坂の途中の家

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**今日読み終えた本**

坂の途中の家/角田光代


乳児虐待で死亡させた事件の補欠裁判員となった里沙子。

2歳の娘を義父母に預けて公判に出る毎日。

徐々に被告人と自分が重なる。

虐待はもちろん許せないが、そこに至るまでの過程を考えると、

被告人の気持ちが理解できる自分はおかしいことなのか。

他の裁判員たちの感じ方が正しくて里沙子の感じ方はおかしいのだろうか?

被告人と夫の会話など本当のことは誰にも分らない。

少しのずれが重なって事態は取り返しのつかないものになっていくのではないのだろうか。

感じ方・受け取り方は千差万別。

恐怖の感じ方も然り。

水穂の夫も里沙子の夫も2人からすればモラハラ。

しかし、周囲の人には感じの良い人という印象。

妻たちは自分の気持ちを押し殺し、怯える。

家事・育児における母親の負担って、

実労、精神的にも夫と共有できるものなのだろうか。

かなりのイクメン夫を持つ私でさえもそう感じる。

母業は孤独だ。

もちろんそう思わない人もたくさんいるのだろうが。

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