整体治療 、というものに行ってきました。脊椎矯正、というやつですね。かねてから勧められていたのですが、この度ようやく予定が合いましたので行ってきました。

 この先生、有名な先生の様で全国を飛び回っておられます。本拠地は名古屋なのですが東京や大阪・長野・京都・奈良・和歌山なんかをひと月掛けて廻られています。他人のような気がしない(笑)。それだけ患者さんがおられるという事なのでしょう。私は大阪で予定が合いましたので大阪で行きました。

 実は私、整体治療と言うものには興味がありましたが一度も受けた事はありませんでした。マッサージはあります。二か月に一回ぐらい、思いついたように行きます。最近は金沢の駅ナカにマッサージ屋があって、時間調整の際に空き時間を利用して行く事が多いですが。移動が多いのでどうしても座っている姿勢が多く、その結果身体に無理が来ます。

 今回の整体の先生は、私がお世話になっている某先生から紹介を頂きました。あまりにも熱心に勧められるので、まあ一回ぐらい、という軽い気持ちで行きました。ところが…、

 まず、まっすぐ立てと言われました。次に片足ずつ立て、と言われて立つと左足で立てない。倒れてしまうのです。私は舞を舞います。舞を舞う私が片足で立てない、などあってはならないことです。これは体重が増えたから重心の位置が変ったから、と自分では認識しておりましたが、そうでは無くて骨盤がゆがんでいるから、との指摘を受けました。

 実は、二年ほど前から左足にずっと違和感を感じていました。抜けた感じがする、というか。妙に力が入らないのです。その内しびれ、や冷えなども感じるようになりました。それは全てゆがみから来る症状だそうで、まずそれを治して頂きました。治療後、正座をして下さいといわれ、いつものように正座をすると違う、と。私は正座の際、足裏を重ねるのですが重ねるな、と。それは腰が悪いから腰を上げようとして無意識に重ねているのだ、という。そこで足を重ねず正座すると、非常に楽でした。そして何より胡坐(あぐら)が楽になりました。雅楽を演奏する者にとって胡坐が辛くない、というのは何よりのアドバンテージです。本当に楽になりました。びっくりしました。

 首の骨も狭窄している、との事で外に飛び出ている骨を中に入れていく施術に。中に入れる、など簡単に書いていますが、ゴリゴリと音を立てながらどんどんまっすぐになってるのが自分でも分かるのです。そうすると目も良く見えるようになってくる。不思議な経験でした。

 マッサージ、というのは痛い場所の痛みを和らげる効果はあっても根本を治療するには至りません。整体というのはその根本を治療する、という感じがしました。何か月に一回か、こうして自分の身体をメンテナンスする事は私のような身体を資本にするような職業の人間にとっては非常に大事なことだ、と改めて認識しました。良い笛も、良い舞も全ては健康な身体から。七月の本番前にも行こうかな。