ドリフト走行イベントで、自動車が観客につっこむという惨事が起きてしまいました。

<ドリフト走行会事故>主催会社社長「大変申し訳ない」 -毎日新聞- 

重体となっている方もいるようで、お怪我をされたかたにお見舞い申し上げます。

とともに、職業柄、このような事故では補償は大丈夫か?と思ってしまいます。

レースやラリーなど自動車競技における事故では、一般的な自動車保険(任意保険)では補償されません。試験走行や練習中でも同様です。
運転者や自動車の所有者などは、損害賠償責任を負う可能性があり、レースの事故を補償する特約はあるのですが、高額な追加保険料が必要になります。

なお、自賠責保険では、競技中の事故を補償しないということはありません。保険契約者や被保険者の故意や、運転手に責任がまったくない場合ケースを除いて補償されることになっています。

 

また、今回はイベントですので、主催者にも責任が及ぶ可能性が高いと思われます。

自動車競技に関わらず、様々なイベント開催には事故のリスクが伴います。安全対策はもちろん、万一の際の補償もしっかりして開催する必要があります。損害保険会社では、イベントの主催者が加入する賠償責任保険などもあります。

 

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水害に備える火災保険

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各地で豪雨による被害が発生していますが、マイホームの水害による経済的損失に備えるのは住宅向けの火災保険です。

水害の補償はつけるかつけないか選択することや、免責金額を設定したり補償を縮小することも可能としている保険があり、保険会社によって様々です。

最近では、再調達価格を補償する保険となっているので、建て直すような大きな被害でも十分な補償を受けられるのですが、長期契約をした場合、1998年以前では、時価補償の保険だったため、大きな被害の際に十分な補償を受けられないことがあります。

 

水害に備え火災保険の確認を 98年以前の補償は時価

 

水害に備える火災保険は、耐火構造の建物の場合、保険料に大きな差は無いのですが、非耐火構造(木造等)の建物の場合は、けっこう大きな差となります。

 

水害に保険で備えておきたいのは、近隣に河川が流れている地域や低い土地、排水の悪い地域、ハザードマップで水害リスクの高い地域にある建物や、山に囲まれていて土砂崩れの危険が高い地域などです。

また最近の豪雨では、配水管などを逆流して2~3階にも水害が及ぶこともあります。...
また屋上が陸屋根の建物で排水が追いつかないと階上から部屋に浸水するケースもあります。
マンションなどもベランダに水が溜まり部屋に浸水することもあります。
高層階でも水害のリスクはありえます。
このようなケースでは、水濡れで補償ではなく水災で補償となりすので、水濡れの補償に加入していても水災に加入していないと補償されないことになりかねません。

 

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先日、センターラインをオーバーしてきた側の助手席の男性が死亡した自動車事故で、直進してきた対向車側にも損害賠償責任があるとする判決が出されネットでも大きな話題になっています。

「もらい事故」でも賠償責任負う訳 無過失証明できなければ責任あり
「もらい事故」でも賠償義務負う 福井地裁判決、無過失の証明ない

助手席で亡くなった方が所有する自動車を他人が運転していて、その運転手が居眠り運転でセンターラインをオーバーし対向車と衝突したというのが記事から読み取れる事故状況です。
そして、亡くなった方の任意保険は運転者条件に反して補償されないこと、さらに自分の車だから自賠責保険でも補償されないので、遺族が対向車の責任を追及したとのことです。

記事の内容だけでは事故状況や判決の詳細はわかりませんが、一般的にセンターラインオーバーの事故の過失割合は、対向車に著しい過失でもない限り、センターラインをオーバーした側の一方的な過失割合(100%)となります。
相手の車がセンターラインオーバーを予期すべき注意義務もありません。状況次第では回避できない事故です。

一方、対人事故では自動車損害賠償保障法(自賠法)で、被害者保護の観点から加害者側に以下の3要件を満たさない限り賠償責任を免れないとされています。

①自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと
②被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったこと
③自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことを証明したとき

この立証責任は加害者側にあり、とても高いハードルとなっているので自動車の対人賠償責任は実質的には無過失責任ともいわれています。
責任を免れるためには、①②は目撃者等の証明があれば立証できるかもしれません。最近ではドライブレコーダーを使っている人も増えていますが、事故の時の映像が残っていれば有効です。
③については、整備点検記録が有効ですが、事故で大破した時などは事故直前の車に欠陥や障害がなかったことをを立証するのはかなり困難です。
このようにこれらの要件をクリアするのはかなりハードルが高いことです。
この自賠法で定められた厳しい規定が、今回の事故の判決の判断の基になっているのです。


また、この事故では民法の共同不法行為責任も絡んでいます。
今回の判決では、亡くなった方は自分で運転していたわけではないので事故の当事者ではなく第三者の被害者と判断されたのだと思われます。
これは亡くなられた被害者が、たまたま近くにいて事故に巻き込まれた歩行者だった場合と同じということです。
共同不法行為となると、過失がごくわずかであっても第三者に対しては100%の責任を負わなければなりません。

自賠法、民法から導き出された判決だと思いますが、通常走行していた対向車の運転手には酷な判決です。
もし、この事故の被害者が通常の走行をしていた対向車の運転手だった場合には、逆に亡くなられた方は運転手でなくても自動車の所有者として運行責任を追う立場となり、任意保険が補償されなくても100%の過失責任を負うことになるでしょう。
同じ事故で、亡くなった人(被害者)がどちらであっても加害者に過失が発生するという結果になるのは疑問です。
この事故は、自賠法の想定外の事故といえるのかもしれません。
今後さらに上級審で争われることになるのだと思いますが、どのように決着するのか気になります。

そもそもこの事故では、居眠り運転をしてしまった運転手に大きな過失があったことは間違いありません。この判決によって居眠り運転をした運転手が責任を免れるということでもありません。
任意保険の運転者限定には最新の注意が必要です。
また、他人の車を運転する場合には、自分や家族の自動車保険の他車運転特約が利用できます。自分の車がなければドライバー保険や1日だけの自動車保険などを活用して万一の事故に備えることを忘れないようにしたいものです。
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