考え事もしてみるものだ、大事なことを思い出した。

「ネットの使用料振り込まなきゃ」




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あ と が き

卒業しました!

スマホからの投稿ゆえ文字などの大きさは変更なし(できるだろうけど面倒くさい)、とっても真面目な作文になりました()
四季さんがたまに書くおのろけ日記(何か良い呼び方は無いものか←)に近い形ですかねー?

今は引っ越しのため最近はINできてないですが…今日辺りから恐らくできるはずですので、遭遇したらよろしくお願いします!

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