★マーケティング戦略ビューロー@展示会研究所★

展示会研究所 代表:辻井勝の公式ブログです。


テーマ:
日本実務出版から発行されている「E&C展示会情報」という月刊誌に連載された記事の転載第八回目。
このシリーズの最終回。

現在は、シリーズ続編の「展示会BootCamp2」を連載中。
引き続きこのブログで紹介させていただく予定です。

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第八回
出展スキルの蓄積■自社出展虎の巻を作る

展示会への出展コンサルティングという業務を通して、出展担当の方が出展に際して抱く「不満・不安」について伺っています。

その中で「人手が足りない・経験が足りない・予算が足りない」など「不足」に対する不満や不安をよく耳にします。

しかし実際にコンサルティングを始めてみると、他社に比べて人手もあり、経験や予算も見劣りしない、というケースがよくあるのです。

この不安感はどこから来ているのでしょう。

たとえば出展に際しての手間や予算について、成果が想定しにくい状況では、それが負担に感じられます。

その負担感は「思ったように成果が得られるだろうか」という不安を生み、さらに「成果を得るための経験」が不足していると思うと不安は高まり、次の出展への障壁ともなります。

これでは悪循環です。

展示会スキルがあり、出展を担当する宣伝部や広報部・マーケティング部などがある企業でも「企業規模での出展」以外は、各事業部や営業部で出展を担当しなければならない場合が多く、これも不安感を増す要因になっているようです。

これらを解消するには、出展の「手間・予算」から得られる「出展成果」をイメージし、それを獲得するための施策に適切に落とし込み、準備・実施を統括していくことが重要です。

「出展スキル」とはこのような一連のプロセスを理解し、遂行することができる能力です。

これを向上させれば、出展に際しての「不満・不安」を、出展して成果を獲得する「喜び・自信」に変えることが可能です。

厳密に言えば、通常この出展スキルは業界・業種・企業ごと製品ごとにそれぞれ違うものであり、「積極的に成果を取りに行く出展」を繰り返していく中で自社に蓄積されるものです。

蓄積されれば、効率の良い出展を可能にするばかりでなく、自社営業のプロジェクト管理に生かすことで営業力アップにもつながります。

蓄積にはまず、出展報告書の整備が有効です。

0810291いろいろな企業の出展報告書を拝見しますと、数値だけ並べたペラ一枚のものから、開催時の記録写真集形式のもの、出展企画書から主催者への申請書類や業者への発注書など全てを網羅してファイル化したものなど様々なスタイルがあります。

ただし「出展スキルの蓄積」につなげる工夫がされている報告書というのはなかなかありません。

報告書を「上部へ報告するためのもの」としてだけ考えて作るのではなく、それを一覧するだけで「出展に際して何を策定し、何を準備し、どう実行した結果どういう成果が上がった」という事が第三者に伝えられるように作ることが重要です。

こうしておけば、次回出展時の重要な資料となり、また担当者が変わった時にも頼もしい虎の巻としても使えるのです。

次に、他社の施策の観察もスキルの蓄積には有効です。漠然と他社の出展状況を眺めるのではなく、様々な要素をカウントし、判定して記録することで自社の施策を検討する時の資料として使えます。

0810292たとえば同業他社の出展ブースに伺い、ブース規模と仕様・出品点数・解説パネルの仕様と数・配布物の種類・デモンストレーションの内容と回数・立ち会う社員の数・来場者の動き・それぞれの施策のクオリティーなど、記録します。

写真を撮るのも良いでしょう。ただ行って、見てきただけでは分からなかった工夫や苦労が見えてきます。

これを報告書形式にまとめておけば、自社の出展報告書と比較することも可能です。この「他社の観察」には複数で連れだって出かけるとさらに良いでしょう。

また、定期的に皆で「他社出展観察会」など行うのも良い方法だと思います。

社内への出展スキルの蓄積は、つい社内の誰かに任せてしまいがちです。

ある有名電機メーカーでは、「展示会部長」という別名を取るほど出展スキルの高い方がいらっしゃったのですが、その部長の退職時にうまくスキルを引き継げずに苦労されたそうです。

参照性の良い報告書形式にまとめておけば、このような事態をある程度避けられたでしょう。

どの階段も、まずは初めの一段目から上っていきます。出展スキルの蓄積も、展示会への出展という実際の現場を通して積み上げていくことが大切です。

最初は手探りでも、その工夫や苦労をひとつひとつ顕在化し、形式知化して蓄積していくことで、頂上への手がかり・足がかりとして機能し始めるのです。

八回に渡りましたこの連載は、今回で終了させていただきます。

長期間の連載にお付き合いいただき本当にありがとうございました。
また、この場をご提供いただいたE&C編集部の皆様にもお礼を申し上げます。

みなさまのご出展の成功を心から祈っております。
では展示会場でお会いましょう。
(了)

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