2005-05-15 20:52:41

「傭兵の二千年史」

テーマ:

国民皆兵の時代に強盛を誇り、富と貨幣経済がもたらされるに従って傭兵へと切り替わり、そしてやがて没落してゆく。

欲望と不安の悪循環に陥り、一度軍国化して富を享受した国家は必ずと言っていいほど滅びるまで暴走を止めることは無い。

富の陰には貧困があり、栄華の陰には衰亡がある理ですね。

そう考えると、ちょっとお隣の国の動向が気になってくる気がしなくもありません。


人類が物心ついた時から脈々と続く営みの一幕に、必ず現れるこの傭兵という存在。

そういう目で見ると、また一味違う感慨があります。


映画「グラディエーター」では、敵の野蛮人として「ゲルマン人」が描かれていました。

しかし帝政の頃には、彼ら「ゲルマン人」の傭兵はローマ軍になくてはならない存在になっていたそうです(^^;

あの「うぉ~うぉ~」という雄叫び…(笑

原始人と言ってもいい連中が、最強を誇ったローマ軍を支えていたというのは、ちょっと想像したくない光景かもしれません。


そういえば我等が「自衛隊」は職業軍人なので「傭兵」ということになりますが…。


菊池良生

講談社現代新書

680+税

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2005-05-07 10:11:17

「世界史に消えた海賊」

テーマ:

これは自分のような初心者が読むための本であって、その道のベテランの方ははっきり言って食い足りないと思います。


「パイレーツ」「コルセア」「バッカニア」「私略船」などの用語、海賊を扱った作品などの解説から、これまでの歴史上に登場した海賊達を要約してポイントを説明してくれます。

また「倭寇」にも触れ、研究がこれまでなかなか進んでこなかった経緯などがまとめられています。

「週刊少年ジャンプ」で連載中の「ワンピース」にまで触れています。


バッカニアというのは、元々地中海の島などで、新大陸と欧州を往復する船などを相手に燻製を売って生活している人々の総称なのだそうです。

彼らは、もともと船員として働いていた連中が、仕事が嫌で逃げ出したような人が多くて、目の前を金目のものを満載した船が通り過ぎるのを見ているうちに、自然な成り行きで海賊になっていったんだそうです(^^;

「自然な成り行き」て。


まぁでも、当時の海上生活たるや悲惨なものだったらしいです。

ウジが湧いた食べ物を食わなきゃならないし、仕事はハードだし、上司は下っ端を奴隷のように扱うし、見返りは少ないし、場合によっては2~3日食うものが無いなんて当たり前だし…。

元々やりたがってやる人間なんていないものですから、港町の酒場などで「船員狩り」をして無理やり連れて行くこともしばしばだったそうです。


武光誠

青春出版社

730円+税

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2005-05-06 19:46:01

「中国の海商と海賊」

テーマ:

この両者の関係がどれほど深いかを説明しますと、昔は「有力海賊=有力商人」だったと言えば分かりやすいかもしれません。

つまり海路を制すれば、莫大な利益を生む海上交易の利益を独占できる訳で、昔から商人同士の勢力争いが激しかった訳です。

その中で淘汰がなされていった結果、上記のような図式が成り立った訳で、海商と海賊が分業されたのはバッカニアなどの例を除けば割と新しい時期な気がします。


いや、現代でも海賊はいて、やっぱり同じようなことをしています。

目的は金品ばかりでなく時には思想的なものも含まれますが、結局不法を働いて利益をせしめるという手口は今も昔も変わりませんね。

「平等」と「公平さ」は両立しないということを理解していない人は、世界にはまだまだ沢山いるようです。

ま、ヤボな話は置いといて…。


もちろん、これには「倭寇」として恐れられた日本の海賊も含まれます。

ちなみに「日本の」とは言っても、後期倭寇の大半は中国人だったということは結構有名な話ですね。

いずれにせよ彼らが、実は外交の場で「コーディネーター」的な役割を果たしていたらしき事実があり、これまた興味深いです。

これが事実だとすると、大昔の外交は、実は人間同士の高度な駆け引きが介在する凄い現場だったのかもしれません。


現代なら、相手がどういう人間であれ、社会的体裁というものがありますから「外交」という現場に持ち込んでしまいさえすれば外交官の勝ちです。

けれど、大昔はそれがありません。

外交官は、モノホンの海賊とガチンコで交渉する訳です。

それでも彼らの手を借りることが最も手っ取り早かったのでしょうから仕方ありません。

気の毒に…(^^;


でも、彼らは商人でもあったので、案外話の分かる相手だったのかもしれません。

もちろん、こちらがそれなりの見返りを提供できれば、の話なんでしょうが…。


松浦章

山川出版社〈世界史リブレット63〉

729円+税


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2005-05-06 16:59:06

「絵巻 水滸伝  梁山豪傑壱百零八」

テーマ:

「絵巻作家」正子公也氏による、梁山泊天導一〇八星のCG画集。

理系の経歴ながら寺沢武一氏に師事するなど、異色の経歴を持つ。

最近は光栄のゲームでも度々仕事をしています。

何と言っても初登場「水滸伝~天導一〇八星~」のOP・EDのインパクトは絶大!

これはほとんどコラボと言っていい感じで、元々あった梁山泊の豪傑の絵巻に光栄がラブコールして実現したっぽい。


OP・EDの製作も正子氏が手がけているんですが、特にEDの出来は過去自分が目にしたゲーム系のムービーと比較しても最高なんじゃないでしょうか。

絵、演出、音楽(光栄による)、どれをとっても凄いです。

他の仕事(三国志など)は、正直いまいちな感じが…

この人はやっぱり水滸でしょう。


日本人は昔から、何かこの「水滸伝」という物語に惹かれるものがあるらしく、特に任侠の道で好まれて引用されてきました。

なんとなく、昔の講談を題材にした映画を彷彿とさせる部分がある訳ですが、ここを突いてるとこが隠し味として効いてますね。


正子公也

グラフィック社

2800円+税

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2005-05-01 16:23:33

虹色のトロツキー 全8巻

テーマ:マンガ

日本人の父と蒙古人の母を持つ、満州生まれの若き青年将校の物語。

トロツキーを抱きこんでの関東軍の謀略に巻き込まれながら、次第に自らが背負った宿命を知り、挑んでゆく…。
満州という国をめぐって、どういう人々がどういう立場に置かれていたか、どう感じて生きていたか、ロマンたっぷりにダイナミックに描写されている。

安彦良和氏と言えば、もちろん「ガンダム」のキャラクターデザインを手がけた人として有名ですが、一方では「アリオン」「ナムジ」「王道の狗」など、神話や歴史を題材にした作品を数多く手がけているマンガ家としても知られています。

時代背景の描写は難しく、どうしても言葉の説明に頼ってしまう部分はあるんですが、圧倒的な描写センスと想像力はそれらを補って余りあるものがありますね。

「この時代を、この人ならどう描くのだろう…?」

いつしかわくわくしながら読んでいる自分がいます。

手軽に読める点もマンガの魅力ですね^^


安彦良和
中公文庫コミック版
各533円+税

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