Ｓさんからお預かりしていたパーフェクトの作業がようやく終わりました
今回は色々な新しい経験ができました
もちろん試行錯誤の連続でしたけど・・・・
今後のいい経験となる事でしょう
まず、チェック部の修理
ところでこのチェックって何ていう名称なんでしょうか？
あまり見ないタイプですよね
ちなみに写真は違うリールね
まずチェックを固定している支柱の上の皿部がグラグラになっててこのままでは使えそうにありませんでした
加えて、レギュレーターを締めてチェックが動作するとスプリングが上側に逃げてハンドルプレートに接触しています
って事で分解しました
スプリングの支柱も外してしまおうかと考えましたが
なるべくオリジナルな状態は残したいのでココまでにしておきます
で、各部の検証を始めていきます
ちなみに
リベットで固定されているので少したいへんなんですが・・・・
ま、慣れたモンですね
まず気になったのはリューズを固定する金具が緩いって事
減ったにしては緩すぎない？ってくらいにルーズです
しかも、リューズが入るフレーム部の穴の大きさ
既にガバガバになっています
上記の２種類の遊びが大きくなり過ぎてしまったため
スプリングを締めて力が加わりチェックの動作する振動でスプリングが逃げてしまうみたいです
どーしましょ
そもそも、元々がこうなのか？
それとも各部の磨耗でこうなったのか？
もしかして外部的に手を加えられて現在に至るのか？
更に気になるのはリューズのつまみの部分が小さく感じられるという事
とにかく回しにくいんですよねコレ
まあ～色々と二人で悩みましたハイ
ネットで画像を探してもなかなか見つからないし・・・・
と、ちょうどいいタイミングでまったく同じチェックが装備されているパーフェクトが入庫
なんて都合がいいんだ！
これで本来の状態がわかりますね
なるほどね
何となく理解はしました
で、対策を考えます
バナナバーに少しスリットを入れてスプリングの逃げ止めにしてみました
もしコレで収まるのであれば他の部品は作り変えなくても大丈夫かもしれませんからね
結局はダメでした
やはり全体的な遊びが大きすぎるようです
リューズとバナナバーの両方を作り変えるべきかもしれませんが
今回はリューズのみの製作で全てのクリアランスに対応出来るようにアレコレ考案
このリール専用のスペシャルなリューズを作ります
で。お客さんに確認の連絡を入れたら
どうせ作り変えるならノブ部のデザインを変更して欲しいとのご要望あり
コレが強敵でした・・・・・
テイク１の試作品です
これで写真を送り見てもらい
更に変更を加えます
一番下のが完成品です
一応、更に写真を送り確認してもらいＯＫ頂きました
元のリューズよりも１ｍｍ程度ですが大きくしてあります
これでサイズは限界ギリギリです
フレームの穴も修正してその径にピッタリに合うように製作してあります
これでガタ無くスムーズに回転するようになってくれるはず
お客さん拘りのフェイスもいい感じに出来上がったと思います
あ、今回はニッケルシルバーじゃなく真鍮で製作しました
元の材質と同じね
これでチェック部の修理は完了
続いてメインシャフトの修正
はい問題なくゼロクリアランスになりました
写真のリューズは既にくすんだ物ですね
リールフットはアリ溝無しなタイプでした
同じくくすませ済みですコレ
チェックの動作確認もＯＫ
作業完了後の裏側ね
メインシャフト修正時にノブを取り外しますので
ノブ、ノブシャフト、座布団の３点は減っていたので全て製作交換させていただきました
ちなみに黒いノブはエボナイトで製作してあります （プラスチックに見えちゃうけどね）
そのうち茶色く変色していくと思いますので楽しみに待っててください
という事で全ての作業が完了しました
この度は作業依頼いただきありがとうございました
また何かありましたらよろしくお願いしますm(_ _ )m
楽しい釣りが続きますように
それでは